主 2015-02-01 22:01:34 |
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(寝落ちすみません!)
わ、私なんかが…いいのですか…?
(相手を見失わないようにと配慮はしていたものの、普段通り人から目をつけられないようにとかなり俯いて相手の後ろを追い。しかし、相手からかけられた言葉に驚き、なぜ、という疑問がこみ上げ、長い前髪と伊達眼鏡越しに相手を見て。相手に促されるまま相手の正面に腰を下ろすも、「…美少女なんて…無理、です。何かの間違いです。」と、昨日の発言が冗談ではないことを知り、相手がこれから自分に嫌がらせをしてくるんだとしか思うことができず、端から無理なことなのだしと予防線を張り)
なんか、ではない。お前じゃなかったらこんなこと言ってないぞ。それにお前は確かにその髪型や格好、眼鏡のせいでパッとしない印象を与えているが実際はこの学校の女子など比べ物にならないくらいの美少女だ。この俺が言っているんだ、言われたままを受け入れろ
(弱々しい言葉で俯いている姿にどうして相手はここまで自分に自信が持てないのだろうか、イジメが原因で自分自身の価値を見出せなくなったのか、考えられることは色々あるのだがとりあえず今は自分自身の価値というものを知ってもらうのが優先で美少女という言葉を相手の隠れている目を見ながら恥ずかしさを感じること無くストレートに言い「だからまず最初はその髪型から変えていこうと思う。お前、今週の休み時間あるか?」袋からコンビニで売っているような簡単なパンを取り出し口に運びながら聞いてみて)
えと…週末は、特に何もないですけど…。
(今まで不細工だと言われ続け、容姿を褒める発言など一度としてされたことがなかったために相手の発言を信じきることができず、むしろ不審にすら感じていて。相手の問いかけに控えめに頷いてから空いていることを伝えるも、「で、でも…私、この髪型が一番安心できるんです。目立たなくて済みますし…」と自分のサイドの髪をきゅっと掴みながらささやかに反論し)
そんなことは知らん。大体安心するも何もずっとその髪型だったんだろ?心配するな、俺がお前に新しい世界を見せてやる
(相手の反論に聞く耳を持たず一蹴し鼻で笑いながら不敵な笑いを顔に浮かばべて確信を持った力強い声音で頷きながら述べて。それからは何も言うことは無くただ黙々とパンを食べながら時々「いや、派手なのより控えめのほうが似合うよな・・・だとしたら―」などと呟き相手の顔を見ながらどんな髪型がいいか一つ一つイメージをしていき。まさか自分が他人のために何かを考えることになるとは思っておらず、小さな変化だが自分自身が変わっていくことに無意識にいつものような笑みとは違う、整った顔立ちに似合う柔らかい笑みを小さく浮かべていて)
…せ、せめて前髪は…このまま、がいいです。
(自分の髪型を考案している相手の姿が視界に入り、はっきり嫌だと言ったらどんな仕返しをされるかわからないと思い、絶対に変えたくない部分だけを強調し。昨日今日と見てきた相手の柔らかな笑みを見ると、やはり相手は自分とは住む世界の違う人間なのだと思うと、「ど、どうして私なんかに…こんなに、構うのですか?今のところ何か意地悪してくるわけでもないですし…」と疑問を投げかけ)
お前の意見など知らん、そんな髪型じゃイジメられ続けるのがオチだ。それにお前に声をかけた理由なんて決まっているだろう?単純にお前のありのままの素顔に惹かれたからだ。前髪で目を隠していない、眼鏡をかけて印象を落としていない、俺はそんなお前の素顔に惹かれたのだ。だから俺はそんなお前に自信を持って欲しい、自分の持つ価値を無駄にしないで欲しい、もっと自分を好きになって欲しい。そう思ったからだ
(またもや相手の意見を一蹴しもう一度考え込もうとすると次の質問が飛んで来て、その質問に対しては分かりきったことを聞くなと言わんばかりに大きくため息をつくと普通の男子なら恥ずかしくて言えないだろう台詞を真剣な表情でわずかに前髪の隙間から見えた相手の目をじっと見据えながら一つ一つ自分が思ったことををはっきりと伝えて。「そして何だ意地悪って・・・。そうだな、だったらこれからは俺がお前をいじめから守る、そしてお前は俺の計画に協力する。これならお前も問題ないのではないか?」意地悪、という単語にまた呆れたようにため息をつくとちょうど良く今考えついた案を試しに提案してみて。仮に嫌だと言われても絶対付き合ってもらうのだが)
…っ。そ、それなら…。
(今までいじめっ子たちに言われ続けていた罵詈雑言とはまったくといって裏腹かつストレートな相手の発言に少しの間返す言葉を失ってしまい。はっきりとした褒め言葉に視線を落としてしまうも、相手から出された交換条件にしばらく考えるような素振りをし。しばらくののち、信頼することまではできずにいるものの、これ以上断ったところで無駄だろうと反論することを諦め。「それで…その、週末はどうしたらいいんでしょうか…?」ととりあえず相手の提案に乗っておくことにし)
うむ、今は俺を信じなくてもいい。俺がお前を信じさせてやる
(まさか自分が『信じる』という言葉をこんなにも多用することになるとは思っておらず、ようやく自分の提案に乗ってくれた相手に満足気味に頷きいつも通りどこから来るか分からない自信満々の様子でまたもやはっきりと述べて。制服の胸ポケットから携帯を取り出し週末の日付を見て問題ないことを再確認し「俺のいきつけの美容院に行く、世間で言うデートだな。それとお前の連絡先を教えてくれ」実は昨日の内うでに美容院の予約は取っていて、無理矢理にでも連れて行こうと思っていたのは秘密で家族すら登録していない携帯を見せながら言い)
れ、連絡先…。ええと、はい…。
(相変わらず警戒心は解けないものの、今まで自分に接してきた人間の浮かべる笑顔とはまったくといっていいほど違う相手に、少なくとも相手は自分をいじめているいじめっ子たちの一味というわけではないのだろうとだけ判断し。制服のポケットに入っている携帯を取り出すと、事務的な目的があるもの以外で連絡先を交換することなど初めてだ、なんて考えながら自分の連絡先の画面を呼び出し、相手へと自分の携帯を差し出して)
ふむ、生まれて初めて連絡先というものを登録したな。それがお前で良かったぞ
(初めて連絡先というものが自分の携帯に登録され、不思議な気持ちを感じながら携帯を胸ポケットへとしまい残りのパンを全て口の中へと入れペットボトルのお茶で流し込んで。そしていいタイミングでチャイムが鳴り立ち上がると「さてと、これから俺とお前は協力関係だ。俺がお前を守ってやる。教室に行くか」まだ座っている相手を見下ろしながら言うと先に教室へと戻っていき。)
……。…不思議な人。
(先に帰った相手をぼーっとした様子で見送ってから、初めて私的要件で連絡先を教えた携帯を胸元できゅっと握り締め。しばらくするとすでにチャイムは鳴っていたことを思い出してハッとなり、早々とした手つきで広げたままにしていた昼食を片付けて。いじめられるわけでもなければ昼食調達に走るわけでもない今日の昼休みという時間を終え、不思議な気分に浸りながら教室へと戻り)
・・・ハッ
(授業が始まる数分前に教室へと着きドアを開けると中にいたクラスメイト達が嫌なやつを見るかのような視線を自分を見てきたが、そんなこと当然気になるわけもなくそんなクラスの様子を見下すかのように鼻で笑い席へと向かい。いじめられっ子の彼女が使っていたはずの机は朝の状態とは何も変わっておらずチラっと横目で隣の席を見て見るが特に変わったこともなく、てっきり何かしているだろうと思っていたため意外だななどと思いながら午前中と同じようにまた机に突っ伏して)
……。
(昼休みに何もいじめられるようなことがなかったため、てっきりいない間に何らかの悪戯はされているのだろうと考えていたものの、実際には机も中の教科書等もなんともなく逆に不安になり。隣で突っ伏す相手の姿をチラリと見てから小さく嘆息し、そのまま始まった授業をいつもと同じように受け)
ちっ、どうしてこの俺が・・・
(午後の授業も当然の如くずっと寝ていて、教師に起こされても決して起きること無く時間が経ち最後の授業終了のチャイムと同時に目を覚ますと放課後何か用があるらしく教師に呼び出されて起きる時間を間違ってしまったと小さく舌打ちをして。帰りのホームルームが終わり嫌々ながら職員室に向かうため鞄は持たずに席を立ち上がり「何かあったらいつでも俺を呼べ。メールでも電話でも何でもいい、俺がどんな状況でも必ず助けに言ってやる」隣にいる相手にしか聞こえないくらいの小さな声ですれ違いざまに言うとそのまま教室を出て行って)
わ、わかりました…。
(なぜ自分なんかにそこまで親身に厚意を向けてくれるのだろうかという疑問は相変わらず解消しないままでいるものの、相手の囁きに顎を引いて小さく頷き。教室を出て行く相手を見送ってから歓喜に満ちた声の行き交う教室の中で静かに帰り支度を進めていて。何もなく支度を終わらせ、何かされる前に帰ってしまおうと立ち上がって教室への扉へと向かうものの、そこで待っていたいじめっ子たちに塞がれ、相手へと連絡を取る間もなく今は使用していない空き教室へと連れて行かれ)
そんなこと他に暇そうにしている奴に言えばいいではないか、こっちは忙しいのだ。帰らせてもらう
(自分の傲慢な態度は相手が大人でも変わらず、頼まれたことに対して考えるまで泣く即答で拒否すると自分を呼び止める声も聞かずに職員室を出ていき、思ったよりも時間がかかってしまったため機嫌も悪い状態で教室に戻ると中は誰もおらず、別にそれは普通の事なのだがどこか胸騒ぎのようなものがして。携帯を取り出しても何も連絡は入っていないのだが、昔から自分の勘というものはよく当たり自分の机から鞄を素早く回収すると今なにかされているであろう彼女を探し始めて)
…ち、違います。私は別に…久城くんに何かしたわけじゃ、ないです…。
(校舎内でもかなり隅の方にあり、生徒はおろか教師でさえも滅多に来ることのないほぼ倉庫と化した空き教室にて。いじめっ子たち数人に取り囲まれ、普段から不必要に人と関わりを持とうとしない相手が朝や昼間に自分を救ってくれたことに対し、何をして仲間に引き入れたのかと詰問されていて。いつものようにいじめっ子たちの鋭い視線に萎縮し震えを起こしながらも、いじめっ子たちからかけられる勝手すぎる憶測の言葉を否定し。しかし、それでいじめっ子たちが納得するわけもなく、適当ないちゃもんを付けては踏まれ、殴られたりを繰り返されていて)
考えろ・・・見つかるのを恐れて1人をいじめるのにもってこいな場所は・・・
(校舎内を走り回っても姿を見つけることは出来ず、一度冷静になり今の状況を整理して考えられる全てのことを頭をフル回転させて考えそして思いついた1つの場所に向かって全力で走って行き。たどり着いたのは普段あまり使うことがない校庭の隅っこの空き教室へと向かいそのドアを蹴るのではなく蹴破って。そこで視界に入ったのは自分が探していた人物が暴行を受けているところで、意外にもそれを見て怒りを感じることはなくむしろ冷静になっていきゆっくりといじめっ子たちへと近づいていくと「すまん、手と足が滑った」ほぼ棒読みな声で好き勝手やっていた生徒たちを一発ずつ殴ったり蹴ったりしてうごけなくすると「遅れてすまなかった、大丈夫か?」部屋の埃で汚れた相手の服を軽く払い、暴行を受けて乱れた髪を整えながら何事もなかったかのように聞いて)
え……。なん、で…。
(相手に助けの声を求めることもできず、ただただいじめっ子たちからの暴行に唇を噛み締めて堪えていて。いつもと同じように意識が飛ぶまでここから逃げ出すことはできないのだろうと覚悟し、意識が朦朧とし始めていたそのとき、教室の扉を蹴破る激しい音が聞こえ。いじめっ子たちの悲鳴に近い声が聞こえ、暴行の痛みで動くことはできないでいるものの、相手が助けに来てくれたのだろうと察し。救われたことに安心し、苦痛に顔を歪ませながらも微笑を浮かべると、「どうして、ここ…わかったんですか…?」と問いかけ)
俺を舐めるな、頭の良さが他とは違うんだよ。それに約束しただろ?お前を助けるって・・・、でもすまない遅れてしまった
(相手の状態からして痛みを感じているはずなのに微笑を浮かべる姿にこんな状態になる前に駆けつけられなかった悔しさに一瞬表情を歪ませるもすぐにいつもの自信に満ち溢れた不敵な笑みを浮かべて。いじめていた生徒たちは動けなくはしているが意識は普通にあり、こちらに向かって何か言っているが聞こうともせずとりあえず相手の服の汚れを大体払うと「立てるか?直々に俺が保健室で手当してやる」相変わらず上から目線だが座って動けないでいる相手に手を差し伸べて)
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