主 2014-11-30 10:57:19 |
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もう…疲れたぁ…
(走る気力と体力が無くなりため息を何度もつきながらトボトボと家に向かって歩いていていると、何やら人の気配を感じ。先程の黒服の男達の映像が脳裏をよぎり、『まさか』と思い恐る恐る後ろを振り向いてみると案の定黒服の男達がいて。「ぎゃー!!」と物凄い悲鳴をあげ、必死に逃げるが彼等はかなり速いスピードで追い掛けて来て。もう少しで追い付かれそうになった所で咄嗟に「な、南條!」と何故か分からないが護衛の名前を呼び助けを求めて)
予想的中・・・!!指一本でも触れさせない
(傷だらけの身体にムチを打ちながら走っていると目に入ったのは先程の黒服たちの仲間なのか同じような黒服達に追い詰められてる彼女の姿。咄嗟に懐に手を入れて拳銃を取り出すと上手く男達の足さだけを狙って撃ち込んで。銃弾が当たり倒れる男達と彼女との間に割って入ると「次にこいつに手を出してみろ・・・。俺の大事な護衛対象に何かしたら命はないと思え」といつものようなだるそうな声音はなく真剣な表情で冷たい声音で言い放つ姿は護衛としての自分の本当の姿であり)
うぅ…
(黒服の男達が倒れ、助けが来た安心感からなのか緊張が解けたように涙が出てきて。しかし、護衛にそんな姿は見せまいとその場にしゃがんでうずくまり、顔を見せないように静かに泣いて。心の中では相手にとても感謝しているが、性格上感謝の言葉を述べることが出来ず、少し自分に呆れていたりもして。そんなことを考えながらも、やはり涙は止まらずにいて)
はぁ・・・どこまでも素直じゃない奴だな。やれやれ・・・
(正直こうやって立っているだけでも限界が来ているのだが自分は護衛、お嬢様の前では決して苦しむ姿を見せず堂々としていなくてはいけないためしゃがんでうずくまって恐らく泣いているのであろう彼女の前に片膝を立てて座ると「お前が無事で良かった・・・。よく頑張ったな、お前らみたいなお嬢様からしたらああいう連中は怖いよな。大丈夫だ、契約が続く限り俺がお前を守ってやる」まだ怪我の状態が軽い右手を相手の頭の上へと乗せて優しく安心させるようにゆっくり述べて。)
う、うん…
(相手を頭に乗せられ、少し戸惑いつつもそのおかげてで涙も止まり、安心しきったのか少しの間大人しく何もしないでいて。しかし、相手の事を見上げてみると、かなりの重傷を負っていて。それに驚き、思わず目を伏せたが我に戻って「南條、無理してない?…心配とかじゃないけど…」といつも通りを装って尋ね、心の中では少し責任を感じており「悪かったわ、」と相手に届くか分からないくらいの小さな声で謝って)
舐めんなよ、これでもプロの護衛なんだ。この程度の傷どうってことない
(相手が落ち着いたことを確認すると安心したように息をついて痛む身体を無理やり立ち上がらせて。彼女を守る護衛が逆に心配されたら意味が無い、だから痛みは表情には出さずにいつも通りを装って返事を返すと「とりあえずここにいるのは危険だ、帰るぞ・・・っ。」そう言い終わると同時に一瞬だけ足をもつれたがすぐに立てなおして歩き始めて。ボソリと聞こえた謝罪の言葉は気のせいなのかどうか、確認はせずにただ小さく笑みを浮かべて)
…あっそっ
(実は心配していたが相手は意外にも大丈夫そうで、心配していた自分が恥ずかしくなり、相手の言葉に対しどうでもよさそうな言い方で上記を述べ。しかし相手は無理をしていたようだが、そんなことは全く気が付かずにいて。ここにいることは危険と聞いて、「危険なの!?…今直ぐ帰る!」と先程の事を不意に思い出してしまい『もう絶対にあんな思いはしたくない』と言わんばかりに相手の足がもつれていたのも気が付かず見向きもせずに急いで家に向かって歩き出して)
くそっ・・・まずい。意識が若干朦朧としてきてやがる
(やはり先ほどの傷が思ったより酷かったのか、歩き度に鋭い痛みが全身に走り恐らく制服の下のシャツは血まみれになっているのだろう。黒い制服で良かった、血が染みていても分かりにくい黒の制服である自分の高校に今だけは感謝して。とにかく彼女を無事に家まで送らなければならず今倒れたら自分の護衛として生きてきた人生に泥を塗ることになる。まずい状態であることを分からせないように表情を変えず気力だけで歩きながら「そう言えば聞くのを忘れていた・・・怪我とか大丈夫か?」と怪我のせいで変な汗をかいている顔は振り向かずに前を向いたまま聞いて。正直声を出すのもなかなか辛いのだが自分のことより護衛対象の方が何より優先であり)
ん?何か言ったかしら?
(相手が独り言を言っているような気がしたが、何を言っていたかまでは聞こえず、少し気になったので上記を尋ねてみて。そして、相手の質問に対し「怪我?…私は全然大丈夫。けど、あんたは?」護衛のおかげで無傷に済んだので、そう答えて。しかし、さっきから相手の様子がおかしい気がし、相手の顔を覗き込むようにして尋ねつつ、表情からして『これは無理してるな』と何となく分かり)
だから言っただろ、問題ない。あと少しだ、家に着くまで気を抜くなよ・・・
(顔を覗き込んで来た相手から顔を背けながら声音をいつもと変えずに普段通りに答えて。問題ない、と言ったものの仮に今誰かが襲いかかってきたら彼女を守ってあげられる可能性ははゼロに近いが今はとにかく家に送り届けることが最優先だ。これ以上話すと倒れてしまいそうなため黙々とただ歩いてようやく伊集院家の屋敷の門の前に着くと早く家に帰るために「よし、これで問題なく送ることができたな。それじゃ、また・・・な」そう言いながら相手の横を通り過ぎようとした時限界が来たのかそのまま意識がなくなり。黒の制服は血で濡れていて倒れこんだ衝撃で傷口が開いたのか開いた傷穴から血が流れ出して)
はっ?えっ?どうしよう…
(無事に家まで着いたことに安堵し相手に『さようなら』を返そうとしたが、相手は血を流して倒れていて。パニック状態になりかなり戸惑いながらも傷口に自分のハンカチを当てて結び、自分より重い相手を苦戦しながらも玄関まで引きずるようにして連れていき「ちょっと、こいつベッドに連れてってくれるかしら。」と家の者を呼び相手をベッドまで運んでもらって。そして、一段落着いたところで様子を見に行こうと部屋の扉を開けて)
っ、俺は何を・・・。包帯・・・?応急処置はされてるのか、それと部屋の構造的にここはあいつの家か?
(どのくらい時間が経ったのか、目を覚ますと部屋の中で寝ていて痛みが走りながらも身体をおこすと自分の身体に包帯などが巻かれていて簡単な処置をされているのだと分かり。倒れた時の状況から考えるとここは恐らく彼女の屋敷で自分は運ばれて今のこの状況なのだろう、そんな事を考えながら「だらしないな・・・怪我ごときで迷惑かけるなんてな。最近緩みすぎていたのかも・・・な」昔の自分ならこんな怪我もしなかったし雇い主に手間をかけさせるのもなかったはずだ、色々緩んでいたのだろう自分の愚かさに歯がゆい思いをしながらまだ動けずベッドから窓の外へと視線を向けて)
あ…起きてたの。
(寝てると思い忍び足のようにそーっとで部屋に入ると、既に相手は起きていて。ベッドの側に座ると少しの間沈黙が続き、その状況が気まずくなったのか「だいたいあんた護衛の癖に何心配かけてんのよ!」といつものように文句を言ってみて。でも、やはり心配なのか「…もしかして治るまで此処にいる気?」と、別に居ても構わないと言わんばかりにやれやれと溜め息をついて相手の反応を恐る恐る伺って)
そうだな・・・すまない。手間をかけさせた、これ以上いるのも迷惑だろ?だから帰らせてもらう
(ドアが開く音が聞こえて顔をそっちを向けるとちょうど今考えていた人物が入ってきて。相手の此処いいる気?という言葉から察するに『早く出て行け』と言っているのだろうと自分的に解釈するとそれも当然だろうとなっとくしてギリギリ動かせるようになった足をベッドから下ろして立ち上がり。一歩歩くごとに痛みはあるが気を失った時よりは遥かにマシになっていて恐らく家までは帰れるだろう。ドアの前まで歩いて行くと一度振り向いて「助けてくれてありがとう、お前がいなきゃ俺は今頃・・・。手間かけて済まなかった、みっともない護衛で悪いな」と軽く笑みを浮かべながら言うとそのまま部屋を出ていき。こんなこと彼女の母親に知られたら解雇だろうか、そう仕事の事を考えながら見慣れない廊下を歩いて行き)
は!?なんでそうなるのよ?
(意外にも相手は家に帰ると言い出して、勝手にまだ此処いると思い込んでいたため強い口調で上記を述べて。感謝の言葉を言われたが、気にくわないのか「全くその通りよね!っていうかあんたまだ治ってないんでしょ?此処に居なさいよっ」と先ほど居た部屋の方へ連れていくようにして相手の腕を少しグッと引っ張りつつ、『何でこの私が護衛の男の世話なんてしてるんだろう…』と行動がらしくないと思い、自分を見失ったのか、などと頭の中で色々なことが混ざってモヤモヤしていて)
いっつ・・・お前、いきなりなんだよ。そんなに引っ張るな、傷口が開く
(1人廊下を歩いていると部屋に残っていたはずの相手が急に腕を引っ張ってきたため鋭い痛みが走りながらも不可解な相手の行動に言葉を返して。自分が知っているいつもの相手だったら今頃自分の事は放っておいて1人で部屋に残ってるはず、そんな印象とは違ってまさかの相手の行動に腕を引っ張られながら「この怪我は俺のミスなんだぞ、お前が気にする必要がない。それにどうして俺を部屋に戻そうとするんだ?」と当然の思い浮かぶ疑問を口にして)
別にっ…あ、わ、悪かったわね。
(自分でも不可解だと思う行動をとっていて混乱したが、それよりも相手の傷が気になっていて。つい、相手の腕を引っ張ってしまい悪いことをしたと思い、顔を歪めて一応小さな声で謝ってみて。直ぐに腕から手を離すと相手の鋭い質問に「は?護衛の癖にうるさいわね。さっさと部屋に戻るわよっ」と自分でも質問の答えが見つからず、いつもの命令口調で誤魔化して相手から顔を隠すようにして先を歩いて)
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