狐死神 2015-04-25 21:39:34 ID:afe26c679 |
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-最期の夜-
何も無い寂れたシャッター通りをテディと歩く。
お化けが出そうでちょっと怖いけどテディが一緒だから平気だよ!
ちょこちょこボロボロの大人が座っているのがいるけど、僕と一緒で代わりにされ続けた人達なのかなーとか馬鹿らしいことを考えてた。
何時間か歩いて周りに誰もいない所で座る。
カシャッというシャッターの音がとても響いてちょっとびっくりした。
ヒナ「テディ、今日ねとっても嬉しくって悲しかったの。雪お姉さんと雫ちゃんとね久々に出会えてとっても嬉しかった!でも、2人は死んじゃったの。」
目を閉じればあの光景が嫌でも思い浮かぶ。幸せそうに眠る2人になんだかイライラしてくる。
ヒナ「僕ね、みんなが大好きだった。大好きでだーいすきで、馬鹿みたいに信じてた。いじめもただのイタズラでいつか終わる。虐待だっけ。それも明日になったらママやお姉ちゃん、お兄ちゃんがケロッと忘れて、、、ううん。いつも通りヒナー!って感じで話しかけてくれて、それでね!パパが大きくなったなー!ってわしゃわしゃ頭を撫でてくれて、、、それで幸せなところで、暖かい家族。なんか、、文章おかしいけど、そんな感じになるって信じてたの。」
カチカチとカッターを鳴らし刃を出す。
ヒナ「でもね、僕は馬鹿正直過ぎたんだね。そんな未来来るわけなくて、現実はこれだったんだよ。」
テディの手をぎゅっと握りポロポロと涙を流す。
いつの間にか周りが明るくなり始めていて太陽がちょっとだけ頭を出していた。
ヒナ「わぁ!綺麗、、、!テディ見て!すごいきれいだよ、、、。最後のお空がとっても綺麗だなんて、僕はなんて幸せ、も、、の、、なん、、、だろ、、う、、、ね?」
涙で目の前はあまり見えてないけど、私はしっかりとカッターを持ちそして
深く深く腕に傷をつけた。
沢山沢山僕の中の罪を流すために沢山沢山傷をつけた。
最後の傷をつける頃は周りが血だらけでちょっと怖かったなぁ。
ヒナ「ね、、え、、、テ、、ディ。僕、、ね、、。楽し、、、かった、、、よ。たった14年だけど、、、とっ、て、、も、、たのし、、、かっ、、たの。」
朦朧とする意識の中最後の傷を付ける。
あ、、、そういや僕今日で15歳か。
パパ「ヒナ、、、。」
ママ「何ソワソワしてるのよ。あの子は帰ってくるわよ。」
姉「何気にちゃーんと帰ってきてたもんね。」
兄「、、、、、遅すぎたかもな。」
パパ「お兄ちゃん何言って、、、?」
姉「、、、、、私ら警察行きかー。」
ママ「ちょっとあんた達何言ってるのよ!!ヒナは帰ってくるわ!!」
僕はこの日15歳で目を閉じた。
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