マフィアマフィン【BL】

だめだ。風邪引く。
なら近寄って歩いとけ。念の為だ。
（こちらを見る目に横目で見ると腰に回した手を上に上げて濡れた髪をすっと手にとりくるくると指先でて遊ぶと携帯がなり手を相手から離すと電話に出て会話して）

何の念だ……あ、落ちましたよ…これ。
(世話焼きに加え過保護とさえ伺える相手に多少の呆れが入り混じり全くの危機感を持ち合わせておらず、ひらりと足下へ舞った書類摘み電話中の相手から少し離れて部下の独りへ渡しに行き)

....
（電話に集中してしまい歩いたまま相手から離れたことに気づかず長電話をして距離が開いてしまい）


葛城

おや、ありがとうございます。
君は...藤咲様の気まぐれに買われた子ですね？
（ひらりと舞ったはずの資料が目の前にありその髪を持つ人物を見ると見目麗しい少年にじっと見つめ藤咲が帰ってきた時に抱っこしていた少年だと思い出して紙を受け取りながら柔らかくほのぼのとした笑顔を浮かべて話しかけて）

はい、ルイスです。すみません…仕事の邪魔をして。藤咲様の迷惑にならないよう気を付けます。……え、何処いった…。
(まさか話しかけられると思わず一瞬瞠目するものの主人となった藤咲の面を汚す訳にもいかないだろうと人の良さそうな相手とは対照的に義務的な言葉を綴り一礼し踵を返せば忽然と消えた相手を探すよう視線を巡らせ)

葛城

ふふ、どうやら逸れてしまいましたね？
良ければ私と行動しますか？
（スッと相手の右手を己の左手の上に乗せてエスコトートするように優しく引きながら歩き始め、愉快そうな笑顔を浮かべながらどこかにむかっているようで）

ありがとうございます。昼食へ行く途中だったので、そこに居るかと…。
(藤咲の過度なスキンシップで慣れたのもあってか相手から手を取られても驚くことはなく、ただ女性にするようなこのエスコートは軽く口元が引きつりかけ案内してくれる向かう先はリビングだろうかと着いていき)

葛城

お昼でしたか。お昼間行く前に知りたいこと何かないのですか？

（鼻歌混じりに迷路のような道をすいすいと進むとその奥に陽の光が沢山満ちた部屋について部屋の奥に白いテーブルとシンプルなデザインの椅子が2つあり、その1つを引いて座るよう手で促し）

そうですね…藤咲様は、どんな方ですか。
(相手が居ないことに疑問を感じつつも促されては自然と席についてしまい陽光の眩しさに耐えながら平静を装い尋ね、いつ来るのか扉の方を気にしてちらちらと見やり)

そうですね、聡明な御方ですよ。ファミリーを護るために冷徹にもなり情熱的にもなる方です。
（ちらちらと扉を気にする様子に目元だけが笑ってしまいつつ香り豊かな紅茶と仄かな甘みのクッキーを持ってきてテーブルの上に置き）

……貴方は、どんな方ですか？藤咲様の下に付く方も気になりますね。
(どうにも来る気配がなく連れて来た相手に不信感を抱かずにはいられずに警戒し持ってこられた紅茶を見るだけで手を付けず)

葛城

私ですか？私は葛城と申します。
藤咲様が現れなければこのマフィアのボスとなっていたはずの男ですよ。
さ、催眠薬や麻薬など入っておりませんよ？
（涼やかな顔で紅茶を一口飲んでうっとりと美味しいですねぇと呟きながらも口から出てくる言葉は不気味なものばかりで）

いえ…喉も乾いてません。それに勝手に消えたので、藤咲様が心配されてるかも分かりませんから…戻りますね。すみません…っ。
(藤咲は信頼できる幹部だと言っていたがどうにも怪しこの男から離れようと立ち上がった瞬間、ガタッとテーブルに手を付き陽に長時間当たったのが原因か軽い立ち眩みを起こし)

葛城

おやおや、その様子では動くこともままなりませんね？
（クスクスと口元に手を当てながら笑う姿は何がおかしいのかと思うようにルイス君を瞳には映しておらずその先の扉を気にしてからルイス君の手を取ろうとしたとき）


藤咲

......葛城。止めろ。
（温室の硝子を蹴り破り高くそびえ立つ木々を利用しながら二人の近くに降り立つとさっとルイス君を抱き上げて）

藤咲さん…どこいたんですか
(尋常じゃない音にびくっとするが目の前が霞み見るのもままならず不意に抱き上げられ聞き慣れた声に何故か安心する自分がいて)

藤咲

それはこっちのセリフだろーが。
大体、葛城は変な嘘をつくな。ルイスが怯えるだろ、＊＊。
（ギューっと抱きしめて何かをチェックするかのように相手の項を匂いカプッと軽く噛むとペロッと舌を這わせてから喋り出す顔は面白くないゲームに付き合わされてる子供のようで）


葛城

藤咲。貴方が目を離すのが悪いのでしょう？
少し少年をからかっただけなのに酷いですねぇ？
（しれっとした顔で肩を上げて下げてとふざけたような動作を取りながらじっとルイス君を見つめて）

っ…ひ…。なにすんだ…変態かよ…。
(息苦しさに文句を言おうとした手間ゾワゾワと悪寒にも似たものが背を走り噛まれた上に舐められ信じられないと云わんばかりに唇を戦慄かせ濡れた項に手を当て離れようと身を捩り)

藤咲

勝手に逸れて迷子になるからだ。
変態はそこら中にはいるぞ？目の前になってる眼鏡なんか特にそうだ。
（逃がさんと言うように相手を持ち直し上半身が自分の肩から垂れるような形で腰をしっかり押さえて温室から立ち去ろうとして）



葛城

おや、私は葛城ですよ？
つまりませんねぇ。また遊びにいらした下さいね？ルイス君。
（立ち去る様子をとても愉快そうに見ながらもルイス君に手を振る表情は柔らかく楽しそうで）

…失礼します。はぁ…誰が行くか。身の安全は保証するんじゃなかったのかよ…
(まるで荷物のように担がれるがもう抵抗する気力はなく葛城にぎこちなく会釈し温室から離れれば小さくぼやき妙な汗を拭い)

保証するにも時間は必要だ。
それに葛城だから良かったものを...
（ルイス君が自分の傍を離れたことをしり葛城以外の者が密かに探していたらしく紅茶など準備しながら葛城が自分に連絡してきたことにより、無意味な行動しようとした者を片っ端からフルボッコにして叱り付けていたため、遅れたなど言いたくないため、仏頂面でズカズカと歩き）

良くない…。他にあんなのがいたら困る…っ、どこ行くんだ？(何も良いことなどなく寧ろ温室という一番苦手とする陽の下へ連れて行った葛城を自分の中にて嫌いな人物認定し相手の安心も知らず、やや乱暴な歩みに振動が腹部に伝われば体制的にも息苦しくなり、どうにか位置をズラそうと何度か身動きしてもう敬語を遣うのも煩わしく普通に喋り)