ぶー 2015-03-20 23:14:26 |
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「この中から好きな武器を選びな…」
「これは…?」スッ…
「ほう、いきなり油性の名前ペンを選ぶとはお目が高いな…だがそいつの扱いは容易じゃねぇ。
まず1つ、その武器は紙に使うと簡単には文字が消せねぇ。
2つ目、そのペンは自分の手にインクが付きやすい、さらに油性だから取れにくい。諸刃の剣ってわけだ。
初心者が扱うには、ちと難易度が高いぜ」
「なるほどな…」
「じゃあこれは…?」スッ…
「それは鉛筆と呼ばれる武器だ。使いやすさでは1番かもしれねぇな。
ニホンと呼ばれる国では7歳くらいのガキからその武器を使う訓練を受ける…強制的にな。」
「なっ…7歳からだと…!?俺が言うのもなんだが…狂ってやがる…」
「あぁ、恐ろしい国だぜ。
さて、話を戻そう…その武器のメリットは、
まず、何と言っても単純な構造だな、シンプルな構造だからこそ安く大量生産が出来る。そして様々なアタッチメントが付けられる。
そしてこの武器だけじゃないが、消しゴムと言う道具を使えば簡単に書いた文字を消すことができる。」
「デメリットは?」
「まず使える時間が他の武器に比べても極端に少ない」
「どういうことだ?」
「この武器は先端が尖ってる状態じゃなければいい戦いは出来ない…だがこの先端は戦闘によって磨耗する。長く持ってもメモ用紙1枚ってところか。
先端が磨耗したら、その場で再度尖らせるか、他の尖ってる鉛筆に持ち替えるしか方法はない。もしこの武器を使うんだったら、鉛筆削りと呼ばれる道具とスペアを5本は持ってった方がいいだろうな」
「決して手軽な武器とは言えないな…」
「これは…特に強そうな形をしているな…」スッ…
「それはボールペンだ。名前ペンが使いやすく、そしてより鋭く進化した形と言っていいだろう。
名前ペンと同じで消しゴムを使って文字を消すことは出来ない。だが、さっき言い忘れたが文字が簡単に消えないことは百パーセント悪いことでもねぇ。ここぞと言う時にポールペンを使えば、鉛筆よりも文字が消えかかる可能性は低い」
「なるほど、見た感じだと先端が特殊な形をしているな…どう使うんだ…?」
「普段は簡易的なセーフティがかかる仕組みになってる。上のボタンを押してみな」
カチッ
「おぉ…!この指の動作1つで戦闘体制に入れるわけか」
「うすうす気づいてると思うが最新の技術を使った繊細な武器だ。売人に不良品を売りつけられる被害者も少なくねぇわけよ。もし買うなら、うちの武器屋の信頼を買ってもらうつもりで…少し高くなるぜ?」
「商売が上手いな」
「わかった…今説明を聞いたものを全て買おう。いくらだ?」
「な…!ぜ、全部買うってのか!?」
「あぁ…そうだ。なにか問題でも?」
「そういうわけじゃねぇが…あんた、戦争でも始めるつもりなのか?」
「過去は修正テープで隠す主義だ」
「教えてたまるかって顔だな。分かった…売ってやる。
名前ペンが1000、鉛筆が5本で1500、鉛筆削りが600、ボールペンが3000で合計で6100万だ。消しゴムと鉛筆用のキャップ5つはおまけで付けてやる」
「ありがとう、感謝するよ。ここに7000万ある。じゃあな」
「ちょ、ちょっと待ちな!あんたにはそもそも見せてなかった武器がここにある!シャーペンと呼ばれる武器だ!」
「は?」
「こいつは今まででも一番ヤバい。中にシャー芯と呼ばれる弾を装填すれば、上のボタンを押すだけで半永久的にきれいな線を書ける。シャー芯がなくなったらまた新しいのを上から入れるだけで使える。値段もボールペンの3倍はする」
「…それを俺に買えってか…?」
「いや、こんな品は常連にも買わせはしない。ましてやあんたみたいな素人には見せる気すらなかった」
「?…何が言いたい…」
「これを貰ってくれねぇか?長年こんな危ない店をやってると人の目を見るだけでそいつがどんな奴か分かるようになる。あんたの目は絶対に大事件を起こす奴の目だ。だからこそその事件に首を突っ込みたくなったのさ」
「本当にいいのか?」
「あぁ…。シャー芯は6箱分持っていけ、これだけあれば何があっても足りるだろう」
「ありがとう」
「おっと、案外大荷物になっちまったな、警察にバレたら大変だ。いくつかに分けて運ぶか?」
「いや、自分の身は自分で守れるから問題ない」
「そんなこと言っても警察に撃たれたらどうしようもないだろ」
「俺が今持っているのは、文房具(ぶん防具)だからな」
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