巫女 2015-04-22 00:39:15 |
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ん……
っ……くっ、げほっ、ごほっ…っ……
(壁に背をピタリとくっつけ、徐々に近付いてくる相手の顔に煩いくらいに胸が高鳴り我慢できずにぎゅっと目をつぶると、体内に相手の力が流れ込んで来て順調に受け入れるも、自身からも力を流そうとした瞬間に力同士が反発し咳き込んで力を吐き出してしまい)
だ、大丈夫か!?
(相手の様子がおかしいことに気づけば瞬時に力を流すのをやめ相手の背中をさするようにすれば心配の言葉をかけ、「やっぱり雷と水じゃ無理なのか…?」と小さく弱気な言葉を漏らして)
なに、弱気な事言ってるの。
(相手の小声聞き逃すことなく、咳が落ち着いた途端に再び先程のように座り直せば自信ありげにしっかりと言い切り微笑み)
無理なんかじゃないわ。確かに同じ属性ならスムーズに行ったでしょうけど、それじゃ大した増強にはならないじゃない。幸い水と雷はお互い共存できる存在。雷の力を強めるために水がある。これが炎と水とかじゃなくて良かったわよ、ホントに。
なるほどな…よし!めげずに行くぞ!
(相手の言葉を聞いて元気が出たのかさらに練習をする気になり相手の両肩を、がっしり掴んで意地悪そうな笑みを浮かべながら相手の耳元で小さく「最初の時みたいに接吻しようか?」と呟き)
なっ………!?
(やる気を出してくれたようでよかったと、すっかり保護者気取りで安心していたが、耳元で予想もしない言葉囁かれれば、顔を真っ赤にして口をパクパクし
ふふっ…冗談。
(声を出して僅かに笑えば相手の顔をジッと見つめ、頬に唇が触れるだけの軽いキスをすればこちらも顔を赤くして冗談だと言い)
じ、冗談って何よ。
勝手にキスしておいて……
(相手の柔らかい唇の感触に更に頬が熱を帯びるのを感じれば、今まで当主として周りの陰陽師の男性には敵対心むき出しだったため恋愛経験もなく、頬であっても自分にとっては大事だと不服そうに呟き)
俺も初めてなんだよ…こんな気持ち。
(相手の様子にさらに胸が痛くなれば相手をギュッと抱きしめ。「幸せだけど苦しいんだ、どれだけ抱きしめてもキスしても、もっともっと。彼方が欲しいんだ」と相手の耳元で囁けば抱きしめるのをやめ、じっと相手を見つめればまた悪戯な笑みを浮かべて)
な、何、言ってるのよ!
変なこと言わないでよねっ
……っ…、うるさい心臓!!
(抱き締められたこと、相手の温もり、香り、笑み、どれを取っても心臓がドキドキと高鳴りいつも冷静な筈が、全く頭が回らなくなり、自分でも何を言っているのかよくわからなくなり自分の心臓に文句を言い)
か…彼方は…俺のこと…き、嫌い…?
(今まで相手から聞いてきた言葉に好きという言葉が入っていないことに気づけば急に心配になってきたのか僅かに顔を俯かせ目を伏せるとどこか悲しげな雰囲気を纏えば恐る恐るといった様子で問いかけて)
はぁ!?
(相手の質問に改めて相手について考えさせられてしまい、「嫌いではない、寧ろ好き、え、好き?好きってなんの好き?」と一人パニクって大声をあげてしまうも相手の哀しげな様子に胸が痛み、頭をポンポンと撫で)
そんなことない、そんな悲しそうにしないでよ…
…本当?
(まるで母親に甘えるように相手を見つめれば両手を広げて相手を抱きしめ、耳元で小さく上記を述べれば「もう一回言って?」と繰り返し言う事を求めればじーっと相手を見つめて)
ぜーったいに嫌!!
(口走ったと自覚に顔をかぁああっと赤くするとそっぽを向いて、もう絶対に言うものかと決め、取り合えず冷静になろうと相手の肩口を押して離そうとし)
もう離さない
(相手をじっと見つめれば相手から離れる度に悪いことが起きている気がして、そんな目に合わせるのはもう限界で相手の押す力を流して離れず)
ちょっ、紫雨っ、近い……
(すんなりと離れると思った相手が普段とは異なり一向に離れる気配がないことに、胸の高鳴りは更に大きくなり、頭が真っ白になりながらも相手の肩口に手を当て続け耳元で囁くように訴え)
!!…す、すまん!
(相手の訴える声が聞こえれば抱きしめるのをやめ、相手から拳骨1つ分離れれば嫌がらせてしまったと自己嫌悪しており、「ご、ごめん…」と小さく呟けば相手に背中を向けて!
そんなすぐにへこまないでよね!仮にも初代当主の位高き式神なんだから。
(謝る相手に思わず手を伸ばしそうになるも、自分の行動に一喜一憂する相手に戸惑ってしまい、かといって終始距離が近いと心臓がもたないと、どう接して良いものか分からずついつい、いつもの口調で浴びせ)
あ、ちょっと!?紫雨っ?
(雷の玉のようになって素早く部屋から出て何処かへ行ってしまった相手に驚き声をかけるも相手を止めることはできず、焦って外に追いかけるが既に相手の姿はなく辺りをキョロキョロ見回しながら歩き、相手の気配を探ろうと目を閉じて)
……
(本当に相手は自分のことを好いてくれているのだろうか、自分は式神の分際で主を好いていいのかそんなことを井戸で隠れながら考えていれば不思議と涙が溢れてきて。井戸水の表面に映る自らの顔を見ては小さくため息をつき)
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