百万回生きた猫 2014-10-16 23:34:04 |
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答えが出たら、此処で言うから魔女、君も暇があったら僕の出した答えを見届けてくれないかい。
其れじゃあ。出来ればもう魔女には階段を下りてこないでして欲しいよ。なんてね。
背後の自由が利かない関係で、気まぐれな時間にしか此処に来れない身だけれども。たまたま珍しい時間に手が空いたから、たまには…と覗いたら、随分と興味深い仔猫が居たものでつい降りて来てしまった。
俺も過去云十年と色んな相手を求めて来たさ。結局は君の言う通り、時間と共に消え行く関係で終ってしまう事が大半だ。けれども、色褪せた想いはその後もずっと消えゆくことがないし、今でもその面影を探してさ迷ってたりもしている。此を虚しい事だと思うかい?俺の答えは否だ。
その人との出逢いがきっかけで俺が成長したのは言うまでもない。それに新たな恋をしたくなる原動力にもなっている。
本命を作らず、ただ見掛けだけの恋をするのも良いかもしれない。しかしそれが誰も傷つくことなんて皆無とは言い切れないじゃないか。
だから俺は、めぐりあったその人の心の中に己を刻み込むつもりで、毎回真剣な恋に挑んでいる。飽きられたり振られたり捨てられたりしたって良い。一時でも心の中に大切だと思える人を作った。いずれ失うかもしれなくても、夢中になっているその時を大切にしたい。そういう自己満足も悪くはないだろう?てね。願わくば君にも、時には試して欲しい、とは思うが…。
嗚呼すまない。つい君の様子が俺の気になる人に似ていたものだから、その想い人へのお返しに行く貴重な時間を使いきって、うっかり熱くなってしまったよ。その様子じゃ、君は既に自分なりの答えを導き出したみたいだな。
俺はこの辺で失礼するけれど、またどこかで会うかもしれないしもう既に会っているかもしれない。機会があればまた君とこうした語りあいをしたいとさえ思う程に、今夜は良い思いをさせて貰ったよ。どうもありがとう。
さて..、もう答えは出たんだ。人を待つ必要は、無いね。
僕の答えは今まで通りだ。
何故なら其の人の事本当に大好きで堪らないなら此んな疑問は先ず出て来ない。夢中に為るって、其ういう事だ。
恐いなんて感情よりも好きの方が上回るのは言うまでも無いだろう。
だからもうちょっとだけ僕を夢中にさせてくれる人を探しながら百万回を生きれば良いんだ。其の人を見つけられたら其の時は、其の人だけを愛すると約束しよう。
此れは此れは..、白い毛並みが素敵な猫さん。綺麗な言葉を有難う。
まさか..ね。僕の待つ人が君だったら其れはどうしようもなく運命としか言いようが無いけれど、生憎其れを確認する術は無いのさ。
君の言いたい事は大体伝わった。其れも悪くないのかもしれない。
其うだね、ならさよならはこう言い表わそう。
また、後で。
>白猫サン
其して僕を此うして答えまで導く道を開いてくれた人達。
有難う。
其々の思う愛を僕は痛感したよ。
此処は案外素晴らしい人で溢れて居るものだね。
僕の答えは見届けてくれたかい?
其れじゃあ。縁があれば、又会える。
何時の事だっただろう、随分昔の事でもうどれくらい前だったかは覚えていないが、
私にも心から愛した人が居てね。その関係は決して甘やかなものではなかったが、とても満たされていたよ。
君や私の様に、気が遠くなる程の長い時を生きる者にとっては、溺れる程の愛や幸せを感じられる時など瞬きをする一瞬の出来事に過ぎないのかもしれない。
それどころか、岸に投げ出されて濡れた体に凍える事の方が、多いのが事実だ。
君の言う恋愛ごっこ、とは、そんな体を守り温める毛皮のようなものかもしれないね。
私の芽が、とても硬いのと同じように。
傷つかない様に、予防線を張って。溺れない様に…その実、花を咲かせたいとも願っている。そんな浅ましい欲にも気づかされたよ。怖くて堪らない癖に、滑稽なものだと何度嘲笑ったか知れない。
ところで、だ。君はどういった相手ならば、本命だと思う?
君が夢中になる、あるいは夢中にさせてくれる者の事かな。
いや、君と同じ百万回を共に生きてくれる者の事だろうか。
それとも最後の一度を共に死んでくれる者の事だろうか。
いずれにせよ、そんな相手と出会える事など、奇跡のようだとは思わないかい。
しかし奇跡なんてものは、易々と起こらないからこそ奇跡と呼ぶのだと思う。
一度の命で百万回程の時を生きてきた私としては…そうだね。
咲かせた花が一度でも実を結んだのならば、優しい雨が乾く土を潤してくれたのならば、
枯れ落ちて、もしまた新たな草木が芽吹いたとしても、共にした時間は本命であったと私は思いたい。
浮気だ、綺麗事だという者もいるかもしれないが、それはそれで良いのだろう。
悔しくも私には、葉から零れ落ちた水を掬い上げる方法が分からないのだからね。
葉に残った雫を眺めて、懐かしむ事くらいしか出来ないのがお恥ずかしい限りだよ。
もう答えは出たけれど。敬意として、君には返事をして置くよ。
其うだね、瞬きしたらもう其処には無いくらいの短い時間かもしれないな。
僕の言う本命、未だ体験した事が無いから答えは出しかねるよ。
もう少しで其れが見つかるかも知れないけれど、ね。
強いて言うならば、ずっと一緒に居ても退屈しない相手、厭其れどころか何処までも僕の事を夢中にし続けさせてくれる人なのかな ?説明し難い。
でも其うなったのならきっと其れは感覚で分かる。其んな気がするんだ。勿論、気がするだけだけれどね。
厭々、僕は綺麗事が好きさ。綺麗事に包まれて居たいくらいね。
此んな所なのかな?君の質問は僕には明確すぎて上手く答えられないんだ。悪いね。
>桜の木
何だかここでのやり取りが随分と長い時間に感じられた。
其れ程迄に中身が詰まった物だったと言えば良いのかな。
此れで最後にしよう。綺麗に終わりにしたいからね。
次は名前を持つ僕で、君達と話せたら良いな。
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