主 2015-03-08 22:55:49 |
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なるほど……徹底した男嫌いってわけか
(停留所での相手の振る舞いを後ろから見ていたら分かる徹底した男嫌いに何だか呆れてきてしまったが、それよりもやはり気になるのは女子達から明らかに一歩身を引いている男子達の姿であり、とりあえずあの様子だったら手を出すことはないだろうなと一先ず安心して。すると後ろから女子の集団が歩いてきて、道を空けるように言ってきたが当然そんなことを聞く自分ではなく一瞬チラッと目を向けると何事もなかったかのように視線を戻し、後ろから色々言ってくるが気にすること無く常に周囲を警戒して)
申し訳ないわ。母親がつけた新しい護衛なのだけど、礼儀がなっていなくって。無視してくれて構わないから。
(女生徒たちと談笑していると、やや後方で揉めるような声。振り向けば相手と相手に文句を言っている集団がおり、顔には出さずに内心で溜息を吐き集団に歩み寄ってすまなそうに言えば一気に女生徒たちの反応が変わり。そこで遠くに通学バスが見えたので「……ああ、バスが来たみたい。粗野な男なんて放っておいて、行きましょう?」と男性には絶対に向けないであろう華やかな笑みを浮かべれば素直に頷いてくれた彼女たちを伴ってバスに乗り込み)
粗野って言われても俺は何もしれないはずなんだがな……
(何を言われても無視していたところ揉めていることに対して見かねたのか自分に向けるような冷たい笑みではなく、その整った容姿に合った華やかな笑みを女子に浮かべてバスに乗り込んでいく相手と女子集団に対しても特に何も思うこと無く、自分は悪い事を一切していないため平然とした変わりない態度でバスに乗り込むと混み合いなんてものは気にせず何かあったらすぐに動けるようにドアのすぐ近くの椅子に座り)
そうね、きっと今回もすぐに辞めるわ。
(入り口付近の男子生徒たちの脇をさっさと抜ければ、奥の女子が集まる一角の定位置に腰を下ろして。自分の男嫌いを知っている友人が心配そうに声をかけてくるのにちらりと入り口付近に陣取っている相手に視線を向ければ、どうせ今回もすぐいなくなると軽く笑ってみせ。暫く経ってバスが学園へと着くと、こうもトラブルが起きるのなら車通学も考えようかと思いつつ国際科の教室に足を向け)
お前に言っても無駄だとは思うがなにかあったら必ず呼べ、無駄なプライドが命取りになるからな
(今まで護衛対象が立派な大人の女性だったり、結構小さい子だった時は今回のように学校に通っていなかったのだが今回、同い年の護衛対象であるためかなり久しぶりに学校ということで校門に立ち立派な造りの校舎を見上げると思わず感嘆の声が漏れそうになって。とりあえず自分は転校初日ということで職員室に向かおうとしたが一度足を止めてちゃんと2メートルの距離を保ったまま相手に大切なことを伝えておくと返事は聞かずに場所は分からないがとりあえず職員室を探すために別方向に歩き始めて
)
…………何よ。男なんて頼りにならないじゃない。
(何かあったら呼べと言う相手の言葉に振り返るが既に別方向に歩き出しており、転入初日なら向かうべきは職員室なのだろうが全く見当違いの方に向かっている事に呆れたように溜息を吐いて。初日から遅刻する気?と思うもののわざわざ追いかけて呼び止める義理もないので小さく呟けば携帯を取り出し、記憶していた番号にショートメールで『職員室は西棟一階。左の桜並木を抜けた方』と簡潔に職員室の場所を送り付ければ教室に向かって)
……そうなのか、全然違う場所に来てたってわけだ
(結構色んな場所回ったはずなのだが一向に職員室のプレートがかかっている部屋を見つけることができずに、もう諦めて誰かに聞こうかと思っていたところポケットに入れてある携帯が振動しとり出してみると見たことがない番号からメールを受信していて。見たこと無い番号であるために誰だがは確証はないが、思いつくのは1人しかおらずてっきり何も気にかけないと思っていたため意外だななどと思いながら『すまない、助かった』と短くお礼のメールを送り返すと言われた場所に向かって歩き出して)
……別に、あいつの為じゃないわ。
(昼休みになり、友人たちと昼食を済ませた後に本を片手に一人屋上へと向かえば、メールを受信していたことに気付いて内容を確認しつつ小さく呟く。遅刻なんてされれば北御門の名前に傷がつくから。そんな風に無意識に言い訳めいたことを考え、返信はすることなく送受信メールを合わせて消してしまえば携帯をブレザーのポケットに戻して。それから屋上の隅にすとんと腰を下ろせば、緩やかに吹く温かな風に目を閉じ)
やはり俺にはこういう集団生活の場は苦手だな……。
(自分の目的はあくまでも護衛対象となるべく近くにいることであり、授業を受ける必要もないため転校初日でいきなり授業をサボるというなかなか不良な行為をしているのだが本人はやはり何とも思っておらず、中庭に生えている大きな木の下で幹に背中を預けて座った状態で目を閉じて。自分の性格上、集団生活というのは苦手で自己紹介を教室で行った後色んな生徒に話しかけられたが全て断ってしまい今となってはもう自分に話しかける人物などいないのだがむしろそのほうが良いと感じていて)
いけない。そろそろ戻らなくちゃ……あら?
(自分がいる事で他の生徒があまり立ち寄らない屋上は静かで、本を読むつもりがついうとうとと微睡んでは予鈴の音に目を覚ます。しかし午後の授業のために教室に戻ろうと立ち上がった所で結っていたはずの髪がはらりと肩にかかり、後頭部に手をやればそこにはあるはずのリボンが無く、ほどけて風に飛ばされたのだろうと判断すれば放課後にでも探そうと教室に向かい。途中で相手のクラスを担当している女教諭に会えば授業をサボっているらしい事を聞き、何とか溜息を飲み込んでは「注意しておきます」とだけ告げて)
……っと、なんだこれ
(いくら時間が経っても教室に戻ろうともせずにずっと中庭の樹の下で座っており、ふと上を見上げるとリボンのようなものが落ちてきているのが目に見えて。そのリボンが地面に触れる瞬間に拾い上げよく見てみるとそれはやはりリボンで、女子のものだと思うのだが頭に過るのは彼女が自分の髪を結っていたリボンに似ていて、さすがに地面に置いておくのも気が引けるためにそのままズボンのポケットに仕舞いこむとまた先程のように樹の下に座り込んで。目を閉じてしばらくすると午後の授業最後のチャイムが鳴り、生徒たちも外に出始めて来ており彼女の下校に同行するために校門で待とうと決めて立ち上がり)
どこかの木に引っ掛かっているか……もっと遠くに飛ばされたか……。
(放課後になり、友人たちに挨拶を告げてから鞄を片手に教室を出ればリボンを探すために校舎の外へと向かって。しかし花壇や植え込みなどを探していくも見当たらず、捜索範囲を広げて中庭の方までやってくればひときわ大きな木の下に立ち、小さく呟きながら梢を見上げて。お気に入りのリボンだったのでできれば見つけたかったのだが、授業が終わってからかれこれ30分以上は経っている。あまり長居しては今日の稽古に間に合わないので、溜息を零せば校門へと向かい)
……ん、やっと来たか
(校門の壁に背をもたれながら30分以上の間ずっと待っているとようやく待ち人がこちらに向かって歩いてきたのが見えて。相手が近くまで歩いてくるとポケットから昼に拾ったリボンを取り出し相手に見せ「これ、お前のか?」もしかしたらこの30分の間ずっとこのリボンを探していたのかもしれないと思うと、待っているのではなく渡しに行けばいいと思ってしまい若干後悔しながら尋ねて)
ああ……そう言えば待たせていたわね。
(遠目に壁に背中を預ける相手の姿が見えれば、前任が辞めて相手が来るまでの間は暫く護衛が付いていなかったのでその存在を今思い出したとばかりに呟き。そして相手がポケットからリボンを取り出せば小さく声を上げ、問いかけに頷けば「そう、あなたが拾ってくれてたの……言ってくれればよかったのに」と拗ねたように言って息を吐いて。相手の横を通り抜けざまにその手からするりとリボンを抜き取れば、小声で「ありがとう」と言って振り返る事無くバスの停留所へと向かい)
ああ、それは俺も思っていた。悪かった……
(相手が言ったとおり、言えばよかった自分自身思っていたため素直に謝罪の言葉を口にするとしっかり2メートルの距離を保ったまま相手の後ろを歩いて。相手が小声で言ったありがとうという言葉は聞こえてきていないのだが別にお礼を言われたいとは微塵も思っていないためリボンの事などもう過去に事となっておりもう何も思っておらず。バスに乗り込んでからも朝と同じ場所に座り、懐からメモ帳とペンを取り出せば仕事の決まりである今日あった出来事をメモ帳へと書き込んでいき)
…………何よ。やればできるんじゃない。
(後ろから聞こえてきた謝罪の言葉に、昨日からの様子で礼儀知らずの印象が出来上がっていたので停留所に向かう足は止めないままに虚を突かれたような表情を浮かべて。調子が狂うわ、なんて理不尽な事を考えつつ後方寄りの窓際の席に腰かければ窓ガラスにうつる像を鏡代わりにして先ほど受け取ったリボンで髪を結っていき。やがて朝使ったところよりも家から離れた停留所に着いたところで席を立てば「降りるわよ」と一声かけて降車し)
……?まぁ分かった。
(必要なことを書き上げてメモ帳を懐にしまい特にすることもないためただ窓の外をボーっと眺めある停留所で止まり、朝に使った停留所ではないため特に降りようとせずにいると後方寄りの席に座っているはずの相手の声が聞こえたかと思えばそのまま降車していき、朝使った停留所ではないために何故降りるのかと疑問だったが従わない理由はないため言うとおりに自分も降車して。何か用事が合って降りたのあろうか、などと思うが結果的に自分のやることは1つであるため特に何かを考えるのは止めて後ろからついて行き)
……帰りは基本的に毎回違う場所で降りるわ。街を歩いて帰るの。
(不思議そうな相手の様子に店の集まる大通りへと足を向けながら、今の行動への解説を加える。商売相手である人々の流行などを知るための街歩きは以前から行っているもので、毎回別の場所を選んではそこから歩いて帰るのだった。今日はリボン探しで時間を取ってしまったので比較的家に近めだがほぼ学校から歩いて帰ることもあり、特に言わないが毎日同じ行動をしてルーティンを掴ませないという意図もあって。やがて人で賑わっている大通りに出ると服屋のショーケースや雑貨屋のワゴンなどに視線をむけつつ、時折立ち止まったりしては街の観察をして)
こんな賑わっているところに来るとは……。随分勇敢なお嬢様だな
(人通りの多い大通りで街の観察をしている相手の姿を後ろから見てポツリと呟いて。本来ならこのような場所は危険しかなく、ましてや大企業のお嬢様レベルになればそれこそ何人もの護衛を引き連れて歩くのが普通なのだが、それを1人で当然のように行動している事は素直に感心できると同時に心配でもあり。「俺と同じような立場のやつもやっぱりいるんだな」周りを見渡せば気品のありそうな女性の後ろにスーツ姿の男性という組み合わせがよく目に入り)
これだけ護衛とのセットで歩いている人が多いと、逆に一人歩きは"そういう人たち"が警戒してくれるのよ。美人局でも疑っているんじゃない?
(耳聡く相手の発言を拾えば、体半分振り返って薄い笑みを浮かべつつ人差し指を口元にあてて。事実囮を利用して危害を加えてくる組織を特定したりその構成員を捉まえると言う手法をとる家や企業もあるため、今まではそれを逆手にとってきた。それでも被害はゼロとはいかないが問題になるほどでもないので「まあ、絡まれることが全く無い訳じゃないけれどね。自分で対処できる範囲だから」と何てことのないように言っては立ち止まって時計を確認して)
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