主 2015-01-04 20:47:50 |
![]() |
通報 |
えっと、あの…そ、それでは中へ入りましょうか?
(決して相手が自分に相応しくないなんてそんなことは一瞬たりとも思ったことなんてないが、それでも自分と一緒に居たいからそのために努力をすることも厭わないという彼のひたむきな想いをこうしてハッキリと感じ取ることが出来るというのは感無量という他なく嬉しいことなのだが、場所が場所だけに周りには不特定多数の人目があり彼に頭を撫でられているというこの構図はどう見てもかなり目立つし恥ずかしいことをしているという自覚から慌てて相手の手から逃れるように後方へと2、3歩下がり頬を染めたまま苦笑混じりにとりあえず本来の目的である買い物をしようとスーパーへ入るよう提案をして小首を傾げ
あー・・・ごめん、そうだな。ここ街ってこと忘れてたぜ・・・
(相手の様子の変化でようやくここが街中だということに気がついて、目立ってしまったことに若干恥ずかしさを感じながら相手の言葉に頷いて。スーパーの中へと入って行くと、自分と同じように制服姿の少女をちらほらと見かけて。自分は普段一人でスーパーなどにおまり来ることはなく、実際来たところでどうすればいいか分からないのだが「んで、どうすんだ海未主婦よ?」女性が一人でスーパーに来るということに主婦感を感じ、ニヤッとしながら冗談交じりに隣の彼女に言葉を投げかけて)
しゅ、主婦ですか!?それはその…少し気が早すぎるのではないでしょうか…
(彼としてはほんの軽い冗談でそれこそ他意のない発言だったのかもしれないが、此方の心境としては主婦なんて呼ばれてしまえば隣に居る彼との将来のことを強く意識をさせられてしまえばドキドキと高鳴る胸の鼓動が抑えられなくなってしまい、学校を卒業してそう遠くない未来に自分は本当に主婦と呼ばれる立場となっているのだろうかと考えれば、今はまだ実感は湧かないものの、もしも本当にそうなったとしたらそれは本当に素敵なことで幸せになりたいという想いが胸の内で大きくなっていき
お、おう・・・。そんな反応されるとこっちも恥ずかしいぜ・・・
(てっきりいつものように呆れられると思っていたのだが彼女の反応は予想外のもので、なんだか顔を赤らめている彼女を見ているとなんだかこっちも恥ずかしくなってきて思わず視線を逸らしてしまい。そんな反応を見てしまうと自然と将来のことを考えてしまい。自分としても彼女とこれからもずっと一緒にいられればそれは凄く嬉しい事で、そしてかなり幸せなことであり。恥ずかしい気持ちを抑えて一度咳払いをして仕切り直すと「と、とりあえず色々買うものあるんだろ?行こうぜ?」彼女がいなくてはなにを買うかも分からず、入り口で立っていても仕方ないため進むことを促して)
そ、そうですね…ではまずあっちへ行きましょう
(此方の言葉に触発をされたかのように照れくさそうな反応を見せられ、こうして話しをしていると余計に恥ずかしく相手のことを尚更深く意識してしまい、恥ずかしく思う気持ちを誤魔化すべくとりあえずここへやってきた本来の目的である買い物をしようという相手の提案に乗っかり、母から買ってくるよう頼まれた醤油が売っている調味料売り場へと今までに何度も買い物に来たことのあるスーパーであることもあって迷うことなくそちらへ歩きだそうとして
あー・・・。そういえばこのスーパー、この前ことりの買い物に付き合わさせられたところか。学生も結構いるし、色々お手軽なのかねぇ
(思い返してみればここのスーパーはこの間お菓子作りの買い物をするから荷物持ちになってくれと言われ、ことりと一緒に来たスーパーであり、彼女もそうだが店内に学生の姿がちらほらあるということは学生の中では比較的親しみのあるスーパーなのだろうか、などと彼女の隣を歩きながら考えていて。美味しい食べ物は当然好きだが、それ以前に食事というものに対してそこまで興味が無い自分からしたら、売り物の食材などに特売や割引などの文字が書かれていることを見てもピンと来ることはなく「でもやっぱりあれだよな。こういうところに来る女性って大抵主婦だよな・・・。」何だか必死に食材の品定めをしている大人の女性達の姿を見て苦笑交じりに述べて)
そうですね…こうしているとまるで…
(外観が素朴で誰でも立ち寄りやすい店構えであり、値段もお手軽ということもあって正に庶民の味方ともいえるこの店は老若男女問わず親しみやすいのだろうと考え、相手の言葉へと一つ相槌を打ちつつ、やはり店内にいる客の大多数を占めているのは主婦ばかりで、もしも自分があの中の一人だったなら今の自分達はさしずめ新婚夫婦とでも言うのだろうかなんてことをついつい妄想してしまい、そんなことを口にしようとして流石にそれは恥ずかしすぎるなと顔を赤くして思いとどまり「…あっ、ありました、これです」調味料売り場やってくれば醤油の入ったボトルを手にとって買い物籠へと入れては話しをそこで無理やり切って
もしかしたら俺も、ああいうことがあったのかもしれないな・・・。
(お菓子売り場の方に視線を向けると、そこには母親にお菓子を買ってほしいとねだっている幼い子供の姿が目に入りつい苦笑が浮かんできて。自分は両親が仕事で忙しいため、両親との思い出というものはあまり存在せず、ましてや家族旅行なんてものは経験したこともなく大抵は穂乃果の家でお世話になっていたため、つい視線の先の子供が微笑ましく見えてきて。そんな昔のことに思いを馳せていると、どうやら目的のものが手に入ったらしい彼女の声が耳に入り「お、そうか。とりあえず目的のものは手に入ったけど、他になにか買うものはあるのか?」そう尋ねながらもう一度先ほどの子供の方へとチラッと視線を向けると、無事なんとかお菓子を買ってもらえたようで、喜ぶ子供の姿に自然と微笑みが浮かんで)
そうですね…では今晩の夕食のおかずを買っていきましょう。昴の食べたいものを用意しますから
(どこか心ここにあらずといった様子で一点を見つめる相手の視線を追っていくとそこはお菓子コーナーにいる親子連れの姿が目に入って、相手の家庭環境について少なからず事情を把握している己には彼がどんな気持ちであの二人を見ているのかが何となくだがわかってしまうと、家族のぬくもりというものに触れる機会というものが少なかった彼のためにせめて自分がその隙間を少しでも埋めてあげたいと思えて、あの家族にも負けないぐらい幸せな家庭を彼と築けたらいいなと未来へと思いを馳せながらも今はまず、自分が相手のためにしてやれることをしようと考えつつ問いに答えて
お、本当か!?いやぁ、男はやっぱり肉だろ!ここはあれだな、女の子から作ってもらいたい定番料理の肉じゃかをだな・・・
(帰ってから何食べるかな、などと今日の夕飯の事を考えているとタイミングよく彼女から飛んできた言葉に思わずテンションが上ってしまって。彼女の作る料理は美味しく、そして誰かと食べる食事というのはとても心が温かくなるもので。しかしテンションが上ってしまった中でふとあることが頭を過ぎり、それは今彼女たちはラブライブに向けて毎日大変な練習をしているはずで、今日はなかったにしても明日は当然あるはずだろう。そう考えると自分のために何かをしてくれることは嬉しい限りだが、反対に申し訳ないという気持ちもあり「あー・・・でもいいのか?練習とかで疲れてるはずなのにわざわざ俺に世話を焼く必要なんてないぞ?家でも色々することあるんじゃないのか?」どこか気まずそうに後頭部をガシガシと掻きながら若干視線を逸しつつ尋ねて)
ふふ、昴は何もわかってないですね。私はそんなヤワな鍛え方はしていません、それに…あなたのために出来ることはしてあげたいんです、私がそうしたいんです…それともこんなのは迷惑ですか?
(遠慮がちに自分を気遣って言ってくれていることがわかる相手の思いやりに満ちた言葉を聞けば素直に嬉しく感じられ、相変わらずの彼の優しさに小さく笑みを零しつつも自分は無理なんて少しもしておらず、彼の喜ぶ顔が見れるならば多少の疲れなんて吹き飛んでしまう程であり、これも全部自ら望んでやっていることなのだから遠慮なく受け入れてくれた方がむしろ嬉しいのだと迷いなく言い切るが、しかしそんな自分の考えが押し付けがましく独り善がりなものだったとしたら申し訳ないなと思う気持ちも少なからずあるようで不安げに上目で見つめつつ最後にそう付け加えるように問いかけ
恥ずかしがり屋のくせしてそんな台詞言うのはホント反則だぞお前・・・。その言葉でどんな男もイチコロだな
(ただでさえ上目遣いというものにグッと来ているのに、それにプラスしてあんな台詞を言われてしまうともうこちらは何も言い返せなくなり、若干恥ずかしさで頬を紅く染め視線を逸らして。言葉だけ聞けば本当に恥ずかしがり屋なのかどうかを疑いたくなるが、それに関してはもう今更なため気にすること無く、まだ気恥ずかしさが残っていて目を逸らしたままで。自分以外の男子も、あんなことを言われてしまったら恐らく心にグッと来るだろうし、何より言っている彼女はかなりの美少女なのだ。呆れ半分嬉しさ半分と言った感じで返事を返して)
それは…相手が昴だから言えるんですよ…?他の方にはこんなこととても…
(自分でも大胆過ぎる発言をしてしまっているという自覚はあるものの、これは恥ずかしがり屋で引っ込み思案なせいで大事な時に言いたいことを言えなくなってしまう自分だからこそせめて相手にだけは自分の気持ちが真っ直ぐに伝わって欲しいというそんな想いから、敢えてそう振る舞っているまでのことであり、他の誰か、特に異性の前ではそんなことを言おうなんてそもそも考えもしないし仮にそんな要求をされたとしても絶対に恥ずかしくて言える筈もないと頬を赤らめつつ呟き
お前のそんな姿を見たら、穂乃果もことりも驚くだろうな・・・。俺だって付き合う前まではお前のこと責任感の強い真面目な女の子だってずっと思ってたからな。こんな一面があるなんて・・・まぁ役得ってやつかな?
(穂乃果やことり、そしてμ’sのメンバーは恐らく彼女のこんな可愛らしい一面を知らないだろうし、仮に自分が彼女の本当の性格を言ったとしても信じてもらえないだろう。自分だって驚いているし、これも彼氏という立場だからこそ知れた一面でもあり、そのおかげでより一層彼女を好きになることができて。まだ恥ずかしい気持ちは残っているが、表情に出さないように努力しながら述べ「まぁ海未の料理を食べられるだけで俺は嬉しいからな。むしろ死ぬまで海未の料理が食べられたらどんなに幸せなことか・・・。んじゃ、パパっと買い物済ませちゃおうぜ?」どさくさに紛れてサラッと端から聞けばプロポーズに聞こえてしまうようなことを言ってしまったが、自覚はなく、とりあえず色々な場所を回ろうと促して)
は、はい…私の料理で良ければいつでも…
(聞きようによっては完全にプロポーズと言ってしまっても差し支えのない言葉を、相手としてはそんな重要なことを言ったという自覚もないのだろう、こんなにも何でもないことのようにサラッと言われてしまうと複雑な気持ちになってしまいそうになるが、それ以上に胸がドキドキと高鳴り、結婚というものを嫌でも意識させられてしまえばまんざらでもない気持ちになって、緊張気味に小さく相手の言葉へとそう答えを返し、言ってからこれではプロポーズの返事のようじゃないかと恥ずかしくなってきてしまったようでその場から逃げ出すように買い物籠を手に売り場へとサッサと早足で歩いていってしまい
・・・どうしたんだ?まぁ、いいか
(やはりプロポーズらしい台詞を言った自覚なんてものはなく、顔を赤くしてスタスタと早足で歩いてしまった彼女の背中を見て、どうしたのだろうと首をかしげて。考えても分からないため仕方なく彼女の後ろを付いて行くようにして歩き出して。食品コーナーを歩きながら色々な食材を見ていると、彼女にあまり世話を焼かせるのは申し訳ないため、この際料理を覚えるのも良いかななどと思ったりもしたり。サプライズ的な感じで自分の作った料理を彼女に食べてもらうのも悪くないし、そうなると彼女以外に料理ができる知り合いとなると、穂乃果はお菓子作りしかできないし、ということは彼女ほどではないが料理ができることりが適任で)
あっ、じゃがいもがこんなに安いです…ふふ、人参もこんなに大きくて立派ですね
(相手の考えていることなど露知らず、逃げるようにして歩いてきた己はまず、肉じゃがの材料となる野菜を探しに野菜の売っているコーナーまでやってきて、一つ一つ手にとり早速品定めを始めれば価格や質、そういったものに一々一喜一憂しながら妥協を許さずに選んでいき彼が手に持った買い物かごへとそれらを入れていき「結構重くなりそうですが…大丈夫ですか?」元々醤油の入ったボトルが入っていた買い物かごの中に更に肉じゃがに使う多種多様な野菜を足していけば、結構な重さになることを考えては相手が男性とはいえ大変ではないかと少し心配そうに見つめて
大丈夫大丈夫!俺を誰だと思ってるんだ?買い物を袋を持たせたら右に出るものはいないと言われてる昴様だぜ?その程度楽勝だっての
(楽しそうに買い物をする彼女のことを微笑ましげに見つめていると、食材の量の事を心配してくれる彼女の言葉にフフンと無駄に自信満々な笑みを浮かべると、呼ばれたことなど一度もない特にかっこよくもないことを何故か胸を張って述べて。だがしかし、実際荷物持ちというのは結構慣れていて特に穂乃果なんかと出かけると、無駄に色々なものを買ってはそれは全部自分に押し付けるという結構過酷な荷物持ちを何度もやっているため、今更なんとも思わず。その後全ての材料をかごの中に入れ終わるのを見ると「そんじゃま、さっさと会計済ませようぜ。夕食の事を考えたら腹が減ってきちゃってな・・・」今にでも音が鳴りそうなお腹を軽く抑えながら苦笑混じりに述べて)
ふふ、わかりました
(相変わらずというべきか単に重くないから平気だとそう言えばいいものを、敢えてそうせずに何故か大仰にそんな風に言ってのけて、しかも言うだけ言って最終的にお腹が減っただなんてあからさまに急かしてくる彼にまるで大きな子供のようだなんて感想をまず一番に抱けば微笑ましげに隣の彼を横目でチラリと見やっては口元に手をやって小さく吹き出してしまいながらも一つ頷いてレジのある方向へと足を向けて歩き出して、それから会計を済ませて店を出れば帰路をゆっくりとした足取りで歩き、その途中でふと彼の方へ顔を向けて「何だかこうしていると不思議な感じですね…私が昴の為に夕食を作りに行くなんて、考えもしませんでした」今までの自分たちの幼なじみという関係のままでは考えもしなかったような今の状況が不思議で、それでいて充実しているようなそんな感覚に表情を緩ませてしみじみそう呟き
そうだな、それに関しては俺も同意だぞ?高校生になってからお前らとは昔ほど関わらなくなってたし、ましてや海未が彼女になるなんて思ってもいなかったしな。昔からお前には怒られてばかりで・・・。この際だから言うけどな、俺はずっとお前に嫌われているとばかり思ってたんだぞ?中学の頃、その事を本気で穂乃果に相談したのは今では良い思い出だぜ・・・
(彼女の言うとおり、昔の自分からしたらまさか彼女に夕食を作ってもらうなんて想像もつかないだろう。昔から自分と穂乃果は彼女に怒られてばかりで、下手したら穂乃果よりも怒られているかもしれなくて、一時期は嫌われているんじゃないかと本気で悩んだこともあり。それなのに、まさかその彼女と自分が付き合っているということは凄いことで、人生何が起きるか分からないとは正にこの事だろう。ふと昔の事を思い出して、確実に迷惑をかけていたであろう彼女の苦労を思うと申し訳なく感じ苦笑が浮かんで)
|
トピック検索 | |||