xxx 2014-12-29 00:12:16 |
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>露木
( 翌日、教師に呼び止められては相手が告口したのであろう深夜外出に関して触れられては以前同様白を切り通す。
やはり彼奴は性格が悪い、何て考えては暫しの説教を受け漸く戻った教師の背中を無表情で見詰める。
教室にてウォークマンを取り出したその刹那、女子達の甲高く黄色い声が耳に響いては何事かと。
チラリと廊下の扉に目をやればそこに居たのは大嫌いな相手の姿、朝から何なんだよといきなり機嫌を悪くしては携帯に視線を移す。
しかし相手が用事合ったのはどうやら同じクラスの男子の様で、相手と会話をする男子を女子達が羨ましそうに見詰める中この空気二耐え切れずに教師を抜け出して。
( 廊下の壁に寄り掛かりながら相手が教室から去るのを待ってた所、漸く相手が出て来ては咄嗟に相手の腕を掴み至近距離で睨み付ける。
「あんた本当に性格悪いな、一番嫌いなタイプ」
( 真っ直ぐに告げては突き放す様に腕を離し何事かと目を向ける生徒達を無視しては席へと戻って。
>桐崎
(教室を出た瞬間、至近距離で鋭い目で睨まれては咄嗟に言葉が出てこず反論する機を逃して。
沸点に達し追いかけようとも思うが他生徒の目もあるし何より子供じみていると。
気を落ち着かせると相手がクラスメイトに『桐崎、あの人と知り合いなの?』と話しかけられる声を背にその場を去って。
(昼、大学の食堂にて一人昼食を取っていると顔も名も知らないガラの悪そうな大学三年の連中3人が近付いてきて自分の正面と真横の席に座り囲まれてしまい何事かと思うもあえて笑顔で「何か用?」と。
『露木先輩っすよね?昨日の夜、“桐崎”、レンタルショップに来ませんでした?』
「…なんで?」
『俺のダチがさ、彼奴っぽい奴が昨日俺の女と仲良くしてるの見たって言うんすよ。で、先輩がバイトする店に入ってくの見たって』
(其の言葉に此れは面倒な奴だと毒吐く。要するに自分が“相手が来た”と言えば、この男達は相手が男の彼女といたと確定付け相手を貶めるつもりでいるのだろう。
『彼奴、夜にやばい仕事して金持ってるって噂なんすよね。先輩、本当のこと教えてくれたら彼奴から取る金、山分けしますよ』
(ニタリと向けられる視線を交わしては態とらしく溜息を吐く。
別に正直に“来た”と言っても良かったが、教師に告げ口して相手が説教されるのとはわけが違う。
気に入らない相手が暴力を振るわれる。別にいいじゃないかとも思うが「…御免、仕事に集中してたから良く分からないや」と肩をすくめて素知らぬ振りをして。
男達は不満そうに顔を顰めては『ちぇ、使えねぇの』と去っていき、その後姿を無表情に見据えて。
(食堂を去った男達、どうしても相手が気に入らないのか苛立たしげに壁を蹴って。
『ぜってぇ彼奴、おれの女取って昨日外出してたぜ』
『…先輩が見たって言ってくれれば目撃情報として強く言えるのにな』
『別に、先輩が“見た”って言ったことにしとけばいいんじゃね?んでやばい仕事のことチクるって脅せば金出すだろ』
(男達はほくそ笑むと早速高等部に行き、相手を貶めるためその姿を探して。
(/なんか訳の分からない話にしてすみません(汗)意味不明だったら質問ください。
ちなみに男の“俺の女”の女は繿君がお仕事で恋人の振りをしていた女のことです。
ちなみに“俺の女”と言っていますが男の勝手な片思いです。彼女でも何でもありません。勝手に俺の女にしてるだけという設定でお願いします笑
>露木
( 今日は授業もろくに出ないままバイトへ向かおうとしてた所、高等部の校舎昇降口に立つ男子学生に目が行く。
平気な顔で床に煙草を捨てるその様からろくな奴では無いだろうなと考えつつ素通りしようとするが不意に囲まれては面倒そうに眉を潜めて。
『桐崎、ちょっと顔貸せよ』
( ドスの効いた声で言われては「これからバイトなんだけど」と断ろうとするも男子学生達が譲ってくれる様子は無く渋々言う事を聞いて。
( 連れて来られたのは大学校舎の中庭、顔すれすれに拳をぶつけられるも微動だにせず男子学生が見詰めては「で、用事ってのは」と問い掛ける。
『お前よぉ…人の女に手を出して置いて謝罪の一言も無ぇのかよ』
「は??」
『昨日お前と夜町歩いてんの見たんだよ、それに露木先輩からの証言も貰ってる』
「………あぁ、“あれ”先輩の女だったんだ」
( “相手から聞いた”と言う嘘にまんまと掛かっては本当に嫌な奴だな、と。
『俺は心が広いからよ、金を出せば許してやるよ』
「あんたあの女の男なんだよな、なら何平気で自分の女を金で売る様な事言ってんの??…まぁあの女が金を払ってまで俺と恋人ごっこするくらいだもんな、飽きられてんじゃねぇの??」
『テメェ…こっちは金で解決してやるってのに…、殺すぞこの餓鬼が』
「良かったよあの女、ホテルでの一部始終見せてやりたかったくらいだな」
( 勿論ホテルなど行ってないが男はまんまと騙され自分の頬を思い切り殴り付けて来て。
切れた口端から血が出ては親指でそれを拭う。
しかし次に男子学生達に言われたのは深夜の仕事に付いて、一人の男の携帯の中にはスーツで客引きをしてる己の姿があり一瞬表情を歪める。
『退学になったら困るだろ??お前帰る場所無ぇもんな』
( 脅しを掛ける男に溜息をつくも金を渡す訳には行かずに黙り込む。
来年の春には小学校へ上がる子供達も居るのだ。
兎に角逃げるしかないかと考えては中庭つうろ廊下の窓から大学内部へと入り上手く外に逃げ出して。
( / いえいえ、素敵なロルなので直ぐに分かりましたよ!!!
ではでは男の残念な妄想設定了解です(笑)
>桐崎
(食事を終えると卒論に必要となる資料を得るため基本大学生しか利用しない学内の敷地に併設される図書館に向かう。
大学規定のICカード(学生証)を図書館の入口で認証装置にかざし中に入っては目的の資料を借りて予備のプラ鞄に入れると大学校舎が近い裏口から外に出て。
丁度その時、大学校舎から出てくる相手の姿が目に止まる。
口端が僅かに赤黒く変色しており殴れられたのだと瞬時理解しては先刻の三年連中が頭に浮かび“結局殴るなら俺に聞くなよ”と悪態付き。
まさか男達が相手に自分が告げ口したと嘘を吐いたとは思わず“まあ運が悪いというか自業自得だよな”と相手を憐れんでは、重たい荷物もあるし下手に絡まずさっさと研究室に行こうと足を踏み出す。
が、不意に後ろから声を掛けられ振り返えると卒論を担当して貰っている講師いて。
『露木じゃないか。どうだ、調子は?』
「そこそこです。…丁度今から取り掛かるところで」
『そうかそうか。まあお前ならよっぽどの不祥事が無ければ大丈夫だから頑張れよ』
(肩をポンポンと叩かれ愛想笑いを浮かべるも“よっぽどの不祥事”の言葉にドキリとする。
まあバレることはないと言い聞かせては作り笑顔のまま講師に話を合わせていて。
(其の頃、相手に逃げられた男子学生達は相手を血眼になって探しており。
>露木
( 夜、バイトへと向かうも昼間の男子学生達が付けてるのに気付いては苦虫を噛み潰した様な表情を浮かべ路地へと身を滑り込ませる。
続いて男子学生達が入って来ては自分の胸倉を掴み『金を出せ』と昼間と同じ事を言って来て。
そう言えば学生達の人数が少ないなと呑気に考えるも飛び掛る拳から何とか避けて。
( その頃、相手の良からぬ噂を耳にした男子学生の内の二名は相手のバイト先であるレンタルショップへと訪れて来ては相手が“裏の物”を受け渡してる写真を相手に見せ付ける。
『先輩の噂聞いちゃったんだよね。この画像は桐崎から送られて来たんだけどさ。先輩流石にヤバいんじゃないの??こんな事したら刑務所行きだよね』
( スクロールして出て来た次の写真は取引相手である男が物を確認してる様子。
ビニールに包まれた白い粉末は見るからに怪しく学生達は薄く口角を上げて。
勿論自分が写真を送っただなんて嘘だが自分を気に入らない学生達は全て自分の所為にして。
『先輩、桐崎先輩の事根に持ってるらしいっスよ。こっちから手を打たないと先にこの写真バラ巻かれますって』
( ほくそ笑ながら次に見せて来たのは己のバイトの最中の写真、相手の肩に馴れ馴れしく腕を乗せては携帯をポケットにしまって。
( 次々と暴力を振るおうとする学生達に疲れが生じて来ては助けを呼んだ方が早いだろうかと。
出来れば能力は使いたくない、…否、能力を忘れ人であるのだと思いたい。
攻撃を受け止め反撃と言わんばかりに蹴りを入れては「あんた達と遊んでる暇は無ぇんだよ!!!」と。
>桐崎
(突然バイト先に訪れた男子学生たちに見せられた写真に愕然とし、相手が送ったと信じ込んではグッと奥歯を噛みしめる。
汚職に手を染め相手に嫌がらせをした自分が悪いのは分かっている。
しかし務所送りなんかになれば自分の将来が閉ざされるだけでなく親への仕送りも滞るし妹の治療費も父が作った借金の返済金も稼げなくなる。
何より母や妹への風当たりを考えると絶対にこの情報漏洩を食い止めねばならない。
ほくそ笑む学生達をキッと睨みつけては「…望み通り此奴(相手)を貶めてやるよ。その代わり俺の事は絶対誰にも言うな」と強気を装いバイトをすぐに切り上げ、その学生達から教えられた相手がいる場所へ向かい。
この時、相手が学生達に写真を送りつける利点と欠点を考えられれば違和感しかなく“嘘”だと気付けたのだが、この時は動揺と相手への怒りで気付けずに。
(其のころ路地では、攻めてきた相手に対し学生が焦って『俺達は露木先輩に言われてやっただけだ!!』と咄嗟の嘘を吐いて。
そして相手の蹴りが一人の学生に綺麗に入った丁度その時、その瞬間を動画で撮影した携帯を手にユラリと相手の前に姿を現して。
…深夜外出に煙草…水商売に加えて暴力沙汰か。……とんだ悪餓鬼だな。
(相手に恐れをなして逃げていく学生達を横目に嘲笑うように述べてはゆっくりと相手に歩み寄り撮影した動画や先程メールに添付された相手のバイト時の写真を見せつけ「今から此れを学校に送る」と。
あんたが悪いんだ。俺はあんたの悪行を注意してやっただけなのに……余計な真似するから。
(相手を強く睨みつけるも普段ここまで度が過ぎた嫌がらせをしたことがないため無意識の拒否反応により僅かに語尾が震え、金を要求することも忘れて。
しかし全ては母と妹のため、相手は“ただの不良”そう言い聞かせては学校宛のメールの送信ボタンを押そうと。
自分の背後では主犯格の学生が自らの手を汚さずに上手く相手を落とせそうだとほくそ笑んでいて。
>露木
( 学生達に殴られた際に付いた傷が僅かに痛むが突如現れた相手の携帯に映し出される自分に目が言っては焦った様に掴み掛かる。
学生達にはめられた事など知らず、ましてや相手が危険な仕事に手を出してる事など知る筈も無く相手の携帯を奪おうと手を伸ばす。
退学になってあの家に戻るなんて絶対御免だ。
怒りを顕にしながら相手の胸倉を掴み「俺があんたに何したってんだよ!!!あんたにこんな事される筋合い無ぇぞ!!!」と怒鳴って。
呼吸を整えてはそのまま相手を突き飛ばし場を後にして。
( フラフラと街を歩いては百貨店の入口にランドセルの特集を彩ったパンフレットを見付け何気無くそれを取り数ページ見詰めてはズボンのポケットへと雑にしまって。
さて、寮に戻ろうかと考えては相手の携帯を持って来てしまってた事に漸く気付く。
あの動画も今消してしまえば良い、しかしいくら外見は悪くても中身は人一倍真面目な事もあり人の携帯を勝手に見るのは良くないと。
相手もそろそろ寮に帰る頃だろうか、仕方無く大学生寮の入口にてしゃがんで入れば髪をぐしゃりと掴み相手の帰宅を待って。
相手の事だ、携帯を奪ったとしても教師に全て話してしまうのだろう。
重たい溜息を零しては先程のランドセルのパンフレットを開き数10個でいくらになるだろうかと。
今の時代色も沢山ある、6年使うのだからそれぞれ好きな色を選ばせてやろうと考えては表情は知れずに穏やかになっていて。
>桐崎
(相手の剣幕に圧倒され其の何も知らない様子に戸惑っては突き飛ばされた後、茫然とその場に立ち尽くす。
『おい、何逃げられてんだよ』
『こっちには此れがあるんですよ。…ばら撒かれたく無かったら桐崎を追ってください』
(学生の手には先刻の写真。相手を追ったところでこの写真はこの学生の手の内。
果たして今相手を追って貶めることに利点があるのか。写真の処分が先決ではないのかと思考してはフッと笑みを浮かべ忌み嫌う能力を発動させては学生達の手に振れ、写真に関する記憶を消しぼんやりする間に学生達の携帯を勝手に操作し写真のデータを消去して。
未だぼんやりする学生達を置いてその場を離れては、相手のことをしっかりと覚えているのを確認し次は“写真を学生に送りつけた張本人(相手)”の記憶を消さねばと。
何も知らない様子だったが煙草の時のように白を切ってるだけだと思い込んでは、携帯も返して貰わねばなと頭の片隅で思いつつ、やや疲れた足取りで相手がいるだろう高校寮へと足を向け。
(寮まで来ると意外にも相手は大学寮の前におり、都合が良いと歩み寄るが相手の表情を見た瞬間足を止める。
本当にあの“不良”かと疑うほど穏やかな表情。思わずその優麗さに魅入ってしまうも首を横に振っては大股で歩み寄り、しゃがむ相手を掴み上げて立たせては相手の持っていたパンフが落ちるのに目もくれず睨み上げて。
…あんたは白を切るのが得意みたいだが俺には通用しない。…俺を脅してなにがしたいのか知らないが全部忘れてもらう。
(そう言って胸倉を掴み上げ写真に関する記憶を消そうとするが元々無いのだから消せる筈もなく、空振る感覚に戸惑ってはゆっくりと手を離し睨み付けながらも瞳には戸惑いの色が混じっていて。
……なんで…。……あんた、何も知らないのか?彼奴等に……
(写真を送ったのではと問おうとしてその言葉を飲み込む。そこで初めて相手が学生達に写真を送りつけたところで利点がないことに気付いては“はめられた”と漸く気付く。
沸々と湧き上がる苛立ちに相手の前で舌打ちしては「……悪かったな。何でもないよ」と吐き捨てるように零し自分の携帯を相手が持っていることも忘れその場を去ろうとして。
>露木
( 翳された手に昔の癖から叩かれる物だと勘違いしてはビクッと身体を揺らすも意味の分からない言葉と共に手を離されては一体何がしたいんだと眉を潜めて。
実に今更な話だがここまで嫌われる理由も特に分かってない、しかしこれまでの馴れ合いから何となく相手とは合わないと言う事は理解出来て。
パンフレットを広い軽く叩いては携帯の事を思い出し慌てて相手を追い掛け腕を掴んでは無理矢理こちらに振り向かせ携帯を押し付ける。
「携帯忘れるとかどんだけ呑気な事考えてたんだか」
( 嫌味をぶつけてやっては中身を見たものだと疑われるのも困るのでやや焦りながら「中見てないし弄っても無い、人の私物勝手に弄ったりしねぇから」と糞真面目な事を言って。
やはり変わらない目線の相手をこちらも軽く睨んでやれば連絡通路から高校生寮へと向かう。
窓に写った自分を見れば赤紫になった口端、こんなんで客は取れるのだろうかと考えるも子供達の為にも頑張ろうと。
( 大学生寮にて、相手が居る事を聞き付けた女子高生達は相手の元に向かうなり気付かぬ程度のアピールをして居て。
高校生に出来る事はまだ少なく、相手の働くレンタルショップへと押し掛けては大量に借りて来たりする事くらいしか無い。
しかし僅かな希望を掛けては『先輩私の事分かりますか??…ほら、先輩の勤務先のレンタルショップでいつも大量に借りてく私ですよ』と声を掛けて。
>桐崎
(苛々もやもやしながら大学寮まで来ると何故が其処には見知らぬ女生徒がおり、振られた話題に不機嫌なこともあり「は?」と顔を顰めてしまい、すぐしまったと思えば笑顔を貼り付け「そんなことより此処男子寮だよ。警備員に見つかる前に帰りな」と努めて優しく声をかけ女生徒達を帰しては自室に戻りベッドに腰掛けそのままバタンと後ろに倒れる。
(女の事を薄ぼんやりとしか思い出せなかった。大抵の客の顔は覚えてるのにと思えばやはり能力はあまり使うものではないなと目を伏せる。
それより今自分の思考を支配しているのはあの妙な“不良”のこと。
宣言通り携帯の中を見られた形跡はなく、退学を揺るがす動かぬ証拠を消去出来たのに何故なんだと。
一瞬見えたランドセルのパンフが脳裏を過っては、実はそこまで“不良”ではないのかもと考えが過ぎるが、自分の苦手なタイプなのには変わりない。
もう関わるのはよそう。そう思えば携帯から相手の動画と写真を削除して目を閉じる。
………そう言えば相手が写真を学生に送ってないとしたらいったい誰が…と思うが疲れから思考は途切れそのまま眠りに落ちて。
(翌日、自室の狭いシャワールームで湯浴びしては着替えを済ませ昨日借りた資料とノートPCを肩掛け鞄に入れ、大学内にあるコンビニで朝食を買い外へでる。
その際、学生証を落としてしまったことに気が付かずそのまま大学高校共同スペース(談話室のようなところ)に来るとソファに座り、資料を見ながらコーヒーをすする。
この時間ここはいつも人が居ない上、自室と違い暖房が効いていて快適。
卒論に集中して相手のことや煩わしい騒動について考えなくて済む。
相手もこれ以上自分が告げ口することが無ければ関わってこないだろうと資料読みに専念して。
(其の頃相手の教室では相手を狙っている女生徒が『桐崎君、その怪我大丈夫?』とこぞって餓鬼かと突っ込みたくなる可愛らしい絆創膏を渡していて。
>露木
( 先程から馴れ馴れしく関わって来る女生徒に疲れを感じつつ差し出された絆創膏を見れば流石にこれを付けるのは厳しい、なんて考えて。
しかし顔をそちらにやられ鼻頭の傷に貼られては無視する訳にも行かずに小さく礼を言って。
そろそろテストが近く生徒達も3年生だけあり集中力は凄く、教室に居るのもおもしろくないなと判断してはいつもながらに授業を抜け出して。
( 大学と高校が同じ敷地内にあるこの学校は色々と共同スペースが多い。
図書室はあまり好まないし屋上は寒い、静かに過ごせる空き部屋は無いだろうかと見て回る所、大学学生証が落ちてるのに目が行けばそれを拾う。
一見美しい容姿の青年___それが相手だと気付けばあからさまに大きな溜息を漏らしフラフラと歩き回ってはついでに相手の姿を探す。
今日1日と教師に退学を言い渡されるのを覚悟で居たのだが今の所そんな事を言われる素振りは無い。
相手は教師に話さなかったのだろうか、小さく疑問を持ちながら共同スペースの扉を開く。
運が良いのか悪いのか、正面から相手と目が合ってはいつものムッとした表情で相手に学生証を投げ渡す。
その際に「どうせならあんたの事見てキャーキャー騒いでる女子生徒に売ってやれば良かった」だなんて憎まれ口を叩いては相手と同じ空間に耐えられる自信は無く出ようとするが思い出した様に足を止めれば遠慮がちに相手を見詰めて。
「あの、さ。…あんた…言わねぇのかよ、先生に」
( 自分でも何故こんな事を聞くのかと思いながらも伏し目がちに問い掛ける。
しかし問い掛けた後に馬鹿馬鹿しく感じては頭をガシガシと掻き相手をキッと睨み付けて。
「あんた絶対なんか裏があると思う。絶対突き止めてやるから大人しく待ってろ馬鹿」
( 相手の麻薬密売など知らないが故に餓鬼っぽい一言を本気で言っては扉を開けて。
>桐崎
(投げ渡された学生証をなんとかキャッチし憎まれ口に眉を潜めては、去ろうとする相手を追い掛け相手が扉から出る前にドンッと扉を閉ざすと扉と自分で挟みこむようにし、胸倉を掴んで顔をグッと引き寄せ。
「言うかもな。あんたが余計な詮索すれば。…ていうか俺のこと知ってどうするんだ?あんたに得なんてないだろう。……もしかして俺に気でもあるの?」
(たっぷりの嫌味を含んだ笑みを浮かべ、思ってもない冗談を相手の耳元で囁くが次の瞬間には鋭く相手を睨みつけ“本当に裏を知ったら危険だ”と忠告して。
いくら相手が嫌いでも自分以外の人間がこれ以上裏を知るのは気分が良くない。
特に相手はホストのバイトをしているため関わる可能性が十分あるわけで。
小さく溜息を吐いては胸倉を解放しスッと目を逸らして「………学生証、助かった。有難う」と唐突に無愛想ながら礼を言い。
しかし素直になったのも一瞬、チラと相手を見てからかいの笑みを浮かべると相手の鼻頭につく可愛らしい絆創膏をツンッと指ではじき「それ、あんたの趣味?もしかして幼女趣味でもあるわけ?昨日見てたランドセルのパンフレットもそういうことかよ。……うわ、顔に似合わな」フッとわざと笑いを堪えるようにしては「もう行っていいよ。へんたい」と思ってないことを鼻で笑い扉を開けて相手を外に出させると一方的に扉を閉ざし。
そして扉越しに相手が去る気配を感じてはホッと息を吐く。
これだけ嫌味を言えば煩わしくなって引いてくれるだろうと。
裏目に出ないといいけど、と懸念しつつ作業を再開して。
(夕方、一度寮に戻り荷物を置いてはレンタル店のバイトに向かう。
店に着きいつものように店の制服に着替えていると店長が近付いてきて、構わずシャツのボタンを閉めながら「何か?」と問い。
『何か、じゃないよね。……昨日君のお友達にここの店のことで脅されてたでしょ?』
「……ちゃんと消しましたよ、記憶」
『次に他の人にバレたらどうなるかわかってるよね?』
「………」
(いやな笑みを浮かべ見せられた携帯の画面には数枚の写真。
以前こんな仕事は嫌だと逃げ出そうとした時にこの男の仲間に蹂躙された時のもので。
一瞬にして恐怖と悪寒に支配されては「…大丈夫ですよ。その時は其奴のこと貶めてやりますから」と暗い笑みを浮かべ。
>露木
( いきなりの礼に驚きを隠せずに居るもすっかり忘れてた鼻頭の絆創膏に触れられては珍しくも無表情を崩しわなわなと震えて。
しかしここで声を上げてしまえばそれこそ格好悪い。
ランドセルのパンフレットを見てた事さえ恥ずかしいのに。
何とか表情を戻しては『そう言って笑ってられんのも今の内だから』と。
( 夜、上手く言葉で丸め込み女に高い酒を何本も頼ませてはそろそろ高校の門限時刻だと。
また適当に大学生を探し連絡通路から入れて貰えば良いかと簡単に考えては再びバイトへと戻り。
酔った女に掛けられたワインに衣服が濡れ、裏に着替えに入った所、年上のバイト仲間が来ては己の腕を引き“ここだけの話”をして来て。
『お前の帰り道にレンタルショップあるじゃん。そこで働いてる結構美形な男…なんつったかな、確か…露木とかって名札に書いて合った気がする。知ってる??』
「知ってるも何も同じ敷地内の大学行ってる奴ですけど…そいつがどうしたんすか??」
『ヤベェ仕事に手を出してるって。前ここで働いてたバイトの奴が薬で女釣ってたんだよ。バレてクビになったけどさ』
「へぇ。…で、何の関係が??」
『そのクビになった男よくそのレンタルショップに足運んでたんだけどなんか怪しいモン貰ってたらしいんだよ。俺の友人が目撃者』
「…あの成績優秀な性悪男がねぇ…先生にもかなり好かれてますよ」
『マジ??…やっぱ人は見かけによらねぇんだな…』
( 頓に信じきった訳では無いが先輩の言葉が気に掛かる帰りがてらこっそり寄ってみるかと。
相手が引き受けてくれるとも思ってないがついでに寮にも通して貰えたら楽なんだけどな、と考えては再びフロアへと戻り。
>桐崎
(いつも通りレジに立ち接客を行うが正直まだ恐怖が残っており上手く笑えているか定かではない。
あんな下劣な店長一人であれば記憶を消せばなんとかなるのに…。
流石“薬”ともなれば組織も大きいのか黒幕は影に潜み、その名前も顔も知らない。
下手に店長から逃れても黒幕に人生を駄目にされるか“消される”かが落ちだろう。
それはきっと“このこと”をばらした奴も同じ運命をたどることになる。
実際、数年前にこのレンタルショップで勤務していた社員がこの場からは逃げられたが、すぐにその社員の友人達と共に突然不可解な死をとげたと噂になっていて……。
……あの時バイト先に忘れ物さえしなければ何も知らずただのレンタルショップの店員として働けたのに、と今更どうにもならない後悔をしては小さく溜息を吐き。
丁度その時、レジのカウンター上にコトリと“指定のDVD”が置かれ『“当日借り出しで露木君”』と決められた隠語が続けられる。
顔を上げればこの類の常連客でビリビリと身体が震え立つも表情に出さぬよう「少々お待ちください」と通常通り笑顔を浮かべてはそのDVDを手に裏に回って、“物”が上手く隠されたDVDとすり替え規定の袋にいれて常連客に渡し。
“早く出てけ”心の中で罵倒するが、その願いは叶わず常連客はカウンターに肘をつき身を乗り出してきて。
『ねえ、露木君。俺、これの“見方”分からないから教えてよ。これBlu-rayでしょ?機械疎くてさぁ』
「…対応したデッキがあれば通常のDVDと変わりありませんよ」
(愛想笑いでこの場を掻い潜ろうとするが背後から店長に肩を叩かれ『大事なお客様のお願いでしょ』と。
逃げられぬ状況に小さく頷いては、常連客と共に店の裏口にあたる細い路地に行き。
ここは昼間でも薄暗くまず人は来ない場所。
それでも念のため常連客を路地奥に立たせ自分が入口に近い方を背にして立ち万が一人が来た場合に備えて見えにくくする。
『じゃあお願いね』
(使い方も全部知ってるくせに態とらしく笑む常連客に眉を潜めては、紙に粉を詰めて煙草に見立てると近づけられた男の口元に銜えさせジッポーで火をつけて。
徐々に充満する煙に少し頭がクラリとするが、元々の特異な体質なのか中毒になることはなく。
恍惚とした表情をする男を“なにがいいんだか”と冷めた目で見ていたが不意に腕を取られて顔を近づけられ『店長とはもうやってるんでしょ?』と。
意味を瞬時理解してはサッと青ざめるもそれだけは勘弁してくれと煙が充満する中、必死で抵抗して。
>露木
( 漸く仕事を終えるが今日は学校から直接仕事に来てしまった為に制服、流石に深夜に制服で出歩けば補導されてしまうだろう。
仕方無くバイト時の服装のままレンタルショップへと向かう。
洒落たスーツだと言えば何とか誤魔化せるだろう、ジャケットを店に置いたままベストを着直し自動ドアを潜った所直ぐに接客をする相手を見付けてはDVDを探す振りをしながら様子を伺う。
しかし何やらその客と共に裏に向かうのが見えては僅かに首を傾げる。
まぁ何かの説明かまたは客に対しての謝罪、考えられる事は色々有るが先程の先輩の話を思い出しては居ても立ってもいられずこっそり後を追って。
( 暗闇の中、良く見えないが相手と男が居るのは分かり能力を半減解放しては目を凝らす。
相手がこちらに背を向けてる為何が起こってるかは分からないが刺す様な刺激臭とぼんやりとしてくる思考に“何をしてるか”は分かって。
途端にガタン、と音がしては男が無理矢理相手を押し倒すのが見えあまりの驚きに袖で口元を抑えながら場を去ろうとした所、暗闇からか近くに合ったゴミ箱に足が当たってしまい激しい音を立ててしまって。
『誰だよ、そこに居るの』
「……………っ」
( 声を殺し暗闇に馴染もうとするが男は『銀髪??』と小さく呟いてはこちらへ歩を進めて来て。
『何を見た』
「………別に、………」
( 男を軽く睨み付け兎に角ここを出ようと考えては歩み寄る男に背を向ける。
『露木君、ここじゃあ何だから仕事が終わったら俺の家に来ない??』
( 男の言葉に咄嗟に相手を見詰めてはやはり噂は嘘なんかじゃ無かったのかと。
>桐崎
(男の力は薬のせいか通常よりも強く押し倒されてしまうもこれ以上好きにさせてたまるかと力尽くで押し退けようとする。
その瞬間物音共に相手の姿を捉えては目を見開き身体から血の気が引いてダラリと嫌な汗が伝うのが分かって。
麻薬の売買も見られ、男に寄られる屈辱的なところも見られてしまった。
“口止めせねば”と其れだけが頭を支配しては、とりあえず男をここから退散させねばと「あとで行くので先に行っててください」と咄嗟に誘いに乗った振りをしてこの場から立ち去らせ。
そしてその場から去ろうとする相手の腕を掴んではまだ煙の残る路地に居させるのは良くないと一度路地を出て、一本奥の横道に無理矢理連れ込み壁にドンッと押し付けて。
……詮索するなって言ったよな?…………もし見たことを誰かに言ってみろ。あんたの仕事のことも全部学校に話すからな。
(気の焦りと屈辱から相手がまだ告げ口するかも分からないのに強く睨みつけ脅しをかけては返答しだいでは記憶を消さなければならないなと。
だがもし相手が少量ではあったがあの煙に絆されていては記憶を消しても意味が無い。
誰にしても麻薬に落ちるところなんて見たくなく、店から渡されていたタブレット状の中和薬を取り出しては無理矢理の口にねじ込み飲ませようとして。
>露木
( 誘いに乗る様な相手の言葉にやはり相手はその様な仕事に手を出して居たのかと。
口に捩じ込まれた薬の正体も知らぬまま、それでも咄嗟の事にゴクリと飲み込んでしまっては相手の胸倉を掴みキッと睨み付けて。
「何勝ち誇った様な事抜かしてんだよ。俺は退学で済むがあんたは刑務所行きだぜ??…よく偉そうな事言えたモンだな」
( 相手を壁に押さえ付け立場を逆転させてはバイトの客にするかの様な手付きで相手の髪を撫で「へぇ、あんたあんな麻薬浸けの男がタイプだったんだ。良いスクープだな、あんたの追っ掛けに言ったらどんな顔すんのかな」と嫌味な言い方をして。
隠れた相手の優しさなど知らずに、兎に角相手は先程の男とお楽しみなのだと思えば寮に入れてくれる学生を探さなければならない。
ましてやこの格好だし教師になんて見られたら堪った物じゃない。
互いの秘密を互いに抱きながら相手を突き放す様に押してはレンタルショップを後にして。
( 寮に戻った物のやはり閉められた玄関に重い溜息を漏らしては大学生寮の入口にて腰を下ろす。
ジャケットを持って来れば良かった、小さく後悔してはくしゃみを漏らし大学生が帰って来るのを見計らう。
大学生寮は学生証に添えられたバーコードを通さないと入れない為待つ事しか出来ず。
( / あけましておめでとうございます!!!
素敵なお相手様と出会え仲良くして貰え本当に幸せな一年でした…!!!
新たなトピも毎日楽しく素敵なレスいつも楽しみにしてます( ^ω^ )
まだまだ至らない所ばかりですが今年もよろしくお願い致します!!!
>桐崎
(立場が逆転した途端、焦燥感が更に膨れ上がり髪に振れられた悪寒と嫌味な言葉によって喉が引きつっては何も言い返せず相手が去ったあとも暫く立ち尽くして。
相手の記憶を消さねばと思うのに今の時代携帯とSNSによって一瞬で噂は広まる。
もうきっと手遅れだと失意しては男の元へは行かずにバイトに戻りいつも通りの接客を心掛けて。
(其の頃、相手の元にファミレスでバイトする女学生が偶然居合わせ相手を見るなり驚くもすぐに頬を染め上げ『繿君のバイトって何かと思ってたけどそういうことかぁ。今度指名しに行っちゃおうかな。で、中、入りたいんでしょ?』ニコッと微笑み相手の腕を組んでは微かに残る薬の匂いを感じたのか『あれ、煙草変えた?』なんて未成年の相手に“煙草”と当たり前のように尋ね相手に寄り添いながら連絡通路まで歩き。
(翌日の土曜日、浮かない気持ちのまま誰にも相談できるはずもなく意味もなしに街に出る。
今のところ嫌な噂は耳に入っていないが時間の問題だろうなと。
此れからどうしようと俯き気味に歩いているとフと子供の泣き声が耳に入り、辺りを見回すと道端で少年が泣きじゃくっていて。
迷うこと無くそちらに近寄り少年の目線の高さにしゃがんでは「どうしたの?」と優しく話しかける。
シャクリを上げながら話す内容から少年はどうやら孤児院の子供だと分かり。
少年が背負うリュックのフタの裏にはられた連絡先から孤児院に電話しては送り届ける旨を伝え、泣きべそをかく少年の手を繋ぎ歩き出す。
少年の話を聞くに“ランドセルが楽しみで百貨店に行きたかった”と。
先に聞けば付き合って上げたのにな、と思いながら「ちゃんとみんなに言わないと心配かけちゃうよ」と優しく注意する。
内心、純粋無垢な手を自分の汚れた手が握るのに後ろめたさを感じていて。
(携帯の地図を見ながら孤児院に到着しベルを鳴らすも忙しいのか中々人が出てこない。
「失礼します」と小声で呟きながらとりあえず下駄箱に来ては上履きに履き替える少年に『お兄さんも入って!』と言われ、戸惑いつつも靴を脱いで端っこに揃えて置き中に入る。
辺りを見回すも奥から子供達のはしゃぐ声が聞こえるだけで、そちらに行けば誰かいるだろうと足を踏み出し。
瞬間、足裏に僅かな傷みが走り「痛っ」と思わず声を上げ恐る恐る片足を上げて見てみると思いっきり画鋲が刺さっていて。
生まれてこの方、上履きにも刺さったことないのに…と気持ち涙目になっては片足を上げたまま画鋲を抜くために落ち着ける場所を探して。
(/あけましておめでとうございます!
こちらこそ素敵な時間を有難うございます!
おかげ様で本当に毎日楽しくこの時間になるとニヤニヤしっぱなしでした(笑)
素敵なレスなんてもったいないお言葉(滝汗)主様あってこそです!
そして今回も無駄にながいロルですみません;もっと読みやすいロルが回せるよう精進します。
こんなダメダメな本体ですが今年もお付き合いいただけると幸いです。
よろしくお願いします<(_ _)>
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