【D灰】イノセンスのカタチ【BL】

神田、その目は怖いからやめてください。(相手の目の横を両手でひっぱり。「いや、別に。方向が一緒なだけです」満面の笑みを見せ)

触んな、ひっぱんな。(相手の手をパチンと払って更に睨み、「なら話かけんな。黙って歩け」とヒシャっと言い放ちそのまま背中を向けて歩き出し)

…リナリーには優しいくせになんで僕にはツンツンしてるんですかあ〜！(ふんと鼻を鳴らし相手と距離をとりながら歩くと後ろから少し声を張り上げて)

(気にせず早足で歩いていたが、相手が大声を出したので一瞬立ち止まって振り返り)はぁ？知るかんなもん。だいたい、何でもやし相手に優しくしなきゃならないんだよ。

い、いいじゃないですか！一緒に戦った仲間ですよね？！(狼狽えながらもわざと悲しそうに言ってずいっと顔を近づけ)

てめぇの臭い演技には騙されねぇよ。(廊下に響く勢いで大きく舌打ちをし、アレンのおでこに手を当て「近い」と言いぐいっと相手の顔を遠くに押しやって)

(/すみません、ミスりました。上の神田です)

…ちぇっ。さすがは神田です。わわ、危ないですって！(むすっとしながら押されるとよろけて尻餅をつき)

ったく、何やってんだよ。(深く溜息をつきつつも、起き上がらせようと尻餅をついた相手に手をさしのべて)

バ神田のせいですよ…。(いざ優しくされると恥ずかしくなり視線逸らしながらぼそっと言ってはおとなしく手を取り)

ふっ、何勘違いしてんだよ。(優しく手をさしのべたと思えば急にニヤリと笑って、だした自分の手とそれを取った相手の手をぺチンと払いのけ)

うわっ…！なんてことするんですか！(再び盛大に尻餅をつくと一瞬でも信じた自分がバカだったと声を張り上げすぐに立ち上がり背を向け)もう神田なんて知りませんからね！ふんっ！

あー、そうかよ。放っておいてくれた方が嬉しいがな。(まんまと騙された相手を鼻で笑い、手を振ってあっち行けと言うような動作をして)

バ神田！(そういい放つとぷんすかしながら自室へ向かうもどこか気になってしまい)不器用なんですね、きっと…。

･･･はぁ。騒々しいやつ。(関心は示してないものの、バカと言い残されては気にもなってしまい、どうすればいいかは分からないが、自然とアレンの部屋へと向かっていて)

(部屋に戻るとぽふっとベッドに横になり腹も満たされたせいかうとうとし始め瞼を閉じ)眠…。

･･･チッ。(部屋の前まで来たはいいものの、自分は部屋まで行って何をしたいのだろうという疑問も浮かび、ノックしようと伸びた手が宙を待ってしばらくドアの前に立ち尽くし)

ん…(相手が来ているなんてつゆ知らずうたた寝ねをしながら寝返りを打ち静かな部屋にベッドが軋む音を響かせ)

･･･とりあえず行くか。(アレンの部屋の前に立つ様子をラビに目撃され、これ以上ここにいるのも不自然だろうと意を決してノックし)

……(ノックの音にも全く気付かずに気持ち良さそうに眠り扉の鍵は閉め忘れたままで)

･･･居留守か？(たしかに部屋に入るのを見たため、確実に室内にいるはずであって。ためしにドアノブを回してみると、鍵がかかっていないのかすんなりと回って、そっと中の様子を覗いてみようと一歩室内に入ってみて)

…バ神田ぁ〜(夢の中でも喧嘩をしているのかむにゃむにゃと寝言を言いながら寝返りを打ちちょうどドアのほうを向く形になり)

おい、もやし。起きてんのか？(部屋に入ればタイミングよく名前を呼ばれ、起きているのか寝ているのか分からず声をかけてみて)

…だからなんです、…もう…(尚も夢を見ながら寝言を繰り返し普段見せないような柔らかい表情で眠り)

なんだ、寝てんのか。(柔らかい表情で眠る相手を見て、思わずこちらも表情が緩み普段の神田からは想像できないような優しい笑顔でふっと笑い、ベッドの傍にある椅子に腰を下ろして)

…ん〜(スヤスヤと眠りながら無意識に手を伸ばし相手の膝元に下ろし)

･･･おい、起きろよ。(寝ている相手を観察するのも退屈なもので、伸びてきた手を掴んでぶらぶらと左右に振ってみて)

う〜ん…わ、神田！(揺れにさすがに目を覚まし目の前にいる相手に目を丸くして飛び起き現状が把握できないようで)なんでここにいるんですか！僕の部屋ですよ？！

鍵かけてないのが悪いんだろ。(目に見えて落ち込んだ相手が気がかりで部屋まで来たのだが、そこは素直に言えず、ふんっとそっぽを向いてしまい)

それは関係ないですよ！僕を襲う気ですか…(膝を抱えて座り布団を被ると目をだけを出しじとーっと見やり)

はぁ？寝言は寝てから言え。(一瞬にして誰から見ても怒っていると分かる様子になり、「誰がバカもやしなんか襲うかよ！」と被った布団をはぎ取って)

わっ！なにするんですか！まだ寒いんですよ〜(いつもの調子にこちらまでムスッとしながら剥ぎ取られた瞬間から縮こまりぽつりと言って)だいたい僕のこと嫌いなくせに何しに来たんですか？

別に。何したって俺の勝手だろ。(室内は寒いがもそもそと布団に戻ろうとするのを邪魔して、何しき来たかと尋ねられればご機嫌取りに来たなどと口が裂けても言えなくて荒っぽい言い方で適当に答えて)

ふぅん….そんなに僕に会いたかったんですね。そこまで言うなら許してあげますよ。(相手のツンとした態度もまに受けずわざわざ来たなら理由があるはずだと悟り自ら微笑んで先に折れてやり)

なっ、誰も会いにきたとは言ってな･･･。(と言いかけて観念したようで、最後まで言い切る前にやめてため息をつけば、柄にもなく「さっきは悪かった」と素直に謝り)

今なんて？……神田が謝るなんて地球が裏返りますね。(わざと聞き返し嫌味を言うも内心では素直に嬉しく表情は綻んでいて)こちらこそ、わざわざありがとうございます神田。

うるさい。(まさに相手が言う通り地球が裏返るようなことを言った上にお礼まで言われてしまい、思わず照れて、それを隠そうと短く文句を言って舌打ちをしそっぽを向いて)

ふふ。神田も、もっと素直になれればいいんですけどね。(その姿にくすくすと微笑みベッドから足を降ろすと相手と向き合って)神田ー？こっち向いてくださいよ？

素直って何だよ。(くすくすと笑われ恥ずかしさがこみ上げてきて「向かねぇ」と言って頑なにそっぽを向き続けて)

もぉー、神田ー？！(頑なにそっぽを向く相手に仕方なくベッドから降りて回り込み顔を覗いて)

あぁ？何だよ、まだ文句あるのか？(顔を覗かれてしまい、ムッとしながらも相手の方へ向き直り)

まあまあ、落ち着いてくださいよ。(これ以上怒らせても仕方がないと冷静になって微笑み)また部屋に遊びにきてくださいね？

(素直でないので相手には見えない角度でふっと微笑み)気が向いたらな。来てやらんでもない。

はい、待ってますから。(にこっと微笑むと立ち上がり身体を伸ばして)神田はこれから何するんです？

別に、特に考えてないが(何をするのかと尋ねられれば、何故そのようなことを聞くのか気になり、声には出してないが｢どうした？｣と尋ねるような動作で)

今日は僕も暇なんですよ…神田も暇ならどこかに行きましょうか！(そう告げると返事を待たずに何故か張り切って準備をはじめて)

もやしと出かける？(怪訝そうな顔で聞き返すも、支度を始める相手を見て｢勝手に話し進めんな｣と文句を言いつつ、仕方なしに付き合うことにし)

どこに行きますか？僕何か食べたいです。(楽しそうに微笑んで街に出れば先ほど食べたばかりなのにまた腹が減ったと言い出して)

何か食べたいって、さっき散々食ったろ。(相手の発言に驚き飽きれつつ、行き先は任せると食べることを否定はせず)

そうですけど…腹が減っては戦はできぬですよ！突然アクマか来たら対応できませんからねっ(ガッツポーズで気合いを入れながら目は食べ物のことで輝いていて)

(はいはいと呆れながら話しを聞いていて、仕方がなく付き合ってやろうと)分かった、好きにしろ。