桃亜 2015-04-30 21:55:36 |
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____迂闊だった。
今は、浅野と壁に挟まれている状態。
所謂壁ドンだ。
浅野の部屋に入り壁に寄り掛かって座ると、浅野が真っ直ぐ俺に向かってきて、俺を自身の両腕で逃げられないようにした。
『…どういうつもり?』
「見たまんまだが?」
浅野は妖しい笑みを浮かべている。
…やられた。
やはりついてこない方が懸命だったのだ。
浅野の顔が近付いてきた。
息のかかる至近距離で、浅野は言う。
「君を弱点を探す」
と。
精神的な弱点か。
肉体的な弱点か。
もしくは____。
唇に柔らかい感触。
突然のことに驚き少し開いた口に、舌をねじこまれる。
『んん…………ッ、』
幸いにも、腕は拘束されていない。
両手に力を込め、相手を押し返す。
しかしその勢いを利用してか、浅野はその手を避け、倒れた俺を床と自身で挟んだ。
ついでに腕も拘束されている。
…しまった。
もう反抗は出来ない。
『ふ、ぁ…………ッんん……』
流石に息苦しくなってきて、離してくれるよう必死に相手の名前を呼ぶ。
『ん、ふ………ッ、ぁ…、さの……。
はな、し………、』
意外にも素直に離してくれる相手。
浅野と俺の唇が、銀色の糸で繋がれる。
視界は涙で霞んで、息も荒くなっている。
「……ふ、可愛いな」
いつもなら簡単なはずの返事さえ、まともに出来ない。
熱をもった頬を、涙が伝っていく。
不意に、首筋を舐められた。
『ひぅ……ッ』
自分のものとは信じられないくらいの高い声。
それが恥ずかしくて、さらに顔に熱が集まる。
逃げようとする。
残りの力を振り絞って。
しかしいとも簡単に引き戻され、耳を甘噛みされた。
『ひぁあッ!』
耳に甘い痺れ。
声が抑えられない。
「弱点は耳…、か」
首筋よりも耳の方が痺れが強い。
耳を舐められる。
と同時に押し寄せる何か。
『や、ぅ……んッ』
「………ッは……」
浅野の息が耳に掛かり、さらに快感が押し寄せる。
……え? 快 感 ?
『……も…、やだぁ……』
【ここで切りますね!また明日!】
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