匿名ゆき  2014-11-23 17:15:10 
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無題が僕らを苦しめる。
だから分類を通し、平行線の公理のように事象を定義付けてきた。

本当はそうではない。

題は彼らを濁らせる。
事象はいつも題を欲しがっているが、あまり顔を出してこない。
僕らが絶対的性質を愛しているのと同じぐらい、彼らは偶然的性質を愛しているから。
これを例えるなら、僕らは多様性を駆使して愛を維持し続けることに必死だが
事象は素晴らしい逢瀬のきっかけにのみ固執し、本来の多様性を隠して生きたがる。
ここに集約されるだろう。

僕らが与えた題は、透き通り過ぎていている。
濁りきった水溶液を飲まされているにも関わらず。



思考の周辺とか、暇潰しに書いていきたいな。
勉強のこととか、本や音楽とかも。

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  • No.141 by 匿名ゆき  2018-11-05 22:53:31 




                

僕は君のことなんか大嫌いだ。
いつも自分勝手に僕を連れまわして、僕を利用して、使えなくなったら何処でも好きな所へ行けという。
こんなに僕の気持ちを搔き乱して、以前にも増して訳も分からず飛び出さなくてはいられなくなった。
秋が来るたびに僕は君が意地悪く枯葉を踏む音を思い出す。
しかしそこに君はいない、君はそんなことしない。
君は存在しないのだから。
僕の何処を探しても君はいなかった。

僕は僕のことが大嫌いだよ。
口だけは達者で、世界観だけは作るのが上手な僕が嫌いだ。
中身のない、実体のない、幻影の、理想だけしか追わない僕が死にたくなるほど嫌いだ。
糸口が見えず縋るように読み続けた哲学も文学も、僕を酷く惨めな気持ちに落とし込むだけだった。
ただの記号の羅列の方がむしろ暖かくなってしまうぐらい、文体は僕に先端を突き付ける。
何も知りたくなかった。
大嫌いだ、僕の表象を他人に話してしまう君なんて、
僕は何処にも君を誘い出せなかった、空っぽの世界だけを作り上げ続けて、気が付くと作ることだけに夢中になっていて、君のことなんか見ていなかった。

なのにどうして、口を半開きにして思い切り涙を流しているんだ。
天井が見える、ぼやける、どうして嫌いな君のことばかり思い出してしまうんだ。
もう二度と言葉を交わさないと決めた途端に、無意味な会話をし続けたことを思い出してしまうのは何故だ。
こんなに安っぽい言葉を並べて、吐き出したくなってしまい、過去へ戻る僕が本当に大嫌いだ。
僕の人生は2014年を繰り返し続ける。

  • No.142 by 匿名ゆき  2018-12-24 21:41:24 

僕自身の希死念慮について話したことは、正確に話したことはあっただろうか。
煙に覆い尽くされるような緩やかさなど無くて良い、締め付けられるような苦しみも無くて良い。
自らの選択であったなどと思われなければ何でもいい。とはいえ不慮の事故に見せかけるように特別努力をするわけではない。
波打つ崖の上、太陽光の届かない高層ビルの下、笑顔を振りまく対向車線、錆び付いた線路…
向こう側の寂しそうな表情…早く来てほしいと懇願する彼ら。
没入感、叩きつけられて…煩いヘッドライトを浴びて、血飛沫をあげる…。
あぁ、僕はいつまで彼らを待たせ続けるのだろう。ごめんね。
意図せず痙攣するような事態、在りもしない神経病を信じ込んで僕は彼らに微笑みかける。
君、早く僕を絡め取ってはくれないか。

  • No.143 by 匿名ゆき  2019-04-17 09:48:47 

僕は生存の意味や価値の一部を彼女の中に見出だしている。僕は彼女を見続けている。僕の生には彼女が必要なのだと思う。深みのある群青色が僕の涙と嗚咽に刻み込まれてしまうぐらい、僕には彼女が必要なんです。これは別に自分に言い聞かせようとして呟いているわけじゃない。至って自然な作用、僕の情動であるので信じてほしい。しかし僕はあまりにも重苦しい感情を彼女にぶつけてしまっているのではないかと心配になる。目まぐるしく移り変わる風景の根底に共通して存在する、彼女だけが持つ湿度は僕の心を惹き付けて離さない。肌の内側まで入り込んで、結露した水滴が僕の血潮に混ぜ込まれる。絶え間無く流入されていないとどうにも気持ちが落ち着かない。僕は彼女が好きだ。暗闇を模索し続けた彼女の言葉には、僕のそれよりも遥かに重みがあるように感じた。彼女にしかない絶対的なものがそこにはあった。熱情的な気持ちが冷めることはなく、君の位置に他の何を持ってきても不適なのだ。君に会えて良かった。これからもそう思い続けると確信している。僕の隣にいてほしい。僕の言葉が嘘だと、偽りだと、誇大表現だと…至言の限りを尽くした気になって誰かが僕を揶揄しようとも、真は僕の中にある。眠れない日もあるぐらい好きだ。僕はまた君から受け取った香水を身に付けて、君に会いに行く。

  • No.144 by 匿名ゆき  2019-06-12 01:00:34 

生存

その日は少し気が抜けていたのかもしれない.
金切り声を上げて倒れこむ二台の自転車と,鈍痛.
咄嗟に僕は謝った.
僕には自分に非があるか考える前に,取り敢えず謝ってしまう癖がある.
そして次に,自分に非が無いからといって相手に非があるとも限らないと考えてしまう.
空間の秩序が崩壊しそうな雰囲気を察すると,先ずはその空間から整えることを意識してしまう.
結局,僕が悪いか,誰も悪くないかの二択になってしまうのだ.
僕が悪かったのだろうか,悪かったとして何が悪かったのだろうか.
存在していることか?
返ってくるのは,気を付けろという怒鳴り声だけだった.
僕から何か言い返すことはない.

僕は自分が電柱ならよかったのにと思いながら,過ぎ去っていく自転車を後にした.
別に電柱を単なる意思のない物体として扱っているわけではない.
実を言うと僕は電柱が羨ましいぐらいなのだ.
何処までも張り巡らされた黒い籠目で空を,自然を割き,人の心を結びつける重要な役割を担っている.
何気ない地上の中で常に意識されない存在だが,確かに存在しているのだ.
樹頭にのみ枝を持ち葉を持たない灰色の木の上で,夕陽を浴びて鳴く籠の中の鴉.
十字路の真ん中に敷いてあるマンホールの溝が作る僅かな影.
用途不明の記号.
僕らが普段吸っている大気にも,意識できないだけで無数に多くの実在が含まれているのだと誰かが話していたのを思い出す.
存在していても,何も言われたりしない.
勿論僕も何か言うつもりはない.

こんな日は思い切って公園で過ごすのも悪くない.
いや,きっとその日,僕は公園に行かなければならなかったのだと思う.
鉄棒の角に出来た蜘蛛の巣は,昨日の雨粒を首飾りみたいに並べている.
蜘蛛も蜘蛛の巣も苦手だけれども,その首飾りが僕には少し美しく見えた.
蜘蛛の巣に滴る雨雫に指先をあてがい,それを擦り?けた皮膚に塗りつける.
癒えた気分はしないし,癒えるとも思っていないけれども,その透明な雫は少しだけ僕の生を満足させた.

人は僕のしていることを見ると,殆どの人は無意味なことをしていると言う.
意味があることだけはするのか.
意味が無ければ何もしないのか.
意味が無いかもしれないことをし続けるのは,それほど可笑しなことなのか.
可笑しいのかもしれないが,きっと僕はそういう人間で,そういった選択肢を取り続けてしまうのだと思う.
下らない,下らないと言いながら,階段を上ってしまうのだと思う.
終わりのない階段だろうが,飴細工で出来た階段だろうが,雲で出来ていようが,関係ないんです.

あぁ,僕は大気に含まれる実在のように,対象の存在性を責めない透明な存在になりたかったのかもしれない.

  • No.145 by 匿名ゆき  2019-06-14 16:18:41 

麻酔

「具合が悪そうに見えるけど.薬でも飲んだら.」
「いま,薬は切らしているので….それに市販の薬で治るようなものじゃあないですよ.」
「ならこれはどうでしょう.」
一枚の光ディスクが七色の光を放つ.
中心の小さな穴から私を覗き込む黒い瞳が怪しく微笑みかける.
音楽療法か…環境音を詰め込んだ音楽を聴いたことはあったが,あまり効果的であったとは思わなかった.
猫の爪痕をなぞりながら話を聞いていると,唐突に鞄の奥へ詰め込まれてしまった.
「ありがとう.試しに打ってみるよ.」
ひと時の,麻酔ぐらいの気持ちで体に流し込んでみようと思った.

KENSO Anesthesia Parts 1 and 2
https://www.youtube.com/watch?v=CrFNOXbPouE

  • No.146 by 匿名ゆき  2019-06-16 12:02:18 

使命感

最近,私は既存の概念に愛を注ぐことを許されていないのだと思うようになった.
既存の理論,既存の音楽,既存の文学.
何か新しい概念を生み出さなくてはならないという強迫的な観念に支配されている.
同時に,解放感を求めることもある.
自分にさよならを告げることのできる場所を探し求めて歩いている,散歩とはそういうものである.
其処彼処に在る既存物が一つの表現を指示しているが,私はそこに新たな価値を付与しようとしてしまう.
指示詞は私にとっては何時でも可能性を帯びた流体であるから,国語や英語の試験は苦手だった.
正解でなくてはいけない理由が分からなかった.
きっと道理は存在しない,正解を求められていることは分かった.

欄外に書けば正解でも注意され,世の中は例外に厳しいのだと思い知る様になった.
一つの規範に描かれている人間像に従う人間が正しいとされているが,その規範が正しい保証はどこにもない.
だから自ら破りに行こう,というのは論理の飛躍である.
生きづらさを感じながらも,ある程度は嗜みを忘れず人と同じようにしていないと,箱の中に閉じ込められてしまう.

自分のしていることは間違いなく価値があることだと思っている.
私が直感で確信したものは,間違いがないと思っている.
しかし,そんなことをここに書き連ねる自分は何とも気持ちの悪い存在だと思う.
思考がまとまらず,支離滅裂な内容だし.

その価値は金銭的なものでもないし,学術的に優れたものでもない.
それでも価値があると思っている.
本当に無価値ならつらいと思うことは,きっとない.
つらい.

  • No.147 by 匿名ゆき  2019-06-16 23:00:17 

>> 思考の周辺とか、暇潰しに書いていきたいな。
>> 勉強のこととか、本や音楽とかも。

勉強のこと

理解できるように噛み砕いた説明であっても,数学的概念を他人と共有することは難しい.
理解できない説明法では尚更である.
ゼミに配属された同期の様子を見ると,根源に至ろうという態度が全く見えない.
しかし,それで構わないのである.

私が何か数学的な話をするときは,多くの場合厳密な定義を一度自分の内部で液化させ,見栄えのいい形で再構成することを心掛けている.
定義定理証明の連続で嫌気の指さない人間はほんの一握りであり,病的に厳密さに固執する私の方が気が狂っているらしい,大学に入学してもなお私を見かけると揶揄する人間が複数いた.
というわけで厳密さを欠いた表現を用いることになるのだが,このような表現で世界を展開していくことは,数学ではとても難しい.
世の中には「数式の無い」だとか銘打たれている不思議な数学書が存在する.
読んだことがないので分からないが,創意工夫を張り巡らせているか,若しくは駄作かのどちらかなのだと思う.
読み手の前提知識に応じて説明を流動的に変化させなければならないのだが,書物に質問しても返答はない.
基本的に独学で数学を身につけるのは難しいと思う.
だから私は流動的な知識を身につけ,世界の果ては見通すことが出来なくとも,周辺で起きている出来事は完全に把握しているような,流体のような存在になりたかった.

一見単純そうな「数列」という数学的対象がもつ「列」という概念も「写像」「順序」「整列可能性」などの概念に分解され,今まで考えもしなかったような問題を生み出すことがある.
数列とは,ある規則によって定まる数の並びのことを指すのだが,モノが並ぶとは一体どういうことなのだろう.
そもそもモノの集まりには,最初から順序など定まっておらず,並びがないという意味では同一視されていると考えることが出来る.
順序とは,ある意味,私たちがモノに価値や意味を与えた結果生じるものである.
それは例えば{A,B,C}というアルファベットの集まりにおいて,各アルファベットのピクセル量で順序を定めたとすれば,おそらくB>A>Cという順序が定まる.
{1,2,3,…}などの集合は,暗黙の了解的に1<2<3<…という順序が定まっているとされているが,そうではなく,もともとは「1と2のどちらが大きいか」という疑問に答えることのできない,順序の定まらない集合が存在していると考える方が都合が良い.
このようにして,単なる並びという問題も,案外奥深いということが分かるだろう.
順序概念はとても面白く,数学では「束」という概念に発展するがここでは触れない.

もちろん,こんな話に興味を持つ人間は少ないと思うし,また数学をしている人間でも最初の方に通った道なので取り分けて興味を持つとは思えない.
では何故私は,このような基礎的な内容に関心を抱くのだろう.

一つはある概念が生成される契機に関心があるから,なのだと思う.
今の例でいえば,自然数という並びを持つ集合を注意深く眺めると,順序という概念が独立に切り出せる.
数列だって単純な数の並びだったはずなのに,写像と自然数によって定められていることが分かってくる.
ある概念が生じるにはそれだけの理由が存在し,その生成の瞬間に起きる現実や幻想との摩擦が美しいのだと思っている.

二つ目は構造主義という思想である.
哲学的な話も数学同様前提となる知識を読み手に要求することになってしまう.
例えば「構造主義は実存主義を批判した」という文章を読んだところで,実存主義のことを何も知らなければ,これは何も言っていないのと同じである.
構造主義が批判したことは「実存主義の持つ,価値観の押し付けという側面」である.
もう少し言えば「実存主義は,実存主義を生んだ西洋の持つ構造が主義の生成に大きく関わっているのではないか」という批判である.
簡単に言えば家が違えば,しきたりも違うし生き方だって違うよ,という話しである.
実存主義は実存主義で,資本主義の発展に伴い個人に生じる不安,個人の主体性の喪失,社会に飲み込まれる恐怖などから逃れるための生き方を模索する方法を考える主義であるので,実存主義が悪い,というものでもありません.
ただ,すべての人間が「被投性」という,自分の意志とは無関係に世界に飛び出さなければいけない性質を理解し,自分の道は自分で選ばなければならないという「先駆的決意」を抱け,というのは無理があります.
そして実存主義は,ここから溢れた人間を「頽落的」であるとして受け入れません.
実存主義は不適合な生き方しかできない人間に救いを与えない.

別に,構造主義も救いを与えるものではないが,実存主義とは異なり,優しさがある.
意味が分からないと言われると思う.
私は自分でも無体物に対して優しさを覚えるのは可笑しいと思いながらも,その優しさが好きなのである.
数学には数学を成立させる構造である公理の妥当性を研究する,基礎論という分野がある.
そこで公理として与えられたものには,存在を許す優しさがある.
内包性公理,外延性公理と呼ばれるものを人間へ適用して説明しよう.
内包性公理とは,あなたがあなたであることを,言葉で規定することで示すことが出来る,という規則である.
外延性公理とは,あなたがあなたであることを,あなたの内面を列挙することで示すことが出来る,という規則である.
公理的なものは存在者に許可を与える優しいものだと,私には思えるのだが,別に僕はこれを誰かに押し付けようとは思わない.
内面に隠れた構造を調べ,その構造を測るうちに,構造を表現しうるものを具象化することに関心を抱き始めた.
それは可視化であり,文章化であり,つまりは抽象から具体への遷移である.

構造は確かに一意的に表されるものであり,それ単体で見ても美しい.
しかし私たちはしばしば,視覚的に表された幾何には構造が「隠れている」というような言い方をすることがある.
実際,様々なモノに構造が隠れているのだ.
さっきの数列や自然数がいい例である.
では逆に,例えばある系から生み出される抽象的構造物を一意的でなくとも視覚的に表現することも可能なのではなかろうか.
それも,その構造が美しく在るように表現を与えることが.

数学は存在を探求する.
私は数学をしているとは言い切れない,数学科の人間ではないから.
存在者に服を着せるのが,私のしていることかもしれない.
私は寄り道をし続ける.

  • No.148 by 匿名ゆき  2019-06-17 09:04:04 

黄色の線の内側

黄色の線の内側で、列車が到来するのを大人しく待っている。
重たい頭の重心がぐらついている。
笑顔になれ、幸せになってねという親の声が聞こえる。
白い綿毛がふわふわ、辺りで踊っている。
強風に煽られ不規則な動きをしている。
僕は誘われているのだと思った。
しかし、その瞬間、物凄い勢いで綿毛が僕に体当たりしてきた。
僕は生きていていいと言われないが、死んでいいとも言われない。

鬱の診断を受けてみたら、重度という判定が出た。
その診断には「以前まで興味関心を抱いていたものが極端に少なくなり、1、2つ程度の物事にしか手がつかない」という質問が含まれていた。
僕が僕であることは、何なのだろう。
僕は何だったのだろう。
今は、本当に、自分が消えてしまわないようにするので精一杯で、自分が好きだとか、それ以前に自己が喪失してしまうことが純粋に恐ろしい。
これを恐れることは、可笑しいのだろうか。
助けてほしかった、許してほしかった、駄目だった。
自分は自分でしか助けられない。

こんな、病気のような私だから、誰かから認められることはないだろう。
病気は隠さなくてはいけない、自分を隠さなくてはいけない、見せてはいけない。
私の中に存在していたはずの感性が消えかかっていて、苦しい。

  • No.149 by 匿名ゆき  2019-06-18 09:46:05 

夕日性 (2018/9/01-21:43)

夕日は私の手中にもあるのだろうが、手中にある夕日を他人に伝える方法を知らない。
仮に説明できたとして、説明しきった頃には夜になっているはずだ。
夕日そのものを伝えることは、恐らく誰にもできないのだ。
しかし夕日のもつ性質…夕日性についていくつか思うところを挙げてみるのはどうだろう?
それぐらいなら私にも出来るかもしれないし、そうしないといられない私がいるのも確かだ。
ならば少し夕日について掘り下げてみるのも悪くない。
もっとも、"それぐらいのこと"と言いながら、内心では全くそう思っていないのだが…。

まずは夕日と絡むと考えられる幾つかの芸術様式について話すことにしよう。
結論から話せば夕日は【形而上絵画】的であり、そしてその夕日は【ダダイスム】と【シュルレアリスム】の二つの様式を生み出しているように思っている。
3つの言葉について簡単におさらいしておこう。

【形而上絵画】とは、ジョルジョ・デ・キリコを代表とする画家たちの描く絵画のことである。
これらの絵画では、目に見えるもの、姿形のあるものを重視することなく、その背後に潜む…ある時は神秘的、またある時は真理的なものを捉えるために筆を走らせている。
この形而上絵画を描いたキリコという人間が面白い。
彼はニーチェやショーペンハウアーといった哲学者に傾倒した、実存哲学の種を蒔かれた一人なのだ。
形而上絵画というとき、私の頭にぼんやり浮かび上がってくるのはキリコであるので、彼だけに限定してしまってもいいかもしれない。
さらに言い加えておくと、私は晩年の彼ではなく彼が20代頃に描いた作品が好きなのだ。
彼の絵画の中でも、特にお気に入りなのは「街路の憂愁と神秘」である。
『現在、過去、未来のあらゆる宗教よりも、太陽の下を歩く人間の影の方が多くの謎に包まれている』という彼の言説からも、夕日を示唆しているような気がしてしまう。

【ダダイスムとシュルレアリスム】について。
これらは芸術史を少し追ってもらえると分かるのだが、実はこの2つの様式の成立にはキリコの多大なる貢献があった。
彼の没頭した哲学的思考は、後のダダイスム的思想に繋がり、彼の描く世界は、シュルレアリスム的思想に繋がった。
私はシュルレアリスト的人間であるから、ダダイスムとの棲み分けには気を配らなければいけないのだが…出所が同じなだけに区別が難しい。
しかもシュルレアリスムはダダイスムの中から分離して生まれているわけで、違いが分かりにくくなっている。
そのうえ、芸術的手法は何らかの偶然性に委ねている部分で似通っている。
しかしこの二つは明らかに異なっているのだ。

【ダダイスム】とは、理性を否定する活動を指す。
意識や作意を否定し、言語や作品から一切合切意味を奪い去る活動のことを指す。
既存の概念を破壊しつくした先に何が残るのか?
ダダイストはそんなことに興味をもっているわけだが、最終的に残ったものすらも自分の手で壊すか、取り入れてダダイスム(自己)を捨て去るか、二つの選択に悩まされ続ける。
一種の自傷行為のようにも思える。
日本作家でダダイスムを描いた有名な作家の一人に坂口安吾がいる。
彼の「いずこへ」という物語は、ダダイストの悲痛な自傷行為が映し出されているようで…同じ悩みを抱えている節があるのであれば読んでみる"価値"はあるかもしれない。
(むろん、その価値は後に否定されるのかもしれないが。)

【シュルレアリスム】とは、「シュルレアリスム宣言」という本のなかで『男性名詞。心の純粋な自動現象(オートマティスム)であり、それにもとづいて口述、記述、その他あらゆる方法を用いつつ、思考の実際上の働きを表現しようとくわだてる。理性によって行使されるどんな統制もなく、美学上ないし道徳上のどんなきづかいからもはなれた思考の書きとり。』『シュルレアリスムは、それまでおろそかにされてきたある種の連想形式のすぐれた現実性や、夢の全能や、思考の無私無欲な活動などへの信頼に基礎をおく。 他のあらゆる心のメカニズムを決定的に破綻させ、人生の主要な諸問題の解決においてそれらにとってかわることを目指す。』(Andre Breton, 1924, 巌谷訳, 1992, p.46) と定義されている。
日本語では超現実主義と訳されるが、これは超現実で区切るのが正しい。
代数的整数論が、代数的整数で区切られるように…。
日本では、シュールと言えば「不思議で、奇怪なもので、笑ってしまうもの(不安を感じてしまうもの、と言った方が分かりやすいかもしれない。)」のように捉えられている。
これは通俗的な言葉になっているため、今更修正することはできない。
だから僕たちはシュールとシュルレアリスムを区別して語らねばならない。
では、どのような違いがあるのだろうか?
これは私がシュルレアリスムを感じるときの話になるが、確かに作品を見て「不思議だ、奇怪だ」とは思う。
だが作品を鑑賞して、笑ってしまったり、不安を感じた時、それらは原因不明なものでなくてはいけないものだと思っている。
不明瞭な感情の揺れ動きを理性的に説明されることがあってはならない。
上の定義を私なりに言い換えれば、通常、理性によって処理されるであろう出来事を、無意識や偶然性を駆使し、時制や順序などといった因果関係を一旦綻ばせ、再縫合するような作業をシュルレアリスムと呼んでいるのだと考えている。
日本作家でシュルレアリスムを描いた作家の一人に安部公房がいる。
だが彼はシュルレアリスムだけを描いているわけではない。
「赤い繭」などを読むと、形而上学的な自問自答が繰り広げられていることが分かる。
つまり彼は、夕日でもあるのだ。
だから僕には夕日である彼を、他人に伝えることが出来たという実感が沸いてきた経験を持ち合わせていない。
彼の作品にシュルレアリスムの技法を用いた幾何学的な補助線を降ろす悦びを伝えるのは、とても難しいことなんだ…。

3つの単語をおさらいしたところで、私はこれらを繋ぎ直さなくてはならない。
だが、まぁ慌てることも無いだろう。
折角だから、シュルレアリスムとダダイスムに対応しうる音楽について語ろう。
【シュルレアリスム】に対応するのは【プログレッシヴ・ロック】だと思っている。
これは私が勝手にそう思っているだけだから、様々な意見があると思われるが、基本的にプログレが文学的で詩的であることに疑いを持つ人はいないと考えている。
私がシュルレアリスムにプログレが対応すると思っている理由は、この二つに共通する性質、"不明瞭な物差し"にあると思っている。
何をするにしてもそれは"そう"なのか、ということを病的に意識せずにはいられなくなる。
自分だけの危うげで繊細な物差しで物事を測らずにはいられなくなる。
(注意してほしいのは、自分の物差し"だけ"で判断しているわけではない点である。彼らは部分的には独り善がりでありながら、意外に他人の意見には寛容なのだ。)
悪徳から得られた刹那的衝動に溺れる享楽者を常に脳内で踊らせているくせに、何事もないように振る舞い生活する。
日常に潜む作為的な微笑みを見つけては、それらをレシートの裏に書き殴る。
あらゆる物体・現象の中継係を担わされ、それらの間に線を結ぶ際に必然的に生じる粉末を楽しんでいる…。
このような感覚が両者に共通していると思われる。

【ダダイスム】に対応するのは【パンク・ロック】だと思う。
僕はパンクを好んで聴くわけではないので、話半分に読んでもらえるとありがたい。
これは上記の対応よりは分かりやすい。
二つの間に共通するのは、既存の概念を破壊することであるからね。
型に嵌まった自由や理想を押し付けられることへの反発。
抑圧された感情の解放。
暴力性の誇示。
彼らはカタルシスを感じているのかもしれないが、気が付かない内にカタルシスに対抗できなくなっていく。
原因が自身にあると分かった時には手遅れで、二律背反な感情で自分を保つのが難しくなっている。
自己矛盾的な存在ゆえに、この二つは衰退していったのだと思われる。

ここで面白いのは、ダダイスムからシュルレアリスムが生じたのに対して、音楽史を見てみるとプログレが先に存在してパンクが生じたという、順序関係の入れ替わりにある。
破壊に対しては創造を、創造に対しては破壊を…と、見えない天秤が釣り合いを取ろうとしているように感じられた。

さて、夕日性の話に戻そう。
私は、夕日性を破壊と創造の、一見相容れることのない概念の混合物のように感じているのかもしれない。
混合比は恐らく人によって異なるが、その比率がどのように決定されるかについては私の中では結論が出ていない。
夕日は存在を一時的に透明にする。
影だけを浮かび上がらせて、自分が何者であるのか考えさせる。
見るも憐れな自問自答と宣言を繰り返させる。
無意味だとは分かっていてもそうせずにはいられない。
何故なら、意味のないことを繰り返すなかに破壊と創造の種が隠れているのだから。
書くこと、生きること、その他あらゆる活動は等しく無意味なのだろうが、私はこれからも夕空に溶けながら「悪くないな」と納得し続けるのだろう。



…これを記述した当時は,上記の思想や音楽に心から熱中していた.
この頃は,私特有の気楽さというか,心に余裕があったような気がする.
適当さがあったような気がするよ.
今も好きなのだと思う.
しかし,何か音楽や思想の話をしても,演技じみているというか,ぎこちなさを感じてしまう.
好きなものを好きと言っていいのか分からない.
必死に好んでいるふりをしているような感覚,好んでいいのか分からなくなってしまってから取り戻すふりをしているような感覚.
数学への感情と,夕日性のみ残して消えていった自己.
今はこれだけが私で,これを否定されてしまったら,もうそれは私ではない,私によく似た機械になってしまう気がする.

  • No.150 by かささぎ  2019-06-19 15:56:09 

discordも君のラインアカウントも消してしまったので、ここに書きます。
今は自分では冷静な状態だと思っています。
全て君のせいだったというつもりも、全て私のせいだったいうつもりもないです。
また、もう引き留めたい気持ちもないです。そんなことしても無意味だから。

ただ関係性をこのまま見ないふりをし続けてうやむやに無いことにしていくのもどうかな、と思います。
別れるならきちんと清算するのがよいのではないでしょうか。
他者と新しい関係を築いていくためにも、自分のことに集中するためにも。

  • No.151 by かささぎ  2019-06-19 17:39:56 

自分の意向を表明せずに、決断を委ねて返事を急かしていたのが今まで君の負担になっていたのかもしれません。
なので先に私の気持ちを示しておきたい。

別れましょう。
ここ数日間の君の態度で、君のなかには私と一緒にいたい気持ちがないのだとよく分かりました。
私は私を避け続ける人に好意を人に続けられるほど懐の広い人間ではありません。


早く書けと急かすつもりはないですが、返事は待っています。

また、もしも君が私から思想や小説音楽に関する嗜好を抑圧されていたように感じていたなら、それは残念です。
私は君の嗜好を尊重したいと思っていたし、親しくなったきっかけも芸術や小説の話をしたことからっだったのだから。好きなものは好きだと言えばいいし求めればいいと思う。君の精神なのだから。

諸星大二郎の漫画は郵送か人伝で返して下さい。
友人にも布教したいと思っているので。

  • No.152 by 匿名ゆき  2019-06-19 19:08:52 

僕は君の前で,自分の好きな何かを話すのを恐れていました.
好きなものを話すと,自己愛に結び付けられてしまい,単に君がそれを好んでいるだけで,私は別に好きではない,といった表現に類似する言葉に接するたびに,僕は何かを言うのが怖くなりました.
抑圧だったのではないかと思います.

僕が君の傍にいてはいけないのだと思うようになりました.
君と別れようと思います.
出会い立ての頃の話までされてしまった以上,僕には何も言い返せません.
最初から,と言われてしまった以上,微塵も信用されていないのだと思うと,涙が込み上げてくると同時に,マウスのカーソルの様な白い紙を見付けた時の君の表情や,大学前で憂鬱な気分で,笑い飛ばすことも出来ない現実に悲観にくれながら,やつれた君の横顔を思い出したりしてしまいます.
私の行動は確かに,君を遠のかせるようなものでしたが,名残惜しさなどとは似ても似つかない感情が一日中繰り返し現れていました.
他の人を選んでいたら,という言葉を見たり,君が名状しがたい感情を寄せていた人間に対する言及を見たりするたびに,早く飽きたいと言われるたびに,世話係だと言われたりするときに,僕が何か変わらなければならないのだと思うようになりました.
それもきっと君であり,それも全て含めて大事にすることが,僕にはできませんでした.

僕の言葉は君の前で全て嘘になります.
君は僕の信じているものを,信じることはありませんでした.

今まで僕が君の前から離れようとするたびに,僕は君のためを意識していました.
結局は自分のためなんだろうと,世ではよく言いますが,違います.
ただ今はもう,違うんです.
僕の心が持ちませんでした.

君への言葉,思い,感情が君の前で全て空しく消えていくのが,無意味にされてしまうのがどうにも耐えられませんでした.
いつも,待たせてばかりでごめんね.

本は郵送します.
返答はいりません.

  • No.153 by かささぎ  2019-06-19 20:31:39 

ごめんなさい。
返答をさせて欲しい。

私の意識していなかったそんな言葉までが君を傷つけていたとはしらなかった。
後悔でずっと涙が出てくる。
私は本当に君のことが好きだなのに、相手もそうじゃなかったらどうしようと思うとずっと怖くて、特別なのだと言って欲しくて、ずっと試すようなことを言い続けていた。

別れようと打った瞬間でさえ、そういう願望があったと思う。

私は君が好きです。今も好きです。飽きることはありませんでした。
名状し難い相手に抱いているのは嫉妬で、君や好意とは関係のないものです。

ごえんなさい。傷つけてしまった。

  • No.154 by かささぎ  2019-06-19 20:41:08 


私は君のプログレへの拘りの強さから、素人が嗜好を示してはいけないような気がして、無関心を装っていました。
私は佐井好子やzabadakが好きだけどそれはきっと君にとっては邪道だと思ったから。
そして確かにプログレを一番好きなジャンルだとは言えないけれど、プログレを好む君の嗜好は好きだったと思う。

  • No.155 by かささぎ  2019-06-19 20:48:32 

いざ別れの言葉を目にすると、今まで死のうとした時も感じたことのないような感情がこみ上げてくる。
仕方ないのだと気持ちを整理できるほど大人になれず、君を傷つけても君のそばにいたい、いさせて下さい、と頼んでみるほどエゴイスティックにもなれず、どうすればいいのか自分でもよく分からない。

そこまで君を憔悴させてしまったことを申し訳なく思う。
そして今まで私の絵や文章を好きだと言ってくれたこと、一緒に廃墟探索に行ってくれたこと、何気ない時間に手をつないでくれたこと、とても感謝している。


  • No.156 by かささぎ  2019-06-19 20:53:34 

私は多分他の人を好きにならない。
猜疑心の問題ではなく私の嗜好の問題で。

多分、今まで生きてきた中で、私は一番情けないことを言っていると思うのですが、
もう期待はできないけど、君とまた交流を持てる日が来たらいいなと淡く思いながら、今後もひとり生きてくと思う。

  • No.157 by かささぎ  2019-06-19 20:58:05 


いつか、自分のことを深く傷つけた人間ともう一度関わってやっても良いと君が思ってくれる日がもしも来たら、そのときはまた声をかけて欲しい

  • No.158 by かささぎ  2019-06-19 22:12:19 

もう君が見ているのかも見ていないのかも分からないけど、付き合っている間君に言っていなかった心情を言おうと思う。

私のなかにあったのは、君に変わって欲しいという気持ちではなく、自分は変わらなければいけないという焦燥感でした。

物理をやらなければいけない、物理に興味を持ちたいのにできない焦燥感は上位互換くんへの言及に繋がりました。
君に依存的になってしまった自分に嫌気がさし、もしもそんなに好きではない人を選んでいたら……などとよく考えていました。君に飽きたら…も根っこはそこにあります。
世話係という言葉も、他人に世話をされている自分に向けた自虐的な言葉だった。

また私の中で君の元彼女の存在が大きく拡大され常人離れした魅力や能力を持ち合わせた何かへと変貌し劣等感で押し潰されそうになり、この誇大妄想を絶ちきらなければと思い、実際の彼女に会いに行きました。
彼女に魅了されていたからではなく、君との関係性を改善したかったからでした。

プログレに関しては前述した通りです。
自己愛と結びつけ~、はピンク・フロイドのCDをもらった時のことだと思います。
ピンク・フロイドは君と元彼女にとって思い出深いバンドだったみたいだから、私も彼らの曲を好まないと愛されないのだろうかと、とても怖くて、なぜ私にそれをCDを与えてまで勧めたのかと詰問した覚えがあります。
君の嗜好を抑圧する意図は全く亡かったのだけど、ごめんなさい。

君がかけてくれた言葉全てを信頼することはできませんでした。
信じたいのに怖くて不安になって、自分でもどうしようもできなくなってしまうことが多かったです。
でも、整形は止めようかなと思い直したこと、浪人生そして大学一年の間止めていた絵をまた描き始めたこと、幻想を好んでいてもよいのだと思えたこと、君に褒められた長い髪をよく手入れするようになったこと……少しずつ変わったことはありました。だから、君の言葉全てが無意味だったという事はないです。

この二年間、私は君から色んなものを受け取っていたと思う。

自分の気持ちを色々と素直に言えなかったのは、私の勇気がなかったからです。

  • No.159 by かささぎ  2019-06-19 22:19:22 

切実に一週間前に戻りたいです
別れようと送った五時間前でもいいから、戻りたいです
できることならもう一度、君の方の校舎でお酒を飲んだ日に戻りたい
なぜ好きだと早く言ってくれなかったの、と言うくらいなら、あの日私が好きだと言えば良かったのです

  • No.160 by 匿名ゆき  2019-08-03 03:53:40 

多世界解釈

『幽霊は存在すると思う?』
四年前の放課後,自習室に向かう僕に声がかかった.
「どうだろう.いてほしいなとは思っているよ.」
『ふ~ん.』
「ここじゃない世界なら存在を認められていたかもね.」
彼女は何か不満そうにも怪訝そうにも見える表情で僕を見つめてきた.
やっぱり幽霊がいてほしいなと思うのは変なことなのだろうか.
それとも幽霊とは量子,量子的な状態の重ね合わせのメタファーだったのだろうか.
エッシャーの作風に影響を与えたペンローズの三角形,そのペンローズは量子脳理論という一見トンデモ話を展開している.
死後,意識は脳から出て拡散し,別の生命体と結合し生まれ変わる,などと話しているらしい.

近年は放送連盟の奴らがうるさいからな.
彼らの方でも顔を出せない事情があるらしい.
其処彼処に幽霊が存在していることが証明されたら,肩身の狭い思いをするのは僕達だというのに.
まぁ,好きなだけ迫害するといい.
不法投棄の瞬間を一瞥される気まずさに比べれば,幽霊を蔑ろにすることは気にならないらしい.
科学の一分野では存在性の曖昧な対象を平気で取り込んでいる.
案外科学的なものの方が霊的なものを無意識のうちに肯定しているのかもしれないね.

物理学…彼女は宇宙創成の一瞬に起きた出来事に強い関心を抱いている.
物理学とは他の学問と比べてどう異なるのだろう.
数学には形而上学的理想への接近がある.
我々には数1を感じることは出来ない.
物理学は数学とは異なり,現実的で感覚可能なものを記述する学問なのではないだろうか.
感覚可能なものが先に存在し,それに対応する数学的表現は単なる記号に過ぎないのではないか.
いや,数学的概念が先に存在し,それに則る形でしか存在しえないのだろうか.
朦朧とした単調な歩みの中で絶えず疲弊を繰り返し,原理と構造の相互浸透の過程で何を見るのだろうか.
これはきっと理論物理学と数理物理学の関係に置き換えられる.
彼女が前者で僕は…

「不思議だね,ずれてるのにこんなに惹かれ合ってしまったなんて.」
『君が一方的に僕のこと好いているだけだよ.』

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