xxx 2014-12-29 00:12:16 |
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>露木
( 男からのメールにも気付かずに眠りに着いた翌朝、点滅する携帯のランプに気付きメールを開くも相手からで無い事と男からである事に激しく落胆して。
シャワーを浴び私服に着替え断れる筈も無い男の元へと向かおうとロビーへと来ては丁度相手を送り出そうとする男子学生と鉢合ってしまい。
『…あ、桐崎…おはよ』
「ん」
『何処行くの』
「バイト」
『嘘だろ、桐崎今日休みじゃん。俺桐崎がバイトしてる店の本店舗の取締役だし知ってる』
「別のバイト」
『……………なぁ、なんのバイトしてんの』
( 男子学生の問い掛けにも答えず男子学生の隣にいる相手に目を向けては「何、結局泊まってった訳」と嫌味な言い方をしてしまい。
いたたまれなくなりさっさとその場を後にしては学校を後にし待ち合わせ場所へと向かって。
( 待ち合わせの定番の時計台にて、相変わらずのスーツに身を包み汗臭い様子で自分を待っていた男の前に来ては無表情で見下ろして。
『取り敢えず何処か入ろうか』と言われ駅前のカフェへと連れられてはアイスコーヒーを二つ注文され。
『さて、今日は何処に行こうか。行きたい所とかあるかな』
「別に」
『欲しい物はある??』
「特に」
( 素っ気無い返事をしズズッと音を立ててアイスコーヒーを飲み干してはテーブルの上に万札を数枚置かれ思わずそれを見詰めて。
『これはデート代ね、そうだなぁ…なんなら久し振りにカラオケでも行こうか』
「何処でも良いっす」
『よし、じゃあタクシー呼ぼうか』
( 何も直ぐ近くじゃないか、と内心悪態を付きつつ相手と男子学生が居るとも知らずにカラオケ店へと向かえばずっと携帯を見詰めていて。
( / うわあああ連投稿してしまった馬鹿あああ←
そしてそして相変わらず遅れてごめんなさい
葬儀屋さんの研修ちょいちょい始まったので頑張るぞーって感じなんだけど宗派全部覚えなきゃで…
毎回の如く菊君可愛い、繿じゃなくて私が菊君といちゃらぶしたい((黙
そして菊君もろとも本体様といちゃらぶした((殴
就職ねー、難しいとは思うけど取り敢えず弟高校入って一番下の子が小学校上がるまでは受け入れてくれる仕事場に縋り付こうかなーとか思ってる
中卒ってだけで社会は冷たいからなぁwww
ほんと本体様立派としか言い様が無いんだけど(真顔)
なんでそんな他人を安心させる事が出来るの←
というかもう本体様癒やし効果有り過ぎて…
身近に居たら毎日見てるだけで癒されてたな((
Twitterとかで絡んでてもほんと癒される
>桐崎
(男子生徒と訪れたカラオケ店、今朝相手に鉢合わせたこともあり相手のことばかり考えてしまい忘れようとすればするほど相手で頭がいっぱいになってはデン○クばかりイジっていて。
『先輩、歌わないんすか?さっきから俺ばっか歌ってますけど』
「あー御免、ぼーっとしてた」
『……。あ、先輩、俺もそのアーティスト聞きますよ。でも先輩がその曲聞くなんて意外っす』
(そう言われデ○モクの表示を見ると以前相手と趣味を共有したくて借りたCDのアーティストの項目が開かれており、無意識とはいえ相手との思い出に縋る自分に気付いては自嘲の笑みが溢れ。
_こんなんではこのアーティストの曲がテレビなどで流れる度に相手を想ってしまうと表情が崩れそうになっては「…飲み物取ってくる」とコップを持ち部屋を出て。
(浮かない気分でドリンクバーに向かう途中、丁度相手と男が部屋に入るところに出会しては思わぬ事態に足を止め。
『あれ、もしかして菊君?偶然だね。この前店で会って以来かな』
「なんで桐崎とあんたが…」
『客をあんた呼ばわりなんて流石接客が下手なだけあるね』
(男の嫌味に店で働いていたことが相手に知れてしまうと焦るより、男と相手が一緒にいることに嫌な感じがしては眉を下げて相手を見て。
「まさかバイトってこのことか?…こんなのあんたが一番嫌ってたことじゃないか」
『酷いなぁ。合意の上に決まってるでしょ。ねぇ繿君?』
(男が馴れ馴れしく相手の腰に手を回しさっさと部屋に入ろうとする様子に耐え切れなくなっては開きかけた扉をバンッと押さえ開けさせないようにし。
『ちょっと何?邪魔しないでくれるかな。君、繿君のなんなの?』
「……分からない。…でもこういうの世間では援交って言うんです。こいつまだ学生なんでオジさん下手したら罪に問われますよ」
(我ながら身勝手で陳腐な脅しだなと内心苦笑しつつ強気な態度で男を見据えては相手にこんなことは辞めて欲しいと目で訴えて。
(/連投どんまいです←
宗派を全部覚える…お仕事とはいえ想像するだけでゾゾッする…。
アニメとかメイクのことはいくらでも覚えられるのに…。
睡眠学習とか本当にあったらいいのにね(´・ω・`)
いちゃらぶ歓迎(蹴)勿論私がリードするけど。身長167.7㎝(いらない情報)
というか普通に服とか買い物したい。そして本体様に着せて遊ぶ((
そして恋愛相談とかしたりね。年齢の割に恋愛経験値低いけどw
変人ばっかだったし(爆)
あーほんと本体様みたいな妹欲しい。シスコンになれる自信ある←
仕方ないこと…どうにもならないことなのかもだけどやっぱり本体様いい子すぎるよ(TT)
私なんて本体様の苦労のほんの少ししか知らないだろうに偽善っぽいことしか言えない…。
離れてるってあれだね、もどかしさ倍増しちゃうね…。
癒やし効果なんてそんな!こっちこそいつも元気貰ってる。
仕事中とかふと本体様も頑張ってるんだろうなぁ、私も頑張ろ!ってなってるもの。
Twitter時々ものすごく落ちる時あるけど生暖かい目で流してやってね笑
>露木
( 部屋に足を踏み入れようとした所、何と言うタイミングか相手とばったり出会しては目を見開くも直ぐに罰が悪そうに目を逸らして。
まさか相手が居るだなんて想像にも無かった、此処を出たい衝動に駆られるもそんな事出来る筈も無く相手の視線を感じつつも俯いて。
『ほら繿君、君からも言ってやってよ』
「……………」
『どうしたんだい??』
「………すんません、俺今日…体調悪くて。今日の事は別の日でも空けとくんで………」
『えぇ??此処まで来て…』
「次は丸一日空けときます」
( 適当に逃れる為の言葉を並べ漸く男が先に出て行くのを見送っては相手に向き直り。
蔑んだだろうか、馬鹿馬鹿しいと思ってるのだろうかと思いながらも相手に一歩詰め寄り壁に追いやっては「…何、今日はデート??」と皮肉地味た事を言って。
相手があの男子生徒と距離を詰めようとしてる事に身勝手にも腹が立ちグッと顔を近付けては唇が触れる寸前の所でピタリと止めて。
丁度その場に帰りの遅い相手を気にした男子生徒が相手を迎えに来ては自分と相手のその状況に一瞬ばかり硬直するも直ぐ自分に掴み掛って来て。
『桐﨑!!!!!お前…っ……………』
( 無表情で男子生徒の手を振り払っては相手に再び向き直り何か言い掛けるも自分でも何が言いたいのか分からず口を噤んで。
視線を逸らしスタスタとその場を去っては徐に携帯を取り出し取り敢えず一人になるのが嫌で適当に誰か当たろうとしていて。
( / 規制も解けて久々のレス返にダラダラと長い文ごめんなさい((
ほんと久し振りで嬉しくて嬉しくてにやにやしてる←
菊君と本体様のお陰で今日のお仕事の疲れぶっ飛んでる( ^ω^)
そして睡眠学習に吹いた←
ほんと一年の絡みって長いよね、こんなに仲良くなれると思わなかったから嬉しいのなんのって
え、本体様がお姉さんとかこっちこそシスコンになれる自信がある←
自信どころか確信さえ持てr((
待って身長167.7とか憧れる(真顔)
身長高い女の人ってスラッとしててほんと綺麗だよね
私もせめて160にはなりたいんだよな←
Twitterでもいつもいつもありがとおおお
もう何度元気を貰った事か…
いつもいつも通知欄に本体様からってくるとにやぁってしてる変人←
規制解けたからこれからも菊君愛でまくれるって事でかなりテンション上がってまs
ほんと変なテンションで申し訳無いwww
>桐崎
(相手が去った後、男子生徒と共に部屋に戻るも歌にも男子生徒の話にも集中出来ず、結局男子生徒と別れた後に向かったバイト先でも相手のことばかり考えて。
夜、バイトからの帰り道、男子生徒のSNSから《そろそろ終わりの時間っすよね?お疲れ様っす!!》と通知が来ており、ついこの前まで相手が送ってくれていたのにと相手のSNSを開いては《昼間に会った男と本気でまた会う気か?》と送ろうとするも躊躇っていたところに丁度兄が現れて未送信のまま携帯をポケットにしまい。
『あ、菊もバイト帰り?今日はこのままアパート?』
「そのつもり」
『…で、繿とはどうなの?…って聞くまでもないか』
「…………なぁ」
『ん?』
「…あいつ、また何か困ってるみたいなんだ。さり気なくフォローしてやってくれないか」
『自分ですれば?』
「俺は駄目だよ。あいつ…俺のこと嫌いだし」
(昼間カラオケで顔を近付けてきたのも睨まれただけなんだと勘違いしては「じゃあ…頼む」と相手と瓜二つな兄とは居辛くて足早にその場を去り兄の呆れた表情にも気付かずに。
(兄と別れた後、まっすぐアパートに向かう気にもなれず意味もなく夜の街をぶらつきCDショップに向かっては相手のことを考えないように男子生徒の好きそうな曲をヘッドフォンで試聴するも音は全く入ってこずにぼんやりしていて。
(/いやいやいや、ほんと貴重な制限使ってくれて感謝だよ。
私もロル久々でグダグダだ…。あ、いやグダってるのは私だけだけど(ここ重要←
ほんと繿くんと本体様の存在だけで疲れなくなるから不思議('ω')
いやでも私の場合、高いだけだからね。
太ってはない…筈だけど知っての通り絶壁だから←
上司(男)には「垂れる心配ないn(( 」って言われるしorz
これからの時期だとかわいい水着いいよなぁって。着れないけど…。
もうこの歳だと水着とかタイムリミットが←
小さいの可愛いよ!ふわっした服似合うしヒール脱いだ時のギャップ萌えが(黙)
というか本体様だったら何でも可愛い!!
こちらこそいつもありがとね。
菊が浮気に走り続けていますが多分しばらく続くと思われw
とか言いつつ考えはなにもなi(
テンションのおかしさなら負ける気がしないからじゃんじゃん来ていいよ笑
>露木
( カラオケ店を出てからも何処か空虚な気持ちは晴れずぼんやりとして居ては丁度前方に目立つ赤髪が見え足を止め、此方に走って来る青年に目をやり。
街中にも関わらずぶんぶんと手を振る青年に若干呆れつつ手に持ってた携帯を仕舞って。
『兄さん1人??何してるの??』
「別に何も。…お前は何してんの」
『いや、借りてたレンタルCD返すの忘れててさー…。これから返しに行くところ。兄さんも一緒に行こうよ!!!』
「戻り道なんだけど」
『えー良いじゃん、兄さん行かないなら俺も行くの止めような。その所為で延滞金取られちゃうけど』
「は、人の所為にすんな」
( 口ではそう言いつつも特に行く宛も無かった為渋々青年に付き添う事にしては道を戻って。
( 訪れたCDショップ、青年がカウンターレジに向かうのを尻目に好きなアーティストのCDを手に取ったりとしていて。
不意に相手の顔が浮かび“彼奴はどんなの聴くのかな”なんて考えるもそれと共に男子生徒が頭を過ぎれば溜息を漏らし。
青年がレンタルフロアへと向かうのが見え借りるつもりは無いが自分も其方へ向かおうとした時、ヘッドフォンで視聴してた人と肩がぶつかってしまい謝ろうと振り返って。
案の定それは相手、こうも運命的にばったりと会う事に気を向ける余裕すら無く一瞬動揺するも「…悪い、ぶつかった」とぶっきらぼうに謝罪して。
青年が自分と相手の姿に気付き此方に駆け寄って来ては『あれ、露木も来てたんだ』と何も知らない普段通りの様子で言って。
到堪れずに「………行こ、」と青年の肩を押しては再び店の奥へと行こうとして。
( / えええ身長高いのほんと憧れる、なんかもう綺麗だよね((
お、男の人に言われるとあれだよね←
私も『なんか…可哀想だな』って真面目に言われた☆
あああもう本体様素敵過ぎてヾ(⌒(ノシ ^q^)ノシ
なんかこう…癒し効果半端無いんですが((
大丈夫大丈夫、そんな菊くんも可愛過ぎ俺得((
どうも深夜だとテンション可笑しくなる←
そして相変わらずの菊くんと本体様に元気貰っちゃった、明日もお仕事頑張れるううう_( っ`ω´)っ
>桐崎
(肩に当たった衝撃に振り返るとそれは相手で気まずい空気に目を逸らすも相手が青年と奥に行こうとするのを見ては反射的に相手に手を伸ばそうとし。
しかし丁度その時『先輩!!』と声を掛けられそちらを見ると笑顔の男子生徒が近づいてきて。
『先輩バイト終わったならSNS返してくださいよ。迎えに行こうと思ってたんすから』
「ごめん。でも態々いいのに…」
『もう来ちゃったんで、いいっすよね?って先輩そのCD…。…あ!!桐崎と赤城じゃん』
(忙しない男子生徒についていけず手を引かれ相手の前まで連れていかれてしまっては再びやってきた気まずさに視線を床に落として。
『お前らも来てたんだ。それより聞けよ。先輩が態々バイト帰りに俺の好きなアーティストのCD聞いててくれたんだよ。ね、先輩?』
「え…、ああ。まあ…」
(態々ではないけど…と思いつつも相手を忘れようと試聴していたのに違いないため曖昧な返事をしては息の詰まりそうな空気から逃げるように男子生徒の手を取り、店を出る際『今日先輩の家に泊まっていいっすか?』と問われ背中で相手の反応を気にしつつ黙って小さく頷いて。
(アパート、ベッドに座り男子生徒のシャワーを待つ間も相手のことを考えてしまっては、今夜は青年も一緒だし変な輩に絡み絡まれることはないだろうと。
兄はちゃんと相手を支えてくれるだろうかと苦悩していたところ男子生徒がシャワーから上がってきて髪を拭きながら隣に座ってきて。
『さっき良いこと思いついたんすけど。…蛍見に行きません??俺、人が少ない穴場知ってるんすよ。先輩、自然好きっすよね?』
「好きだけど…、蛍って虫だろ…?」
『ま、まあそうすっけど…。なんか違うじゃないすか』
(“虫嫌いっすか?”“本当に行かないっすか?”とどこか必死な男子生徒に申し訳なく、どこか可愛く感じては「…じゃあ行くか」と苦笑を零し。
_これは浮気ではないんだから後ろめたさを感じるのは可笑しいと言い聞かせながらシャワーに向かうも頭の中では今頃相手は青年と一緒なのだろうかとやはり相手を想っていて。
(/あれだね、ネタにして開き直るしかないよね。
着物が映えるってのがいいくらいだわw
こちらこそいつも繿くんと本体様に元気貰ってるよ。そして悶えr(ry
自分に画力さえあれば絵とか描きたいんけどね。
遺伝子レベルで御免なさいな感じだからww
それはさておき、あんまりここで話してると大変だろうから返事は蹴っていいよ。
楽しくてつい長々としてしまうけど←
>露木
( 男子生徒の言葉に相手の気持ちが男子生徒に向いて行ってる事を確信しつつ身勝手にも悔しさを感じては勝手に苛立ちを覚えて。
青年と共に軽く店内を見回った後、寮への道を辿りつつ夜の商店街を通ればふと店横の壁に夏祭りの宣伝ポスターが見えて。
『兄さん見て見て!!!夏祭りだってよ、行こうよ!』
「バイトあるかもだし」
『えー行こうよ、ね、浴衣見に行こ』
( ぎゃあぎゃあと騒ぐ青年を尻目にどうせ相手はあの男子生徒と行くのだろうかと思えば若干自暴自棄になってしまい二つ返事で了承して。
どうもあの男子生徒が気に入らない、苛々を押し殺し明日青年と浴衣を見に行く約束をしては互いの部屋に戻るべく廊下で別れて。
( 翌日、一人で食堂へと訪れてはばったりと兄に出会しスマホを片手に此方へと歩み寄って来て。
画面を此方へと向けられそこに合ったのはどうやらSNSのトークルームで。
『あのさ、なんだっけあの子。菊の事狙ってる…』
「なんで名前も知らねぇのに追加してんだよ」
『木ノ宮に聞いたの。昨日菊の家に泊まったってTL流れて来たんだよ!!!!!そんで個人行ったの』
( 画面に写し出されるトーク履歴を上から順に見て行き、その会話の内容に思わず溜息を漏らす。
《兄:ちょっと、菊の家にお泊り??》
《男子生徒:はい!!!二人で蛍見に行っちゃいました(´∀`)》
《兄:幸せアピールとかいらないから》
《男子生徒:あ、もしかしてヤキモチっすか??兄弟ってタイプも同じなんすね》
《兄:喧嘩売ってる??(#^ω^)》
《男子生徒:冗談っすよwwwww》
( スマホを戻し画面を閉じる兄から視線を流しトレーを片手に席については兄が目の前に腰を下ろして。
トーストを齧りつつ自分も携帯に目を向けた所で兄が数人の女子に目前で何かを渡されていて。
女子達が去って行った後、「何それ」と無愛想に聞けばどうやら連絡先の様で。
「へー、忙しいな」
『連絡しないよ??興味無いし』
「お前昔からヘラヘラしてるから勘違いさせてんじゃねぇの??うっわあの子かわいそ」
『そういう言い方やめてって』
( あいも変わらずヘラヘラとしてる兄を冷めた様に見てやりコーヒーを喉に流しては自分もSNSを開き相手のトークルームで指を止めるも再びホーム画面へと戻ったりを繰り返していて。
>桐崎
(朝、男子生徒と共に朝食を取るも相手の事を考えすぎてよく眠れなかったせいか頭はぼーっとしておりベラベラと話す男子生徒の話の内容をよく聞きもせず「ああ…」と相槌を打って。
『まじっすか?!じゃあ決まり!!』
「何が?」
『何がって夏祭りっすよ。浴衣は俺が特注で用意するんで心配無用っす』
(何も特注じゃなくてもと言おうとするが当人が楽しそうだったためまあいいかとコーヒーを啜り、テーブルの上に置いてある通知の来ないスマホを静かに見つめていて。
(祭り当日、さほど大規模でないにも関わらず人で賑わう屋台通りを慣れない浴衣でゆっくり歩きつつ、あれもこれもと色々勧めてくる男子生徒に苦笑を零し。
「楽しそうだな」
『先輩は楽しくないんすか?』
(そんなことないよと差し出された冷やしパインを受け取って一口齧ったところ遠くから黄色い歓声が聞こえ何気なくそちらに目をやっては女子に囲まれる浴衣姿の兄がいて。
『あそこにいるの綸さんっすよね。さすが兄弟揃ってモテモテっすね。弟とはタイプ全然違うっすけど』
「…そうか?」
(適当に返事しながら兄がいるなら…と相手の姿を探すも銀髪が見えた気がした瞬間『先輩。』と声を掛けられ我に返り。
男子生徒の視線の先が冷やしパインに向いてることに気付いては「…食べるか?」と口元へ持っていきパクつく姿に目を細めつつ再び人混みに目をやっては気のせいかと息を吐いて。
(それから暫く二人でたこ焼きなどを摘みながら立ち並ぶ屋台通りをぶらつくも無意識に相手の姿を探していたせいかいつの間にか男子生徒とはぐれてしまい。
仕方なしに袂に手を入れるもあるはずのスマホがなくアパートに置き忘れたことに気付いては、なんてベタな…と頭を抱えとりあえず人が少ない横道にそれて。
こんな人集りから男子生徒を見つけるのは困難。落ち合う場所くらい決めておけば良かったと後悔しつつ道行く浴衣姿の人々を見ては、何故かいつか会った江戸の相手のことを思い出し、何で江戸での仲は上手くいってるのに現代では駄目なんだと自分から相手をふったようなものなのに身勝手に気落ちしては視線を地面に落として。
>露木
( 祭り当日、慣れない浴衣ではしゃぐ青年と共に屋台を見回ってた所兄とも見事に合流し適当に空いた席に腰を下ろして。
花火まではまだまだ時間があり、かき氷を頬張る青年を尻目に携帯を取り出してはやはり当たり前か相手からの連絡は無く。
溜息を付きそうになるのを寸の所で抑えては向こうから浴衣姿の女子達の黄色い声が聞こえて来て。
「 うるせ…、何、こんな所に有名人でも来てんの 」
『 すごいね-…サインでも貰って来よっかな 』
( ケタケタと笑う青年に軽く笑いそちらに目を向けた所、女子達の間から一瞬相手が見えた様な気がしたが気の所為だと自分に言い聞かせ視線を逸らして。
( 暫く屋台を見回った後、兄や青年達が声を掛けられるのを尻目にそっと輪を抜けては少し外れた場所にて煙草に火を着けて居て。
煙を吐き出し満月を見上げてた所、丘の上でのこの場所に来たのは初めてなのに何故か懐かしく感じ。
その刹那、僅かに先に相手の姿が見え暫く様子を伺ってた物の何故か男子生徒の姿は無く。
数人の女子達に“ 一緒に回りませんか ”と誘われてる様子の相手を見てる内に放って置けずそちらへと小走りで向かってはさも一緒に来たかの様に「 お前何はぐれてんの?? 」なんて声を掛けて。
それとなく女子達を追い払っては急いで来たからか僅かに乱れた浴衣を直し、凛とした相手の浴衣姿に見惚れるもパッと視線を流して。
「 お前一人で居たら普通に考えて絡まれんだろ、…あいつ( 男子生徒 )は?? 」
( 無愛想に問い掛け相手の顔を見れないままに辺りを軽く見回しては小さな溜息を漏らして。
>桐崎
(女子達からの誘いに困っていたところ相手が現れ上手く立ち回ってくれたことに驚きつつ、愛想なく聞こえる問いかけには素直に男子生徒とはぐれてスマホを忘れてしまったことを告げて。
まさか相手の姿を探していたからはぐれた…なんて言えずに視線を賑わう屋台通りへとやるも慣れ親しんだ煙草の残香が微かに香っては隣をほんの少し見て。
「浴衣、似合ってるな。…それにこの場所、なんか懐かしい感じがする」
(前方の人並みに視線を戻しながらしみじみと零すもハッとなって「何言ってるんだろな」と苦笑を零し。
「赤城たちと来てるんだろ?花火も始まるだろうしあいつらのところ戻れよ。磯貝とは、まあ…最悪祭りが終わってから会えれば……いい、し…」
(本当は相手といたい、でも今更一緒にはいられないと心の中で葛藤しながら余所余所しい笑顔で言うも相手の顔を見た瞬間言葉を詰まらせ俄に真剣な表情になり。
「少し、じっとしてろ」
(声を落として相手の正面に回っては左肩をグッと掴んで顔を近づけるようにして紅い瞳を見詰め、そのままゆっくり相手の頬へと手を伸ばし触れる寸でのところで相手の頬を指でピンッと弾いて。
直後、相手の頬から小さな黒い影が羽音を立てて飛んでいき。
「蚊、止まってた」
(一言ボソリと呟いては袂から何故か持っていた虫さされの薬を取り出し僅かに赤くなった相手の頬につけようとして。
>露木
( 男子生徒とはぐれた挙句、スマホを忘れたなどと聞けば“本当に此奴は…”なんて零したくなったが浴衣の事を褒められては照れ臭さから目線を逸らして。
“お前も良く似合ってる”なんて気の利いた事を言えれば良いのだが口下手な自分の性格上その言葉は口から出る事は無く心に留まっていて。
青年達の元へ戻る様に促されるも相手を一人放って置ける筈も無く何か言おうとするも“磯貝とは祭りが終わってから会えれば良い”との言葉にこの後も二人で過ごすのだろうかと解釈してはどことなく悔しさに塗れ不機嫌な表情が漏れてしまい。
顔を横に向けたまま相手の言葉が止まるのに気付き改めて視線を交じわせば掴まれた肩と共に胸の鼓動が煩く騒ぐのを感じて。
伸ばされた手に僅かに身構え目を細めるも頬に軽い衝撃を感じては呆気に取られた表情で相手を見詰め。
羽音と共に蚊の存在に気付かされては期待したみたいじゃないか、と羞恥が込み上げ髪をグシャリと掴んでは再び頬に手を伸ばす相手の手首を掴み。
「 あー……………くそ、馬鹿みてぇ 」
( 僅かに赤くなった表情を隠すべくがっくしと下を向いては花火が打ち上がる音に気付きそちらを向いて。
手首を掴んだままな事もすっかり忘れ暫く立派に打ち上がる花火を見ていては向こうからこちらを呼ぶ声に気付き。
こちらに向かって来てるのはどうやら相手を探してた男子生徒の様で慌てて相手の手を離せば「 …行けば 」と小さく言って。
>桐崎
(手首を掴まれやや驚くも項垂れる相手を見てはその心情が掴めず体調でも悪いのかと声を掛けようとして。
丁度その時花火が上がっては色付く夜空に目を向けるも同じように花火を見上げる相手に気付きそっとそちらに目を移し。
端正な顔立ちに羨む程の高身長…そして綺麗な銀髪が多様な光で彩られるのに見惚れては掴まれる手首がじわりと熱くなるのを感じて。
このまま時間が止まればいいのにと切に願った時、自分の名を呼ぶ男子生徒の声と共に相手の手が離れては酷く寂しく思え、“行けば”と言われてもすぐに動けずに。
_これで最後にしたくない、なんて我が儘な感情が先立っては相手の手を掴み返しグッと自分の方へ引き寄せ耳元で「明日の昼、時計台で待ってる」と一方的な約束を囁いて。
一息置いて少し離れては掴んだ相手の手に塗り損ねた虫刺されの薬を押し付け「まだ暫くいるんだろ?使えよ。…それじゃあな」“繿”と去り際に花火の音でかき消されるくらいの声で名を呼んで男子生徒の元へ行き。
『先輩どこ行ってたんすか。てかぼーっとしてたら駄目っすよ』
(男子生徒のお叱りに平謝りしつつ相手のぬくもりが残る手を繋がれるのが嫌で袖に手を通し腕を組んでは我ながら“馬鹿みたいだ”と。
瞬間、相手が先程零した“馬鹿みてぇ”の言葉が重なり、もしかして相手は何か期待してくれたのかと振り返ろうとして寸でのところでやめては『静かに花火が見えるところがある』という男子生徒についていき。
( / おおおおお久し振り過ぎて…っ!
そしてそしてずっと来たかっただけに胸の高鳴りが五月蝿いんですけど((殴
時間開きすぎたので取り敢えず季節は冬、繿は菊君とぎくしゃく曖昧になったまま暫く街を離れてたと言う事にしてました…不備とかこうした方が良くない?とかあったら言ってね!
年齢迷ったけど暫くは永遠の18歳((殴
サザエさん方式で行きまs←
ほんとにほんとにありがとう、また宜しくお願いします!
( 駅前の時計台下、この時計台も思い出深かったななんて1人思い出しては学校へ向かう道へと進み。
バイト先には全部連絡を済ませ復帰を許して貰ってる為その辺りの心配はなく、時間が出来たら孤児院の子供達にもまた会いに行かなくてはと。
ふと鳴り響いた携帯を取り出し兄からの着信に出ては今居る場所を告げて。
『やっとこっち帰るんだ、もう…いきなり居なくなったと思えば“明日帰る”って連絡だし。本当自分勝手だし物事浅読みし過ぎ』
「悪かったよ、とにかくそろそろ寮着くから」
( あっさりと素っ気無く謝り、あれ以来連絡を取ってなかった相手の連絡先を開いては僅かな期待と共に会いたい気持ちと会いたくない気持ちが交差して。
本当はあの日、時計台の元へ行きたかった。
しかし運悪く、以前相手を戒めてた取り巻きが相手が1人で居ると言うのを良い事にそちらに向かってるという情報が青年から入り時計台に向かうか取り巻き達の元へ向かうか苦渋の選択が下された。
結局時計台には迎えず、それでも相手が無事ならいいでは無いかと己に言い聞かせ、その気まずさから逃げる様にここを離れたのだ。
今更ながら本当に情けないと軽く眉を寄せては少ない荷物を片手に寮の前にてキーカードを翳して。
( 高校生男子寮の入口、腕を組み昇降口に持たれてる兄を見付けては変わらない無表情で横を過ぎて。
『え、ちょ、久し振りに会った兄弟にその態度?』
「ん、ただいま」
『え、あ、お帰り』
( 呆れた様に溜息を着く兄と共に自室へと向かう途中、向こうから走って来る赤髪に気付いてはそのまま勢いよく胸倉を掴まれて。
『兄さん!!!いきなり居なくなったと思えば!!!高校では兄さんが女の子と駆け落ちしたって噂になるし!!!!!結婚するから離れたらしいとか訳分かんない噂あるし!!!!!』
( ぎゃあぎゃあ騒ぐ青年を尻目に噂とは怖いもんだなと呑気に考えてはさっさと自室に入り制服を来て。
職員室に向かわなければと青年と兄に告げてはまだ生徒が行き交う廊下へと出て。
(わわわ、もう口角緩みっぱなし!!
そして素敵な設定ありがとう。サザエさん方式了解!
正直過去の細かい設定曖昧で矛盾出てくるかもだけどその時は訂正していいから。
菊君はあれから拗ねて、アパートにて男子生徒(磯貝君)とちゃんと好きとも付き合うとも言わずだらだら半同棲生活続けてます。恋愛感情ありません(最低)
そしてそして久々のロルで読みづらい上に全く絡んでない(_ _)ペコ
あと嬉しくて一日でロル返しちゃったけど、返信は気が向いた時ゆっくりで大丈夫だよ!
>桐崎
(アパートの自室、外から聞こえるバイクの騒音で目を覚ましてはベッドの上で一度寝返りを打ち、もぞもぞとスマホを手探りで掴んで時間を確認して。
時刻は正午前。今朝は夜勤バイトの朝帰りで同室で眠る男子生徒の弁当だけ準備して寝た。
今朝方、男子生徒が『行ってきます』とか言ってたようなとボサボサの髪を掻きつつ洗面台に向かい。
ふと目についたピアスの痕。そっと触れては相手はどうしているだろうと。
一方的に取り付けた時計台の約束を振られてから相手を想わない日はなかった。
あの日、もう一度だけ自分の気持ちを告げ今度は逃げずに相手の気持ちを聞くつもりだった。が、結果相手は来ず連絡もなしに姿を消した。加えて後に聞く“噂”は耳が痛いものばかり。
要するにそれが“答え”なのだろうと、相手が自分を守ってくれた事実は兄や青年との連絡の行き違いで知ることはなく、悲観的な解釈をしては此方から連絡することもなく男子生徒の好意を利用して行き場のない感情をやり過ごしていて_。
出来ればもう相手のことは考えたくないな_と思考を今晩の献立に無理矢理移行しては冷蔵庫を開くも見事に空っぽで。
今日は大学の講義も入れていなく予定はない。買い出しに行くかと軽装かつ眼鏡という抜けた恰好で肌寒さを感じつつ近所のスーパーに向かい。
( 教師などへと挨拶をさらりと済ませ今日の夜からバイトへ出れるという事をバイト先の居酒屋へ連絡を入れては1度自室へと戻り。
流石に長期空けてただけに食べ物や飲み物は一切無く、面倒臭そうにブレザーの中にパーカーを着込みフードを出しては珍しくヘアバンドも髪のセットもしないまま以前より僅かに伸びた前髪を下ろしていて。
欠伸を漏らしながら寮を後にし、ここから一番近いスーパーへと向かってはカゴを取りミネラルウォーターを数本カゴへと放り投げて。
ふと鳴り響いた着信音、以前相手にCDを貸した事もある例のアーティストの曲。
肩で携帯を支え片手にカゴを持ち、暫くは料理もしないだろうとインスタント食品コーナーにて物色しては電話先のバイト先の店長の話に耳を向けていて。
『仕事内容とかは覚えてるよね、今日明日って休みの所多いじゃん?文化祭の振休でさ』
「あー、確かそうみたいっすね」
『繿君も戻ったばっかで疲れてるでしょ。今日夕方頑張ってくれたら明日はお休みあげるから』
「や、別にー…」
『良いから良いから、君くらい若い子なら彼女くらい居るんでしょ?ご飯でも行ってきなよ』
( お節介というか人が良いのか、店長の言葉に甘える事にしてはカップラーメンを適当にカゴに投げ入れては会計へと向かおうとしていて。
(訪れたスーパー、野菜を物色していると背後の商品棚を隔てて聞き覚えのある曲が耳に入っては嫌でも相手を思い出すも、まさか当人がいるとは思わずに買い物を続け。
必要な物をカゴに入れレジに向かうところ、今度は自分のスマホに着信が入り出てみると男子生徒からで。
『あ、先輩。今日も泊まりいいっすか?』
「あれ…寮空けすぎると寮長に怒られるから今日は寮って言ってなかったか?」
(相変わらず声がでかいと内心げんなりしつつレジにカゴを持って行くも視線を上げた瞬間、一列前のレジに見間違えようのない銀髪の後ろ姿を見つけては思考が停止して。
『…先輩?』
「……あっ、いやなんでもない。いいよ、来て。」
(何事もなかったように返事をしては通話をしたまま会計を済ませて店員に申し訳ないと軽く目配せし、袋詰の台に行くと同じく会計を済ませた相手とそこで初めて目が合って。
「ん、じゃあ待ってる。」
(ピッと通話を切りスマホをポケットにしまっては相手を見つめ直し、ほんの間をおいてにっこりと微笑んで。
「偶然。てか帰ってたんだな。…またそんなものばっかり食べて。」
(時計台でのことや今までのことなど素知らぬ顔でよく他人に向ける笑顔を向けつつ、相手のカゴの中を見ては態とらしく呆れてみせ。
_前髪、伸びたな…なんてちょっとした相手の変化に気付く自分に嫌気がするも表情には出さずもくもくと商品を持参した袋に詰めては「それじゃ。」と軽く手を振りその場を去ろうと。
( 会計を済ませビニール袋を片手に袋詰の台へと訪れた際、真正面から相手とばったり出会して。
電話口の相手に言ったのであろう“待ってる”と言う単語がやけに鮮明に聞こえては視線を斜め下へと流し無意識に軽く唇を噛んでいて。
以前と変わらない、それなのにどこか空っぽにも感じ取れるその笑顔も何故か気に食わず立ち去ろうとする相手の手を咄嗟に掴んでしまってははっとして。
会話を生み出せる様なたちでは無く暫く頭を巡らせた後に思い出した様にバイト先のチラシを取り出しては相手に押し付ける様に渡して。
「今日ハロウィンのイベントなんだよ、それ持ってくと安くなるから。ノルマ達成しなきゃだし暇だったら…」
( “さっきの電話の相手とでも来れば”なんて嫉妬丸出しの言葉を言い掛けそうになったところでぐっと堪えては大股で相手の横を通り過ぎて。
( 夕方、制服に軽い仮装を混ぜるスタッフ達と共に料理の仕込みを済ませてはハロウィン仕様の店内をぼんやりと見ていて。
『桐崎、見てみこれ。今日だけのブラッドオレンジ』
『わ!真っ赤!血みたい!』
( はしゃぐバイト仲間に軽く笑みを零しては綺麗に施されたいつもと違うメイクに触れてみたりして。
『お前もやれよ、ほら、蜘蛛の巣描いてやるから』
『うんうん!私は目尻に蝶々描いて貰ったの、先輩意外と上手だよ!』
( いらないと断ろうとするもしつこい押しに負けてしまい困った様に描いて貰った後改めて先輩にまじまじと顔を見られては『この髪自毛…だよな、眉毛も髪も根元から銀髪だし。そんでもって割と色白いからお前ほんとに吸血鬼だったりして』なんて冗談混じりのからかいを受けては苦笑いを漏らして。
いよいよ開店時間、それなりに若者層に人気の居酒屋だった為に入口には既に列が出来ており、順番に席に案内しては本日限定のジュースやら酒やらを忙しなく運んで。
(アパートの自室、ベッドに仰向けに寝そべり先程相手に押し渡されたチラシをぼんやり眺めていると再び着信音が鳴り、今度は木ノ宮(若頭)からで。
『ねえ聞いて!繿が帰ってきたんだよ!』
「知ってる。さっき会った。」
『なーんだ。まあいいや。でね、繿のバイト先でイベントがあって僕、魔女の仮装して行こうと思うんだけど一緒に行こうよ!というか磯貝君にはもう話つけてあるから!!』
(拒否権ないし、と内心毒吐きつつ待ち合わせの時間を決めて、その時間になると着替えるのも面倒だったため服装も眼鏡もそのままに街へと出て。
(居酒屋に来ると行列最後尾に何故か人集りが出来ていてよく見るとその中心に完璧な魔女っ娘に仮装した若頭がおり、こちらに気付くと人をかき分け駆け寄ってきてクルッと一回りし。
『どう?可愛いでしょ!僕の手作りだよ!…って菊、何その冴えない格好。』
『先輩遅いっすよ。木ノ宮さんと二人でいるの辛いんすよ。…目立つし。』
『それ本人の前で言うかなあ。それと今は優ちゃんね!』
(ぎゃーぎゃー騒ぐうち順番が回ってきては仮装した女店員にテーブル席にへ通され、自分は壁際に、その隣に男子生徒、正面に若頭という形で座って各々ドリンクを注文し、自分は何となく飲みたい気分だったため比較的アルコールが弱い梅酒水割りを頼んで。
『あ、見てみて。さっすが繿。逆ナンされてるよ。やっぱモテモテだね。また変なのに難癖つけられないといいけど。』
(若頭の言葉に横目でそちらを見ると酔った女性客に『吸血鬼の繿くんも格好いい!』『血吸われたーい』などとしつこく絡まれ、その様子を他の男性客が恨めしそうに見る見慣れた光景に冷めた心で視線を外して。
『先輩、何食べますか?限定メニューもあるみたいっすよ。』
「どれ?」
(無意識の嫉妬か、相手への当て付けか見られているかも分からないのに男子生徒に身体を密着させるとメニューを覗きこむようにして。
( 想像通りと言った所か、やはり忙しい様子の店内を忙しなく動き回る際に向こうの席に相手と何時ぞやの男子生徒、若頭の姿が見えては息を飲む。
自分が誘った癖にも関わらず仲良さ気に男子生徒との近しい距離に身勝手に苛付いてはガツガツと靴音を慣らし厨房へと入りオーダーを告げて。
女性店員数人が相手グループの容姿の端麗さに黄色い声を上げる中、やはり気に食わない様子で小さく舌打ちしては呼び出し音に気付き早足でテーブルに向かって。
( 運の悪い事に相手グループの近くの席、女子会とでも言うやつだろうか。
大学生と思われる人が数人、次々とドリンクやおつまみやらを頼むのを聞いてたが相手グループの事をチラチラと見ては何やら“格好良い”だの“声掛けてみようか”だのと聞こえて来て。
こっちはオーダーを取りに来ただけ、しかし何故か自分のものでもない相手を取られてしまう様な身勝手な焦燥感に駆り立てられては椅子に座る客の目線に合わせしゃがみ込み以前のバイト( ホスト )の時の悪い癖を持ち出してしまって。
「 御注文は以上ですか?本日限定のパンプキンパイもお勧めです、実はこれ俺が考えたんですよ 」
( 普段無表情の癖して何とも胡散臭い笑顔を貼り付けては相手グループからの視線を外させる様に自分が考えた訳でもない料理を勧めて。
快く注文してくれた客に「 ありがとうございます 」と笑顔を向けては振り返りざま直ぐ無表情に戻り客席から見えるドリンクカウンターにてドリンクを作り。
ここの居酒屋は料理やおつまみは厨房で作るがちょっとしたバーの雰囲気を用いれてかドリンクだけはカウンターにてスタッフが作る事になっている。
ドリンクを掻き混ぜながらもやはり気になるのは相手と男子生徒、気にしない様にするも無意識にそちらに目が行ってはイライラとして。
それに気付いたのは若頭のみ。
態とらしく溜息を付いては相手に『あぁもう、わんわんが怖い顔してぐるぐる言ってるよ』なんて意味深な事を言い頬杖を付いていて。
(メニューの中からつまみなどを選んでいると、近くの席から黄色い歓声が聞こえ視線を上げてみれば丁度相手が女の前で跪き注文を取るところで。
赤面する女性客達は明らかに相手に酔いしれている。相手が何故そんな行動を取ったかなど知る由もなく、無性に腹が立っては運ばれてきた梅酒をグイッと流し込んで。
その為、その後の相手の苛立った様子など気付くはずもなく、若頭の言葉に再び視線を相手にやっては「気に入りの女を落とせなかったんじゃないのか。」と刺々しく言い捨てて。
(相手を視界から除外しつつ食事を進め、それも終わりがけのころ、手洗いへ行き席に戻ろうとすると見知らぬ年上らしきケバイ女性に声をかけられて。
『ねえ、今から時間ある?』
「…は?」
『ちょっと私と抜け出さない?これからクラブ行こうと思うんだけど一人じゃつまらないの』
「いえ、連れがいますので。」
『いいでしょ?お姉さんがおごるから。』
(あー酔ってるんだなと面倒に思うがフと目に入ったのは笑顔で女性に接客する相手の姿。
仕事をしているのだから笑顔なんて当たり前。だが時計台でのことや突然姿を消したことが頭を過り急速に心が荒めば、微笑を女性に向けていて。
「じゃあ、付いて行っちゃおうかな。」
(柔らかい微笑みのまま女性の手を取っては一度、席の前まで行き「ちょっと用事出来たから。」と数千円金を置くと『ちょ、先輩?!』と慌てる男子生徒を無視して、最低だと分かっていながら店先に出て。
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