匿名ゆき 2014-11-23 17:15:10 |
通報 |
フロイトとハイデッガーが根にあったのですか……やっと得心出来た気がします。
前も述べたとおり、シュルレアリスムは絵画から入ったので今度詩の方も読ませて頂きますね。
ありがとうございます。
勘違いがないように言いますが、私は貴方のことが好きでした。
それこそ、自分より大きな存在を眺めているかのように。
貴方の世界に触れて、自分の知らない世界を知って、さらに自分の世界を深めることが出来ました。
それでも貴方の世界は私から見るとまだ霞がかかってしまうみたいで。
やっぱり大きいなぁ;;
さようなら…。
弁明
はじめに、下げる理由について
残された住居から思い出の品だけ奪い去るのは、あまりにも無機的ではないでしょうか。
僕は―
----------------
こんにちは、やしろさん
ありがとうございます。
いきなりですが紹介したいトピを見かけていたので…
質問・相談カテより
俺は『しんじ』る
ある人の、性格の軽量化前の姿です。
私は言葉を交わした事がないですが、文字を追うだけでも楽しめました。
やしろさんへ
私は、理由を言えない苦しみ、に苛まれています。
生じる痛みを苦しいと感じれば感じるほど
相手を傷付けてしまう弱音を漏らしそうになってしまいます。
先天性の自責思考故に自身との葛藤の最中、押し潰されてしまいそうな思いです。
脈絡のない話をしてしまってすみません。
ナツメグさんへ
フロイトはブルトン、安部公房、ハイデッガーに至っては完全に安部公房の影響を受けています。
(語弊がある言い方ですが、要するにこの学者二人を知る鍵となる人物を紹介しています。
順番は大切で、哲学に土足で踏み入ることが出来るほど賢くはないということを知っていてほしいのです。)
小説家ありきの思想奪取の為に穴だらけではありますが、目指す場所が哲学領域ではないので朝を迎えられます。
興味はあるので、ゆっくり紐解く時間があれば挑みたいところです。
少しだけ話すとプラトンのイデア論に興味がありますね。
―Whom the gods love(die young)
有名な数学者、エヴァリスト・ガロアはこの諺を体現したような人物で
イデア界から過剰にイデアを手繰り寄せた為、粛清されたなんて話もあるんです。
存在するのか分からない定義に、現実の事象が重ねられる一瞬が好きですね。
シュルレアリスム、使い方さえ誤らなければ最高の素材になります。
これ単体では旧世代の遺産とされているので(私はそう思っていませんが)、世間の関心は薄いですが
そこへ数学、哲学、恋愛感、美術史…放り込むものは何でもいいかもしれない。
また、シュルレアルの絵の具を練り混ぜるだけで、ある程度新しいアイデアが降り注いできます。
実践の段階にまでは移せておりませんが、これで一儲けしようなどと考えたりしています。
しかしそれは小説家に非ず。
僕の世界はハリボテです。
そこに菓子類の包装紙を控えめに飾り付けているだけですよ。
一年寝たきり、一周遅れ。
一年浪人、さらに一周。
最早包装紙も風化し始めて、破れた穴から話しかけているだけなのです。
私自身の視野が狭いのですから、当然話せる世界は小さく、それは冷静に考えると分かっていただけるかと思います。
遅れたお返事でごめんなさい
そして訪れてくれてありがとうございます。
----------------
―きっと間違ってしまった…。
為す術なしの電光壁の前で一日の周期の長さを噛み締める。
孤独ならば多弁になる。
さて、この命題。
僕は必要十分条件の檻から抜け出せないのだろうか。
トピックの紹介と、
御返事を感謝します(^^)
其のトピック、
存じていました..w
思索の集積体ですね
途中迄なら、
拝読をしたコトが
あるのですけれども、
折角なので、
此の機会にまた、
読み進めてみようと
思います..*
今は苦悩の中に
いらっしゃるようですね
現状から雪解け迄の間も
主様が時間と
仲良くあれますように、
思いを寄せさせて下さい
こんばんは、やしろさん
思索系のトピックの場合だと
自分に合うか合わないか、これが大きな問題になってしまいますね。
私もどちらかと言えば思索…詩作をしていたのですが
一度読む側に立ち回ると、自身の投稿したものが読みづらいものではないか
色々と悩まされました…。
やはり読んで下さると嬉しいですが
読まれなくても構わないんです。
合わないものを無理に取り入れようとすると、いつか反動がきてしまいます。
やしろさんも体が反応するものに重点を置いてみてはいかがでしょうか。
ありがとうございます…。
今の私には会話できる人がいなかったので
言葉があなたに届いただけでも嬉しいです。
やはり、一人の時間は苦手です。
孤独と言う名の沼に足を飲み込まれると苦しいものの、思索だけは進むので
自ら出口を塞いだ私は自己矛盾に耐えられなくなり
戻ってきてしまいました…。
『ぱじゃま』を着た郵便ぽすと(投函)
こんばんは、お元気ですか。
一度で溢れるほどの手紙を送ってしまうかもしれません。
その時はその赤い瞼から白い涙を流してくれますか。
ぱじゃまを着たまま、月の浮かぶ朝を迎えて
夜は月光で蓄えた熱を消費する。
今は初めての朝から、2時間前です。
それは朝ではなかったかもしれません。
ぽすとの隣で朝を待ちましょうか。
Serial experiments lain
これはアニメなのか
これはゲームなのか
触れている領域は
情報工学
心理学
哲学
欠けた僕の思考にぴたりと嵌まる
大好きなアニメの一つだ
アニメの領域を越えていて
現実と非現実の境界を破ろうとした意欲作
名前の通り実験作でもある
このような作品は今後も生まれてくれるのだろうか
僕らはこれを越える世界を作り上げなければならない
何も一人で成し遂げる必要はない
僕はあくまで情報工専門だから
他の分野の人と話し合える程の知識さえあれば十分さ
科学者が数学者を呼んで計算させるように
協力して歯車を回そう
きっと安部公房は、これを一人でもやり遂げたろう
しかし彼は医学、僕は情報工学で勝負する
名声は要らない、大勢でいい、面白いものさえ作れればそれでいい
Q.
A.
囚人のお飯事
回答接着
さて、ここで問題です。
Q.(α)
A.私はゆきです。
問題考察
さて、ここで問題です。
Q.(α)内に当てはまる問いは?
A.(貴方は誰ですか)という問い。
模範解答欄[1]
Q.貴方は誰ですか。
A.私はゆきです。
回答接着
さて、ここで問題です。
Q.(β)
A.(貴方は誰ですか)という問い。
問題考察
さて、ここで問題です。
Q.(β)内に当てはまる問いは?
A.(貴方が一番答えにくい問いは何ですか)という問い。
模範解答欄[2]
Q.貴方が一番答えにくい問いは何ですか。
A.貴方は誰ですかという問い。
回答接着
さて、ここで問題です。
Q.(γ)
A.(貴方が一番答えにくい問いは何ですか)という問い。
問題考察
さて、ここで問題です。
Q.(γ)内に当てはまる問いは?
A.(貴方にとって回答を得たい問いは何ですか)という問い。
模範解答欄[3]
Q.貴方にとって回答を得たい問いは何ですか。
A.貴方が一番答えにくい問いは何ですかという問い。
死神の闊歩。
―急停止。
お前に足はないと思っていたよ。
暫く振りの来客は僕を13段の階段へ誘う。
手帳に書かれていた奴等の言葉を思い出す。
『他人から与えられたものを喜ぶことを許されるのは、自身が初めて現れた時のみだ』
自分が誰だか分からないにも拘わらず、名前を授かれば歩いていける。
これは僕の飯事と食い違う。
名前という煙で視界を誤魔化しているに過ぎない。
見つからないように破り捨てたが、手帳に残された惨劇の跡を見られて寿命を短くしたようだ。
名無しの国の住人は全員名無し。
舗装されない砂の道を作り上げていると、名前をもった連中が取り押さえに来た。
濁りきった水溶液は僕らに偽物の安定を強要する。
一滴ずつ、ぽたりぽたり。
僕らの半数は精神失調に陥り一般的社会の住民へ生まれ変わってしまった。
耐えた仲間は収容所へ送られて、毎月一人ずつ落とされる。
名前のない人間は突然姿を消しても構わないのさ。
連中が僕らを落とせば落とすほど、連中は名前を失う方向へ意思が働くだろう。
奴等の慌てる様子が見れないのは残念だが、まぁそれも悪くない。
名無しには半端な幕引きぐらいが心地いい。
一足先に名前の無い世界で待っているよ。
音楽ゲーム考察
(音ゲー用語多め)
たまには自分のことも話しましょうか。
ポップンミュージック。弐寺。
最初はまったくできないんですよね。
手元を見ないとボタンすら押せず、指の関節まで痛くなる。
そして一回のプレイ100円。
これは音ゲーマーなら共感してもらえるかもしれませんが
私は1プレイの為にお昼代を削るほどのめり込んでいました。
音ゲーは麻薬ですよ。
始めたきっかけは
インターネットで「シュレーディンガーの猫」や「ピアノ協奏曲第一番"蠍火"」
いわゆる高難易度曲をクリアする動画を見て格好よく感じたからです。
もしくは、自己の領域を広げ共通の話題が欲しかったのかもしれません。
音ゲーマーの特徴。
踏み込まなければ分からないある種奇行とも言える行動。
首傾げ。振り向き。リザルト画面撮影。
音ゲーマーは自虐的かつ、他人に迷惑をかけないよう立ち回らなければやっていけない。
外部の眼は妬みの眼ではなく、侮蔑と嘲笑の眼であることを理解すべきだ。
仮初めの自尊心を身に纏い硬貨を投入する。
まぁ、いずれ視線は気にならなくなるから問題ない。
これは利点であるようにも思えるが、そこまで考える必要はないので純粋にゲームを楽しみましょう。
もう1年はゲームセンターにも訪れていないから腕は落ちたろう。
ゲームとは言えども、使わない公式は忘れてしまうように能力は落ちていく。
音ゲーの醍醐味はどこにあるかと聞かれれば、それはクリア出来なかった曲をクリアすることにある。
壁が高いほど乗り越えた時は嬉しい。
この壁が問題なんですよね、曲ごとに特徴があります。
二重階段、螺旋階段、同時押し、三角押し、辛ゲージ、辛判定、桂馬押し、乱打、左右振り、皿、ソフラン、デニム…
同じレベルの曲でも苦手な特徴が出ている曲はなかなかクリアできません。
辛ゲージ、ソフラン、同時押しが苦手でしたね。
やめるまでポップンはニエスケリナのトイサイダー村の住人でした。
もう一つの醍醐味は共感にあります。
『デニムしすぎ』『穴クエの灰』『暗記して練習』などなど
知っている者との会話が楽しいんですね。
無謀な挑戦が大好きで、パフォーマーも多いです。
台が開くのを待っている時間も楽しめますね。
今となっては思い出ですが、音ゲーはまた挑戦したいです。
いくつか好きな曲を紹介しましょう。
好きなコンポーザーは佐々木と2MBです。
(○はプログレしてると思う曲)
○Timepiece phaseⅡ
http://youtube.com/watch?v=m25vchYfIfA
○スケールアウト
http://youtube.com/watch?v=F56ZzSEVA1A
オリエンタルミソロジー
http://youtube.com/watch?v=wpfwC9gXu4g
ZETA -素数の世界と超越者-
http://youtube.com/watch?v=YK_-Cw6PmkY
○量子の海のリントヴルム
http://youtube.com/watch?v=tDEsmrhCu6A
○リリーゼと炎龍レーヴァテイン
http://youtube.com/watch?v=-Z8FcJQbwj0
○ヴェラム
http://youtube.com/watch?v=8r_us5tTQ_Q
○少年は空を辿る
http://youtube.com/watch?v=YO2z-VmrKyo
○Last song
http://youtube.com/watch?v=c2pL86MUf5
Healing Vision -Angelic Mix-
http://youtube.com/watch?v=BcOcwJeqWuk
聴いているとゲームセンターへ駆け込みたくなりますね。
訂正
○Last songのURL
http://youtube.com/watch?v=c2pL86MUf5c
閑話休題
個人トピックに私と同じく情報工志望の子がいるみたい。
同じ場所を見る人がいるのは嬉しいことだね。
今年、一緒に頑張りましょう。
いいんじゃないですか、ハリボテでも。
ソクラテスではありませんが『無知の知』なんて言葉もあるくらいですし。
薄っぺらい自信家よりは、ゆきさんのような苦悩を抱えながらも自分を見詰められる人の方が私は好きです。
アナタは思ったままのことを書き落とせばいい。大衆を意識するとどうしても世界観がチープになる。その点此処は濃密です。
どうぞアナタのままの世界を。ハリボテの方が私も観覧し易いというものですっ。笑
そして…おかえりなさいませ。
雪降る星に太陽が近付いてしまった、ただいま
下げる理由は最早存在しない。
ならば上げてしまおう。
しかし勘違いしてはいけない。
下げる理由がないからといって上げるのはいくらなんでも断続的過ぎる。
ほんの一部途切れた線路を貨物列車が駆け抜ける程度には心細い。
錯誤的線路
(translucent rail)などは必要ない。
寓意的線路
(transparent rail)の上を跨ぎたい。
可視から不可視へ、その境目はどこにあるのだろう。
赤外線、紫外線、君らの統べる空間を覗かせてくれないか。
これからは一時の間違いで昇降を繰り返そう。
受動喫煙の夢を見るのはやめにしよう。
適材適所、森の中なら発火を待たずとも紐さえあれば十分さ。
紐の片方に過去をくくりつけて、もう片方で体を縛り付ける。
死ぬまで過去はおもりとなるのだ。
過去を投げ上げて枝に引っ掛ければ、空中にぶら下がり詩を歌う。
『旅に出よう テントとシュラフの入ったザックをしょい ポケットには一箱の煙草と笛をもち 旅に出よう…』
高野悦子、彼女にSNSがあれば気苦労せずに済んだろうか。
世界からの脱出はなかったかもしれない。
ニュース『看板落下』
少し前話題になっていたけれど、あれが直撃したら痛いだろう。
老朽化が原因で惨事が起こるようだけれど、高い位置ある看板なんて自治体だけでは全ては確認出来ない。
看板の老朽度を調べ上げて、殺人なんかに応用できないかな。
まぁ一般人が梯子類を担いで看板を調べて彷徨うには、視線が多すぎるよ。
しかし自治体ならば多少の労力を払えば問題なく調べる事も可能だろう。
…すでに一部の事故は自治体によって仕組まれたものだったのでは?
自治なんて元々自分と相容れないものを排除することと大差無いしね。
また、ファフロツキーズとして雨の代わりに看板を降らせるのも面白いだろう。
ただいま、もも
>>18 >>21 >>23 >>44
>>45 >>48 >>51 >>60
貴女を描き録るキャンバスなら用意してあります。
桃洩れ日の差す僕の集積回路は短絡してしまったようだ。
お絵描きの練習、絵の具の調教も済んでいます。
色の三原色、光の三原色…
貴女の知らない三色目の僕は此処にいますよ。
あなたには虚像に見えますか?
実体≠実在
仮空≡現想
朝⇒離散化
夜⇒集合化
s.t.N=2
_ _
Y∩M=φ
∴告白協議
○Y/N×
return 0;
先日購入した彼の創作ノートに感銘を受けた(全文引用)
安部公房への入口を探すのは容易だが、入り方を探るのは難しい。
一般的な中学生には彼を理解できる者はほとんどいないだろうから、紹介の仕方も難しい。
高校生以上なら新潮文庫の
『高校生のうちに読みたい本、100選』
などにも紹介されることがあるが、100冊も紹介されて目を通せる高校生はあまりいない。
ちなみに、流し読みした人なら見掛けていると思いますが
フランツ・カフカの『変身』
これは必読ですね。
安部公房を読む前に触れておきたい一冊です。
僕は『箱男』の扉から入りましたが、間違っていなかったと思います。
面白いですよ、別の作品にまた別の作品がリンクしていく感覚を味わえるのは
僕が読んだ中では安部公房とエドガー・アラン・ポーぐらいですね。
彼に興味をもったはいいものの、扉を選べなくなったら僕に聞いてください。
選ぶためのヒントなら教えてあげられるかもしれません。
全文書き写しを携帯で行うのは如何なものかと思ったが、音と文字が反響して調和している。
やり終えてみると、これが結構頭に浸透する。
改めて考えると、歌詞等を携帯で書き写す行為も、そこまで悪いものではないのだろう。
以下、全文引用。
安部公房『笑う月』より
たとえば、タブの研究
タブというものが存在しているらしい。
あいにく、タブについての情報は、まだひどく不十分なものだ。
大きさも、形も、ほとんど知られていないのが実情である。
ただ、はっきりしているのは、それがある特定の人物――仮にA氏としておこう――にとって、きわめて重要な存在であり、しかも、A氏以外の者にとっては、まったくなんの利用価値もないということだ。
最初ぼくは、誰か親しい者から残された、形見の品のようなものを想像した。
辻褄は合ってくれるし、納得もいく。
A氏が、問題のタブについて、その重要さの意味を、他人にうまく説明できずにいるというのも、むしろ当然のことだろう。
だが、情報はさらに続けて、A氏にタブを提供しつづけているという、Bなる人物を登場させ、ぼくをすっかり混乱させてしまうのである。
タブはそのB氏によって製造され、定期的にA氏に供給されつづけているらしいのだ。
ということは、タブが形見のような保存に耐えうるものではなく、なんらかの形でA氏によって消費され、一定の期間をおいてB氏から新製品の補給を受けなければならないことを意味している。
つまり、食料や日用品のような、一種の消耗品らしいのだ。
それにしても、よく分らない。
たった一人の人間のためだけにしか役に立たない日用品。
あいにく、いくら考えてみても、思い浮べることが出来ないのである。
腑に落ちないと言えば、タブの供給者であるB氏――男女の区別は、聞きそびれた――の存在も、いっこうに釈然としない。
タブが、A氏にしか無価値だとすれば、当然B氏にも無用の長物であるはずだ。
まして、A氏がタブの使用法を他人に説明出来ないとすれば、B氏にとっても、われわれと同様、まったく不可解な代物であるはずだ。
そんな、用途も効用も分らないタブを、B氏はいったいどうやって製造したりできるのか。
考えられるケースは、一つしかない。
B氏がA氏からタブ製法の設計図、もしくは処方箋を渡され、自分でもわけの分らぬままに、ただその指示に従って仕事をしているという場合だろう。
つまり、まったく職人的な、ただ報酬だけが目当ての請負仕事である。
だが、情報は、B氏がタブの製法をA氏に公開伝授できないところに、問題の本質があり、それがB氏の悲劇であり不幸の種なのだと指摘しているのだ。
もしA氏がタブを自給自足できるようになれば、B氏もタブから解放されるのだが、それが不可解なばかりに、自分にとってはなんの価値もないタブなどに拘束されつづけているというわけである。
べつに報酬目当てでもなければ、製造法の出し惜しみをしているのでもないらしいのだ。
つまりB氏は、使用目的も分らぬまま、タブの生産に追われつづけ、A氏はA氏で、正体も分らぬままにただ消費をつづけていたということになる。
これはぼくの想像にすぎないが、もしかすると、B氏のタブ製造の作業内容には、なにかまったく意識下の、かなり偶然の工程が含まれているのではなかろうか。
多少とも使用方法についての合理的な見通しに立っていれば、その工程を秩序立てて、誰にでも伝達可能な教本をつくることだって出来たはずだろう。
しかし、タブのどの部分が、どの性質が、A氏にとって欠くべからざる要素なのか納得できないかぎり、鳥が卵を抱いて雛をかえすように、ただその結果を示し、提供するしかないわけである。
さて、ここまでが、夢の中でのタブ研究の成果である。
覚めた時ぼくは興奮していた。
重大な経済法則を発見したような気がしたのだ。
有名な数学者が夢の中で大発見したというような話も、あながち嘘ではないと、ひとりでうなずいたりした。
いつものようにテープに吹込んで、半月たった。
以下は、そのテープをもとに、覚めた意識で行った推理である。
テープを聞き返して、まず気になったのは、そんな例外的なタブなるものを、B氏の悲劇だとか不幸だとか、ことさら同情的に強調している点だ。
たぶんB氏が、心ならずもタブを生産しつづけていることを言いたかったのだろう。
それは同時に、二つのことを暗示しているように思われる。
一つは、B氏が一方的に製造を中止できないほど、タブがA氏にとって不可欠な物だということ。
たぶん、生死にかかわるほど、かけがえの無いものなので、B氏の供給停止が、ただちにA氏の生命をおびやかす結果になるのかもしれない。
いま一つは、B氏が、その価値に見合うだけの支払いを受けていないという場合。
もし、タブ製造の労力にふさわしいだけの報酬を受けていたとしたら、拘束だとか、不幸だとか、そんな否定的な表現を使う必要はなかったはずである。
現代のような分業社会では、多かれ少なかれ、誰もが結果の見えない労働によって賃金を得ているのだから。
おそらくB氏は、もっぱら道義的な見地から、タブ供給者の運命に甘んじているのだろう。
だが、このことは、かならずしもA氏の優位を意味しているわけではないのだ。
B氏にとって、タブが重荷であるということは、とりもなおさず、A氏にもじゅうぶんな支払能力がないことを物語っている。
A氏は、B氏のお情けにすがって、やっとタブにありついているに違いない。
タブがB氏にとって負担であるなら、A氏にとっても、おなじく不安の種であるはずだ。
人道的見地など、なんの役に立つものか。
B氏がインフルエンザで寝込みでもしたら、それっきりである。
いくら餓死寸前だろうと、レストランで無銭飲食をはたらけば、罪に問われるのはやはり彼の方なのだ。
A氏はたぶん、卑屈な態度で、B氏にタブの供給を哀願しつづけているのだろう。
B氏は、それに対して、しぶしぶ仏頂面の応対をしているのだろう。
だからと言って、二人が主従の関係にあるとはかぎらない。
B氏にとって、得るものは何も無いのだ。
強いて言うなら、二人の関係は、互に鎖でつながれた、奴隷どうしのようなものだろう。
この二人が、相手から自由になろうと思えば、タブの鎖を絶ち切ってしまうしかない。
たとえば、A氏以外にもタブの利用者を探し出して、タブをもっと一般的な非タブ的存在の中に拡張させてしまうのだ。
せめて十万人のタブ利用者が現れてくれれば、B氏はそれで商売が成立つ。
A氏もずっと気が楽になるはずだ。
だが、A自身にも説明不可能なタブの効用を、どうして世間に宣伝したり出来るだろう。
タブが例外的な存在であるように、A氏とB氏の関係も、とにかく例外的でありすぎるのだ。
同情はするが、これ以上かかわり合ってみても仕方がない。
われわれ非タブ的存在のなかで暮している者にとっては、結局どうでもいいことなのだ。
せっかくの夢の発見も、どうやら糠喜びにすぎなかったようである。
いや、その気になれば、さらに合理的で現実的な説明だって出来なくはない。
たとえばタブが、A氏とB氏との間だけで仮に取り決められた符牒にすぎなかったとしたらどうだろう。
そっくり同じものが、別の人間のあいだでは、また違った名称で呼ばれているために、タブ、ならびにタブに準ずる一切のものが、世間から不当に黙殺され、相応の扱いを受けずにしまっているのだという見方だって成立つはずだ。
興醒めもいいとこである。
どんな場合にも、一般化できない例外を認めたがらないのが、ぼくの悪い癖らしい。
世間の何処かに、どうしても共通の話題にしえない運命があったからといって、べつに気に病むことはないだろう。
白昼の意識は、しばしば夢の論理以上に、独断と偏見にみちている。
見送りの帰路はいつもひとり
でも、家に帰れば貴女がいる。
ライトノベル、僕は一度も読んだことがなかったけれど
貴女に薦められて即日購入にまで至った。
貴女についての記述の訂正はさせてあげられないかもしれない。
貴女に見せるのは恥ずかしいからね。
ホワイトデー、貴女は家が欲しいと言っていたね。
それは僕を本気にさせてくれる言葉へ変わったんだ。
貴女を護る家は僕が建てるよ。
さぁ、急上昇せよ!
課題解決への窓は煙をたてている。
―甘い寝息とともに。
ほぼ全ての文についての補足(三行で)
僕は気が狂うほどももを愛している。
それが筆を握る理由の一つであり、彼女に追い付くためならどんな努力も厭わない。
彼女なしでは絶対に生きていけない。
嗜好について
谷崎潤一郎『痴人の愛』
ここでは彼について語れていませんでしたが
彼の文章に触れている方なら話せない理由を感じとってもらえると思います。
『痴人の愛』の大まかなあらすじを話すと
主人公は電気技師でそれなりにお金持ち。
結婚について強い願望があり、世を知らない若い子を自分好みに育て上げ妻にしたい…という変わった夢を持っている。(言い方はかなり悪いですが)
主人公は美しい少女(15歳)をついに見つけたので、家へ招き入れ
勉強や女性らしさを学ばせようとしたのだが…
ふたを開けてみると浪費癖があり学習能力も低く、行儀も悪かった。
しかし、彼女はどんな服を着ても似合い素晴らしく美しい。
出来ないことについて問い詰めると、少女は泣き出すので主人公はなにも言えなくなり
自分の結婚計画は失敗したと感じた。
さらに少女は他の複数の男性とも付き合う始末。
主人公は堪えられなくなり少女を家から追い出します。
[この後に続く数ページによって、私は彼の小説の読者になりました。]
[このあたりについて話をしたいです。]
結局一応仲直りして二人は一緒に暮らすのだが…。
詳しい情報は、作品を読むかインターネットで検索してみてください。
自由の薬を水無し二錠で(致死量)
僕は君のことが好きだったのではなく
君との会話中に生み出される
自分の表現を愛していたのかもしれない
トピック検索 |