_時代を越えて_(非募)

_時代を越えて_(非募)

xxx  2014-12-29 00:12:16 
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_____巡り巡った先の時代でのお話。



▽個人用に作ったトピなので非募集です、関係者様以外は書き込みを控えて下さいませ。
▽荒らし厳禁、なりすまし厳禁です。



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  • No.321 by 桐崎 繿  2015-02-01 21:16:27 




>露木

( 相手が去った自室にて手を振り払われた感覚と叫ばれた声が鮮明に頭に残り男子高生の言葉も耳に入らずに蒼白になっていて。
やはり自分は兄と重ねられてただけだったのかと絶望感に支配され一度俯くも直ぐに男子高生達の手を振り払っては「悪いけど今気分じゃねぇんだよ」と無理矢理口角を上げて。
何とか男子高生達を追い払い自室に一人になってはやはり相手は自分に兄を重ねてただけなのかと。
兄に重ねた自分に抱かれるのは構わなくても“自分自身”に触れられるのは嫌なのだろうと勝手な思い込みをしたまま携帯を取っては相手のアドレスを開き。
《俺があんたを“愛してる”とか“好きだ”とか重苦しい事言ったの全部無しにしてくれ。綸と仲良くやってくれよ》
( 嫉妬心を剥き出しに悔しさから唇を噛んでは携帯をベッドに放り投げてはそのまま眠りに付いて。

( 翌朝、そろそろ約束の一週間と言う事もあり勉強を言い訳に女子高生との距離を置きつつ共同スペースにて居眠りをしてた所、足音と共に相手と兄が入って来てはスッと立ち上がって。
扉を手を掛け出ようとするも兄に手を掴まれては不機嫌そうな顔をそちらに向ける。
「なんだよ」
『いや何で出てくの??って言うかなんで怒ってるのか分かんないんだけど』
「…別に怒ってない。俺がいたらあんたらの邪魔だろ」
( パシッと腕を振り払いイヤホンを当ててはさっさと共同スペースを後にし、一階のロビーに下りてはソファーに腰を下ろし携帯を弄っていて。

  • No.322 by 露木 菊  2015-02-01 23:32:03 


>桐崎

(翌朝、あまり寝付けないまま目を覚ましまだ少しぼーっとする頭を押さえては携帯を見て相手からのメールが夢で無かったことに肩を落とす。
兄とは何でもない…そう何度もメールを送ろうとするも相手と女子高生の事が過っては誤解を解いて何の意味があるのだろうと悲観的になり“繿だけを愛してる”とまで書いたメールを送信せずに削除して。
その後兄と食堂に行くも食欲が沸かず相手のヨーグルトを恋しく思っては溜息ばかり吐き、兄に体調を心配され共同スペースに向かう。
そこで相手と出会しその冷たく見える態度に相手は“全部無かったこと”にしても平気なのかと失意して相手を追う気力もなくソファに力無く腰を下ろし。
『菊、いいの?』
「…………一週間なんて言ってたけど…本当はずっと前から仲良かったんだよな…」
『……?』
(嫉妬と熱でまともな思考が働かず相手と女子高生の仲を信じ切っては自嘲の笑みが零れ「遊ばれてた、か……、……綸、暫くあんたも俺に近付かないで…。彼奴の気が俺になくても誤解が深まるのは嫌なんだ…」とソファから立ち上がり兄の横を通りすぎては昼からのバイトに向かって。

(一方ロビーでは女子高生が相手の姿が教室にないのを心配して探しにやってきて相手を見つけるなり隣に腰を下ろして。
『繿君、おはよ。……あの、もしかして教室に来ないの私のせいかな?…昨日男子がからかってきたし…』
(申し訳無さそうに言っては一限目のプリントを相手に渡し『明日でもう一週間でしょ?…学校もお休みだし最後に一緒にお出かけして欲しいの』と控えめにお願いしつつ相手の手を握り。
『そう言えばさ、繿君の好きな人って誰?同じクラスの人?……………やっぱり私じゃ駄目なのかな』
(健気に微笑み言うも相手への想いが捨てきれないのか最後に小さく呟き相手の反応を窺っていて。

(夜、バイト先にて未だに治らない頭痛に悩まされながら相手のことばかり考えては何度もミスをして客や店長に怒られて。
しまいにはDVDが大量に入った棚戻しのケースを脚立から落とし派手にばらして、あげく数枚が柄の悪い客にあたってしまい。
『いってぇぇ!!おいお前何客に物ぶつけてんだよ!!うわぁ、今ので頭の血管切れたわ。慰謝料出せよ!慰謝料!!』
(大袈裟に喚き散らすも今回ばかりは非は此方にある。
深く頭を下げ謝罪しマニュアル通りの対応をするも客の怒りは収まらずに一度店を出たにも関わらずまた戻ってきて散らばったDVDを集める手を踏みつけられ『お前さ、なんか生意気なんだよ』と。
他のバイトや店長ははじめから素知らぬ振りで助けてくれる気配はなく自分は傷心していたせいで謝ることしか出来ず。

  • No.323 by 桐崎 繿  2015-02-02 00:37:51 




>露木

( 女子高生の言葉に“まぁ最後だしな”と思えば適当な返事だけしては続く女子高生の問いに何気無く相手の顔が浮かぶ。
今でも誰よりも愛してる、だけど相手が兄を好きなのなら諦めるしか無い。
だが女子高生を代わりにするなんて器用な事が出来る筈も無く「ごめんな、あんたとはやっぱり友達で居たいんだ」と女子高生の頭を軽く撫でて。

( 授業に顔を出さずバイトへと行き、早めに終わらせたその帰りに何となくレンタルショップに訪れては運が悪く相手のシフトだった様で。
パーカーのフードを被り銀髪を隠しては相手の目に入らぬ様にDVDを見ていて。
その刹那、男の暴言が聞こえたかと思えばどうやら男は相手に文句をぶつけてた様で。
弱々しく謝る相手に胸が痛み、屁理屈や理不尽な暴言を撒き散らす男に苛立ちが起きては男が相手に拳を振るおうとしたその手を捻り上げては緩く首を傾げ「いくらイライラしてても人殴っちゃったら暴行罪だぜ??警察呼ばれんぞ」と。
ミシミシと腕が悲鳴を上げるのに男は血相を変え手を離した瞬間バタバタと逃げて行って。
フン、と鼻で笑い相手に“大丈夫か”と手を伸ばすも寸の所で戻しては戸惑いを含んだ瞳で見詰めて。
手を差し出してしまえば自分の気持ちに歯止めが付かなくなりそうで、それを恐れては無言のままに場を立ち去り寮への戻り道を辿って。

( 翌日、女子高生との待ち合わせ場所に来ては合流し共に街を見回って。
自分の様な奴に好意を抱いてくれた女子高生にはそれなりに感謝しており、それと共にまた複雑な気持ちになっては誤魔化すようにして。
『それで…好きな人って誰??…本当に応援させて欲しいだけなの。繿君が好きになる人って誰なのかなって思って…』
「男だよ」
『……………え??』
( 意味が分からないとでも言う様に呆気に取られた様な顔で立ち尽くす女子高生に苦笑しては「…そりゃあまぁ女も好きになるけど…今回好きになったのは偶々男だった。フラれたけどな」と。
『そっか、…色々あったんだね。…ごめんね付き合わせちゃって』
「いや、もう終わった事だし。あんたも変な風に思っただろ??」
『………あのね、…実は………私のお姉ちゃんも同性愛者だから……あんまり何とも思わないんだよね。人を好きになるのに性別は関係無いんじゃないかな』
( 真っ直ぐに言う女子高生に穏やかに微笑み「ま、折角来たんだから楽しもうぜ、次はどこ行きたい??」と言い笑顔を作って。
自分にだって以前は想い人が居た、生涯この女性だけを愛そうと思うような存在が。
しかし当時の彼女が不良の先輩に絡まれそうになった時に怒りのあまりコントロール出来なくなった能力が溢れてしまって。
“近寄らないで!!!化物!!!”と耳を裂くような悲鳴は今でも脳裏に焼き付いており、“自分自身”を初めて認めてくれた相手を本気で愛してた。
否、今でも愛してるが相手の中に自分はいないのだと思っては自嘲の笑みを零して。

  • No.324 by 露木 菊  2015-02-02 01:48:47 


>桐崎

(バイト帰りの自室、寝支度を済ませベッドに潜り込んでは先程の相手の姿、表情が鮮明に浮かび同仕様もなく相手を愛していることを思い知らされる。
あの伸ばされかけた優しい手を握って抱き締めたい。
“無かったこと”になんて出来ないと相手から今まで送られてきたメールを読み返していると保存した覚えのない下書きメールが残っていて、訝しみつつ開いて見ては《あんたが一番に信ずるべきは相手だ。現実から目を背ける前に相手の気持ちを考えろ。そして素直になれ》と。
それは過去の“自分”が最後の夜に残したもの。
一体誰がと思うもその言葉に衝き動かされては相手のアドレスを開き《さっきはありがとう。助かった。……お礼もしたいしまた会って話したい。…俺はあんたのこと忘れられないし忘れたくない》とメールを送り眠りについて。

(翌朝、熱があるにも関わらず駆使してきた身体はいよいよ悲鳴を上げ始め漸く“風邪かな”と自覚しては休みだしもう少し休もうとするも扉が叩かれ出ると兄が立っていて。
『おはよ。ってまだ寝てた?…今日大学ゼミの美術館見学で俺達グループだから一緒に行く予定だったけど…なんか無理そうだね。単位落としても支障ない奴だしやめとく?』
「…あー…すっかり忘れてた…。……いや大丈夫。行くよ。グループ課題だしあんたに迷惑掛かる」
(平気と微笑み早々に着替えを済ませては“素直になろう”と相手と揃いのピアスをつけ兄と美術館へ向かい

(美術館にて必要な事をさっさと書き留めては横で兄が『こんなのネット使えばわかるのにー』とぼやいているのに苦笑する。
が、突如目眩が襲い立っていられなくなれば兄に寄り掛かる形になって。
意識が遠のいてしまった自分に兄は全くと呆れながらとりあえず休ませるため一階の受付ロビーの隅にある長椅子に運んで自身(兄)に凭れ掛からせるようにして座らせ。
その間自分は朦朧とする意識の中、兄の手を握り“繿”“行かないで”と譫言にように呟き無意識に携帯を取り出しては相手に会いたくて電話をかけるも通話ボタンを押した所で完全に意識を手放し、兄を相手だと思い抱き締めていて。

  • No.325 by 桐崎 繿  2015-02-02 02:37:50 




>露木

( 女子高生がメイクを直しに行くと席を外した所、昨日振りに携帯を開いては何時の間にか相手からの新着メールがあり早まる鼓動を誤魔化しながらメールを開く。
その内容に未練がましくまだ期待してしまっては浅はかな自分に嫌気が差すも相手をまだ想ってるのも事実で。
返信は出来ずに女子高生が戻って来たのと共に携帯をしまっては女子高生が何かを差し出して来て。
『そう言えば美術館のチケット貰ってたの、折角だし見に行かない??繿君って絵とか興味有る??』
「無い」
『あはは、言うと思った。でも今日迄だし良かったら行きたいな‐なんて…』
「良いよ、付き合う」
( 微笑む女子高生と肩を並べ美術館へと訪れるもそこに居た大学生に集団に見覚えが有るなと。
よくよく考えたらうちの所の大学生では無いかと内心僅かに焦るも上手く相手にバレないように見て回ろうと考えぼんやりと絵を見詰めて。
『やっぱり絵って難しいね、私全然分からないな。そうだ、この近くにカフェがあるの。そこでランチにしない??』
( 女子高生の誘いに頷き一階に降り美術館を後にしようとした所、見覚えのある二人が抱き合うのを見付けては咄嗟に足を止めてしまって。
兄に抱き着く相手にそれを支える様に優しく抱き締め髪を撫でる兄。
頭が真っ白になり立ち尽くしては震える声で「…ごめん、俺…用事思い出した。………また埋め合わせするから」と女子高生に告げ逃げる様に走って。
“あのメールは一体何だったんだ”と、激しい絶望を感じつつ覚束無い足取りで寮へと戻っては部屋に戻り。
髪をグシャリと掴み行き場の無くした気持ちに眉を寄せてはやはり相手は兄が一番だったのだと。
最近の相手の体調不良は気付いてた筈なのに先程の様子を見てしまった事もありまともな考えが出来ずに居て。
信じて傷付くのは過去の経験からしてもう沢山だと、携帯を取り出しては昨夜の相手からのメールに《礼をされる程の事はしてないし話すつもりは無い。別に俺に綸を重ねなくても綸はあんたにしっかり惚れてるよ。綸の方が話し易いだろうし愛想もあるし人間だしあんたと似合いだと思う》と返信して。
静かな自室の中、ぼやける視界から逃げる様に強く瞳を閉じては「………んで………なんで俺じゃ無いんだよ」と小さく呟いて。

  • No.326 by 露木 菊  2015-02-02 04:02:49 


>桐崎

(相手に見られていて酷く傷付けたとは知らず兄に自室まで送られてはベッドに寝かされたところで漸く目を覚ましすぐに相手の姿を探し「繿は…?」と問いかけ。
しかし直ぐに“居るはずがない”と気付き小さく息を吐くも送信したメールのことを思い出しては恐る恐る着信メールを開き、内容を見た瞬間悲しみなのか怒りなのか複雑な感情が溢れて。
このままでいいのか、そんなことは自問自答をするまでもなく答は決っている。
携帯を握りしめ重たい身体を起こしては止めようとする兄に「行かせてくれ」と懇願して相手の部屋に向かい兄から借りていた合鍵で勝手に中に入る。
ベッドの中に相手の存在を確認しては布団を剥がして逃げられないように相手に覆い被さり、微かに潤んでいるようにみえる相手の瞳を怒りと悲しみが入り混じった目で見詰め。
「……あのメール、何だよ…、…俺と綸が似合いだって…本気で思ってるのか?」
(美術館で兄に抱き着いていた自覚は無く、なぜそこまで相手が勘違いするのか分からず切なげに見下げ「…俺は……桐崎、あんたがいいんだよ」と片手で相手の頬を撫で。
「…口下手で無愛想で素直じゃなくて…でも本当はすごく真面目で優しいあんたが…好きなんだ。……俺なんかが好きでいていいのかって不安になるくらいに…」
(僅かに声を掠らせながら素直に言葉を紡ぐもやや表情を険しくし相手を見据えベッドについていた手をギュッと握り。
「……なのに…また“人間だし”なんて言い方して……、あんたも人間だろ!!!それに言った筈だ。あんたが自分自身をどう思おうと俺はあんたを受け入れる。…あんたじゃないと駄目なんだ。足りないなら何度でも言ってやるよ。あんたが好きだ。繿を愛してる」
(相手をまっすぐに見詰め身勝手に感情をぶつけては興奮し過ぎたのか軽く目眩がし一瞬身体が傾く。
それでも何とか耐え相手の目元をなぞっては「……不安にさせて御免」と謝り、兄に口付けた理由や相手の手を払ってしまった訳をポツリポツリと話し。
「……初めてあんたから貰った物だったからどうしても返して欲しくて……でも軽率だった…」
(もう一度謝るも、相手には女子高生がいることを思い出し嫉妬で唇を噛み締め。
「……あの子とキスしたのは…恋人の振りか?……弁当の時もバイトの時もあんなにくっついて、……あの子あんたの好みも趣味も特技も……俺よりよく知ってるみたいだし。……本当はずっと前から付き合ってたんじゃないのかよ」
(一週間恋人の振りをするのだからくっついて当たり前なのに醜い嫉妬は止められず、胸の動悸を無視して相手を悲しげに見据えて。

  • No.327 by 桐崎 繿  2015-02-02 12:26:45 




>露木

( 自室で傷心に浸ってた所、いきなり扉が開いては布団を剥がされ相手が覆い被さって来て。
情けない顔を見られまいと顔を逸らすも僅かに震えた言葉が耳に入ってはなくて俯き加減に相手に目をやり相手をジッと見詰める。
段々と誤解が解けて行き自分はすっかりあの男子高生達に騙されてたのだなと理解しては僅かに身を起こし相手に抱き着く様な体制になって。
「嫌だよ、…あんたと綸がくっつくなんて嫌だ。………俺にはあんたしか居ないし、…あんた以外好きになんかなれないんだよ」
( 相手の首に顔を埋め自分の情けない顔を隠し、それと共に自分自身を認めてくれた相手が心から愛しく。
「ごめん、昨日のメールは…無しにして。やっぱり俺あんたを好きだし愛してる」
( 穏やかな笑みを浮かべては相手の首にある鬱血の痕を指差しては「誰やったんだよ」と少し怒った様にそこに口付けては上から新たな鬱血を残す。
しかし相手の悲しげな表情と女子高生に対しての問い掛けにまだ弁解が終わって無かった事を思い出して。
キスなんてしただろうかと首を傾げ「いや俺キスなんてしてないけど………あ、それ多分弁当の時か??あれ口の横に付いた食べ滓取っては貰っただけ」と。
「俺好きな奴としかキスしたりしないから。それにあの子との関係は終わったし、これで思う存分あんたと居られるしもう勘違いさせたりしない」
( 今日女子高生から来た《一週間ありがとう。やっぱり繿君にも好きな人が居て思い続けてるのしっかり分かったからもう大丈夫です。変な事頼んでごめんね、それで…好きな人って誰だったのかな??》というメールを見せて。
相手の目前で《露木菊だよ、好きな人》と短いメールをしては返信は直ぐに来て《そうなんだ!!ちゃんと応援してるからね、でも露木先輩すっごいモテるから大変だね(^_^; クラスの一部の女子が繿君と露木先輩くっついてるの見たら“BLだ!!!”とかって騒ぎそうだから気を付けてね(笑)》と。
何の事だか分からずそのまま携帯をベッドにやっては相手の腕を引き軽く唇の奪って。
しかしその際に相手の額が熱いのに気掛かっては相手の額と自分の額に手をやり「…あんた体調大丈夫か??」と問い掛けて。

  • No.328 by 露木 菊  2015-02-02 14:50:20 


>桐崎

(誤解が解け相手から見せられた女子高生とのメールに照れが生じると共に女子高生の大人な振る舞いに嫉妬ばかりしていた自分が恥ずかしくなる。
体調を心配されては思い出したように熱がぶり返しポフと相手の肩に額を押し当て。
「…なんか池に落ちた日から怠くて………、多分あんた不足だ。あんたと離れたから体調崩した。今まで雪に何時間埋もれようと風邪なんか引いたことなかったし」
(明らかに池に落ちたのが原因なのだが雪国育ちの自分には寒さで風邪を引くなんて考えはなく半ば本気で相手との仲違いが原因だと思っては相手の首元に顔を埋め。
「でももう大丈夫だ。あんたと気持ち通じ合えたし大分楽になった」
(首筋に口付け小さく微笑んでは唇を奪おうとするも今更だが伝染ってはいけないと身を離し「部屋戻る。…明日からは朝一緒に食べような。おやすみ」と額に口付けベッドから下りるも立ち上がった瞬間フラフラと倒れこんでしまい。
次の瞬間、相手が自分を抱き起こすよりも早く扉が開かれ兄が現れては自分を担ぎあげて『此処では寝かせないからね。風邪が伝染って弟の看病とか御免だから』と何処か不機嫌そうに言うも去り際『…美術館で俺達が抱き合ってるの見たでしょ?あの時ね、菊……繿の名前ずっと呼んでた。すごい想われてるじゃん』と珍しく真面目に述べ。
『あ、明日俺も菊と朝ごはん食べよーっと。ていうか毎日一緒だったけど』
(すぐにいつもの調子でふざけて相手の部屋を去るも扉が閉じた瞬間、ふぅと息を吐き『本当二人は“いつの時代も”世話が焼けるねー』と苦笑を漏らし。

(翌朝、目覚めの良い朝を迎えてはすっかり体調も回復したようで携帯を取り出しては《おはよう。あんたのおかげで体調良くなったよ。…まさか俺の代わりに風邪貰ってないよな?食堂で待ってるから》とメールを送り上機嫌のまま朝シャンしては着替えを済ませ揃いのピアスをして食堂に向かい。

(食堂にて相手と二人きり…というわけにはいかず青年と兄が引っ付いて来ては四人で同席することとなるも視線はずっと相手で「…桐崎、ほんと俺の風邪伝染ってないか?」と心配して。
『菊ー、俺のことも心配してよー』
「……あ、悪い。…体調悪いなら看病するから」
『そんな取ってつけたみたいにー。……ところでさ大学は休みに入るけど卒業旅行とかどうする?』
「何も考えてなかった。…海外旅行誘われたけど…行く気ないし」
『いいなぁ大学生。だって二ヶ月丸々休みでしょ?しかも宿題無いし。あ、でも俺達も卒業だから兄さんと“二人”で旅行しようかなぁ。ね!兄さん!…………ん?そう言えば綸はともかく露木は卒業後どうするの?院?就職?就職なら寮離れるよね?』
「………あー…うん。……まあ」
(曖昧な返事を零して話をはぐらかしては相手を見て「…時間が合えば卒業旅行、一緒に行きたいよな」と微笑み。

  • No.329 by 桐崎 繿  2015-02-02 21:06:23 




>露木

( 翌朝、相手と二人で食事にしたかった物のやはり兄と青年は引っ付いて来て四人で食事を摂る。
昨夜相手に言われた事と兄に言われた事に照れ臭さを感じつつ勝手な思い違いをしてた自分を馬鹿馬鹿しく思いながら卒業旅行の話に耳を向けて。
相手と視線が交わり、「そうだな」と緩く微笑むとそれに気付いた兄が不機嫌そうに相手に抱き着こうとするも見事に押さえ付けられて。

( 朝食後、寮へと戻っては小学校へと上がる子供達への贈り物が入った箱を近くのコンビニで郵送しそのまま適当な菓子を買うと追って来た青年と共に再び寮へと戻って。
『あれ、兄さんってそういうお菓子が好きなんだ!!!俺もポ〇キー好きだよ』
「じゃあやるよ」
( 青年に菓子の箱を押し付けては何故か自分の部屋に青年も一緒に入って来て。
買って来た菓子を勝手に広げては『兄さん最近露木と仲良いよね、あ‐んな笑顔向けちゃって』と。
コップに注いだジュースを青年に手渡し「まぁな」と曖昧な返事をしては携帯に目をやり。
『今日学校行くの??』
「いや今日は行かない、だって今日何かの講習だろ??面倒臭い」
『じゃあ俺も行かない』
( に、と笑う青年と共に何となく共同スペースに訪れては暇潰しになるかと思ったもソファーで昼寝をしようとするのに青年に起こされては『どこか行こうよ!!!』とまた面倒な事を言われて。
渋々街に出ては青年と共に色んな店を見て周るも何処に行っても考える事は“これ彼奴に似合うかな”などばかりで。

  • No.330 by 露木 菊  2015-02-02 22:19:27 


>桐崎

(朝食後、何故か部屋についてくる兄を世話になったこともあり追い返す訳にも行かず中に招き入れては他愛のない話をして。
『そう言えば菊、卒業旅行どこ行く?どうせなら奮発してフランスとか行かない?』
「……考えとく」
(旅行会社のパンフレットを広げる兄の話に耳を傾けつつ考えるのは相手のことで近場でもいいから相手とゆっくり過ごしたいなんて願えば相手はどこに行きたいだろうと思い。

(昼前バイトの時間になり街に出ては途中高校にいる筈の相手と青年を見付け呆気に取られるも相手に会えたのは嬉しくそちらへ近付き。
「…あんた達なにやってんだよ。補導されても知らないぞ。……て言ってもあんたらの場合は警察よりも女に捕まりそうだけどな」
(先程から相手や青年を見てキャーキャ騒ぎ立てる道行く女達に軽く目配せしてはからかいの笑みを浮かべるも相手を見ると穏やかに微笑み。
そんな時不意に相手と歳が変わりなさそうな女が近づいて来ては相手の正面に立ち止まりジッと相手を見詰めゆっくりと口を開き『……繿』と。
その女はかつて相手が愛した恋人。当時より少し大人びた顔付きで戸惑い気味に相手を見上げて。
『久しぶり。偶然だね。……たまたまこっちに用事があって来てたんだけど』
(女は自分たちを見回し『友達?』と聞いては相手が答える前に突如頭を下げて『……あの時は御免なさい。私、混乱して…酷いことを……。すごく後悔してる。それに今までずっと繿のこと考えてた。……ちゃんと二人で話がしたいの。これ、私の連絡先』とアドレスの書いた紙を相手に渡しては自分たちに『邪魔して御免なさい』と頭を下げてもう一度相手を見た後何か言いたげにその場を立ち去って。
突然の、あっと言う間の出来事。女の正体は不明だが親密さは窺えて。
それでも相手は通じ合ったばかりのため疑うことはしたくなく「…誰?友達?」と相手の過去の事情を知らずに気にしない素振りで聞いて。


(/本体失礼します。今回勝手に繿君の元カノを出してしまいましたが宜しかったでしょうか?
一応過去に相手を罵ったことを悔いてて出来れば寄りを戻したいと思ってる感じなのですが…。
元カノ登場OKでしたら名前あった方がやりやすいと思うので名前の希望あれば是非!

  • No.331 by 桐崎 繿  2015-02-03 00:30:43 




>露木

( 青年との出先中、相手を見付けては表情を緩め「これからバイトか??」と問い掛ける。
どうせなら自分も相手と居たいし“バイト先まで送る”と言い掛けた所、かつて誰よりも愛しく思った顔が目前にありあまりの驚きから目を見開いて。
言葉を交わす事も無く去って行った女の背中を見詰めては相手の問い掛けにハッと正気に戻って。
「バイトまで送る」と青年と別れては相手と共にレンタルショップへと歩き出し。
「さっきの…前に付き合ってた奴でさ。俺まだ能力のコントロール出来なくて…そんで彼奴の事怖がらせちゃって別れたんだ、…でもまさか再会するとは思ってなかった。……………驚いたな」
( 驚かせてしまった自分に問題があるのは当時から解ってたのに愛してただけあり彼女の言葉は今でも鮮明に脳裏に焼き付いていて。
ポケットの中のアドレスを握り締めてはバイト先に到着してた事に気付き相手に向き直って。
「…終わったらメールして。……………あんたが良ければ…会いたい。…じゃあ頑張れよ」
( 緩く微笑み相手が店内に行くのを見送っては自分ものそのそと寮へと歩き出す。
アドレスの紙を見詰めてはまだ迷ってる自分に苛立ちが走るも今一番愛してるのは相手だと言う事には何の変わりも無く。
だがやはりあの別れ方はよろしくなかったのかもしれないと携帯を取り出しては戸惑う指先でメールを打ち。
《久し振り、元気か??》と短い文を送っては返事は直ぐに来て《今度話がしたいの、次の休日会えないかしら》と。
返信に迷い結局後回しにしては寮へと到着し自室へと来てはベッドへと寝そべって。
相手からのメールを待ちながら女からの先程のメールに《分かった、何もなければまたメールするから》とだけ返信して。

( / 全然大丈夫ですよ‐( ^ω^ )
適当なモブだったので(←ぇ)出してくれてありがとうございます!!!
じゃあ名前は“真希”でお願いします、何となく浮かんだ名前なのですが((黙
相変わらずの遅レスで申し訳無いですがこれからも宜しくお願いします<(_ _)>

  • No.332 by 露木 菊  2015-02-03 01:21:56 


>桐崎

(バイト中、以前のミスを取り返すべく集中して働こうとするもどうしても相手と彼女のことを考えてしまい。
相手が過去に愛した“女性”。
どんな人なのか、どんな日々を過ごしてきたのか。…自分よりも愛してたのか。
そんな事を考えてしまっては“今”は自分と恋人同士なのだから気にするなと言い聞かせバイトに励んで。

(バイト終わり、直ぐに《バイト終わったからそっち行く》と端的なメールを送っては帰りにコンビニに寄ってプリンを買い足早に相手の部屋に向かい。
相手の扉の前にて早足で来たことを隠すため小さく深呼吸してからノックすると中へ入れて貰い「会いたかった」と焦る気持ちを隠して軽く額に口付けてはベッドに座って。
本当は彼女の事が物凄く気になったが過去まで詮索したり束縛したりするのは嫌で。
それでも不安な気持ちは拭えず「……あの子のことまだ好きなのか?………よりを戻したいって言われたらどうする?」と聞いてしまい直ぐにハッとなっては「御免…。こんなこと言ったらあんたのこと信用してないみたいだよな。…………ちゃんと信じてるから」と不安を隠すように相手を抱き締め。
「…でもあんたが好きになった子ならきっと良い子なんだろうな。……なんか会いたいみたいだっし誘われてるなら会ってこいよ」
(穏やかな声色を努めて強がっては相手の髪を撫でて小さく微笑み啄むように口付け、角度を変えて唇を奪おうとするも手にビニール袋があたり視線を落として。
「そうだ、プリン買ってきたんだ。あんた好きだろ?…食べさせてやるよ」
(ビニール袋からプリンを取り出しフタを開けては付属の小さなスプーンですくって相手の口元に持っていきわざと明るく振る舞って。

(其の頃、相手の彼女は此方に済む相手のクラスメイトの家で居候しており相手のことを話していて。
『もう会っても話せないと思ってたけど繿を見た瞬間気持ちが止められなくなって…』
『真希、ずっと後悔して彼氏作ってないって言ってたもんね。今でも桐崎君が好きってよく分かるよ。…貰ったペンダント、今でも大事に持ってるし』
『……うん。でもきっと彼女いるよね。繿、すごく恰好良くて優しいから』
『どうだろう。最近よく笑うようになったとは思うけど…彼女っぽい人見かけたことないよ?良かったら私がそれとなく聞いて上げようか』
『う、うん。…でも自分からも聞いてみる』
(彼女は小さく頷くと相手宛に《ありがとう。こんなこと言ってもうざいだけかもしれないけど会えて嬉しかったよ》とメールし『繿…私の上げたブレスレットまだ持ってるかな』と小さく呟いていて。


(/素敵なお名前有難うございます!真希ちゃん、じゃんじゃん使わせて頂きますね^^*
健気に繿くんを愛でさせて頂きます!
相変わらず菊がガキ臭い嫉妬をすると思いますがよろしくお願いします^^

  • No.333 by 桐崎 繿  2015-02-03 03:35:47 




>露木

( 僅かに不安が伺えた相手を見逃す筈も無く、心から愛されてる感覚に頬を緩めては相手を子供扱いする様に頭を撫で「例え昔彼奴を好きだったとしても俺は今あんたを誰よりも愛してる。………それにあんたは俺自身を認めてくれたし、…感謝もしてるんだ」と。
抱き締めながら相手の額に口付けては柔らかく微笑み「不謹慎だよな、さっきみたいに追求されると…嫉妬してくれてんのかなって嬉しくなる」と言い柔らかい髪に触れ毛束を弄び。
「俺はあんたしかいないから大丈夫だよ」と小さく囁き相手の手からスプーンを奪い取っては相手の口元にプリンをやり「ん、」と。

( 翌日、学校の教室にて青年と他愛も無い話をしてた所あまり話した事も無い女子高生に呼ばれては「何??」と問い掛ける。
『ねぇ、真希の事覚えてるよね??』
「……………そりゃあ、覚えてるけど」
『今日、放課後暇かな??真希今日私の事迎えにこの学校に来るんだけど…会ってあげてくれない??』
「…次の休みに会う約束したけど」
『うん、でも…お願い』
( 女子高生の願いに渋々頷いては青年の元に戻り再び会話を続けて。

( 放課後、約束通りに彼女と合流しては女子高生に言われた事を話し一階のロビーの端の席に座って。
前よりも僅かに大人っぽくなった彼女に懐かしさを感じつつ頭を下げては「怖がらせて、悪かった」と小さく謝って。
『…そんな、…あれは私が悪かったのに』
「黙ってたから、…ずっと。俺人間じゃないんだよ」
『……………でも』
( 口篭る彼女に苦笑しては自分を認めてくれた相手を思い出し緩く口角を上げる。
「そんな過去の事気にしてたのか??もう気にしなくて良いよ、あんたはさっさと良い男見付けろ。俺に会って話がしたいってのも謝る為だったんだろ??………態々ありがとな」
( すっかり勘違いをしたまま彼女の頭をポンポンと撫でてはそのまま席を立ち去って。
何故か無性に相手に会いたくなれば相手の元へ向かおうと。

  • No.334 by 露木 菊  2015-02-03 10:09:30 


>桐崎

(彼女は相手の変わらない優しさに胸が痛くなり唇を噛みしめるも直ぐに相手を追い掛け、大学寮へと続く階段下付近で相手の腕を掴んで。
『…ち、違うの!…謝るためだけじゃないの』
(悲痛な声で叫んでははっとなって小さな声で謝りゆっくりと胸元のペンダントを見せて相手を見詰め。
『…これ覚えてる?繿がくれたの。…まだ持ってるなんて可笑しいでしょ?でもね…私あれからずっと繿のこと考えてたの。なんで受け止めて上げられなかったんだろうって。繿は私を守ってくれたのにどうして酷い事言っちゃったのかって…。すごく後悔した』
(悲しげに言葉を紡ぎキュッと相手の腕を握っては一度小さく息を吸って『…それで分かったの。私には繿しかいない、繿が好きだって。………こんなこと言ったら退くかもだけど私あれから彼氏作ってないんだ。……繿が忘れられなくて』と伏せ目がちに述べ。
『ご、御免なさい。本当は次会った時に言おうと思ってたの…。それに彼女いるかもなのにこんな事言ったら迷惑だよね』
(眉を下げ微笑んではペンダントを握り締め相手を見上げ『……ねえ、また元に戻れないかな?………返事は今すぐじゃなくていいよ。次の休み、時計台の所で待ってるから』と“待ってる”がずるいことだと知りながら切なげに述べては相手が口を開く前に『それじゃあ、“またね”』と微笑みその場を去っていき。

(同時刻、階段上で偶然その会話を聞いてしまっては胸が騒ぎズキズキ痛むのが声に出てしまいそうになり口元を抑える。
彼女の相手への想いは本物。
その想いは自分も相手を愛しているからこそ痛いほどに伝わってきて…。
“自分が居なかったら…”そんな事を考えては首を横に振り、昨日相手は“自分だけ”と言ってくれたじゃないかと。
膨れ上がる沈痛を抑えこんでは深呼吸して気持ちを整え、たった今階段を降りてきたことを裝い「あれ、桐崎。こんなところでどうしたんだ?」と声をかけて。
「今からスーパーに夕食の食材の買い出しに行くんだ。綸が何か作ってくれるらしくて。…あんたも一緒にどうだ?……というか居てくれると嬉しい」
(気恥ずかしげに述べては小さく微笑むも、彼女とのことをそのまま流せるほど大人ではなくチラと相手を見て。
「……次の休みさ、一緒に旅行会社行かないか?今から行って予約すると安くなるし」
(彼女との約束があると知っていながら態と試すような問いをしてしまうも、すぐ後悔しては「って、あんたも忙しいよな、御免。………というか綸って料理出来たんだな。あんたは食べたことあるの?」と笑って話を逸らして。

  • No.335 by 桐崎 繿  2015-02-03 13:13:20 




>露木

( 彼女からの言葉に驚きつつも微妙な気持ちで居た所階段を降りる足音と共に相手が現れてはそちらに振り返り「あぁ、俺も行く」と答えて。
やはり相手との居るのが一番落ち着く、居心地の良さを感じつつ次の休日の約束を持ち出されては難しそうな顔になり先程の会話が聞かれてたとも知らず「あ‐次の休み俺補習あんだよね、英語だけ点数悪くてさ」と付く必要の無い嘘を付いてしまって。
スーパーに着くなり自然と兄の話になっては相手の気持ちなど知らずに勝手に嫉妬心を抱える。
第一、兄は相手にベタ惚れなのに部屋に入れるなんて無防備過ぎないか。
さり気なく相手の頬を軽く引っ張っては「………綸と部屋で二人きりかよ」と小さく呟いて。
籠を持ってやり食材を見て回り「…あのさ、次の休日って言ってたじゃん。土曜は無理だけど………日曜は暇なんだ、あんたの用事が無ければ旅行会社…行きたいんだけど」と照れを隠しながら言って。

( 寮へと戻ってはこれから相手は兄と過ごすのかと醜い嫉妬に駆られるも子供臭いと思われたく無く、平気な振りで見送っては自室のパソコンに向かい最近お勧めの旅行スポットを見ていて。
ふと浮かんだ彼女の顔、相手と出会って無ければ自分は彼女とよりを戻してたのだろうかと考えた所で緩く首を振る。
彼女と過ごした時間は確かに楽しかったしとても愛しかった、でも当時は能力を見抜かれない様に隠す事で一杯だった。
相手の前で能力を解放しようとも相手は怯える事も恐れる事も無く受け止めてくれた。
迷う事は無いと言い聞かせては次の休日、しっかり付き合ってる人が居るのだと告げようと心に決めて。

( そして、次の休日。
行かなければ待ち続けるであろう彼女の性格を知ってか時計台の下に来ては既にそこに居た彼女に駆け寄り以前から貰ったブレスレットを彼女に渡して。
「ずっと大切に持ってた、………でも今はこれの方が大切なんだ」
( 真剣な顔で自分の耳にある相手と揃いのピアスを見せてはきょとんとする彼女の肩に手を置く。
「俺ずっとあんたの事好きだったよ、でも今俺付き合ってる奴が居るんだ。……………俺の事“人間”だって言ってくれてさ、誰よりも俺を分かってくれる。今はそいつを愛してるんだ」
( 真っ直ぐに言うとジワリと彼女の瞳に涙が浮かび抱き着いて来るのに頭を軽く撫でてやる。
自分は思い続けて貰える様な奴じゃないのに、とそれなりに感謝しながら緩く微笑むと彼女の背中をポンポンと摩りながら「ごめんな、ありがとう」と。

  • No.336 by 露木 菊  2015-02-03 19:16:33 


>桐崎

(土曜日、朝から気が気でなく相手は今頃あの彼女と会ってるのだろうかと。
何故あの時補修などと嘘を吐いたのか。後ろめたい想いでもあるのかと悲観的なことばかりが脳裏を巡り其のたびに相手の甘い言葉を思い出し相手を信じるようにして。
これ以上ネガティブにならないよう明日の旅行会社のことでも調べようとパソコンを開いたところ丁度扉が叩かれ兄が訪ねてきて。
『ねえちょっと買い物付き合ってくれない?荷物多くなりそうだから手伝って欲しんだ』
「……他のやつに頼めないのか?……あんたといると彼奴が機嫌損ねる」
『彼奴って繿?…別にいいじゃん。“今は”俺達友達なんだから』
「………」
(本当は相手が彼女と街で会っていると知っていて外には出たく無かったが他に用も無かったため断ることも出来ず仕方なく頷いては兄と共に街へ出て。

(買い物を済ませ荷物を手に寮へと向かう途中、どうしても通らなければならない時計台の前に差し掛かってはなるべく向かい側を見ないようにして足を進めるも兄が『あ、真希ちゃんだ』と声を上げ、反射的に顔を上げてしまい運悪く抱き合うところを目撃して。
車道を挟んでいたため声は聞こえず、相手の手が彼女の頭を撫でるのが酷くゆっくりに見えては頭の中が真っ白になりカタカタと身体が震えだす前にその場から逃げ去って。
兄が後ろで何か叫んでいたが耳に入らず、兄の荷物を手に持ったまま自室に篭もっては勘違いとも知らずに傷心する。
しかし相手とは通じ合ったばかり。きっと何かの間違いだと冷静に考える自分もいてちゃんと相手と話さねばと。
そんな時、以前相手が置き忘れていった煙草が目に入ってはそう言えば相手は気持ちが落ち着かない時よく吸っていたなと思い、興味本意で手を伸ばしては火を付けてゆっくりと煙を吸い。
瞬間、胃の中までむせ返るような感覚になり良く吸っているなと眉を潜める。
それでもその香りは相手を彷彿させて何となく安心感が得られればゲホゲホと咳を零しながらも不安を紛らわすようにもう一本、と何かに取り憑かれたように手を出していき。

(其の頃、兄は道路を渡り相手と彼女の元へ向かっては『真希ちゃん久しぶりー。俺のこと覚えてる?』と呑気に挨拶して相手の手を引いては『さっき菊に抱き合ってるの見られてたよ』と耳打ちして。

  • No.337 by 桐崎 繿  2015-02-03 23:42:22 




>露木

( 突如現れた兄の言葉にヒヤリとした汗を感じるも兎に角彼女との話は終わらせたし相手の誤解を解く事を優先しなければならないなと考えて。
兄に泣き顔を見せない様に笑顔で挨拶をする彼女に「ごめん真希、今日はありがとな。………早く良い相手見付けろよ」と言い残しブレスレットを返すと寮へと走り出して。
背後で兄が眉間に皺を寄せ『もう本当に俺菊の事奪っちゃおうかな』と小さく呟いた事など知らずに寮へと着くなり相手の部屋へと一目散に走って。
鍵が空きっ放しの部屋に勝手に入り慣れない様子で煙草を咥える相手が目に入っては全速力で走って来た為呼吸を乱しながら相手の煙草を持つ手を取って。
「何してんだよ。…あんた、煙草吸わねぇだろ」
( 呼吸を整えつつ相手の目線になる様にしゃがみ今あった事を正直に話そうと口を開くがそこに以前自分と相手を騙した男子学生が空きっ放しの玄関の外から『おいおい、ついさっきまで女と抱き合ってた桐崎が今度は露木引っ掛けてるぜ』と。
ズカズカと部屋に入るなり自分の両腕を掴んでは部屋の外に連れ出そうとするのに咄嗟に「菊!!!明日、…明日旅行会社行くって話…忘れんなよ!!!その時ちゃんと話すから!!!」と声を上げて。
思わぬ邪魔に苛立つも大学生寮から放り出されては悔しそうに唇を噛んで。

( その頃、男子学生達は精神的に相手を落として行こうと目論んでは相手の髪に触れ口角を上げる。
『お前あのレンタルショップの店長に支配されてんだってな、店長の命令で色んな男に抱かれたんだろ??桐崎は何人目だよ』
『露木は結構な遊び人だって噂だぜ??桐崎に知れたら彼奴どんな顔すんだろうな』
( 懲りずに嫌がらせの言葉を並べては一人の男が笑みを浮かべ『別れろよ、それが桐崎の為だぜ??お前は特定の奴を作らない遊び人だろ??』と。
二人の男に相手を押え付けさせ無理矢理唇を奪い深く口付けをしては男子学生達は立ち上がり相手に一枚の札紙を投げ渡し『ほらよ、キスの分の支払い』とだけ言い残しゲラゲラと笑っては部屋を出て行って。

  • No.338 by 露木 菊  2015-02-04 01:08:13 


>桐崎

(相手に初めて名前を呼ばれピクリと反応するもその後の男子学生の言動で傷心した心がグラリと揺らぐ。
それなのにちっとも身体は震えない。
男に蹂躙されてあんなにも恐怖で息が出来なかったのが今となっては嫌悪感だけ。
相手は“汚れてない”と言ってくれたが実際はこんなにも不潔だ。
あのまっすぐで純粋な彼女とは違う。
自分と会ってなければ相手は気兼ねなく彼女と寄りを戻し幸せになれただろう。
自分と一緒にいるとまた迷惑をかける……。
段々と卑屈になり悲観的になっていけば相手を信じる気持ちがありながら自分に自信を無くしてしまい投げ渡された札をゴミ箱に捨てては何度もうがいをして。
暫くベッドに潜りぼんやりしていたがおずおずと携帯を取り出すと相手のアドレスを開き《旅行はやっぱり辞めにする。卒論あるし遊んでる時間ない。それに俺といるとあんたの株が下がるから暫く会うのはやめよう。旅行は彼女とでも行けよ。あの子ならあんたのこと受け止めてくれるし、元々あんたとあの子はくっつく運命だったんだと思う。だから俺の事は気にせず付き合えよ。俺とは会ってなかったって思えばいいから》と別れるのか否かはっきりしないメールを送り。
きっと自分が引けば相手はあの子と幸せになれる…そう変な思い込みをしては目を閉じ眠りについて。

(その少し前、相手を外へ追いやった男子学生達は相手に数枚の写真を見せつけていて。
それは店長の支配力が最も強かった時、何人もの男と無理矢理相手させられた写真。
どれも自分から善がっているように見え中には金を強請っているように見えるものもあり。
『これでわかっただろ。彼奴は遊人なんだよ。日付だってほら、最近だろ?』
(ニタリと笑い見せる写真の日付は偽装により此処一週間のものになっていて。
『毎日取っ替え引っ替え男を乗り換えてんだぜ。俺も誘われたからな。前に首筋に鬱血あっただろ?どーしてもって言うから仕方なくしてやったんだよ』
(つらつらと出鱈目を並べては『あいつ女しらねぇんじゃねーの』と嘲笑い『別れるなら早いほうがいいぜ』と相手の肩を叩きその場を去っていき。

(翌日日曜日、相手との約束の日だが食堂にも行かずに部屋に籠もっては、どうせ相手は彼女と出かけただろうと待ち合わせの時間になってもベッドから出ることはなくただただ時間が過ぎるのを待って。

  • No.339 by 桐崎 繿  2015-02-04 01:38:14 




>露木

( 昨夜のメールの返事も出来ないまま、男子学生達に言われた事も気にしない様にただ無様に待ち合わせ場所へと来ては相手が来ない事を知りながら時計台の下にて佇んでいて。
自分がとことん馬鹿馬鹿しく思えるのと共に昨夜見せられた写真が今でも焼き付いており、自分では相手を満たせなかったのかと惨めな気持ちになって。

( 夕方になり漸く諦めが付いては泣きそうな気持ちを抑え寮へと足を向ける。
しかしその際に彼女と出会しては腕を取られ路地裏へと連れられて。
『繿、やっぱり私…ごめんなさい。迷惑だって分かってるのに…話がしたくて』
「なんの話??」
『………私、…貴方の能力だって何だって受け止めるから………だから』
( 言い掛けた彼女を見詰める目を細めては彼女を壁に押え付け能力を半減して解放させる。
紅い獣の瞳に長く伸びた牙、目前の彼女が必死に震えを抑えてるのは一目瞭然。
グッと顔を近付けた所で彼女が『ひっ………』と声を漏らしたのを聞き逃す筈も無く能力を解き自嘲の笑みを浮かべては「怖いだろ、無理すんな」と。
彼女が泣きながら『違うの!!!ごめんなさい、今のは…違うの』と言うのをどこか悲しそうに見詰めては「良いよ別に、じゃあな」とだけ告げさっさと場を後にして。
驚かずに怯える事も無く認めてくれたのは相手のみ、その相手にすらも距離を置きたいと言われてしまえば自分には誰が居るのだろうかと。
自室に戻り泣きそうな表情を軽く叩いては顔を洗いベッドへと行こうとした所、不意に扉が開いては青年が鍋を手に『兄さんスープ作ったんだけど一緒に食べない??』と問い掛けて来て。
一人でいたくなかった事もあり青年を部屋に入れては直ぐに『何か合った??』と聞かれて。
以前付き合ってた彼女の事や、恐怖を隠しながら自分に関わってくれようとしてた事を話しては俯き自分の馬鹿馬鹿しさを痛感して。
『………兄さん、俺は兄さんを化物だなんて思ってないよ』
「それ菊も言ってくれたんだ。………俺彼奴に嫌われる様な事したみたいだな、距離を置きたいみたいで。…彼女にも、…ちゃんと話した。………でも」
( 急にしんみりとした話にしてしまったなと反省しては明るく振る舞い青年お手製のスープに舌づつみして。
内心相手の事や、今日の彼女の反応の事等で胸は一杯だったがそれでも弱さを見られるのは嫌で。
数時間青年と過ごしては「もう寝るわ、ありがとな」とそれとなく青年を退室させベッドへと横たわり。

( 翌日、やはり相手との距離が離れるのは嫌で食堂で兄と朝食を取る相手を見付けては挨拶だけでもしようと駆け寄る。
しかし何気無く昨日の彼女の反応を思い出しては、もしかしたら自分の自己満足を押し付けてただけで相手にも無理をさせてしまってたのかもしれないと。
虚しさが溢れ踵を返しては《あんたを好きになってごめんな、距離を置きたいってのは分かってるけど遠くなるのは嫌なんだ。友人程度の関わりはこっちから掛けるから気持ち悪かったら無視して構わないから》とメールを打つも結局送れずに消去して。

  • No.340 by 露木 菊  2015-02-04 02:55:25 


>桐崎

(食堂にて兄と食事を取りつつ相手の事を考えては、昨日自分から行かないと決めた癖に酷く後悔しており会って話しくらいすればよかったと。
それでも相手からのメールの返信はないし無言の肯定だと思っては相手が彼女と何があったかも知らずに身勝手に傷付いて。
『ねえ菊、あれから繿とはどうなったの?…って此処にいない時点であれか…』
「…………綸はさ、なんで俺の傍にいるんだ?…最近良くない噂ばかりされてるし俺といると巻き添いになるだけだろ?…あんたまで悪く言われるし…」
『噂は周りが言ってるだけでしょ。悪く言われようがなーにも困らないし?俺は菊といたいからいるだけ。それに菊の“離れて”は大概“嘘”だからね』
「……あんたに言ってる“離れて”は本…『あー、知ってる。いいよ、もう其処は言わなくて。……また何があったのか知らないけどちゃんと二人で話しなよ。繿が居ないと菊と旅行行けないもん』
(すまして言う兄の言葉を聞き入れながらも、男子学生の言葉が胸にしこりを残し自信を持てなくさせていて兄が『繿も説得しなきゃなぁ…菊との旅行が掛かってるし』とぼやくのも聞こえずに。

(朝食を終え昼まで研究室にこもり卒論の最後の仕上げをしては深夜までのバイトに向かう。
此処最近は店長も嫌がらせだけで脅してくることも無かったが見えない支配力に縛られているのが現状で未だにバイトを辞めれずにいて。
結局、このバイトを辞められなければ相手に迷惑が掛かる。
あの彼女が現れる以前に自分には相手と付き合う資格がなかったのだと言い聞かせては、店先に置いてあるゴミ箱のゴミを裏道に置きに行く。
裏道には他の飲食店のゴミもまとめて大量に置かれているため酷い臭いですぐにその場を去りたかったが分別がなってなかったため面倒ながらしゃがんでビンや缶を分ける。
と、そこへ同じシフトのバイトがやってきては分別したばかりの袋を蹴られて。
『あ、御免。足が滑ったわ。……お前なに此処でサボってんの?』
「サボってる訳では……、てか邪魔するなよ」
『お前さ、店長の男だけじゃ飽きたらず高校の餓鬼にまで手出したんだってな?』
『その餓鬼にマジ同情するわ。…てかさなんで遊びの餓鬼から貰ったストラップ大事に持ってんだよ』
(そう言うなり携帯を取り上げられストラップを取られてはゴミ山の中に投げ捨てられる。
その瞬間、相手と距離を置くという考えは飛んでしまい慌ててゴミをかき分け探すも暗がりだからか中々見つからずに。
その様子をバイトたちは動画にとってケラケラ笑っては『まあせいぜい頑張って探せよ』と去っていき。
そのバイトたちは男子学生のグルで、その中の一人の手には投げたと見せかけたストラップが握られていて。

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