マルゲリータ系乙女 2015-04-07 08:34:57 |
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黒天使の堕天理由
第一章 俺に構うな
「ルイカーッ!!かまちょー」
静かな空の上、いつも通り仕事をしていたら、いつも通りアイツが来た。
「カイ....いま仕事をしているんだ、あっちに行け。
....あとかまちょってなんだ?」
「えーっとねぇ、なんか人間界で流行ってる言葉みたい。」
どうも最近こいつが 「ナウ」だとか 「おこ」 だとか変な言葉を使っていると思ったら
人間界の住民の影響なのか。
それよりコイツ、また仕事をサボって遊んでたな....。
「お前....仕事はどうした....?」
「やん、そんなに睨まないでよー:(´◦ω◦`):
仕事ー?んー....お友達に任せたよー」
「呆れた....お前よりそのお友達とやらの方が、天使に向いているかもな」
七光り、チャラい、遊び人、マイペース、自己中....俺の嫌いなものすべてを持ち合わせた
ある意味天才天使「カイ」....
俺はコイツが大がつくほど嫌いだ。
それなのにコイツは、こうも毎日毎日と俺の元へとやってきては追い返されている。
「いい加減にしろ。
お前は俺が誰だかわかってんのか?」
「大天使ルイカ様でーっす!」
ヘラヘラと笑いながら、俺をからかっているような口調で話してくる。
ほかの天使はみんな、俺には丁寧すぎるほどの敬語を使うのに....
....決めた、俺が神様の跡継ぎをするときには、コイツを落として(消して)やる
「見てみてーっ!今日はこんなのを持ってきちゃいましたー」
カイが俺に見せた紙には、俺の昔の写真があった....
「なっ!?お前っそれをどこで手に入れたっ!?」
「んふふー....なーいしょっ☆」
昔、俺が使い魔天使だった頃の写真だ。
俺のペアが男だった為、当時の俺は女天使になっていた。
考えるだけでも、羞恥 や 屈辱で 苛立たしい。
「返せっ!!燃やして消し済みにしてやるっ!!」
「えー、やだぁー、これは俺の宝物だモーン。あぁー、女ルイカちゃん可愛いー」
昔の俺の写真にカイはキスをすると、ものすごいドヤ顔でこっちを見てきた。
久しぶりにイラッときた。
黒天使の堕天理由
第二章 大天使の雷鳴
「力ずくでも返してもらう」
頭にきた俺は、大人気なくカイのペースにハマらされてしまった。
あぁ、今日もまた仕事が遅くなるな。。。
ダ ンッ!!!
大きな音をたてて。
床にカイを押さえつけた。
当然、俺が勝った。
大天使を本気にさせるとは、、コイツが初めてだな。
「っー....イタタ、ルイカさーんギブギブ、怖いよー」
「お前はこりないからな、これで済むと思うなよ....」
「っ....」
俺が本気で睨むとカイはビクッと跳ねた。
いつもヘラヘラしているカイが泣きそうになる。
「うぅ....ルイカーはなれてー、痛いー」
パタパタとカイは逃げ出そうと暴れる
そうはさせまいと、押さえつける手に力を込めた。
「ぇ....?ルイカ....?」
少しやり過ぎたかと思ったが、コレぐらいしないとコイツは懲りないからな
俺は、ワザと怒ったふりをする。
「俺を誰だと思っている?
俺には敬語を使え。」
カイの顎に手を当てて
クイッとあげる。
カイと目が合った....
初めてカイがこんな表情をした。
少し泣きそうな目、恥ずかしいのか耳まで赤くなっている。
....少し楽しくなってきた
「聞こえているのか?」
「っ......ルイカ....様....」
ぼそぼそと話しだすカイ。
怯えているのか、少し震えている
「もっ....やめてっ....くださぃ....」
「お前の自由さはこの程度じゃ収まらないからな」
俺はカイの服に手を入れた....
カイはビクッと跳ね、小さく声をあげた。
弱く魔法を使って、カイに印をつけた、少し痛かったのかカイはまた声をあげた....
「なぁ、カイ....どうしてほしい?」
「ぇ....? ....はなしてほしぃ....よぉ....」
離すわけ無いだろ、いくら可愛く言っても俺はこの手を離しはしない
....なんだか、今日は変な気分にばかりになる。
「敬語を使えと言ったはずだが....?」
さっそく忘れているのか....と小さく呟くとカイは泣きそうになる。。。
「....離して....くださぃ ....」
少し目を伏せてカイはそう呟いた....
「離してやろうと思ってたが、さっそく敬語を使わないところを見ると、やっぱり反省してないだろ。」
まぁ、離してやろうとは思わなかったけど....
「反省するまで離さないから、覚悟するんだな....」
そう言って手に力を込めた。
「っ....ぁっ....」
パタパタと未だに抵抗を続けるカイだが
それは俺の少し長めの赤毛をかするだけで、痛くも苦しくもない。
次第に息が切れてきて、カイは抵抗を辞めた....
「ルイカの....ばか....」
息を切らしながらも、俺を睨みつける。
なんだか、可愛く見えてしまうのはきっと....
俺の体調が悪いのだと、そう思った。
「っ....クソっ、なんで....細いくせに....こんな力があるんだよっ....!!」
次第にやけゼリフを吐き出した。
まぁ、それはお前と違って俺は毎日仕事に励んでいるからだろうな。
「....敬語を使わないってことは、俺に期待してるのか?」
そう言うとカイは大人しくなり、丸くなった。
「....してません」
そう言ってフイっと顔をそむけた。。。
「ふーん....してないんだー、へぇ....」
フルフルと震えるカイを見つめ、少し余裕っぽく言う。
床に押さえつけられて、潰れないように綺麗に羽が折りたたんである
白くてふわふわなカイの羽、俺のとは少し小さいけど。
この羽は好きだ 、いつ見ても綺麗だと思う。
「....ぁ....やだ、それ...触らないで…くださ…ぃ…」
無意識のうちにカイの羽に触れていたみたいだ。
こんなに綺麗な羽…アイツら(悪魔)が見たらきっと悪戯するに違いない…
「…お前は…俺のものなのに…」
カイに聞こえないように小さく呟いた。
強く…深く…。
「ルイカ....ぁ....」
「ん?」
「....手、やめ....」
気がついたら、カイの服に手を入れていた。
白っぽくシミ一つない綺麗な肌だ。
天使はみんな綺麗好きだ、だからこそカイは人気者だ....
いつもみんなの真ん中で笑っている、そんな存在だ。
ツーッと曲線を引くようにカイの肌に指をすべらせた
それだけでカイは跳ねる....
「っ....!?....ひゃ....ぁ....」
くすぐったいのかカイは体をくねらせる。
白い羽がパタパタと動く。
「感度いいな、そんなに期待してたのか?」
指を深く甘く動かしながらカイに囁くと、カイ少し震えた。
「っ....ふぇ....ルイ....カっ....」
カイの目に溜まっていた涙がこぼれ出す
葉から湖へ落ちる雫のように、涙さえも綺麗に見えてくる....
「カイ....そんなに煽るなよ。。」
理性などとうに超えていて、俺はカイにキスをした。。。
「…っ!?やめっ…」
カイが抵抗する。
俺はどうかしたのだろうか?
ずっと嫌っていた奴に手を染め。落ちてゆくなど…
「ルイカぁっ…!!いい加減んに…しろ…」
弱く力ずよく睨んでくるカイに魅力さえ感じるなんて。
バシッ…!!
「いっ…!?」
手に鋭い痛みを感じた…。
カイが羽で俺の手をはらったのだ。
その隙に逃げ出したアイツは、こちらなど振り返りもしなかった。
残ったモノはカイの抜けた数枚の羽と、ソレを染める俺の血。
ーまぁ、それはそれでいいかもしれない。
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