主 2015-01-24 11:53:33 |
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__好き。…愛してる。
___これでど-だ?
( 己の耳をつつく指先を優しく掴みとっては、唐突に真顔に戻って愛の告白を。言い終わってからまたにやにやと笑みを溢し、彼の反応を待ち。このままずっと、重なった唇と唇の暖かさに酔っていたいと願うものの、、彼の言う通り時間は過ぎているので「んあ、そ-だな…。じゃ行くか」と彼の耳にまた弱く噛み付いてはベッドから降りて。 )
あ、えっと、その……なんで言っちゃうの!?
( 強請ったところでどうせ欲しい言葉はもらえないのだろうと踏んでいたため、愛してるとまで言われてしまえば茹で蛸のように赤面しつつ理不尽な文句を言い。「っもう!だから耳は噛むなって!」甘噛みとはいえ怖いものは怖く、不満を訴えながら相手の後に続いてベッドから抜け出して。)
不公平、なんだろ?だから俺も好きって言っただけ。
( 予想通りの反応に可笑しそうに笑ってから、如何にも自分の行動が当たり前だとでも云うような口調で、求められた理由を話して。自分の後にベッドから降りた彼の言葉に愉快そうに目を細めてから「知らねぇよ。そんなカワイーもん生やしてるてめ-が悪い」なんて理由になってない理由を返し。 )
だからってあんな心臓に悪い言い方しなくたっていいでしょうが。
( 相手の言い分はごもっともで言い返す隙など無いものの、掌で転がされているような感覚をこれ以上味わわされるのは御免なため相手の肩口に軽くパンチをして。「お前の頭にもおんなじようなのが生えてますけど⁉︎」わけのわからない返答に呆れつつキッチンに立てば、明け方作った朝食を温め直し二人分のトーストを焼いて。)
イテ。
…だってお前、ど-せ遠回しに言ったって気付かねぇだろ?あ-、黒尾さんってば優し。
( 軽い衝撃に、勿論痛くはないもののふざけてわざとらしく肩を擦った後、彼に振り向きながら同意を求め肩を竦めつつ自画を自賛し。「俺のコレとお前のソレは違うの」耳に届いたツッコミに思わず噴き出してしまうも、確かにどうして自分は彼の耳のみにときめくのかは分からず、適当な理由を返しては欠伸を溢しながらテーブルについて )
何言ってんの、俺そんな鈍感じゃないし。
( 心外そうに唇の先をつんと尖らせながら、サラダとオムレツ、ソーセージが乗ったプレートとスープを食卓に並べていき。「何それ、変なの」短く返せば焼きあがった二人分のトーストを手に自分もテーブルにつき、片方を向かいに座る相手に差し出して。)
女のコからの好意には敏感な癖に、俺からの愛には鈍感だよお前はさ。
( 何やら不満げな表情から返ってきた言葉に、起きた瞬間から整っている髪を何となく弄りながら。愛、なんて大層な表現で、こちらも少しは不満を感じているのだ、と。「だからお前のが可愛いってコト。…ん、」自分でも何を言っているのか良く分からなくなり強制的に話を終了させれば、トーストを受け取り食事を始めて。 )
そうなのかな。愛されてる自覚はあるんだけどなぁ。
( 相手が自分を大切にしてくれている事などとっくに知っていたため、不思議で仕様が無いといった様子で。可愛いという一言に一瞬手が止まるも、すぐに動揺を隠せば「とにかく、噛まないでよね」とだけ念を押してからトーストにかぶりつき。言ったところでどうせ相手が聞き入れるとも思えないが、今度やられたらやり返せばいいかと思い付き食事を進めて。)
…俺がアフォな及川サンにも分かりやすいように愛してやってるからな。
( 予想外にもストレートな返事に危うく咳き込みそうになってしまうも、ぎりぎりのところでそれを抑え、冷静を装いつつおちゃらけた言葉を返して。「__ン-、出来るだけ?努力はしてみる」念を押されればやりたくなってしまうのが自分という人間な訳だが、流石にしつこいと怒られそうなので曖昧に言いながら首を傾げて。 )
こんなにハイスペックな恋人にアホはないでしょアホは!
( アホなどと言われれば憤慨しながら仕返しとばかりに相手の皿のソーセージにフォークを突き立てて一口で食べてしまい。「次やったらやり返すから。がぶかぶ噛んでやる」やはり反省の色のない様子に眉を寄せては、先ほど思いついたままの事を宣言してぴくぴくと耳を動かし。)
アホじゃねぇよアフォ、__って、あ-。それ俺のなんですけど?
( どうでもいいことに細かく拘り微妙な発音の違いを説明しようとすると刹那の間にソーセージを盗られてしまい、短く溜め息を吐いてからまあいいかと自分も相手の皿のソーセージを奪ってしまえば。「え-。酷いわ及川サン。俺はがぶがぶ噛んでなんかないのに。DVよDV」宣戦布告に思い切りの良いほどの棒読みで言葉を返しては、わざとらしく己の身体を抱き締めて。 )
尚更腹立つ!ざまあ…ってちょっと!!
( 小馬鹿にするような発音に怒りつつもささやかな仕返しができた事で満足して。しかしその直後やり返されてしまい腹立たしげに相手を睨めつけ。「最初に仕掛けたのはそっちでしょ」棒読みされればつんとした態度で素っ気なく返し、DVなどと言われても特に気にする事なくトーストを齧り続け。)
"最初に仕掛けたのはそっちでしょ"__っと。な?
( 此方の仕返しに対しての彼の目線に大袈裟に肩を竦めては、先程彼が発したばかりの言葉をそっくりそのまま引用し、滑稽そうな笑みで首を傾げて。「何最近オマエ。ツン期?ツン期か?」最近つんとされる覚えが多い気がする。一つ考え込んだら思い付いたのは前記であり、需要皆無の内容を問うてみて。 )
!!……夕飯、サンマにしてあげようかと思ってたけどやっぱやめる!
( 自分の迂闊な発言が相手にそのまま引用され結果的には言い負かされたのだと察すれば、悔しそうに表情を歪めた後何とも幼稚な脅し文句を添えて。「逆にクロちゃんは俺に何を期待してるの?デレ?」唐突な質問を受ければ何を言っているのだろうかと呆れ気味に眉を下げながら問い返し。)
はい、お前の負けな。
別にい-よ。お前の作るもん何でも旨いし。
( サンマは確かに自分の好物ではあるが幼稚な言葉に力なく笑ってしまってから、ぴしっと相手を指さして。しかしそこまで自分の好みを把握してくれている彼に何とも言えないいとおしさが込み上げてきて、微笑を浮かべながら上記を。「そりゃまあ?及川さんツンフォルムが続けばデレフォルムだって恋しくなっちゃう訳よ」愚問だとでも言いたげな目付きで何やら一歩間違えれば変態な言葉を返し。 )
なっ、何それ!機嫌とろうったってそうはいかないからね!!
( 優しげな微笑みと歯の浮くような褒め言葉に思わず動揺してしまい、頬を染めながら相手の思い通りになってたまるかと言い返すも、嬉しさを隠しきれずにぴくぴくと耳を動かせば忙しなく尻尾を振って。「よくわかんないけどとりあえずデレればいいわけ?」返答を聞いてもピンと来ないようで、軽く引き気味になりながらも短く要約し。)
だいじょ-ぶかあ?尻尾めっちゃ動いてっけど。
( 紛れもなく本心のつもりであったがどうやら彼にはご機嫌とりの言葉として聞き入れられてしまったらしい。しかしそれはいつもの自分の彼に対する言動から考えれば無理のないことであり、否定することはせず可笑しそうに笑いながら。「ン-、デレるぜって言われてからデレられても燃えねぇし萌えねぇ」じゃあどうすればいいんだと自分でも思うような返答をすれば、わざとらしく肩を竦めて。 )
!!これは違うから!
( 相手の指摘を受けてもなお勝手に動いてしまう尻尾を片手で押さえれば、言い訳がましく否定の言葉を吐いて。デレに対する相手のこだわりや言い分が全く分からないというわけではないが、それならばどうすればいいのかまでは分からず。日頃相手に冷たくしているつもりは無いものの相手がどのような受け取り方をしているかは相手自身にしか分からないわけで、「意識しないでデレるのは難しいよ。っていうか、そんなに俺最近ツンツンしてるかなぁ?」と不安げに尋ねて。)
ふ-ん。違うのかあ。そ-かあ。
( 動く尻尾を必死に押さえる彼があまりにも可愛くて、いとおしくて、自分の中で何かが切れそうになってしまうも何とか抑え込み、それを表に出さないようにしつつわざとらしい言葉を吐いて。「さっきベッドん中でしたみたいにさあ、あ-ゆ-感じがデレな訳。で、お前は最近ベッドん中以外では冷たい」尋ねられた内容に尻尾をゆっくりと揺らし少し考え込んでから、事情を知らない人には危なく聞こえてしまうであろう会話を交わして。 )
勝手に動いちゃうんだから仕方ないじゃん…。
( わざとらしい言い方をされれば隠したところで相手にはバレバレだったのだろうと察し、いたたまれなさそうに呟いた後誤魔化すために食事を続け。相手の主張を聞けばようやくもっと甘えてもいいという事なのだろうか、と何と無く気づいたものの、その言い回しが気になったのか「変な言い方するのやめてよ」と言いにくそうにもごもごと告げて。)
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