昔々、ある所に2匹の狐がおりました。
2匹の狐はとても仲が良く、生まれた時から常に一緒に居ました。
月日が経ち、2匹の狐は立派な妖狐になりました。
人の姿を取れるようになり、時に人里に降りたりして楽しく暮らしておりました。
どんな時でも一緒の2匹は永遠に一緒に居れると信じていました。
しかし、ある日事件が起きました。
2匹の片割れが事故により亡くなってしまったのです。
残された片割れは深く悲しみました。
しかしいつまでもくよくよして居られないと、相方の分まで強く生きる事を決意しました。
暫く経ったある日、残された狐はふと思いました。
「もしかしたら相方が生まれ変わっているかもしれない」と。
それから狐はかつての相方の生まれ変わりを探して旅に出ました。
来る日も来る日も旅を続け、1本だった尻尾が9本に増えるくらい年月が経っても諦めずに探していたそんな時。
「漸く見つけた…!」
遂に狐はかつての相方を探し出しました。
かつての相方は人間に生まれ変わり、今は高校1年生になっていました。
再会を喜んだのも束の間、狐はまたもや悲しみに襲われます。
「誰…?」
相方にかつての記憶はなく、狐の事を忘れてしまっていたからです__
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