主 2014-10-16 20:23:28 |
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( × side. )
子供の時から身体が弱くて、自由に身体を動かせる奴らが羨ましかった。馬鹿にされるのが嫌で嫌で、俺は道を踏み外し ..その時点で間違ってたんだけど。病気の事は隠し続けて女とは勿論、遊び心で男と遊んでみたり。 _高校2年の間もない頃。 __ 俺の身体が悲鳴をあげた。... 「 あと1年です、残りの人生をどう過ごすか..よく考えて下さい 」その言葉を聞いた時、俺は残りの時間の少なさを知った。一緒に居た奴らとも別れ、その時付き合っていた男とも別れ。静かに過ごし始めて公園のベンチで只々時が流れるのを感じるようになった。公園で遊んでいる親子、付き合いたてのカップル、歳を重ねても手を繋いで散歩している夫婦。俺を置いて過ぎていく時間、俺を置いて成長していく人達、嫌だ、死にたくない、嫌だ..嫌だ。「 _ッひとりぼっちは、嫌だ..。 」小さく呟いた俺の言葉は、誰の耳に届く事なく消えてった。..
( ○ side. )
小さい頃に交通事故で両親を失い、叔母の家で育てられた俺。両親のおかげで容姿に恵まれ祖母や祖父は勿論、親戚の人達も俺を一生懸命愛情注いで育ててくれた。友達も彼女も出来たし両親からの愛情以外は十分な程貰った。" 幸せ者ね "とか" 恵まれてる "とか何も知らずに言う奴らの顔が大嫌いで。本当は容姿だけで誰も俺の事は見てないんだ、と思うようになった。___ それから俺は一人でいるようになり。 伊達の眼鏡をして前髪を伸ばして。誰とも、何とも関わらないように。それが高校1年の頃。寒い冬場になって偶々声を掛けられたのか、何故か男と付き合うようになった。内心、孤独から逃げる様にして。誰でも良いから愛してくれれば何て思う様になっていたのかな。それも長くは続かなかったけど、遊び相手だって事は分かっていたし俺も俺で、男なんかに求めて馬鹿だった。それから高校2年になって直ぐに。偶々通りかかった公園で俺をフッた筈の男が涙を流して誰も聞かないような小さな声で言った。__ 一人ぼっちは嫌だ。 意味が分からなかった。お前は一人じゃないだろ、1人なのは俺だ。お前なんかじゃない。それでも誰にも見せないであろう男の涙は本当にその場所だけが止まっているように見えた。..
______ ひとりぼっち同士が紡ぐ恋の御話 。
>2 ____ レス禁止
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