、 2015-01-15 23:36:50 |
通報 |
( ほとんど1日中寝ていたお陰か、一昨日から続いていた熱はすっかり下がって。然し未だ身体はだらしく家からは一歩も出ずにいた。
_退屈、誰かと話したい気分。
( 人が来る気配など常にないけれど、今日こそは、とわずかな期待をしながら扉をじいと見つめて。一向に開くことない扉から目を逸らせば、はあ、と小さく溜息をつき。来るわけないか、と苦笑を浮かべソファに座れば雑誌に目を通していき。)
(寒いな..そんなことを考えながら歩いていると暖かいあかりの灯る部屋を見つけかじかむ手をドアへと伸ばし、静かにノックして)
失礼...どなたか見えますか?
(玄関先で被っていたハットとを脱ぎ、コートを手にかけると、やはりこの時間では中の住人もすでに休んだのだろうと、ドアに背を向けようとし)
( 風邪のせいで休んでる間に溜まった仕事は中々手につかずに今この時間まで一人会社に残った侭作業を続けていて。壁に掛かる時計に目を向ければそろそろ日付が変わる。ふう、と大きく一息吐けばパソコンの画面を閉じ。_今日はここら辺でそろそろお終い。キリがいいところまでで終わらせては鞄を肩に掛け戸締まりをし外へと出て。クタクタになった身体で重い足をゆっくりと動かせば家路を辿り。)
__只今、と。誰かおいで、お話しましょう。
( 玄関を開け中に入るなりソファにぼふ、と顔からダイブして。昨夜、誰かが居た形跡があるも、亦誰か来ないだろうかと期待をしながら扉を見つめ。_あの人は、来ないかな。( 自身が言う”あの人”は、一体誰の事だか。期待などしてはいない、けれど亦来てほしい、その思いだけは強く残った侭。)
_やっぱ誰も来ない。独りは嫌い、退屈。
( 最初から期待などしてはいないけれど、こうも人が来ないとなると流石に寂しい。テレビをつけてみるもこの時間帯はいいのがなく、只ひたすら時間だけが過ぎていき。明日はお休み。だから久し振りに夜更かしを、と思ったがどうやら今夜も独りのようだ。ソファーに寝そべった侭雑誌片手に溜息ばかり吐き出して。)
( 久し振りに見えるその扉は少し開けるのを戸惑ったが、目を伏せてみれば扉を開いた。
今日は休みを貰っていた自身、もう少し遅く来ようかと思ったが久し振りに見えるその風景をもう一度見たくて仕方なかった自分がいた。
彼女はまだ仕事だろうか、ゆっくりと室内を見渡し、その室内を確認してそう思案を一つ。)
___迷惑じゃねぇなら待ってっか。
( 昨日に引き続き溜まっていた仕事を続けてはやっとの思いで終わらせて。ふう、と大きく一息付けば仕事を終わらせた達成感と解放感から自然に笑みが漏れて。身体は疲れ切っているが足取りは軽く。そのまま家路を辿れば、自宅へと付き。ふと、人の気配を感じればその人物へと視線を移し。
__っ、あ。( その人物を視界に捉え確認をすれば驚いたように瞳を丸め。直ぐに頬を緩めれば、「 また、来てくれるとは思わなかったわ。嬉しい、」 緩み切った口許の侭彼にゆっくりと近付いていけば鞄をソファへと置き。)
__それなら良かった、あんたの待ち人かは分からねえけど迷惑じゃねえのならそれで。
( ふと扉の音に目線を扉に向けてはその緩みきった相手の頬を見つめ、薄く頬を緩めようか。
そして相手を見つめ数秒、くあっと大きい欠伸残して立ち上がって近くにあった彼女の頭を数回ぽすぽすと撫でて、ふうと一息。)
___また来ちまってわりいな。
_何言ってるの。
( あなたを待ってたのに。そう言い掛けては、口を摘んだ。勝手に待つのは迷惑に違いない。それ故、中々素直には言い出せずに只笑みだけを浮かべ。_不意に頭を撫でられては、恥ずかしさから若干頬を染め。その、大きな掌にはどこか安心感があって心地良さそうに撫で受けて。
_そんな事言わないで、あなたが暇な時は何時でも来て?、待ってるから。
否、だってあんだろ?待ち人じゃねえ奴が来たらこいつかよ、みてーな。
( 待ち人ではないのにそして己が来てしまったら彼女が待ってる待ち人も来れなくなるのだから入室には凄く戸惑われた。
頭を撫でたまま、ふと見下げてみれば頬が真っ赤に染まる彼女を見て愛おしいと不覚にも思ってしまった。__こんな感情、迷惑でしかないのに。)
___でも俺が来ちまったら他の奴が入り憎くなんじゃねえの。
__だったら、あなたが私の待ち人になったら良いんじゃない?、なんて。
( 自身の待ち人である彼の言葉を聞けば、何処かもどかしそうに眉を下げ。何て言えば相手の迷惑にならないだろうか、そんなことを考えては、何とも可愛げのない言葉となって。)
_私はあなたに来てほしい。
( 心地良さそうに撫で受け乍、頭上から聞こえてきた言葉に俯き乍もはっきりとした口調でそれを伝えて。困らせるかな、なんて考えたりもしたが正直な気持ちを伝えてみようと思った結果で。)
んだそれ。
( ふは、と笑み一つ浮かべ、彼女の頭から手を離してくあっと大きな欠伸。
彼女の言葉が、その行動が。どうしてこうも目で追ってしまうのだろうか。
次いで聞こえてきた声には少し目を見開き、顔を逸らした。無自覚にそんなことを言う彼女を不覚ちも抱きしめてしまいたいと思ってしまった。)
___、時間が空いたら来る、けど。先客がいたら帰る。
( 少しそう続けては小さな溜め息と共に歩みを台所へ。珈琲カップを2つ手に取れば。)
_迷惑、だったらごめんね。気にしないで、
( 彼の言動、自身の頭から離れた手。何処か寂しげに眉尻下げた侭苦笑い漏らせば上記告げて。 「_ええ、待ってる。先客なんて居ないけどね。」続けて彼の言葉に返せば、彼の行動を目で追い乍自身はソファに腰を下ろし、彼の後ろ姿をじっと見つめて。_そのまま後ろから抱きついてしまいたい。そんな衝動に駆られるもそんな事出来る筈もなく。
_まだ眠くないの?、
迷惑なんてわけねえよ、実際的に、___そうだったら嬉しかった。
( 彼女の待ち人が己であったら、そう考えては沈むことを繰り返している自信。珍しく吐き出したのは偽りのない本音であり。
珈琲カップを机に置けば一つ首を緩く傾げ、「 __甘めで良かったか?」女性はブラックは飲めないから、だから己なりの気遣い。)
眠くねえな、あんたは。
_っほんと?、迷惑だろうからあまり言いたくはなかったんだけどね。_私は、あなたを待ってたの。だから来ないの分かってたけど、もし亦会えたらいいなって思ってずっと此処に来てた。( 彼からの発言に瞳を丸め。例えその言葉が社交辞令だとしても、自身としては嬉しかった。続けて言葉並べていけばぽつりぽつりと自身の本音を話し始め。言い終えれば珈琲の問いに、_うん、と小さく答えお礼を添えて。)
_私も眠くないわ。それに今日はあなたが居るし、まだ寝たくない気分。
___ッ、…随分気にいられたみてえだな。
( 思わずその殺し文句に押し倒そうと微かに動いた体を牽制し、いとも楽しそうに取ってつけたように言葉を紡ぐ。そして聞こえてきた珈琲の御礼にはいいえ、と添えておくだけで黙ろうか。)
___あなた、じゃなくて名前で呼べよ。
_悪かったわね、気に入っちゃって。
( 彼の反応に思わず拗ねたような素振りを見せるもそれは照れ隠しからくるもので。素直な自分は、らしくない。首を数回横にぶんぶん、と振れば敢えて冷静を装っては、珈琲を口にして。)
_…圭介。
( 彼からの言葉に暫し黙った侭俯くも、不意に顔を上げれば彼を見つめ、ぼそっと相手の名を口にして。どことなくぎこちない空気が流れるも気にすることなく只ひたすらに視線だけが重なり合って。)
全然此方としては歓迎だが。
( それは紛れも無く只の本音で珈琲カップに口付けてはこくりと喉を鳴らす。そして時折相手をちらりと見つめてみれば頬を薄く緩めて。
その隠すような仕草も、その全ての仕草が愛おしくて仕方なかった。いつか伝えるまでは、ずっと我慢していよう。この気持ちのやり所も。募る愛しさも。)
___そうだ、上出来だな、空。
_口が上手ね。調子乗っちゃうからやめて、
( 歓迎だと言う彼の言葉に、素直に嬉しさ感じ自然と頬は緩んでしまい。_暫く視線交わるも、彼の口から出た自身の名に、思わず視線を逸らしてしまい。)
_反則。いきなり名前で呼ぶなんて。
( 只名前を呼ばれただけ。たったそれだけの事なのに、顔は素直に反応を見せ見る見るうちに頬は紅く染まっていき。_圭介。紅く染まった表情の侭彼に再度目を向ければ、今度は艶のある声色にてもう一度彼の名を呼び。)
そりゃ残念だな、本心なのに。
( 己より一幅小さい彼女の頭を撫でてそう一つ。でも薄ら笑いを浮かべるということは本心は違うということ、と取っても良いだろう。
彼女のその様子に思わずキスしたくなる、その哀れな欲望を抑え、笑みを一つ。少し艶のある声でそう呼ばれると特に返答も無く、彼女を見つめようか。)
__名前を呼ばれるだけで顔を赤くするのか?…変わってるな。
_前も言ったと思うけど、圭介が暇なら来ればいい。来たくないなら来なくていいわ。只、私は圭介が来るのを待ってる、それだけよ。
( 再度頭を撫でられては心地良さそうに目を細めて。_迷惑はかけたくない。無理もしてほしくない。自身は彼と話せるならそれで良い、と想い留めて。)
_変わってる?、そうね、圭介相手だとどうも自分が自分じゃなくなるみたい。普段はこんくらいで照れたりしないんだから。
( 視線交じり乍聞こえてきた彼からの問いに、くすりと笑みを零して。次いで、何を思ったのか、不意に彼の顔にそっと腕伸ばせば軽く頬に手を添えてみて。)
トピック検索 |