猫柳 2014-10-31 22:41:03 |
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>ぬらうさぎさん
おも、お、おもし、お、おry
面白いとですかあぁ!支援も有り難う御座います、感謝感謝です!
ー・ー・ー
《9》にて。
普通はこんな簡単に現場抜け出せないんですよね。←
《10》
・・・
あれから、何年が経っただろうか。
ずっと昔にできた初めての友人のことを、僕は今もよく思い出す。僕にとって彼は特別な存在だった。そしてそれは今も変わらない。
あれからと言うもの、現在 齢17の僕には、友人と言える存在はできなかった。勿論、会話ぐらいはするのだが、友人らしく登下校を共にしたり、一緒に何処かへ出掛けたり等はしなかった。
昔からそうだった為か、寂しくも何ともなかった。ただ、“友人”と聞くと、あの昔の少年の彼が脳裏に浮かび、そして後悔が頭を擡げることがよくあった。
__彼は元気にしているだろうか。あの日、走ってでも彼の家に行って、伝えれば良かったな…。
自分の中では大切な存在の彼。だがずっと昔のことだった為か、名前が思い出せなかった。
名前は忘れたけど存在をしっかり覚えている僕。だけど、彼は僕の存在自体忘れているかもしれない。なんて、そんなことを思うこともあった。
もう一度、彼に会いたい。
昔離ればなれになってしまってから、ずっと抱き続けてきた小さな願い。
そのささやかな願いがついに叶うことを僕はまだ知らず、今日も退屈な一日を過ごすのだった。
《11》
「ねぇ典君!」
「…母さん、その呼び方やめてくれないか、良い加減。」
「あら、でも典君は典君でしょう? 小さいときは嫌がらなかったのに…。」
「歳を考えてくれ、僕はもう17だ。いつまでも子供じゃあない。」
この会話は一体何度繰り返してきただろう。恐らく今日で三回目ではないだろうか。
自分で言うのも何だが、僕の母は僕が大好きだ。
僕もそんな母が大好きだった。だが今僕は高校生。いつまでも甘えてはいられないし、甘える気もない。
母は僕をいつまでも子供だと思っているようで、小さい頃からずっと「典君」と呼んでくる。僕はそれが嫌で仕方がなく、母に直すよう言っているのだが、見ての通り、母は直す気など全くないようだ。
「…はぁ…。で、どうしたんだい?」
「お父さんがね、商店街の福引きでエジプト旅行へのチケットを当てたの! だからみんなで行こうって。」
「父さんが? 凄いな…んー、でもエジプトかぁ…。」
エジプトと聞いて思い浮かぶのはピラミッドぐらいで、あまり詳しくは知らない僕は、今一ピンと来なかった。
「ん、そうだね、そうしよう。」
この旅行で、エジプトをもっと深く知ることにしようか。
>>おしるこさん
こっちです、こっち!w
http://www.saychat.jp/bbs/thread/548598/
《12》
世界一の川と呼ばれるナイル川の下流域にある都市、エジプト カイロ。
この都市はアフリカ、アラブ世界で最も人口の多い都市であり、エジプト経済の中心となっている。
「東京から此処まで9580km、約14時間か…、随分と遠くに来たな。」
人気(ひとけ)のない、静まり返った街を歩きながら、ポツリと呟く。
現在時刻は午前2時。街の人々はもうみんな寝ているようだ。
やはり環境が変わると落ち着かないのもあってか、なかなか眠れなかった僕は、夜道を散歩することに決めた。
夜空を見上げてみると、沢山の星が音もなく瞬いていた。その星々はとても綺麗なもので、まるでプラネタリウムにでもいるかのような気持ちになった。
「…少し良いかい、そこの君。」
「…え?」
何処からか声が掛かる。
声のした方を見ると、先ほどまで誰もいなかった筈の僕の背後に、綺麗な金髪に凍てつくような冷たい瞳、そして透き通るように白い肌をした男の人が立っていた。
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