狐死神 2015-04-25 21:39:34 ID:afe26c679 |
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-意外な日-
――ガチャ。
扉を開けて中に入る。
あぁまたあの苦しみに耐えなきゃいけないんだ。
ただ今日は少し違った。知らない人の靴が置いてあった。だけどどこかで見たことのある靴でもあった。
ヒナ「誰だろう……。」
客かなと思い自分の部屋に行こうと思ったその時、見慣れた人が居た。
パパ「ヒナ!」
ヒナ「パ……パ?」
仕事で遠くに居るはずのパパが居た。僕は夢をみているのだろうか?ぶわっと涙が溢れ出す。僕はパパに抱きついた。
パパ「ヒナ……久し振り。」
ヒナ「パパ…パパァ…久し振りっ」
嬉しくて嬉しくて久々に笑顔を作れた。ううん笑顔になった。
ところでパパ、何でここに居るんだろう?
パパ「さて、ヒナ涙を拭いてリビングに行こう。皆に話があるんだ。」
話?一体なんだろうか?
パパ「さてー皆さんが揃った所で大事な話をします!」
姉「待ってましたー。」
兄「大事な話……飛ばされたのかい? 父さん。」
ママ「お兄ちゃん、縁起でもないことを言うんじゃありません!」
ヒナ「パパ、話って何?」
パパ「話と言うのは……。」
ごくり。つばを飲み込みパパの続きを待つ。
パパ「ここで働くことになったんだ……しかも副社長!」
え……えーーーーー!!
ママ「副社長!」
兄「ここで働くってことは……。」
姉「一緒に居られる。」
ヒナ「本当に……?」
パパ「今で迷惑かけてごめんな。今日から皆一緒だ!」
嬉しい。ただただ嬉しかった。またパパと一緒に居られる。
だけど僕は1ヶ月後……。
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