xxx 2014-12-29 00:12:16 |
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>露木
( そして翌日、自室へと戻った青年に安心感を抱きながら相手との待ち合わせ場所へと向かおうとした時、いきなり鳴り響いた携帯電話と共に青年が攫われた事を知ってはサッと青褪める。
添付された写真には目に涙を溜めながら怯える青年の姿があり無視出来る筈も無く青年の写真の背景から町外れの廃工場である事を悟り走り出して。
( 訪れた廃工場、縛り付けられしゃがみ込む青年を取り囲む男達に怒りが込み上げては真っ直ぐに殴り込み一人の男を蹴散らしては残りの男達を睨み付け。
『……………に、兄さ……………』
「今直ぐに其奴を離せ」
『ち、違っ………俺達は頼まれただけで………』
( 言葉を吃らせる男達になど目もくれず躊躇もせずに蹴散らせば真っ直ぐに青年の元に駆け寄り縄を解いては立ち上がらせ様と。
『ご…ごめん兄さん。………お、俺腰抜けちゃった見たいで……力、入んなくて………』
「…ったく…ほら、捕まって………」
( 青年を横抱きにし廃工場を後にしては青年を寮に送り届けた後に急いで相手に落ち合おうと。
ザーザーと降り注ぐ雨の中、まだ僅かに震える青年を抱え寮へと向かう途中、時計台の下で自分を待ち続けていた相手とばったり出会しては足を止めてしまい。
「……………露木、………」
( 驚いた様に自分を見詰め走り去って行く相手にハッとするも青年をこのままに出来る訳も無く取り敢えず寮へと戻っては青年を浴室に向かわせ冷えた身体を温まらせた後自分の服を渡して。
「…赤城、俺………行かないと」
『………うん。分かってる、何もされてないし………俺もう平気だから大丈夫だよ』
( 笑顔を向ける青年にいつか相手が女姿になった時の無理に作った微笑みと重なれば歯を食い縛る。
放って置けずに結局そのまま青年が眠りに着くまで見守っては自室を後にする。
「露木、…ごめん。今からアパート行くから。………その、今日の事も………ちゃんと話す」と途切れ途切れな言葉を留守番電話に入れてはアパートへと向かって。
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