karasu925 2014-12-04 17:24:52 |
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「いいか、よーく聞け。今俺がこうしてかすり傷程度の負傷で済んだのは、お前達の援護のおかげだ。援護がなけりゃ、今頃俺達の顔は血だらけだった。」
「…」
「お前はもっと堂々としていいんだよ!いつもみたいに元気いっぱいでいてくれよ!お前は、俺達の太陽だからな!」
言って一鷹は微笑んだ。それを見上げる小癒希も自然とつられて微笑む。
「はは、何だよそれ。太陽って一体どんな意味?」
「あー…いや、あるあれだよ、皆のムードメーカー?いや、アイドル的な?むしろ中心的な存在か?」
「あはは!マジで何だよそれー!何か可笑しいな!!はははははは!」
「う、うるせぇ!お前は皆の太陽!!とにかくそうゆうことだよ!!」
2人のやりとりを聞いていた全員が笑った。「名コンビ誕生」と月漓が言う、それに一鷹は「はぁ」と溜め息をつき、小癒希は「名コンビって何だよ!」と身を乗り出した。
「随分と仲がよろしいのですね、何だか羨ましいです。」
カウンターの方から、この喫茶店の店員の女性がトレイにメロンソウダとコーヒー、紅茶を乗せて持ってきた。
「今は非常事態ですけど、休憩やリラックスすることは大切ですから。」
「あ!ありがとうございます!丁度喉渇いてて~♪」
「今、ラスクとビスケットを持って来ますから、少し待っててくださいね。」
皆、お礼を言ったところで、月漓が思い出したようにたずねた。聞くのは当たり前なのだが、この非常事態のせいか皆忘れていたことを。
「あの、お名前を伺っても宜しいですか。」
「市ヶ夜魅織(いちがや みおり)と申します。」
「市ヶ谷魅織ッ!?」
市ヶ谷魅織、その名を聞いて優美子が食い付いてきた。目を輝かせ、身を乗り出し、食いかかる勢いだった。
「市ヶ谷魅織と言えば!!」
「言えば?」
「全日本メイド評議会公認、史上最高クラスのメイドッ!!貴女がそうですか!?」
「ん~…まぁ、業界ではそういわれているかもしれませんね」
優美子以外の全員唖然とした。何だかすごそうな人が目の前にいるらしいのだ。何故こんなところにいたのか、何故優美子がそんなことを知っているのか。
だがそれ以前に…
「「「「「全日本メイド評議会って何?」」」」」
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