寒来の血 _ 創作小説 _

寒来の血 _ 創作小説 _

冬。  2015-02-19 00:01:10 
通報
___ 一年中冬しか訪れない集落。
「 霧氷村 」___。
その村に訪れた筈の両親を探す為に訪れた双子の兄と妹。
そ二人が繰り広げる、豊かなのサスペンスホラ-。
この村は何故、冬が訪れないのか。
消えた両親はどこに行ったのか。
その謎を掴むのは「鳥」であった。
__________________________________
初めまして、執筆作者である冬です。
改めて閲覧感謝します。
当トピックでは創作小説を執筆させて戴きます。
プロット作成後から倩と未熟ながら書き上げて行きますのでお付き合いして頂けましたら何よりです。
批判コメントは禁止させて戴きますが、応援コメントは大変作成の励みになりますのでお気軽にどうぞ。
愛される主人公を目指し、風変わりな和風の背景を目指し、書いていきます。
何卒、宜しく御願い致します。

コメントを投稿する

  • No.1 by 冬。  2015-02-19 00:14:01 

簡易キャラ紹介。
__________________________________
辻嶋朱梨 Tsuzishima akari
辻嶋の兄妹の妹。
兄とは違い、内向的な性格をしているが芯は強い。
10歳以下の記憶が皆無で、自分の事には疎い。
未来を詠む力を持っている。
辻嶋棟梁 Tsuzishima touri
辻嶋の兄妹の兄。
妹とは違い、積極的で凛々しい性格をしている。
5歳以下の記憶が無く、それ故に少し自分の過去には敏感。
同じく未来を詠む力を持っている。
泊 厘福 Tomari rinne
霧氷村に来た理由は兄妹と同じく両親と親友を探す為。
凛々しい性格で物事にさっぱりとしている。
過去を詠む力を持っている。
_________________________________
他キャラ使用がありますが、最初の段階ではこの3人が主要キャラとなります。

  • No.2 by 冬。  2015-02-19 00:47:11 

零の囀 「 霧氷村 」
__________________________________
私には昔の記憶が無い。
昔何をして遊んだのか、昔どんな性格だったのか。
唯一思い出せるのは、鳥の囀と幼い子供の泣き声ーー…そして、沢山の鈴の音。
そこで記憶は止まり、そこから先は思い出せない。
まるで無くされたように、消えて、分からなくなっている。
過去に何があったのか、それを探る為に家にあった一つの古いアルバムから分かった、霧氷村という村。
その場所に確実に私の記憶は有る気がした。
「__り、__朱梨___ッ 」
「 __ッ、 」
「 たく、急に静かになんなっつうの、」
そして目前にある赤い鳥居。
漸く来た、霧氷村。
先程から森を辿り、沼を歩き。
そして漸く見つけた霧氷村のシンボルとも言える赤い鳥居を見てから私は無意識に動きを止めていたらしい。
相当ご立腹の兄は心配そうに見つめてくるが、何か先程から息苦しさ私に取っては只の恐怖でしかなかった。
「 は、早く行こう!お兄ちゃん!」
「 自分から止まっててそれはねーだろ…ってわわ!引っ張んな! 」
恐怖から泣き出しそうになった震える声で無理矢理自分を牽制して、隣に立つ兄の手を掴んだ。
そして大股に、鳥居をくぐったその刹那。
目眩にも似たふわりとした感覚に目を見開く。
兄の腕を掴んでいた手は何もない空間を掴んでいて、やがてやり場を無くした片手は力無く下がった。
兄が居ない。
先程まで近くに居た兄は私の前方にも勿論左右にも後方にも、どこにも見当たらなかった。
短時間で、只数秒でどこかに隠れる程兄は足が早い訳でも無いのにと涙で見えにくい視界を後ろに再び向けた時だった。
____幼い子供がいた。
白い着物を着て、赤い帯をしている、__まるで私の様な女の子。
「_____わたしで、良いのならば。」
凛々しい声は今の私からしたら考えられないけれど、どことなく私に似ている部分が有る。
雰囲気、歩き方、小さな些細な事かもしれない。
でも直感的に分かるのだ、これは私だと。
私で良いのなら、その言葉の真意は何だろう、私が何かを差し上げるのだろうか。
思案に浸る私の目の前を、ゆっくりと横切っていく幼い「わたし」。
金縛りのように止まっていた瞬きを1、2回再開させると其処にあの少女も、そして近くに居た黒い影も無く、兄の居ない空間だけが残っている。
「 お兄ちゃん…? 」
夢ではない、兄はいない。
何時もだったらきっと泣き出してしまうその心細さは、今は探さなければいけないという強い追及心で体が勝手に動いた。
霧氷村。
この村の先に兄は絶対に居ると断言出来るからだ。
未来を詠んだ訳ではない。
只仄に香る兄の残り香が私を村奥へといざなっていた。
兄を探さなければ、
そして、記憶を取り戻さなければ。
只その強い2つの意思で私の足は村奥へと無意識に向かっていた。

  • No.3 by 冬。  2015-02-19 02:06:38 

村奥に来てからは先程まで感じていた息苦しさや恐怖感は無かった。
崩れ掛けている家屋やまだ流れる小川のせせらぎ。
その全てに愛しさが湧いてしまう程に私は、探検家同様__追及心で動いている。
右手に持った懐中電灯で家屋を照らせば、空けられていた障子から火鉢や畳、米俵が見える。
此処は昔のまま残されいるのだろうか。
再び湧き上がった追及心を持ちながら、先程、あの赤い鳥居をくぐってから並ぶ家屋の列を探検しつつ、比較的綺麗な家屋を見つけた。
扉のノブに手を掛けて引いてみれば案外簡単に開けれ、少しながらも緊張していた力が弛むのを感じた。
家屋の中は荒れ果てていて、住居スペースだったのかは不明瞭だが黄ばんだ布団がそのままに敷かれていることから多分、人は住んでいたのだろうと推測をする。
玄関から漸く足を動かして、少し高い段差を登る。
部屋は2つ程度の少し狭い家屋だが、その部屋すら何に使われていたのかすら分から無い程の荒れ果て具合だった。
一つは台所だろうか。
靴が鳴らす土間独有の音を聞きながら懐中電灯で照らしていく。
釜のような物、乱雑に積まれた米俵。
一つ一つを照らして行けば漸く分かるその実態。
もう一つの部屋を探索しようと振り返り、懐中電灯を照らす。
此処は寝間だろうか。
小さな文机と黄ばんだ布団。
懐中電灯を照らしているとふと文机の上に上に何かが置いてあった。

  • No.4 by 冬。  2015-02-20 20:59:57 

赤い手帳の其れは周りの物とは違い、まだ新しい様子だ。
湿った様子も無い表紙の手触りに中を開いてみれば文字が書いていたが、その文字も滲んでいたり、かすれていたりはしていなかった。
中身の様子を見て安堵から溜め息を吐き出し、その細い文体にゆっくりと目を通して行った。
________________________________
この村は不気味だ。
鳥居をくぐる前はあんなにも怖かったのに、今では何か急かされるような焦燥感…そして、まるで冒険者のような心臓が高鳴る期待…私は何かに取り憑かれたのだろうか。
 
もしそうだったとしても良いかもしれない。
あの人が此処に居ない限り、私には居場所が無いのだから。
_____________________________
此処に来た女の人の物だろうか。
最後のページには仲良く並んだカップルの写真が入っていて微笑ましい。
この人も人探しで此処に来たのだろうか。
そしてまだ新しい文字だから近くには居るのだろうか。
疑問が残るさなか、周りを見渡せば玄関の扉が開く音が聞こえた気がした。
はっと我に帰った瞬間、その音は本当に聞こえたのだと此方に向かう足音が語っている。
周りを見渡せば開けられたままだった押し入れに走り、その下に身を屈めて入った。
体育座りをして、障子を閉めたと同時に閉じていた丁度廊下側の障子が開かれた。
「____ッ。」
思わず叫びたくなる声を我慢して口元に手を添えて漸く自分の躯の震えに気付く。
顔の無い、男だ。
そしてきっと顔はこの世の物では無い。
青白い体、黒い目、そして眼球のあり得ない動き。
私には昔から「見えて」いたから何となくだけれど分かるのだ。
彼はこの世界の物ではないと。
(……来ないで……。)
御願いだから此方には来て欲しくない。
その男の霊は部屋を徘徊して丁度押し入れ前で止まる。
(………ッ怖い…ッ。)
目を閉じて出て行ってくれる事を願い出ながら荒い呼吸を繰り返して、そして薄く目を開けて破けた障子の隙間から外を確認してみれば姿は、ない。
「___良かっ…っきゃああ!? 」
安堵したのも束の間。
障子から外に出ようと思ったその刹那、先程まで前にいた男が隣にいた。
やはり透き通るその体は霊だった。
障子から飛び出して逃げようと押し入れから出ようとするけど金縛りにあったみたいに体が動かない。
「 顔を…顔を返せ……」
動けない体を捕まえるように体に冷たい手が触れ、顔の近くに男の見えない顔が来たところで私の意識は途切れた。
______________________________
一応序章だから物語も緩めに。
ここから物語が始まります。
一応3人視点ですが分かり易い様に章の近くに使用キャラをお書きします。

  • No.5 by 冬。  2015-02-23 23:06:11 

一の囀 「 冷え触れ 」
ーー辻嶋棟梁。
_________________________________
私に、ーー顔を返して。
「………ッ!?」
何をしてたのだろうか。
目が覚めたその天井には昔ながらの木材風景があって眉を寄せる。
朱梨はーー妹はどこだろうか。
上体を起こし、周りを見渡せばこぎれいな部屋、けれど所々障子が敗れて隣の部屋が覗けれた。
そんな障子や崩れ掛けている古い本棚に合わず、綺麗なこの近くに敷かれている多くの布団は何故こんなにも綺麗なのだろうか、そして此処は寝室だったのだろうか。
畳の床に手を付いてゆっくりと立ち上がる。
取り敢えず妹を探さなくては、そう一つ思考を浮かべ目眩に歪む視界を落ち着かせて、周りを見渡す。
障子は破れて役目を果たしておらず、その隙間からは隣の部屋が見える。
隣の部屋は荒れ果てていて何の部屋だったかも想像出来ないが多分並び的に寝室ではないだろうか。
それ意外の机上には何か有る訳でもなく、埃を被っている。
「…変な家。」
思わず口を突いて出たのは誰にも届かない悪態で。
部屋から出ようと伸ばした手は難なくノブを掴めた。
軽く手前に引いて中を確認すれば、廊下だろうか。
長い廊下に狭い幅、連絡通路的なものだろうか。
ゆっくりと足を踏み入れて周りを見渡す。
気持ち悪い所で長居はしたくない。
周りを見渡しながらも脚を早足に遠くに見える扉に歩いて行く。
漸く辿りついて扉に手を掛ければまた容易に開いた扉。
中を確認する前に眉を寄せた。
鼻に乗る線香の匂い、そして煙たい空気。
これは多分きっと蝋燭だろう。
部屋の中に入り、周りを見渡してみれば大きい門の前に置かれた2つの蝋燭が要因だろう。
目前から見える大きい扉には何十枚ものお札が貼られていて少し身震いをする。
(…どこなんだよ、)
密かに震える恐怖心を追い払うように扉に近寄って扉に手を伸ばしたその刹那、ふわりと匂った柔らかい匂いに目を開く。
ーー懐かしい匂い。
直感的なその感覚。

  • No.6 by 匿名ちゃん  2015-03-14 14:01:31 

支援上げ

[PR]リアルタイムでチャットするなら老舗で安心チャットのチャベリ!
ニックネーム: 又は匿名を選択:

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字 下げ
利用規約 掲示板マナー
※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※必ず利用規約を熟読し、同意した上でご投稿ください
※顔文字など、全角の漢字・ひらがな・カタカナ含まない文章は投稿できません。
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください

[お勧め]初心者さん向けトピック  [ヒント]友達の作り方  [募集]セイチャットを広めよう

他のトピックを探す:個人用・練習用







トピック検索


【 トピックの作成はこちらから 】

カテゴリ


トピック名


ニックネーム

(ニックネームはリストから選択もできます: )

トピック本文

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字

※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください
利用規約   掲示板マナー





管理人室


キーワードでトピックを探す
初心者 / 小学生 / 中学生 / 高校生 / 部活 / 音楽 / 恋愛 / 小説 / しりとり / 旧セイチャット・旧セイクラブ

「これらのキーワードで検索した結果に、自分が新しく作ったトピックを表示したい」というご要望がありましたら、管理人まで、自分のトピック名と表示させたいキーワード名をご連絡ください。

最近見たトピック