夕凪。 2015-02-06 21:05:44 |
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___ちょ,ちょっと眠たくて...
(何度も聞こえてくる先程の言葉.その言葉が耳に入ってくるたび胸がちくちくと痛む.彼が電話から帰ってきて,己の居る自室へと戻ってくると.彼が己の顔を覗き込もうと頭を触れば自然に身体が避けてしまう.ふい,と顔を背けてクッションをおけば立ち上がる.「ご,ご飯! 作りに行こうっ,お腹空いててさ….」明らかに目が泳いでいる己.彼の顔を見れない.嘘をつくのが下手すぎだろうか.態度に出すぎだろうか.勘の良い彼はきっと気づくに違いない.それでも__己だけの言葉だと思っていたものが彼は他の女の子にも言っている…なんて.考えたくもない.彼の反応を確かめもせずリビングへと向かい)
( 彼女のその反応はあからさまに己を避けているとも取って良い行動.少し眉を寄せつつも彼女の後ろを着いて歩けば不思議そうに見つめる.「___どうした?」再び同じように質問を続けるのも少しでも言って欲しいという念を込めてそう質問を返してはリビングに着く.彼女の手をぐい.っと引き寄せては抱き締めて.言うまでは離さないという気持ち)
___べ,別に何でもないッ,..離して?
( 彼の問いかけと同時に彼の方に引き寄せられた己の身体.彼の温もりが全身に伝わってくる.不思議に思うのは当たり前だ.何も理由もなく,彼を避けているのだから.でももやもやして,彼に触れられているのを嬉しいとは思えない.己が聞けば良いだけなのに.さっきの電話誰?ってその一言だけなのに.もし__もし,本当に違う好きな人が居たら,何て考えると声が出ない.彼の胸板をぐい,と押して彼から離れようとし.)
( 離れようとする彼女.無理をして抱きしめておくのもどうかと思う.彼女を離せば頭を数回撫でて遣り.リビングへと歩き出す.「何作んの?」そう問い掛けては彼女へと視線は合わせずに遠くを見つめながらそう問い掛けて.今は離れた方が良いのかもしれないのかもしれないし.触れたくないのかもしれない.そう思うと眉を寄せてしまう程不機嫌になりそうだが.そう問い掛けては小さな吐息を吐き出して.)
__っえ,えと..どうしようか.
( あからさまに不機嫌そうな彼.それは当たり前の事.そう思うと本当こんな事を考えている己が嫌いで嫌いで仕方がない.強く下唇を噛み締めれば彼の問いかけに動揺しつつも曖昧に答える.己は料理なんて,できない.そんな彼に似合う女の子ではない.また涙が出てきそうなのを必死に堪える.「材料は何かとあるけど夕凪,何食べたい?って言ってもうち作れないんだけどね.」はは,と笑顔を作りながらも彼の顔を見ずに一人で淡々と話す.自分で泊まってって,なんて言ったくせに何してるんだろ自分.)
俺は何でも良いから決まったら手伝うわ.( 彼女を見てみれば相変わらず此方にも目線を合わさない彼女.そう一言上記を淡々と続けては頭を軽く撫でて彼女から離れ.妹からのメ-ルに返信を打つ為にスマホを持って.彼女の方を時折見ることもなく.返信を打っていくとどこか小さな吐息を吐き出し.)
___え,えと,夕凪.他に好きな人でも...できた,かな,
( 素っ気ない返事をする彼.そんな彼の態度を作ったのは己なのに.何でこんなに嫉妬に襲われるのだろうか.彼に頭を撫でられても何も感じない.いつもの心地よい彼の温もりも何も感じない.ふと彼を見れば退屈そうにポチポチと携帯を弄る彼が視界に入った.誰とメ-ルしているのだろうか.もう此方も見てくれない.それも己の所為なのに.全部全部己が悪いのに.「...もしそうだとしたら…正直に言って欲しいな,なんて.」己は何を言っているのか.己以外の女の子が彼の特別になるなんて考えたくもないのに.嫌で嫌で堪らないのに.冷蔵庫の中から適当に何も考えずに野菜等を出せばあはは,とまた声にもならないような笑みを浮かべ.)
___は?..何言ってんの.
( 些か物凄く驚いた.彼女を見つめてはその少し潤んだ瞳には何やら色々と考え間違えている気がする.「んなのいねえけど.葵しか好きじゃない.」そう述べては彼女に近寄りその瞳を見つめて何も触れずにその瞳をゆるりと見つめる.「逆にこれで.好きな奴が出来てたなら俺はどんだけ軽い男なんだろうな.」は.と笑えば彼女から離れて.背中を向けるとこういう時に限って優しくなれないのは少しの戸惑いがあるからなのだろうか.ふうと一息を吐き出す.)
__ごめん,..今夕凪の事信じられないや..
( 彼の言葉,何時もなら凄く安心する心地良い言葉なのに.今は何も信じきれない.彼の言葉も全部己の耳には聞こえない.今,もうやばい.我慢しないと全て吐き出してしまいそう.「..遠距離だし,夕凪が他の女の子好きになっちゃっても仕方ないって思ってる.でも,それならちゃんと別れよう,とかさよなら言ってよ.…そうじゃないとさよなら出来ないよ..」またポツポツと床に涙がこぼれ落ちる.涙は女の武器なんていうけれど.今の己にとったら情けなくて仕方がない.彼の事が好きで好きでどうしようもなく好きなのは己だけなのだろうか.彼も同じ気持ちだと思っていたのはただの自意識過剰だったのだろうか.「好き.好き.だいすき,夕凪の事大好きなのに,なんで,こんなに不安になるのっ,何で夕凪は他の女の子に好きなんて言うの.うちだけの言葉じゃなかったのかな..?」もう溢れ出す言葉は止まらない.次々と出てくる言葉は全て自分の自己満足.)
あ-...、
( やはりあの馬鹿の所為だった.流れる彼女の声を聞いていればあの好きという言葉のことを云っているのであろう.ゆっくりと振り返り泣き出している彼女をゆっくりと抱き寄せた.「何を勘違いしてんのかは知らねえけど.さっきの電話の相手は姉だ.んで好きっつうのも恋愛としてじゃなくて親愛の意味.愛してるも恋愛感情の好き.も葵だけ.」そう述べては彼女を抱きしめてその涙を拭う.そして聞こえてくるその声に心底姉を恨みながら彼女の額へとキスを落とす.「こうやってキスするのも.頭を撫でるのも.抱き締めるのも葵しかしてない、こんなにも好きだって.愛してるって思うのも葵しかいねえし.他の奴を思ってたりなんかしない.心配させて.ごめんな.」そう述べて彼女を抱き締めては.)
____...許さないもん.
( そんな事だろうとは思った.彼を信じていなかった訳ではない.なのに,会えない月日が長かった為,その分気づかない内に不安も大きくなってしまったのかもしれない.彼に抱き締められればぎゅう,と己も同じように彼に抱きつく.__あったかい,先程は何も感じなかったのに.「もう絶対許さないから.ぎゅうう,と強く強く抱きしめる.愛してる,夕凪.)
あいつが御前を嫉妬させたことあんのかとか聞いてきて.
( んで急に好き好き言い出した訳だと説明を添えてはぎゅ-と抱きつく彼女の背中を撫でて.「___俺も愛してる.」そう述べては彼女の額へとキスをして)
まんまと夕凪のお姉ちゃんにはめられたって訳ですか.
( むす,と少し拗ねたような顔を見せれば.抱きついてきた彼の様子に嬉しげに頰を緩める.「ね-っ,お腹空いたからご飯一緒に作ろ?」仲直り,といえるのだろうか.喧嘩したとも言えないと思うけども.涙も止まりご機嫌な様子で抱きついたまま彼の肩に顔を置いて甘えた声で彼に問い掛けた.)
あいつ結構ブラコンの所あっからだろ.
( ふはと頬緩ませて彼女を抱きしめる.その背中をゆるゆると撫でつつ落ち着いたらで良いからゆっくり話したいって言ってたことを思い出す.「___んで?何作んの?」そう問い掛けては彼女の頭を緩く撫でてその暖かさに瞳を瞑らせて.)
__...うち以外の女の子の事好きとか,愛してるとか言わないで.
( 心地良い温もりの中ポツリと発した本音.「其れが恋愛感情じゃなくても,..やだ.むかつく,然もそれうちに聞こえるとかありえないから.」むっすうと先程の出来事を思い出したかのように不機嫌な声で淡々と述べる.「うちの好きなグラタンとか作れますか? う,うちも手伝うから!!」目をきらきら,と輝かせば彼の問いかけに嬉しそうに答えて.)
___.ん.もう言わねえから.
( 案外深く嫉妬してくれた彼女.それはもう可愛いという一言に尽きるというもので、「ん.これからは言わねえからそんなに怒らねえの.せっかくの可愛い顔が台無しになんぞ?」なんて妹に言うようにそう述べては彼女の頬にキスを落として.「グラタンなりょーかい、」妹に良く作るからそれくらいは簡単に出来上がりそうだ。彼女を離せばん、と伸びをして献立を頭で汲み上げて)
___うるさいなあ,もう馬鹿.
( 別に怒ってても笑ってても可愛くない顔には変わりないのに.背伸びをして己から離れた彼を不機嫌そうに眉を寄せ見ると戸惑いもなくもう一度後ろから彼に抱きつく.「材料,てきと-にそこから取ってね,」野菜やら冷蔵庫から取り出したものを指差せば.己はぴったりと彼に後ろから引っ付いて.勿論,離れるつもりはない様子.彼のお腹に手を回し肩に顔を乗せれば.「あ-,夕凪の分のエプロンとうちの取りに行かなきゃ,あと髪の毛も結ばないといけない.__ね-,どうしよ.離れたくないんだけども.」また己の我儘が爆発してしまったようだ.背中越しに彼を見上げ.)
へ-へ-.
( 憎まれ口すら愛おしく感じるのは何故なのだろうか.それだけ惚れているという証拠なのだけれど.置かれている食材を見つめては適当な物を取って行く.「ん-...この具材だったら色々と作れそうだな.」そう一言述べは腹に回っている小さな手を握り締めて.こういうことは常に妹からされているから動くことは出来るが彼女が離れない限り.髪を結ぶことも出来ないだろう.「腹減ったんだろ?離れれられねえと作れねえぞ.」そう述べ.彼女の頭を緩く撫でて.)
___..ん-,じゃあ夕凪も動いて.
( 己はもう我儘全開モードらしく.手を握りしめてくるとますます離れたくなくなる.「ゆうなぎの所為ですもん.もう今日は甘えん坊になりますのでっ,」彼が別に鬱陶しいとか,うざがってるとか己にとったらどうでも良いこと.もう彼が己の事好きすぎて堪らないということはもう百も承知だし ← 己が離れたくないのだから離れるつもりはない.「や-だ,」彼との隙間を無くすかのように密着し続けると彼に頭を撫でられれば嬉しそうに目を細め.)
じゃあ作ってくから火に気を付けろよ、
( 腰に回されている手を握れば使う材料を見つめて.基本となる具材をまずは焼き上げていかないとならない.乳製品は後回しだから先に焼くのは野菜の類.シ-フ-ドグラタンを作ろうと思っているから海鮮類も先に捌いていかないとならないだろう.取り敢えず無駄にでかい海老を鍋に掛ける為に鍋を拝借して鍋に水を溜めて.「葵はグラタンの他に好きなもん有るの?」そう問い掛けては)
は-い,んとね,夕凪が作るものなら何でも好き-,
( 彼の注意に頰を緩ませ元気よく返答すれば.考える素振りを見せるもの彼の肩に顔を乗せてにへ,と笑みを浮かべ.「..やっぱ,夕凪の邪魔になりたくないからエプロンとかとってくんね.」よくよく考えたら己は邪魔でしかない.よし,と言葉を発して彼から離れればエプロンを取りに行く.そしてエプロンを二つ持てば洗面所にある鏡の前で適当にポニ-テ-ルをすれば彼の元へと戻る.「..へへ,ポニ-テ-ル似合う?」ひょこっとエプロンをつけてピ-スして彼の前に現れると.「夕凪のこれ! うちもばんばん手伝うからねっ!」腕をまくってにこっと微笑み.)
んだそれ.
( ふはと笑みを載せて腹を抜いた海老の殻やら何やら離して鍋に入れる.本当言えばフライパンに先に掛けて火で焼くのが一番良いのだがそれだとどうも海老が固くなりがちだから先に鍋で柔らかくしてから焼くのが一番良い.離れてしまった彼女はなにやら準備中らしく多少は気に掛けるものも此方に集中を.海老が良い具合になると皿の上に出してマカロニを今度は茹でていく.__と、彼女が何やらポニ-テ-ルして現れた.「___お-.似合ってる、」そう述べては彼女の頬にちゅ.とキス落として.「ん-.手伝うっつてもな.」特に何かして欲しいということはない.彼女の頭を数回撫でて.それじゃあと添えては.「ほたてとえびを一緒の皿に入れてくれるか?あとしめじも.」そう添えてはパックを皿の隣に置いて.己はマカロニを相変わらず茹でなければならない.)
___へへ,料理終わったらもうべったりくっつくつもりなんでそこんとこよろしく!
( 似合ってる,と言われ頰にキスをされれば目をぱちぱちと瞬きを続けるも思わずふにゃりと頰が緩む.にっ、と宣言するかのように述べて見せると.「りょ-かいです,」近くにあった帆立と海老を手に取ればお皿に入れる.そんな中テキパキと手を動かしてる彼.己なんかより全然家庭的だな-,なんてボケ-ッと彼に見惚れてしまった.__本当にこんな己で良いのだろうか,なんて考えたら止まらない.)
___ん.楽しみにしてる.
( く.と喉で笑えば彼女の頭を数回撫でて.マカロニを鍋から上げると皿に置いて行き.今度は炒めなくちゃならないからサラダ油を取り出すと何やら考えている彼女の様子に頭をぽん.と撫でる.「葵.変なことを考えなくて良い.何度も言うけど葵だから付き合ってんだから.」そう続けては額にキスを落としてさんきゅ.と添えてはその出来上がっている海鮮類をフライパンの隣に置き.フライパンに油を敷いた.)
___な,なんでそんなにうちの考えてる事わかるの..?!
( 彼の言葉にぎくっと肩を震わせた.いつもいつも何故彼は己の不安を無くしてくれるのだろうか.其処まで思っている事が表情に出てしまっているのか.ぺたぺたと自分の顔を触ってみたり.「夕凪さんはうちのエスパ-だね!」けらけらと冗談めかして笑えば.彼の手際の良さを尊敬しつつ眺めていたり.)
ん-..表情とか雰囲気とか.
( そう続けてサラダ油を敷いたフライパンに海鮮類を投入して炒めていく.良い匂いが部屋を谺してふ.と頬緩め.「ん.そうだと嬉しい限りです.」そう述べては彼女の頭を軽く撫でて.そしてある程度焼き色が付いてくると小皿に移していく.味付けをする前に一度火から上げるとまた良いと教わったのは仕事が忙しい母親からだっただろうか.そこらの事は覚えてはいないがこれも一応は豆知識.久し振りに両親と話すという行為をしていないということを最近になって漸く思い出したが今更という感覚も有るし.さて思考がずれたがふ-.と深い吐息を吐き出しては)
___そんなに分かりやすいかな-.
( ん-,と首を捻りつつも彼の隣で様子を眺める.ほんと手も綺麗だし,顔も整ってるし,完璧な男子だな-なんて思いつつ.徐々に良い匂いが部屋中に広がればその匂いで顔が益々輝く.「...美味しそうっ...ちょっとごめん,電話してくる-」其処で母からの着信.今日は己一人だから心配なのだろう.相変わらず心配性で過保護な親だ.少しキッチンから離れ電話に応答すれば.)
ん.いってら-、
( そう述べれば玉ねぎを炒めていく.良い匂いがする中.両親という文字を考えてみる.元々こういう料理も両親に教わり.出来るようになったのだがあまり何かをしたという経験は無い.一度やればある程度は覚える性分だからだろうか.玉ねぎを炒め終わるとバタ-をフライパンに敷く.そしてある程度溶かしてくるとそれをじ-.っと見つめてずれてきた眼鏡の位置を直して.)
__うん.今日は友達がさ,泊まりに来て,うん.ご飯一緒に作ってる!
( お母さんからの過保護な質問へテキパキと淡々と嘘を吐く.彼氏が泊まりにきています,なんて言える筈がない.適当に返事をすれば電話を切る.「食器出しとくね-,」徐々に完成していく料理を眺めていればふと気がついたことを声に出せば.早速食器を手に取り机に眺めれば.)
( まあ一応色々と本格的ではないけれど出来上がったシ-フ-ドグラタンにパセリをまぶして.そしてグラタンの完成.皿を出そうかと周りを見渡していれば彼女が終わったらしい.「お-.おかえり、助かる.有難う.」と添えては食器にグラタンを置いて一応出来上がった.そう言えば良く妹もにぃにの作るグラタンは好きって言って食べてたな.なんて考えると不思議と緩む頬.明日辺りにでも作ってやるかと思考を完結させれば少し多めに作っておいたその分は己が持ってきたタッパ-に詰めて.彼女に渡しておく.「これ.御前の両親に.日持ちが出来るようにはしておいたけど出来るだけ帰ってきたら渡しておいてな.」そう添えては彼女の頭を撫でて.調理器具を洗って行き.)
___ええ,っとなんでこんな完璧なんですか..
( 出来上がったグラタンに目をぱちぱちとさせ驚きを隠せないようで.しかも両親に,なんて多めのグラタンまで貰った.また後で全部己が食べよう,うん ← なんて思考を完結させると彼の様子を目で追う.なんと洗い物までしている様子ではないか,これはダメだ「あ! 洗い物はうちがするから! 夕凪は先食べててくださいっ,」食べててくださいと言っても彼が作ったもので己は只ぼーっと彼の様子に見惚れていただけなのだが.彼の手に握られている食器を無理やり奪い取ればこくこく頷いて.ほんと何やってんだろ,自分.)
ん?そか?
( 普通じゃないのかと思う.もう少し本当を言えば手を込めたい所だったのだがまあそう言われると良いと思う.何時ものように洗い物をしていれば何やら少し焦った様子で洗い物をし始めた彼女.「____葵.」そう一言名前を呼べば彼女の額へとキスを落として.「また変なこと考えてんだろ.」冷まさないうちに居間へとグラタンを置かないといけないのだが今はこのセンチメンタル気味な彼女を放っておくことは出来なかった.「今日はさ.何か色々と泣かしてばっかだったから俺なりの恩返し.な?だから気にしね-こと.」そう述べれば頬緩め頭から手を話して居間へと行った.)
___いやいや,うちが勝手に泣いただけで! 夕凪悪くないよ!
( 恩返し,だという彼に必死に首と手を横に振って否定.あれは只,己のネガティヴ思考が止まらなくて,ああいう結果になっただけ.彼は全くもって悪くない.「...そ,そんな事ないよ-? ..それより! 洗い物も終わったし食べましょ-か.」また見透かされた己の心.必死にばれないように隠せば手をぱんっと叩いて彼と向き合うような形で椅子に座る.いただきますっ,と笑顔で手を合わせれば早速一口口にして.「...っ美味しい!」彼が作ったグラタンなのだから特別.凄く美味しい.目をきらきらと輝かせながら冷ましながらも次々と頬張って.)
その原因は俺だろ?
( 彼女の発言にそう答えては目前美味しそうに頬張る彼女にふは.と笑みを残す.「美味しそうに食べてくれて良かった.作った甲斐があるな.」そう述べては己もある程度食べ終わりお粗末様でした.と添えては先に立ち上がり食器類を水に浸ける.ふうと一息を吐き出してはスマホを取り出しメ-ルを.宛先は妹.今日は泊まるっていう趣旨を分かりやすく平仮名で送信しては一応母にも送っておいて.)
___夕凪しか居ないじゃん ..?
( 少し顔を背けつつ答えればごちそうさまでしたっ,と手を合わせ述べれば食べ終えた食器を洗ってリビングにあるソファーへと座った.ぽんぽん,と己の直ぐ側を叩いて彼を招いた.「..ご飯食べ終わったからくっつかせて,」なんて.恥ずかしげに述べてみようか.顔を背け違う所に視線を向けつつも.)
___..ん.お邪魔します.
( 何て少しふざけた様子でそう続けては彼女の隣へと腰降ろして.そして彼女を見てみればその頭を撫でる、そして頬をゆるりと撫でればその小さな唇へとキスを落とすだろう.「___葵.良い匂いする.」そう述べては彼女の唇へと軽いフレンチキス落として.)
___ねえ,夕凪.女の子って料理できた方が良いよね、幻滅したりしなかった..?
( 先程はずっと己は眺めていただけ.素晴らしいほど役に立っていない.頰を撫でられれば自然と眼を閉じて.彼の口付けを受け入れつつ,唇が離れれば先程から聞きたかった質問をし.「今日なんもつけてないけど匂い,なんてする?」自分ではよく分からない.きょと,と首を傾げると.「....な,何かテレビでも見る?」久し振りに彼と二人っきりの為緊張しているようで.何所か戸惑う様子を見せながらリモコンを手にしてテレビへと視線を向ける.顔が熱い,体温が上昇しているのがわかる.うん,なんかやばい.)
んあ.そういうもんなのか?
( こて.と首を傾げて彼女のその質問にどこか不思議そうに首を捻る.そして彼女のその顔をじ.と見つめては.「別に俺が出来ることなら何でもバックアップするし.出来ない事なんかちょっとずつ無くなってくよ.別に料理か出来ないくらいで幻滅も.嫌いにもなんねえから.」そう述べては彼女の頭を数回撫でて.彼女のその質問に.「ん.すっげえ甘い匂いする.」そう続けては彼女の首筋辺りへと顔を埋めて.ちゅ.と吸い付くとキスマ-クを残してふ-.と深い吐息を.「んあ.何か見てえ番組でもあんの?」離れる訳でも無く彼女の首筋へと顔を埋めつつそう続け.)
___ほんと?そう言ってもらえるなら嬉しい.
( 彼の言葉に安心したように笑みを浮かべると.「でもうちも頑張るから,此の儘じゃダメなの.」小さく拳を作ってガッツポーズを見せればへらと彼の方を向いて笑い.「ゆ,ゆうな,ぎ.特に何も無いんだけどね..その..久し振りだから緊張するっていうか,なんというか….」適当に反動で押してしまったリモコンのボタン.テレビに映し出されたのはよく見るバラティー番組.彼の吐息が擽ったくてついつい反応してしまうようで.ぼそぼそ,と相変わらずテレビに視線を向けながらも.呟き)
ん.将来的に出来るようになってくだろ.
( 彼女の頬を撫で.その頬にキスをする.そしてゆっくりと抱き寄せては彼女のその声に少し頬緩めて.「___.御前が触れてえ.っつてんだろ?」そう述べて彼女の鎖骨をぺろりと舐めあげてみれば.ぎゅ.と密着して彼女の髪を撫でた.)
___でも頑張んなくちゃ出来ないままだから頑張る-の.
( 彼は己に甘いし,彼ばっかりが勝ち訳しても彼女の立場の己もどうかと思う.抱き寄せられたまま上記述べて.「ゆ,なぎ.…て,テレビ面白そうなの..やってんよ?」鎖骨に触れた彼の下の感触に肩を震わせ.何度も瞬きを続ける.もう距離が無いくらい密着した状態で流れる賑やかなテレビの音.ぽつり,ぽつりと恥ずかしさを紛らわすかのように言葉を漏らして.)
ん.応援する.精一杯バックアップすっから.
( そう述べ.彼女の頬をゆるりと撫でるとその唇へとキスをゆるりと落として.すると聞こえてきたその声には薄い笑いと共に一度テレビへと視線を向けてはその内容をゆるりと見つめ.薄く目を細めては再び彼女を抱きしめて.「____今はどうでも良い.」そう述べては彼女の首筋へとゆるくキスをして.)
… ん.っ ... 今日は素直に好きすきアピール全開でいこうとおもいます,
( もう何度目かわからないキスをされれば軽く瞳を閉じて己も彼の唇に軽く自分の唇を押し付けて.唇が離れれば少し赤く染まった頰で恥ずかしげにはにかみ.「…っ〜 すき,だよ.」首筋にキスをされれば擽ったいのか恥ずかしいのか目をぎゅと瞑り.彼と目が合えば今度は己が彼の頰に手を添えて上記の言葉を述べながら口づけしてみて.)
歓迎.
( そう一言添えては彼女の頬にキスを落とす.すると可愛いらしく少しぎこちない愛の言葉と共に塞がれた唇.少し堪能するように薄く目を瞑れば己からもという趣旨で.一度少し離れると彼女の唇へとフレンチキスを落とす.「___..あ-.. やべェな.」そう一言吐き出しては彼女を抱きしめてその後頭部をゆるゆると撫でるだろう.)
..へへ,今日は思いっきり甘えるので.もう離れてやんないよ?
( 何度も口づけを交わした後は彼の首にぎゅ,と抱きついて肩に顔を埋める.へらへらと緩い笑みを浮かべれば.其の儘密着して.「....お風呂一緒にはいっちゃおっか,なんて.」少し彼の耳元に顔を寄せると耳元で囁き.悪戯っぽく無邪気に笑って見せれば.)
離れられたら困るな.
( ふは.と笑えば彼女のその様子.ふと耳元で囁かれたその言葉には少し目を見開いたものも.ふ-と深い吐息を吐き出して.「__それは出来ねェな.襲っちまいそう.」そう述べては彼女の後頭部を緩く撫でて.少しくあ.と欠伸をすれば.)
___そ-いう離れるじゃないし,
( 彼の肩に顔を乗せたまま,つんと済ました様子で述べれば.ずっとくっついていた彼から離れ.「夕凪はいつもそればっかり…ばあか ,冗談だし.」彼の言葉を聞けば何処か文句を述べるかのようにぼそ,と呟き.彼の方に視線を移すと直ぐ外して視線を逸らす.「夕凪,先お風呂はいる-? さっきもうは準備してきたんだ.,」ご飯を作っているときにお風呂の準備もし終えた.お風呂場の方を指を指せば首をかしげ.)
( 彼女が離れると立ち上がり縮みきった背骨を伸ばすように伸び一つ.すると聞こえてきたその文句に彼女の頭をぽんっと撫でる.「 本当にそうしたら困んのは葵だろ?怖がらせたくね-し.」そう述べては彼女から離れて帰国えてくる声に軽く彼女に目線向ければ.「んあ.先入って大丈夫だけど.俺は後ででも.」そう述べてはソファ-に座りスマホを開くとメ-ルが来ていた.妹からのメ-ルには伝えたという趣旨と少しからかうような文章.目線を文章に向けたまま.彼女を時折見上げますてみたり.)
____うるさい,馬鹿.
( ぽん,と頭を撫でられるも何処だか不機嫌そうな表情を見せ.つん,と彼から顔を背けてみたり.「じゃあ,うち先入ろうかな.」携帯を弄る彼を横目に己はお風呂場へと向かった.適当に下着やらバスタオルやらを近くに置いとくと風呂に浸かり.ふう,と一呼吸置いて軽く目を瞑ってみた.彼の唇の感触がまだ残っている,なんて.本当はもっと触れてほしい,って言えるだろうか.)
( 慣れない環境に疲れたといえるのだろうか.小さな欠伸をしてはうとうとと眠気が襲ってくる.取り敢えず簡易な文章を添えればスマホをサイドテ-ブルに置いて目を瞑り.ふと眼鏡が邪魔になったのか目元から離せば引き締められていた感覚が無くなり少し楽になる.そうするとすぐに襲ってきた睡魔.彼女が戻ってくるまで.心中でそう一つだけ唱えれば眠りについた.)
____夕凪,あがったよ-
( 頭やら体やらを洗い,満足になるまで浸かれば寝巻きに着替えて彼の元へと行く.ドライヤー,嗜みリビングにあったはず.少し髪の毛が濡れているままリビングへと向かった.彼を呼んでみたが返事が返ってこない.どうしたんだろうか.そう不思議に思いながらもリビングにいけばソファーで規則正しい寝息が聞こえてくる彼の姿が.「...ごめんね.」やはり疲れていたに違いない.其処を無理やり誘ってはいけなかったのだ.彼の前髪をそっと避け額にキスをすれば少し距離をとって隣に座り.彼は優しいから.断る事が出来なかったんだろう.ふう,と溜息と共に顔を手で覆れば言葉にならないような声を小さく漏らした.)
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