ブラック 2014-10-18 07:11:51 |
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夢(ルパン三世2nd/オリキャラ)
「……力抜け」
優しく言いながら、肩を軽く叩く。
普段は拳銃を握っているから触れる事のない手の温度に驚きつつも、力を抜こうとする。
その度に力を抜けと言われるのだが。
「そんなに力入れたら入るモンも入らねぇだろ」
入らないと言われても力の抜き方を度忘れした。
普段していることのはずが、全く思い出せない。
こうやって体を触れられていることなどいくらでもあるのに、初めての感じがして緊張しているのだろうか。
「無理矢理押し込むぞ」
「えっ……」
**
そう言って無理矢理入れられて目が覚めた。
「いってぇぇ!!」
ガバッと布団から飛び起きる。
何が、どうして、そうなったのか、全く理解ができない。
体中に汗を掻き、服が張り付き、息も荒い。
確かに俺はリビングでボルサリーノを被った男と2人で居た。
ルパンは何処かに行っていていないし、不二子は元からおらず、五右ェ門も修行に出て行っているのだ。
留守番はたったの2人。
その留守番中にどうしてあんなことになるのか。
ボルサリーノが急に『インフルエンザが流行のこの季節だからオススメ! お前ら注射しろ!』と言ってきた。
「え……? ボルサリーノが? インフルエンザが流行してるから注射しろ? ボルサリーノが!? ボルサリーノが喋った!?」
この際夢なのだからしょうがない、受け入れるしかないのだ。
ボルサリーノが喋って、注射しろとか言われて、何故かそこに注射器があって、お互いにすることになった。
そして次元の冒頭のセリフ「……力抜け」に戻る。
どうやら俺は注射にビビっていたようだった。
謎が解けてないが、まぁ、注射の夢だったんだ、このまま寝るとしよう。
そこで違和感。
ねっとりとした、あまり良い印象がないアレ。
俺は夢精していたようだった。
うん、俺の1日終った。
**
とりあえず夢の内容は伝えず謝罪はしておこうと思い、リビングに向かう。
服は着替えている。
「おお、次元。お、おはよう!」
何故かいつもより元気に挨拶をしてしまった。
「はえーな」
「まぁ……」
「ところで、ボルサリーノボルサリーノって叫んでたが、何かあったのか?」
「え!? いや、別に……」
いや、別に夢の中でボルサリーノが喋ったということ自体は問題じゃない。
問題なのは俺がやってしまった事なんだ。
それを謝罪するために次元に会いに来たんだ。
「すみませんでした!」
取り合えず土下座。
何が起きているのか分からない次元は、目を見開きながら俺を見つめる。
そしてその場から去ろうとしたところで声が掛けられた。
「お前、俺に何かしたか?」
「え、えっと……その……言葉にしにくいというか……あんまり言いたくないと言うか……」
視線を逸らしながら言っていると次元がソファから立ち上がって俺の傍にやってきた。
何をされるのだろうかと思っいれば「ま、良いってことよ」と言ってリビングから姿を消した。
その場で安心した俺は息を吐いて、暫くその場から動けないで居た。
当分寝たくはない。
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