アニメ･マンガ･ドラマ･小説･特撮ドラマなどの名言&名文を伝える
土佐人 2014-11-24 06:43:24 |
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小さな笑い声がした。
氷室は腕をだらんと垂らした。ぽっかりと開かれた目が、見下ろす俺の視線を捉えた。視線を切らずに、そのままゆっくりと上半身を起こす。
「バカバカしい。これが、天意か？」
呟くと、口の端をぬぐう。俺の手にある、赤いケースを見つめる。
これでよかったのか？
「バカバカしいが、これが天意か……」
氷室はもう一度呟いた。周囲をゆっくり見回す。小柄な身体にまとわりつく大勢の視線の束をぶった切り、氷室は俺をまっすぐ見上げる。
「僕は生きることになった。田口先生、後悔するよ」
「せいぜい、牢屋でほざいてろ」
俺は吐き捨てた。俺たちは睨み合ったまま、微動だにしなかった。
俺と氷室を囲んでいた人垣が割れた。高階病院長と白鳥が駆け込んできた。白鳥は俺を見つめ、それから氷室を見つめ、ぼそりと吐き捨てる。
「バカだなあ。殺しちゃえばよかったんです。こんなヤツ」
氷室は白鳥に切り返す。
「あんたの言う通りだよ。だけど残念だね、ゲームは終わらなかった」
白鳥は氷室を冷ややかに見つめる。
「僕は田口センセほど甘くない。きっちりお前を潰してやるよ」
氷室は晴れやかに笑った。
「やれるものならやってみな」
海堂尊「チーム･バチスタの栄光」本文より
「人類の選択にまで干渉した光の巨人は、君が初めてだよ」
この科白（せりふ）は、ウルトラマンと怪獣との戦いは、ほんらい人類の歴史のためにあることでないことを示している。『ティガ』世界では、かつての人類は、ウルトラマンがいたのに滅びたのだ。
ソニーマガジンズ『地球はウルトラマンの星』「ウルトラマンティガ」第45話「永遠の命」より 超古代文明人 ヌーク
実は俺は、学生時代からこの部屋の存在を知っていた。
サボり魔だった俺には、隙間の空間を見つけ出す才能があった。サボるたもには、他人に見咎められることないの空間を見つけることが最優先する。そのようにして探し当てた秘密基地。それがこの部屋だった。
こうしたことに上手くなるにはちょっとしたコツがある。それは、他人とは毛色の違う好奇心を持つことだった。
どんづまりの部屋の、はめ殺しのくもり硝子から、光が日射しの形状を徐々に喪失しながら、部屋に染み込んでくる。その光は柔らかく、昔も今も少しも変わらない。こうしていると、学生の頃を思い出す。
学生時代、ここは俺の一番のお気に入りだった。床に寝そべりながら古本を読みながら、意味もなく天井のシミを数えたりもした。いつの日かここでぼんやりと時を過ごせるようになればいいあ、と夢見ていたあの頃。
夢はかなう。ただし、半分だけ。
ここで時を過ごすという夢はかなったが、ぼんやりと暮らしたい、という残り半分はかなっていない。
海堂尊『チーム･バチスタの栄光』 第一部「ネガ ゆりかご」 本文より
今日は映画がクランクインです！
な、なんだべ！？この男がおらの相手役だべか〜。
なんでくねくねしてるべ〜。こんなのとおら口づけしたくないべ。
しかたないので“前髪クネ男”と名付けたべ。
『あまちゃん』NHK朝の連続テレビ小説 天野アキ より
「桐生恭一です」
よく通るバリトン。自己紹介の一言で、部屋の空気が真夏に塗り変えられる。一重瞼の細い目、通った鼻筋、大きな口。眼の前に立たされるだけで感じる風圧。隠しきれずに溢れ出る自信。全身を覆う、うんざりするほど強烈な生命力。
派手なヤツ。ミーハー体質の女なら、一目でいちころだろう。ただし俺にとっては、一緒に飲みにいきたくなるようなタイプではない。
猛禽類を思い浮かべた。鷲？鷹？それともハゲタカだろうか。
「田口公平です」
名は体を表す、とはよく言ったものだ。彼はどこから見ても「桐生恭一」だし俺の方は「田口公平」以外の何ものでもない。なぜ、世の中はかくも不公平なのだろう。自己紹介をするたびに、俺は公平と名付けた親をこっそりなじる。
海堂尊『チーム･バチスタの栄光』本文より
卒業おめでとう。はなさん。おみゃあがきた時にはおらびっくりしたさ。
てっ！？
おらもおみゃあとおなじ山梨出身だぁ。はじめははなさんがやっていけるかどうか不安だったけどよく卒業までがんばったにゃあおみゃあさん。
え…ええ……。白鳥さん？
これからもこぴっとがんばるべし！
『花子とアン』朝の連続テレビ小説 花子、白鳥かをる子 より
瀬川耕司、きみは仮面ライダーになるつもりはないか？
仮面ライダー。なぜ、俺が仮面ライダーに……。
あなたはいま生と死の狭間にいます。我々のユピテルの力でいまあなたは生きているのです。
ユピテル……？
フォッグを倒すには仮面ライダーが必要なのだ。
仮面ライダーは他にいるのでは？彼らならあの化け物を倒せるのでは……。
フォッグを倒すには仮面ライダーを超えた仮面ライダーが必要なのです。
瀬川耕司、きみの生命は消えかけている。王女を守るには仮面ライダーが必要なのだ。
王女！？加那ちゃんのことか。
瀬川耕司、このまま死ぬか仮面ライダーとして再び生を受けるか……、どちらかなのだ。
……俺は加那ちゃんを守りたい！俺を仮面ライダーにしてくれ！
瀬川耕司、その気持ちしかと受け取った。だが、仮面ライダーになる以上死よりもつらい運命が待ってるかもしれん。いいな……。
ああ……。
『仮面ライダーJ』小学館スーパークエスト文庫（現在絶版） より
俺はぐうの音も出ずに、黙り込む。白鳥はにこにことしながら続ける。
「せっかくですから、田口センセの心の荷物を軽くしておいてあげましょう。この話は、一億円の借金のある相手に、本当の借金は一億と百円です、と告白したようなものなのです。絶対チャラにしてくれますよ。ね、少しは気がラクになったでしょ？」
俺を慰めようとしているその気持ちだけは十分伝わったが、これで気が軽くなるようなヤツがいたら、お目にかかってみたいものだ。いきなり一億円の負債を負わされて意気阻喪している俺の気持ちなんて考えようとせず、白鳥はさらに顔まで踏みつけてくる。
「それに、本当のコトを言うわけにはいかなかったんです。僕だって怖いですよ。いくら真実でも、さっきの話を教えてくれたのが高階病院長だったことを、黒崎教授ご本人に直接言うなんて、気の弱い僕にはとてもできませんでした。」
わかったよ。降参だ。俺は肩をすくめた。
『チーム･バチスタの栄光』第二部 「ポジ 白い槍」本文、白鳥圭輔の台詞 より
オレはあなたが憎いです。響子さんのなかにはあなたがいて彼女のなかにはあなたがいる。
だから憎いです。
だけど、オレが好きになった響子さんのなかにはすでにあなたがいました。そんな響子さんもひっくるめて彼女をもらいます……。
五代さん……。来ていらしたんですね。
ええ、旦那さんにご挨拶を……。響子さんそれ……。
もう、いいの。もういいから。惣一郎さん返しにきました……。
しあわせになります。あたしたちで……。惣一郎さん、見守っていてください。
漫画『めぞん一刻』最終巻より 五代裕作、音無響の
オレはあなたが憎いです。響子さんのなかにはあなたがいて彼女のなかにはあなたがいる。
だから憎いです。
だけど、オレが好きになった響子さんのなかにはすでにあなたがいました。そんな響子さんもひっくるめて彼女をもらいます……。
五代さん……。来ていらしたんですね。
ええ、旦那さんにご挨拶を……。響子さんそれ……。
もう、いいの。もういいから。惣一郎さん返しにきました……。
しあわせになります。あたしたちで……。惣一郎さん、見守っていてください。
漫画『めぞん一刻』最終巻より 五代裕作、音無響子
私としましては、これといい案はありませんが…オーガスというのはどうでしょう。
オーガス……。
戦いの神……か。
『超時空世紀オーガス』桂木桂、シャイア、ジャビー ※ちなみにジャビーの世界では“オーガス”は戦いの神を意味する名とされてる
どさくさに紛れて、俺は過去の負債を清算することにした。
「これでようやく学生時代の借金を帳消しにできます」
「何のことですか」
卒業試験の口答試問での出来事を話す。高階病院長は視線を窓の外にさまよわせていたが、記憶の小部屋にたどりついたのだろう、しばらくしてから、にっと笑う。
「まだそんな昔のことを気に病んでいらしたのですか。あの時私が、先生を合格させたことを恩に着る必要なんか、全然ないのですよ」
「でも恩情だったのでしょう？」
「とんでもない。あの時私は、たかが外科の知識が少々足りないくらいで、こういう素直でアホな男を医者にするのを一年遅らせるのはもったいない、と思っただけです。考えてみて下さい。試験に合格した結果、先生に何かいいことありましたか？一年余計に大学病院の雑務に埋もれることになっただけです。なのに、私は君に長く感謝される、大学も助かった。田口先生はそこそこの医者になって世の中の幸せを少し増やしている。私の裁量ひとつで誰も損はしてないし、みんなハッピーじゃないですか」
ハンマーでガツンとやられた気がした。俺は一体何を見て、何を考えてきたのだろうか。白鳥のセリフがよぎる。
----もっと自分の頭で考えなよ。先入観を取り除いてさ……。
今ようやく俺は、卒業試験を終えたのだ。でもたぶん、俺は一生この人に頭が上がらない。
海堂尊『チーム･バチスタの栄光』第三章 ホログラフ 幻想の城 本文 田口公平、高階権太病院長
馬鹿野郎、ゲッターなんかと心中しやがって……。あの時、おれがは虫類野郎どもに捕まらなければ……。すまん、武蔵。
とうとう、行ってしまったな。
引きとめたところで聞くようなやつではありません。
だがやつの力がどうしても必要なんじゃ。
わかってます……。
『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』第三話「復活！！真ゲッターロボ！」 流竜馬、神隼人、早乙女博士 より
貴様は宇宙人か、地球人か。どちらなんだ！？
どちらともさ。貴様のような宇宙の無法者を倒すために私のような存在がいるのだ。メフィラス星人！
『ウルトラマン』ハヤタ隊員、メフィラス星人 より
よし！これからみんなに自己紹介をしてもらう。俺様はエリートガードのセンチネルプライムだ。お前たちの担当教官だ！よし、そこのお前自己紹介してみろ。
トランスフォーム！私はこのように手足を長く伸ばせることができます。トランスフォーム。
う〜ん、お前の名前はロングアームだな。
私はこのようにシールドを張ることができます。
なら、お前はアーマーハイドだ。
お前はワスプだな。
なんかいい加減な担当教官殿だな。
おい！そこのちび！お前はなにができるんだ！？
え、ボクですか。射撃ならできますけど……バンバン！
よし！バンバン撃つから今日からお前はバンブルビーだ。
コケッ！ほんとにいい加減だな。あの教官……。
『トランスフォーマー アニメイデット』 バンブルビー、センチネルプライム、アーマーハイド、ワスプ、ロングアーム より
＜地球には、怪獣がいて、ウルトラマンがいる。この美しい星を、私たちはもっと愛してゆきたい。＞
『ウルトラマンガイア』最終回･第51話「地球はウルトラマンの星」より 最終回エンドメッセージ から
ウルトラマンは、独りで戦わないといけない理由でもあるわけ？
私、今、後ろ見れない、だから、いいよ……
……デュワッ！o(%)○
『ウルトラマンティガ』第28話「うたかたの……」 ダイゴ隊員、レナ隊員 より
キリエル人が果たして何処から来たのかは不明です。ウルトラマンティガへの挑戦は失敗に終わりました。しかし、私達の間にキリエル人は未だに潜んでいるのかもしれません。
『ウルトラマンティガ』第３話「悪魔の預言」より エンディングナレーション
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