アーテル 2015-03-14 01:28:24 |
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あぁ、大丈夫だ。むしろ反応が来て嬉しいとも思っているよ。
今日はあまり長くはいられないかもしれないが、是非話相手になって欲しい。
素敵な日常か、ありがとう。暮らしている私でも素敵だと実感しているよ。
ウンディーネか…。今はこうしてアルブスと共に森の中の家に腰を置いているが、昔旅をしていた時期があってな。その時期にウンディーネと知り合った事ならあるな。
四精霊では、会った事が無いのはサラマンダーくらいだろうか。
良かった、怒っていらっしゃらなくて安心しました。私は日本に住む普通の社会人でして、仕事もあり余り居れないのは私も同じです。
私も魔法なんて使えたら…なんて学生の時思っていた事を思い出して、実際に魔法使いのお話を聞けて本当に素晴らしく毎日充実するだろうな…等と思って見させて頂いてました!
森に棲む私達の日常では幻とされている様々な生き物も御目にされた事もあるのでしょうね、ウンディーネにも…四精霊は本当に居たのですね!
旅をされていたとは…人間では成し得ない、とても過酷でとても得る物の多い旅だったのかな…等と勝手に想像致しました。
仕事か…きっとそちらとこちらでは、仕事内容も全く違ってくるのだろうな。
どちらにせよ労働で賃金を得るのは同じだろう、互いに頑張るとしよう。
無い物に憧れるのは、どこでも共通のようだな。人間が魔法を求めるように、魔法使いも化学を求めていた時期があったんだ。それも昔の事だがな。
あぁ、この世にはまだまだ多くの生物がいるのだろうな。それこそ、私が見えない物もたくさん存在するのだろうと考えると、多少の物が見えてしまう分欲が出てきてしまうな。
見えないだけで確かに存在する物もこの世には多い。たまには、意識してみたらどうだろう。
もしかしたら人間にも見えるかもしれないだろう?絶対なんて物は無いのだから。
あぁ、旅は確かに苛酷だったな。そしてその通り、得る物も多かった。
実はアルブスも、その旅の途中に出会った子だからな。
私とした事が、明日の仕事の準備を忘れていたようだ。
暫くしたら戻ってくるが、明日も忙しいなら今日は寝た方が良いだろう。
短い間だったが、やはり人と語り合うのは楽しい物だな。
今日はありがとう。また次の機会、休みの日にでも話し相手になってくれたら嬉しいのだが…。
期待して待っている。
では、良い夜を。おやすみ、ミント。
今日は良い事が一つと、悪い事が二つあった。
まず良い事は、アルブスが浮遊魔法を使えるようになった。
まだ鴉の羽や葉しか浮かせられないが、あの子のやる気ならきっとすぐに上達するだろう。あの子はセンスも良い。
悪い事の一つ目は、神父の使いのフクロウが窓を突き破って入室、アルブスがはしゃぎまわり、一人と一匹のおかげで半分近くの材料瓶が割れてしまった。
幸いアルブスには怪我が無かった。暫く泣いていたせいで目元が赤く腫れてしまったが、明日には直っているだろう。
材料の瓶は魔法ですぐに戻し、材料も戻したが、やはりもう無駄になってしまった物も多々ある。
また集めにいかなければいけないだろう。
悪い事の二つ目は、神父からの仕事の依頼内容だ。
フクロウが突然やってきた為、もしやと思い機械の中を確認したら、やはり数日前に届いていた。
今回の仕事はどうやら火山でやるらしい。
仕事内容については特に問題ないのだが、問題は私が仕事の間アルブスをどうしようか、という事だ。
長くて一週間、急いでも三日はかかる。村に預けて良いのだろうか。
悩みどころだ。
依頼を受けないという手もあるが、今は出来るだけ金を集めたい。
アルブスには年相応に、女の子らしく洋服でも買ってあげたい。子供らしく玩具も必要だろう。
一人でも練習できるよう初心者用の魔法指南本も買ってあげたいし、ローブも買わなければ。
あとは、人間の持つ電話という物が欲しい。
これがあれば遠くにいても一瞬でアルブスと連絡が取れる。この機械では文字のみだが、声までも送れるという。
この機械は連絡手段として神父に貰った物だが、重宝している。どうせなら電話もくれればよかったものを。
今のように人間と触れ合える、色々な事を調べる事も出来、一瞬にしてやり取りができる。
何より、文字盤を押す感触がたまらないな。
まだまだ文字を打つ速度は遅いが、病みつきになりそうだ。
あとは、洗濯機という物もほしい。
人間の作るスイッチは、とても押す感触が気持ちよさそうだ。
しかも、そのスイッチを押すだけで全ての作業が完了するとは、素晴らしい。
私達は洗濯も魔法でやるが、実質魔法を使っているのは私だからな。
何の手も加えず、スイッチ一つで、というのは、酷く魅力的だ。
仕事の材料もほしい所だ。
種類もそうだが量も増えてきている為に、圧倒的に瓶の数が少ない。
材料類はなるべく自分で集めたいのだが、アルブスがいる手前そう簡単にいく事でもない。
薬の依頼にせよ、材料に見合った報酬を毎回貰えたら助かるのだが。
考えれば考えるほど欲しい物が浮かぶが、金が少なすぎる。
あの時、あの馬鹿な精霊が存在しなければ、アルブスに家を買うくらいも出来ただろうに。
今日は風が強いからだろうか、忌々しいアレを思い出す。
昼食を作っている時、アルブスに母親みたいだと言われた。
この長い髪のせいだろう。神父にも女のようだと言われた事はある。髪を結べば尚更だ、と。
アッチの方面でも仕事ができるのでは、などとふざけた事をぬかしていた為、余計なお世話だと折檻しておいた。
この髪を切れば、せめて父親と言われるようになるだろうか。
注文していた竜皮の手袋がようやく届いた。
黒く輝き、滑らかで柔らかく丈夫で、軽くて薄い。素晴らしい。
今までは鱗製だったが、これはなんといっても皮だ。作業もうんと楽になるだろう。
さっそく使ってみる事にしよう。
結局依頼は受ける事にした。日はまだ先だが、色々と準備する事が多そうだ。
とりあえずアルブスの事は村の人々に任せる事にした。
危険が無いよう杖を取り上げておくべきか否か、悩んでいる。
アルブスと喧嘩をした。
何もかもが神父のせいだ。腐れ神父め、神から罰を受けるがいい。
神父が勝手に送ってきた卵をアルブスが気に入ってしまった。
よりによって水竜の卵だ。一体何処で育てるつもりだ?
この森には泉も湖も無い、一週間もすれば風呂にすらはまらなくなり、一か月もすれば家にすらはまらなくなる。
普段は全然我儘を言わないアルブスだ、できるだけ聞いて行きたいとは思う。
だが、さすがに水竜は無理なのだ。
人の手で育てた水竜を大人になってから湖に移動させても生きていけるかもわからない。
生き物の命を奪う事になるかもしれない。
無理をすれば、訓練をさせれば間接的に育てていく事はできるが、水竜の為にそこまでする必要があるか?
アルブスはまた大泣きだ。キツく言い過ぎたかもしれんが、間違えた事は言っていない。
未練が残る前に神父に送り返すのが一番だろう。
アルブスの部屋に戸締りの確認ついでに寄った時、アルブスが毛布もかけないで寝ていた。
目元が赤く腫れているのが痛々しい。きっと泣き疲れてそのまま眠ってしまったのだろう。
私はどうするべきなのだろうか。
アルブスの為に、水竜を育てるべきか?
生き物の命を担う仕事を、そのような軽い想いで行って良いのか?
神の下跪いたなら、この状況を解決してくれるのだろうか。
確認の出来ぬ存在に頼るつもりなどさらさらないが。
まだ怪しげな魔法書や殺傷能力の高いとされる機械を捌いている、神の僕を名乗る強欲な男に頼る方が現実的だろう。
神父に久々に会いに行くとしようか。気乗りはしないが、仕方ない。
水竜について、神父と話し合っている途中だ。
私だけが相手だと全て押し付けようとするが、アルブスも関わるとなると進んで協力すらしてくる神父には感謝している。
厄介事を持ってきたのはまた別の話だが。
神父はああ見えて頭が良く回り、色々と精通している。何か良い解決法を見つけてくれればいいのだが。
なんとか解決した。アルブスとも喧嘩は収まった。
神父の所有している鉄の土地を私の魔力で小さな森に変え、湖を作り、人が近寄らぬよう人払いの魔法をかけた。
おかげでもう魔力が残っていない。正直、辛い。
育てるのは私達ではないが、いつでも遊びにきていいという事でアルブスは喜んでいた。
アルブスは私に謝った。本当に優しく賢く、そして良い子だ。
私はアルブスを幸せにしてやれているのだろうか。
今日は酷く疲れた。もう寝るとしよう。
呪文の発音にアルブスが手間取っている。
アルブスは良く「ティーラ」を「ティラー」と言い、「ヴァラー」を「ヴァーラ」と言う。
「フィーネ」を「フィネー」と言ったり「フィーネ」とかろうじて言ったり、時には「フィナー」なんて言ったりもする。
発音が難しいのだろうか。
アルブスが苛ついているのが伝わってくるが、こればかりはどうしようもできない。
明日は発音練習でもしてみるとしようか。
発音練習をしてみた。
偶然、神父が言うには「偶然」魔法練習の時間に立ち寄った為、神父にも見てもらった。
発音云々は置いても、やはりアルブスの魔力は多いらしい。
今はまだ大丈夫だが、年が経つとどうなるかも分からない。
早めに制御具についても検討するとしようか。
発音については頑張っている。
一度覚えれば大丈夫らしい。これから努力していくとしよう。
アルブスが「箒に乗って空に飛べばいいのでは」という事に気付いてしまったらしい。
箒に乗って空に飛ぶのは自分を浮遊させるよりもずっと簡単な事だ。
更に、箒に私の魔法をかけてサポートする事もできる。
だが、アルブスはまだ小さい。
神父は心配しすぎと言うが、私は保護者だ。心配にもなるだろう。
神父は自分の育てる子、しかも女の子が大空を飛びまわる事を考える機会が一生ないだろう。羨ましい限りだ。残念でもあるがな。
アルブスがやりたいと思った事はやらせてあげたいし、早めに色々と覚えさせたい。
小さい頃から慣れていた方が良い事も事実だ。
だが、やはり心配なのだ。
いつからこんなに過保護になってしまったのだろう。
今日はアルブスに服を作ってあげた。
神父に手伝いを頼むとああでもない、こうでもないと言われ続け、最終的にはセンスが無いと罵られた。
神父からは下品な服を渡されたが燃やしておいた。胸元と背中が広く開いている服で、アルブスには大きすぎる。そして早すぎる。
いや、成長してもあんなものを着せるつもりは無いが。
アルブスは私が作ったのを気にいってくれたらしい。本当によかった。
下品な服を燃やしておいて見られずにすんだ。それも本当によかった。
後日その服を着せて町へ連れて行こうと思う。
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