匿名ゆき 2014-11-23 17:15:10 |
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僕は貴女のものです
もし僕が鉛筆になったなら、全ての黒鉛を紙に吸わせても構いません
もし僕が電球になったなら、内部の糸がぷつりと切れるまで使ってもらって構いません
もし僕が猫になったなら、好きなだけ好きなようにしても構いません
もし僕が何になったとしても、使いたくなければ使わなくて構いません
捨てられない物としてそばにいさせてくだされば、それだけでも十分幸せです
もし僕が玄関になったなら、鍵穴に鍵を差し込んでモーメントを意識した開閉、その一瞬のために存在することを許してください
もちろん、貴女以外には決して開かせません
もし僕が本になったなら、貴女は、私の、貴女に関する記述の過ちを指摘して、罰を与えてください
僕のままの僕に貴女が触れるなら、僕はきっとかたちを保つことが出来ません
醜い姿を見せる前に流体となって逃げ出そうとする僕を、嫌いにならず掬いとっていただけませんか
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