演劇部部長と王子様

男装の方が良いんですか？私は、先輩に喜んで貰いたいんです！……でも、そうですよね、ニーハイなら、千代ちゃんとかの方が似合いますもんね（しゅんとしながら台本を開いて）

いや、普段から私服はズボンはいてるだろ？（と思い出しながら聞いてみて「だから私服はずっと男装なのかと思ってな」と相手を見るとそう言い、ペンキ塗りを始め

まあ、そうなんですけど……。いつもの格好で先輩と歩いてたら逆ナンされますもん。そしたら、王子としては断れませんし。……あ、そうですよね、寧ろ、先輩が女装したいですよね！ごめんなさい、気が付かなくて！（はっと気が付き、腰に抱き着いて）

誰がしてぇつったよ！（抱きついてきた相手を見ると邪魔するなと言う顔をして「つか、稽古しなくていいのかよ？ほら、他の奴らが待ってるぞ」と他の部員達を見ると相手を急かして

はーい。頑張ります！（ちゅっとほっペに口付けて部員の元に行き）え？今の？マーキング？（部員に問い詰められて笑って）可愛い後輩でいるには必要だって、友達にアドバイス貰ってね。本当は首筋にするみたいなんだけど、流石に怒られそうだから。

マーキングってお前は犬かよ!?俺は電柱か!?（相手と部員達の話が聞こえると立ち上がってクワッと言い。たくっと溜め息をつけば座って作業を続け

はい！私、堀ちゃん先輩の犬になら、喜んでなります！（元気に返事をし、大道具の部員が、『まあ、鹿島くん、犬っぽいしね』と笑い）

ならなくていいっつーの（溜め息をつくとペンキを塗る手を止めず。大道具係の他の部員に指示を出しながら次の作業に移行し

むぅ･････（少し拗ねながらも読み合わせを始めて。始めると、しっかり王子になり）

………（ふぅ…少し休憩するか…と皆に休憩をすれば自分はペンキを塗る筆を置いて椅子に座れば周りを見て

ああ･･････････姫よ･････！（腕を開いて演技をして）え！？･･････････！？（乗っていた木の台が壊れて、転び、姫役の子が『鹿島くん！？』と叫んで）

お、おい大丈夫かよ!?（相手が転ぶのを見ると直ぐに駆け寄ってしゃがみ、相手の様子を伺いながら聞いて

だ、大丈夫です。すみません･････（苦笑をして、髪をかいて立ち上がろうとして）･････あれ？足がちくちくする･････あ。（足の横に、木の破片が刺さっていて血の筋が流れ）･････部長、こういうのって、引き抜いて良いものですかね？（何でもないように問い掛けて）

バカっ！保健室行くぞ（相手の頭を叩けば相手をお姫さまだっこして相手を持ち上げて「お前、意外と軽いな」と一言言うと保健室に向かって歩き出して

あ、ちょっと、部長！？（取り敢えず落されないように大人しくして）･････45キロはありますよ？先輩が力持ちだから軽く思うんじゃないですか？（相手の顔を見て）･････この高さで先輩を見るの、変な感じがします。

俺より背が低いな（相手の顔を見るとふっと笑い「すいません、先生、こいつの脚見てやってください」と保健室の先生の前に相手を座らせて

(ぽっと頬を染めて)すみません･････引き抜いちゃって下さい(随分深く刺さってるわね、と心配そうにされて)

………（後ろから腕を組んで二人のやり取りをじっと見つめて「大丈夫かよ…？」と声をかけて

大丈夫ですよ、そんなに痛くありませんし（心配そうな堀に微笑むが、「神経を切っているかも知れないわ」と保健医に言われて）ええ！？（流石に驚き）

病院行くか（先生の言葉を聞くと相手の肩をポンっと掴むとそう言い、相手を見て「行くだろ？行くよな？」と断れないように聞いて