羽毛 2015-02-17 18:05:31 |
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なんと声をかけたらいいのか分からないのです。
彼と彼女の忘れ形見を映す黒い瞳。冷たく濡れた黒い毛皮。大きな傷跡はあの頃の思い出。
あぁ、なんと声をかけられましょう。そうです、私のせいなのです。
優しい瞳を向けないで、優しい言葉で浸さないで、貴方方の前に出る資格など、過去の余韻に浸る資格など私には無いのです。
そうです、あの子達は、私が殺してしまったのです。
雷雨轟くあの晩に、闇の使いが蛇の化身がやってきて、喉仏を食い千切って行く事を知りながら。
動かなかった私の罪なのです。
知っていると変えてはいけないと、驕り高ぶった私の罪なのです。
贖罪に生きる事すら烏滸がましい、醜い獣の本性なのです。
あぁ神様、どうか神様、いるのならばどうか神様。
どうか私を蛇の体で絞め殺してください。
誇り高き獅子の牙も爪も、私には過ぎる物なのです。どうかあの邪悪な闇の使いによって、毒の牙をもって私の鼓動を止めてください。
もう私には、自分で自分の息の根を止める資格も無いのです。
(俺様を神と讃える、貴様の命を喰らってやろう)
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なんだかおかしな感じに。
トリップ主人公。よりによって親世代にトリップ→子世代へ。
リリーとジェームズが死ぬ事を知りながら何もしなかった主人公ちゃんの自責。できなかったんじゃなくてしなかった、だから私を許さないでくれ。
二行目のはセブ、犬、狼。
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