美しい花には棘がある。

え、あ、ごめんね。今日はちょっと、

（この男に彼氏がいる、と言ったらしつこく聞いてきて信二との関係が暴露てしまう。さり気なくｵﾌﾞﾗｰﾄに包んで言ったのにこの男は、『 いいじゃん。何、俺の誘い断るの?』と言ってきた。なんなんだ、この男め。しつこいぞ。

（/ ありがとうございますｰ!!! / 土下座、/

ん...
(一睡といったところかそれほど時間が経たずに起きればそう思い。喉が乾いた、今朝の牛乳がまだ残っていたはず。そう思いながら自室を出れば携帯で会話をする相手の会話を聞けばどうやら何かに誘われているようでなかなか会話が終わらない相手の携帯をとりあげれば「悪いな、今は俺が相手なんだ」とかなりドスの利いた声で。すると電話の向こう側は早々に電話を切り。

(いえいえ、それより上記のような感じでよかったでしょうか?

いや、断るって言うか .. 、

（中々断れずにぐだぐだしていると彼がいつの間にかﾘﾋﾞﾝｸﾞに来たらしい。いきなり携帯を取られて後ろを瞬時に振り向くと彼が途轍もなく怒っていて、電話を早々に切っていて。「 .. あ、信二.. 。」と目を泳がせながら名前を呼び。まさか最近まで身体の関係だけで遊んでいた人だとも言える筈が無く。

（/ はい! ちょっと喧嘩のｼｰﾝに入ってみましょうか。

二度とかけてくんなよ
(切られているとわかっていながらも携帯に、否、先程の相手に向かってそう言って。携帯を相手に返せば「さっきの誰だ?」と冷蔵庫を開けながら聞いて。一応は見当がついている。どうせ前にからだの関係を持っていた相手だろう。今思い返せばそんなやつがいること事態許せず相手に素っ気ない態度を見せてしまい。

(喧嘩ですね、分かりました!

.. ん、唯の友達だよ 。

（冷めた声音で聞く彼に小さな声で述べ。しかも都合の良い言葉の”友達”を使ってしまい。暴露たら彼に失礼だし、そうだと知られたくない。幻滅したかな。立ち上がって彼の居る冷蔵庫まで行くと、躊躇しながら彼の腰ら辺の洋服を掴み。

そうか
(その事ばを聞けば、少しだけ安心するもやはり心のなかでは何かが燻っていて。そんな心境で牛乳をいつものように直飲みすればやはり動揺しているのか牛乳をすこし漏らしていて。すると相手が腰辺りの服をつかんでくれば一瞬ドキッとし「どうかしたか?」と動揺を知られないように冷静を保って

.. 嫌わないで 、

（牛乳を飲み彼が問いてくると、つい純粋そうな癖に計算高い女が大嫌いな筈なのに少女漫画に出てきそうな悲劇のﾋﾛｲﾝみたいな事を言ってしまい。怒っているだろうか。飽きれているだろうか。握り締める手を強くすると下唇を噛み。

…っ
（「嫌わないで」、その言葉に相手も何かと誤解を解きたいのだろう。そんな気持ちが伝われば「大丈夫だ」と微笑みかけ、ここなら抱き締めて慰めるところなのだろうが今や禁欲生活の身。相手の破壊的な体に触れたりでもしたら理性が効かないだろう

.. 嘘だ。じゃあ、何で抱き締めてくれないの..?

（大丈夫、と微笑むも彼は抱き締めてくれず。彼が理性と戦っているとも知らずに。ああ、やっぱり許してくれないんだ、と思い。後ろから自分から抱き着くと上記を述べ。つい力が入ってしまう。嫌われたくない、その思いで何もかもに必死でいて。

いや、それは…
（相手が何故と問いかけてくれば訳を話そうにも話しづらくて、相手が後ろから抱き付いて来ればやはり来た胸の感触、さらに力が込められれば「あのー…花さん、自分はこれでも禁欲の身なのですが…」というも相手の必死さが伝わってくれば黙って抱き締めて。これで相手に手を出してしまったのなら自分がまだ未熟だということだ。

もう、禁欲とか何だとか関係無い。もっと強く抱き締めて。

（向き直り彼が正面から抱き締めてきて。嫌わないでくれた彼に愛おしさが募るばかりだ。背中に自分も手を回しぎゅ、と。彼の胸に顔を埋めると心臓の音が早く聞こえて来て。今はもう夕方。薄暗い部屋で静寂に包まれていて。

…っ！
（関係ないという相手に自分の覚悟はなんだったのか。相手が自分の胸に顔を埋めると鼓動が早くなり。強く抱きしめてという相手に薄暗いこの部屋でこのシチュエーションはとてもマズく、あぁもういいやと諦めれば抱き締める力を強めて深いキスを落とし

.. っ !

（抱き締める力を強め、深い口付けを落とす彼に一瞬吃驚するも直ぐに身を委ねて。どんどん彼がｷｽをしながら迫ってくるので気付いた時にはもう背中は冷蔵庫にくっ付いていて。今まさに俗に言う壁ﾄﾞﾝというもので。必死に離したくない、とお互いに熱い舌を絡めて唾液の交換を。

…ん
（相手とのキスに没頭していればいつしか相手を冷蔵庫に追い込んでいて。自分の下を相手の下に執拗に絡ませて唾液の交換をしてお互いの唾液を啜っていればなんとも甘美な香りが口内に満ちて。口を離せば「はぁ…っ!」と息を整えて、ここが踏ん張りどころ。ここで耐えねば先ほどの覚悟が無駄になる

.. っは、あ 。

（名残惜しく離れた彼の唇。離れた時に銀色の橋が出来ていて、息を荒く吐きながら深呼吸をし。倒れ込むように彼に抱き着くと、「 信二 、.. さっきの人最近まで身体の関係があった人なの。 でも今は何とも思っていない、信二だけだよ。」とちゃんと嘘付かずに話して。これで嫌われても文句は言わない。

そか
(倒れこむように抱きついてくる相手を受け止めて相手がなにも包み隠さず先程の通話の相手のことを打ち明けてくれば、その言葉を信じて。「俺もお前だけだ。今も昔もこれからも」と相手を抱き締める力を込めて耳元でささやいて。ふと時計に目を見やれば六時半を指しており「一緒にご飯つくろうか」と言って

(明日早いのでオチますねーお疲れ様でした

.. ん、

（耳元で囁かれれば安堵した様に微笑み頷き。暫くそうしていると段々と日が落ちて来た。彼がご飯を作ろう、と誘うと頷き身体を離して。「 さて、何作ろっか。」と水道で手を洗いながら呟き。

（/ ごめんなさい! 寝落ちしてました)))

そうだな、ハンバーグでも
（水道で手を洗って呟きかけてくる相手に冷蔵庫を覗けばちょうどひき肉が、玉ねぎもある、それを見て思い浮かんだのか上記を述べて。吸い物は今朝のが残ってるから大丈夫。食材を取り出して「花は肉こねてて」と自分は玉ねぎを切り始めて

（大丈夫ですよー

上げさせていただきますねー

待ってまーす