シェルン 2015-02-28 15:44:10 |
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それは、とある夏の夜のことだった……
「あの…本当に行くのか……?」
「ああ。まさかここまで来てリタイアとは言えないしね。」
「何だぁ?怖ぇのか?」
「ま、まさかぁ…」
そんな話声が周りから聞こえる。
僕、市ヶ谷織次(いちがや おりつぐ)は、大絶賛夏定番の肝試し真っ最中だった。現在地は僕が通う高校の前で、同じ学年の奴等や、上の学年の先輩が全員集合している。僕がこの中学校に転校してきて初めての楽しい夏休み、の筈だが今の状況はとても楽しめるものではない。何故なら僕は………
お化けが超絶苦手なんだ!
「はぁ……」
「どうしたの、織次君。」
「ほわぁ!?……って、なんだ巳城さんか……」
僕に声を掛けてきたのは、同じクラスで一番………いや、唯一話をする巳城結瑠(みしろ ゆいり)さんだ。かなり物静かな性格でありながら、意外に表情豊かな彼女は長い黒髪を後ろで束ねているおり、顔つきは美少女と言っても過言ではない。体格は少し細めで華奢だ。
「…何だ、とは失礼ですよ。それより、これをどうぞ」
「え?あ、あり…がとう」
巳城さんは僕に番号が書かれた札を渡してくれた。
「ふふ、緊張しなくても大丈夫ですよ…」
そう言って微笑むと、巳城さんはそのまま僕の隣に付いた。
この肝試しは、毎年行られるらしい。
周りの人がよれなくなる凄いおまじない
[準備物]
なし
[方法]
全裸で外を走り回る…
[結果]
周りの人は皆はなれていく
[終わらせ方]
そのまま交番の前まで走っていく
ペアになる人は一週間前から決めており、僕は巳城さんにペアになろうと誘われた。もともとそのつもりだったし、何より巳城さん意外に仲良くなれた人といえばあとニ人くらいだ。その人達もまた女の子である。
「おい~!そこのリア充~!私達を入れてハーレムになれーーー!!」
「ちょと~…かなちゃーん…待ってぇ~……」
「あ、やっと来た。」
「来たわね。」
「とぅ!森野奏萌、ただいま飲み物を持って山上ッ!」
今、ダッシュしてきたのが、森野奏萌(もりの かなめ)。その後ろからマイペースに走って来ているのが、紺堂ユカリ(こんどう ゆかり)と言う。二人は違うクラスで唯一仲良くなった人達だ。
[準備物]
・特になし
<方法>
深夜2時22分に家の玄関の前で北の方角を向き、こう唱える。
「我は空、我は鋼、我は刄。我は一振りの剣(ツルギ)にて全ての罪を刈り取り、悪を滅するッ!!」
<注意>
※ただの厨ニです
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