karasu925 2014-12-04 17:24:52 |
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成る程、と優璃は納得したようだった。そして同時に新たな疑問が出た。
「けど、どうしてその時研究施設に僕を監禁しなかったんだ?」
「……それは、君が『多重能力所持者』だったから…」
つまりはこうだ。研究会は山田優璃が『異端者』になった5歳の時から目をつけており、『多重能力所持者』という稀少な人材と判明したので能力の増幅のため今まで放置していた、ということらしい。何とも自分勝手だ。自分勝手の筈なのに……
「………そうか…まぁ、過去のことだし、仕方ないよ。」
「………………え?」
文句の一つでも言うかと思っていたユカリは、驚いた。文句どころか、仕方ないと言うのだ。ユカリは疑問に思った。なぜ受け入れられるのか、なぜ不満を洩らさないのか、なぜなぜなぜ…
「…なぜ…そんなに冷静でいられるの…?」
「…………」
「なぜ、そんな諦めたような目をしているの…?」
「…………」
逆に疑問をぶつけるユカリ、しかしそれに答えない優璃。このまま何もない無言が続く……と、思ったその時、不意に優璃が口を開いた。
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