マフィアマフィン【BL】

頭、ぶつけるぞ。
(触れる程度の力で揺れる頭を自分の膝元に乗せて柔らかな髪を撫でたくなってあくまでも触れる程度で撫でて)

(身体が傾き硬いが温かい何か
を確認したくも瞼が重く微かな髪の揺れを感じつつ何処か安心するよう微睡みは深く眠りへと落ち)

寝てりゃ可愛いのにな
(どうしようもないないなと言うように少し笑い、車に常備している毛布を相手にかけて)

っ…ぅ、んん…、…！
(眠ってから暫くが経ち唐突に苦しげに魘されたかと思うやビクッと飛び起き不安げに周りを見渡してこめかみから嫌な汗が伝い)

......どうした。ここには俺と車を運転手してるじぃしかいない。

(流れる汗を手の甲で拭い両手で相手の両頬を包み眉を下げながらいい)

あ…あぁ、寝ぼけた。…もう着いたのか？
(意識がハッキリとしてくると今を思い出し相手をやんわりと押し離し髪を掻き上げ)

着いた。お前はかわいくない
(ちぇっと言うようにぶすっとしながら車を降りて歩くがそこは至って普通の店が並ぶ商店街で）

当たり前だ。可愛さなら女に求めろ…。っ…藤崎さん早、俺が遅いのか…
(何が気に障ったのか理不尽な言われ様に微かに眉寄せ先行く相手の数歩後ろを歩きながら街並みを眺め行き交う人々に道を譲っては気付けば相手との距離が開き見失わないよう視線で追いつつ早足に近付き)

女は化粧やらなんやらでくさいから嫌いだ。
あと手だせ。
（どんどん小さくなっていく声に立ち止まり待ちながら近づいてきたら手を差し出しているが相変わらずつまらなそうで）

女は化粧やらなんやらでくさいから嫌いだ。
あと手だせ。
（どんどん小さくなっていく声に立ち止まり待ちながら近づいてきたら手を差し出しているが相変わらずつまらなそうで）

意外…屋敷にいた着飾った女が好きかと思った。…ん、金か？服売ってる店教えてくれれば適当に買ってくる。
(己もあの独特な匂いは嫌いで初めて共感を覚えては隣へ立ち差し出された手に何か渡されるのかと掌を向けた形で手を重ね)

あほか、迷子になられたら困るからだ。
服買ったら携帯買うぞ？またどっか行かれて怪我されたら困る。
(はぁっと疲れたように息を吐くと軽く手を握り抵抗すればすぐ取れるような弱さで)

迷子は否定しないが怪我はそうそうない…。服だけでいい、携帯何か持っても使い方も分からないしな。
(屋敷なら拒否するそれも街なら話は違い軽く此方から握り相手が進むと一歩遅く歩き出し他を買ってもらうことを頑なに遠慮し)

そうそうでも困るもんは困る。
使い方教える。いいから持ってくれ身の保証を確立するにも役立つ。
(目を細めだらしない顔を前で見えないため不貞腐れているが店に入るといつも道通り仏頂面でゆっくりとあるいていて)

…ん、それなら…持たせてもらう。さっさと服見てくる。
(そういった理由であれば持たざる得ず店に入ると手を解き着られれば何でも良く拘りもなければサイズも見ず手近にあった服を数着持って)

...はい、だめー。却下ー。
ちゃんと試着する。サイズ見るこれしないとだめ。
(適当に選ぶ相手の頭をつついて子供みたいな言い方をしていて)

いちいち面倒くさいな…一着ずつ着ていったら、それこそ時間かかるだろ。携帯も買ってもらうんだから
(重ねられた上から取った為に当然持っているそれは小さめでぶら下がるタグを見るが着られるか分からず、だからといって試着も煩わしくボソッと呟き)

着なくとも肩幅合わせたりしろ、時間など気にするな

(椅子に座ってまったりしながらみていて)

選んだ…。藤崎さん仕事は？俺何かに時間割くの勿体無いと思う
(鏡にて一応合わせては置き繰り返すこと数回、程なくして相手の方へ服を持って戻り)

お前を構うのが仕事。
俺だって口実作って仕事から逃げたい
なんか甘いの食べないか？
(しれぇーっとしながら笑って、選んだ服を受け取りカードで払うと荷物を持ちながらアイスクリーム屋を見つけて食べたくなってしまい)