マフィアマフィン【BL】

邪魔になろうと手間かけようと居とけ。まとめて面倒は引き受けてやる。
記憶力良いなら勉強がはかどるな。

ほぉ...また下手くそなキスしてやろぉか？

(手を頭から離すと少ししゃがんで相手の視線に合わせて、頑張れよ、というように相手の胸を軽く拳でトンとすると、可愛くない返事にむっとして変な笑みを浮かべて

ほんと…物好きな。
遠慮する。俺にそっちの気はないしな、礼として求めるなら返すけど
(憎まれ口を叩く口元は微かな笑みを型どり胸元への振動にじわりと温かさが刻み、同性といった類の嗜好は生憎持ち合わせてないが口付けくらい容易い物で平然と残りの林檎をかじり)

んや、いらねー。
今んとこお前に求めるもんはないからな

休憩も取りながら焦らずゆっくりな。

(予想と反した反応が実に相手らしく愉快そうに笑うとりんごを剥いたフルーツ包丁を持って部屋を出ていき)



....
(今から仕事するかと言うように首の骨を鳴らして長い廊下を歩き)

もう少し…話しても良かっただろ
(独りきりとなった室内は嫌に広く感じポツリと独りごちた言葉が虚しく響き自分の中の気持ちを誤魔化すよう本棚に並ぶ本を端から手にとり一冊ずつ目を通そうか)

.....んー....なにやってんだ...

(仕事部屋の自分の席についたはいいがルイス君が気になりメールを送ろうとするが文章が思いつかず、自分の居場所を打つと渋い顔をしながら送信)

…！あぁ、携帯か……なんだ、来いってことか？
(突如として鳴るアラーム音にビクッと肩を跳ねさせ初めて聞くそれにキョロリと目に留めたなら端末を手に取り、その内容を勝手に解釈すると部屋を出て向かい)

.....迷わずに来れるか...

(藤咲を良く知る人物から見れば今の藤咲はそわそわとしながらもちゃっちゃっと書類に目を通し訂正、採用印などの事務的処理をしていて)

こういう時に葛城さん通んないかな…
(相手の心配は当てはまり居場所を知らされたものの行ったことのない場所まで辿り着かず部屋を出てから数分と廊下を行き来して)

.....
(終わらない書類に黙々と対峙しつつそわそわ)



葛城

はーい！呼ばれて飛び出て葛城です
(周り角からひょこっと現れて語尾にハートがつくようなしゃべり方と満面の笑顔の左右に添えられて掌はよりうざさを演習、本人はユーモラスだと思って楽しんでいるだけなのだ)

なっ、どっからでも湧くんだな葛城さん。
とりあえず…ここの場所まで案内してよ？
(瞠目から一歩二歩と後退し会う度に増す良いようのない人を不愉快にさせる相手、眉を寄せながら端末を突き付けて)

葛城

あらもぉ、奥さん聞きました？つい数時間前まで小鹿のように愛らしかった子がこんな風に！葛城さん悲しい！....おや、若様の仕事部屋ですね？すぐそこですよ

(清々しいくらいのいい反応に嬉しくなって近所のおばさんを演じていたら端末を見せられたのて場所を思い浮かべるとおばさん演技は終わって速やかに案内を始めて)

そう、仕事してて呼ぶって…何か手伝えとかかな
(小芝居にむっと眉間の皺を濃くしていたが歩き始めると斜め後ろをついて歩き用件を思案するよう誰に問うでなく溢し)

葛城

恐らくですが、ルイス君の安否が心配なのだと思いますよ？アレでもボスですから変な忠義を抱いてるやからも居ますから傍に置くか私のような幹部たちが傍にいないと不安なのでしょうね。

あぁ、そうそう。このことはご内密に？たぶん自覚してい無いでしょうから、ね？
(あくまでも歩幅はルイス君に合わせ聞かれてもないのにベラベラと喋りながら一つの扉の前に着くとくるりと振り返り己の唇の前に人差し指を縦に添えて片眼をウインクさせて内緒だと伝えると扉をゆっくりと開けて）

内緒にしなきゃいけないことなら、まあ、ここまでどうも…。
(いまいち理解に乏しいものの約束するよう頷くと歩みを進め背を向けたままぽそっと礼を溢し室内へ足を踏み入れて)

葛城

どう致しまして

(ひらひらと手を振りながら見送り)

藤咲

ん？よぉ迷ったか？


(足音に視線を向けると相手が居て書類を綴る手を止めて目を細めながら声をかける頃にはそわそわしていた雰囲気はもう何処にもなく)

いや、葛城さんに連れて来てもらった。次からは１人で来れる…
何か手伝うか？一通り字は書けるようになったし
(一瞬迷いかけたことは伏せ相手の方へ近付くと机に詰まれた書類等から忙しいだろうと思い込み小首を傾げ)

そうか。迷ったら葛城って呼べば何処からともなく出てくるからな。

んや、とくに何もしなくていい。何かしたいことはないのか？

(葛城という言葉に無意識に安堵しつつ掌で)ちらにくるよう手招き、大半終わった書類を軽くどけて

そうそ、さっき現れて葛城さんって忍者みたいだよな。

あー…勉強より先に体鍛えたいかな。自分の身くら守れた方が何かと良いんだろ？
(近付いたものの更に呼ばれれば机を回って相手の座る傍まで行ったところで歯切れ悪く切り出して)

あいつは前世、忍者に違いない。

よっこらせっと...そんな焦っていろいろできるようしなくてもいいぞ？....やってんなら、師範なら荒本がいいかもな。

(もはや葛城の生命体自体が謎だと言わんばかりに頷き。傍に寄ってきた相手の腰に腕を回して己の太腿の間に空いたスペースに座らせ暖房を取るかのように抱っこして

っ、おい、何だこれは…。こんな事するためだけに呼び出したんじゃないだろな
(油断していたこともあり呆気なく座らされこの密着体制に動揺を隠せず早口に捲くし立てるものの暖かいのも事実で離れがたく)