- Goodbye first love - [BL]

…なら、期待して待ってます。
(出会って間もない人間の心をざっくり抉ってくるような雑な相手、というのが彼の第一印象だっただけに相手が料理などという面倒なものをきちんとしているように思わなかったらしく、相手の言葉に本当に驚いたように目をぱちぱちと瞬かせてからふっと思わず笑ってしまい。ならばと相手の言葉に甘えて台所にはいかずその場に留まると少し離れた相手に聞こえるよう言葉を返した後押入れの方へと歩み寄っていき。もしかしたら開けた途端物が零れ落ちてくることもなくはない、と少々警戒しゆっくりと襖を開けるものの以意外にきちんと片づけられた収納に安堵し、そこから一組分の布団を引っ張り出すと「…布団、ベッドの脇でいいんですか？」置き場に迷った末相手に尋ねて。)

そこ以外引けねぇだろ。
(小さく笑ったのを視界の端で見つければ、思わず笑ってしまう程自分は不器用そうに見えるだろうかなんて考えつつも同じように僅かに口元緩ませて。相手が動くのが見えればさっさと作ろうかと手際よく準備を淡々と進めていき。それにしても自分以外のために料理するなんて久しぶりで何となく胸が踊る。ついついはやる気持ちを抑えて大きめの平たいお皿を二枚準備しては適当な量のケチャップライス作り始めていたも後ろからかかった声に苦笑含んだ声音で返して。｢別に怖い事はしねぇから安心しろ｣確かに相手の立場からすれば自分の側でぐっすり眠るのには抵抗も戸惑いもあるだろう。しかしだからといって距離を置いて眠れるほど広い訳でもない自宅の間取り、何とか上手い言葉を探そうとしたもそうあっさりと見つかるはずもなくどこかこどもに言い聞かせる響きを伴わせた言葉付け足して。)

…一応聞いただけですよ。女じゃあるまいし、そんなこと気にしてません。
(引っ張り出した布団をぽんぽんと軽くたたきながら相手の方に視線を向けるとふわりと漂ってくる焦されたケチャップ独特の酸味のある香りが漂ってきて思わず口元を緩めて。その時先ほどの自分の質問に対しての答えが返ってきたが、補足するように付け加えられた言葉は自分からしてみればおおよそ男の後輩に掛けるような言葉には思えず、困ったような微妙な顔をしながら呟き。彼の指示通りベッドのすぐ脇のところに布団を広げると畳み込まれていたシーツを張り、食事が終わり次第すぐにでも寝られるように布団を整えてしまって。そこまで済ませると流石にこれ以上やることも見つからず、料理をする相手の背後にそっと近寄っていくとその傍らから料理の進捗状況を確認するように顔を覗かせながら軽く唇を尖らせて。)
…ふうん、見た目に似合わずお上手ですね。まあまだ味は分かんないですけど。

言ってろ。直ぐふわふわのとろとろに出来上がるから。
(ほとんど見知らぬ人間と同じ屋根の下眠るのは男や女関係無しに多少は戸惑って当然な気もするのだがわざわざそれを口に出すのも何となく違う気がしたため、小さな呟きにはあえて返事返さずに料理進めて。ざっくりとした手順で進めたため、あとは相手の希望通りにとろとろの卵を焼いて包むだけになっていて。しかしそこで何やら背中に移動してきた気配と、更に聞こえてきたのは生意気な言葉。随分と砕けた口調で話すようになってきたものだ、と右手の水気を軽くタオルで拭いては相手の額を軽く弾いて前者。これ以上長く待たせる訳にはいかないと適度に温まったフライパンへ一気に卵流し込みながら、「スプーンとコップ後ろの棚」自分の背中あたりにある小さな食器棚を顎で示しては運ぶよう視線だけで促して。)

ッた！…お腹空いたんですから失敗とかしないで下さいよ。
(もう随分長く他人の料理するところなんて見ておらず、苦々しい過去に埋まった懐かしい思い出を思い出しては困ったように眉を寄せながらため息を一つついて。そんな風にひとりで物思いにふけってしまっていた自分を呼び戻すように額に衝撃を与えた相手の一手が案外痛かったらしく、びっくりしたような声を漏らしながら両手で思わず額を覆うと恨めしそうに相手を睨んだ後拗ねたような調子の言葉を漏らして。まだむすっと唇を尖らせたままではあるものの相手の先ほどの指示を実行するのかそっと相手の傍から離れると食器棚に歩み寄り、そこから適当なコップとスプーンを取り出すとそれを両手に持ちキッチンから部屋へと戻っていき。)

当たりどころが悪かったか、お前がひょろすぎるかのどっちかだな。
(そこまで力は込めていなかったのだが大袈裟に見えるぐらい痛がる姿に予想出来たのは2つのこと、そのまま口にしたも2つ目の可能性を示唆するときにはどこかからかいを含ませた悪どくみえる笑みを小さく浮かべ。こちらに向けられる視線の割に素直に行動する姿というものは見ていて何となく面白く、つい事を強引に進めたあの時の自分に賞賛を送りたくなったもののここで主張してきたのは自分の腹の虫。確かに時間もそこそこ過ぎており、さっさと完成させるため好奇心抑え込みこれ以上ちょっかいをかけるのを諦めれば、手際よくご飯を相手の希望通りに仕上がった卵で包んでいって。ここまでくればあとは簡単なもので素早く二つ作り上げ適当にケチャップかけては机の上な2つ並べてその出来栄えに満足そうに一つ頷いた後、「ほら、残さず食べろよ」と促しつつ相手の向かい側へと腰を降ろして。)

…ほんとに料理できたんですね。
(コップとスプーンを運んでいる最中背後から聞こえた言葉に思わず不機嫌に顔をしかめながら振り返るものの、ここで言い合いに発展させるのは得策ではないと判断したのか出かけた反論はぐっと心に押し留め、コップやらを少しだけ乱暴にテーブルに置くことでその想いを発散させようとして。言いたい言葉を飲み込んだせいかむかむかとする内情を押さえながら相手が持ってきたオムライスに目を向けると想像以上の出来栄えに思わず目を瞬かせ、せいぜい固焼き卵を被せたケチャップライス程度のものだろうと推測していた自分の想像とのギャップに改めて相手の腕の確かさを確認し。それでも素直に"美味しそう"などとは言えず可愛げのない台詞を吐いてから軽く手を合わせ、それからオムライスを口にして。久しぶりに食べたオムライスはケチャップライスの香ばしさのせいか何だか懐かしいような味がして、くちいっぱいに頬張ったそれをもぐもぐと咀嚼しながら頬を綻ばせると、先程までの不機嫌はどこへやら、美味しさのあまり思わず笑みを浮かべながら「…おいしいです、すごく。」などと素直な感想を漏らして。)

(/申し訳ありません！少し、お返事のほうが遅れそうなのですがお待ちいただけますでしょうか？
多分、3月が少し過ぎた頃にはお返しできると思うのですが明確な日付がお伝え出来ず申し訳ないです;;)

(/報告ありがとうございます。一応確認なのですが、三月を少し過ぎた頃、と言うのは三月半ば等のことを仰っているのでしょうか？それとも三月を過ぎた、四月以降になるということでしょうか？
理解力が足りずすみません、ご回答お願いいたします。)

(/3月の一週目、遅くても二週目頃、ということです！
こちらこそややこしい言い方になってしまって申し訳ないです…！)

(/いえいえ、こちらこそお手数おかけしてしまい申し訳ありません;;かしこまりました、では古宮様のご予定が空くまでお待ちさせて頂きます。
少々さびしい気持ちもありますが、お返事が頂けるのを心待ちにしておりますので！どうぞご用事の方に専念してくださいませ。)

なら、良かった。…お前、案外素直に笑えんじゃねぇかよ。
(自分が作ったもので笑顔になってもらえる、というのは案外嬉しいもので、つい何時もなら言ってしまっているだろう単純とかそんな言葉もこの時ばっかりは出てこなくて。続くように自分も一口口に運べば自分でも中々満足のいく出来栄え。大きい一口を何度かもぐもぐと無言で咀嚼した後、テレビの電源付け楽しそうな笑い声がテレビから響き始めた所でふと思い出したように後記付け足して。最初に見たのは無駄に完成された作り笑顔だしそれを問い詰めてから見たものといえば笑顔からは程遠い生意気な面ばかり。素の表情も悪くはなかったがやはり人間笑顔に限る、と自分が言えた立場ではないのだがそんな事に考え巡らせていっては僅かに頬緩ませ。)

( / 長らくお待たせしてしまい申し訳ありませんでした…！
だいぶ落ち着いてきましたのでこれからは今まで通り返せるかと思います^^
たまに今回のように待たせてしまうかも知れませんが、ぜひ長くお付き合い頂けると幸いです！)

…当たり前でしょ。いつものは周りに気遣ってるだけですよ。
(一口、もう一口と口に運ぶたびどんどん美味しさが増していくようなとろとろのオムライスに緩んだ頬を引き締めることも忘れどんどん食べ進めていく中、不意に言われた言葉にもそもそと咀嚼しながら顔を上げて。相手の言わんとしていることは伝えられた短い言葉で何となく理解できて、この状況を作る原因となったあの飲み会での相手の言葉も考えれば最早相手に誤魔化すような真似は通用しないと悟り。口の中に頬張っていたオムライスを飲み込んでからつまらないことを聞かれたとばかりにやる気のない声で答えると一度スプーンを置いてテーブルに頬杖をついて。「…高校の頃、色々あって…あんまり、簡単に自分のことさらけ出さない方がいいって学んだんですよ。だから大学でもそうしようって思ってたのに、お節介な先輩に邪魔されちゃって？糞生意気なとこ見せたせいで内心はらはらしてる真っ最中です。」どうしても話すと暗くなってしまいそうな自分の過去、それでも憐れまれたり変な同情をされるのは気に入らなくてわざとふざけたような言葉を混ぜながら今に至った原因を打ち明けられる範囲で口にすると、相手に視線を向けて。)

(/お帰りなさいませー！また以前のようにお相手させて頂けるのですね、嬉しいです。
たまに遅れてしまうくらいお互い様ですよ、気にしませんから大丈夫です。ではでは、こちらこそこれからもよろしくお願いいたします^^)

__…どうだろうな。少なくとも俺は、素のお前の方が面白くていいけどな。
(軽々しく自分が首を突っ込んでいい話ではないのだろう。相手の口から溢れていく言葉は核心を突かない上、どこかわざと軽く聞こえるように取り繕っているのがわかって。こちらの反応を伺っているのか軽い口調の割にしっかりと自分へと投げられる視線は今の話を参考にするならば自分がどう見えているかを確認するための自己防衛の一種なのだろうか。自分の心が強靭に出来ているからかそういった繊細で柔らかい感情はうまく理解が及ばず眉根を寄せながらも、相手から見てきているのにこちらが逸らすわけもなく真っ直ぐと見返して告げたのは曖昧な言葉。詰めていた息を小さく吐き出しながら沈黙が訪れる前に付け足したのは自分の感じた事。口下手な己が上手く慰めたり出来るはずもない事はしっかり自覚しているし、相手もそういう風になるのが嫌だからわさとふざけた格好を崩さないのだろう、と勝手に予想付ける事にしては相手の髪へと手を伸ばし、「糞生意気でいろ。嫌っつう程追っかけ回して躾け直してやるよ。」ニヤリ、なんて効果音が似合いそうなあくどい笑みを浮かべては金色の髪をわざとぐしゃぐしゃになるように掻き混ぜて。)

( / 温かいお言葉ありがとうございます…！感謝感激です！
それでは本体の方は失礼しますね。改めましてお願いいたします！^^)

――ッ迷惑な先輩ですね…まあ、勿論簡単には掴まってやりませんから。そんなこと言うなら覚悟して下さいよ？
(今まで誰にも打ち明けたことがなかった話だけにあり茶化すようにして伝えてたにも関わらず相手が戸惑ってしまっているのが雰囲気で何となく感じられて、話をしたことを早過ぎたかと少々後悔してしまい。自分から目を合わせたというのに嫌な沈黙に耐えきれず思わず目を逸らそうとした丁度その時、相手からの言葉が投げかけられ。ありきたりな同情の言葉ではない、彼なりに出した答えだろうその言葉に暫しぽかんと呆けた後、感極まったように一瞬表情をくしゃりとしかめてからにっと笑みを浮かべるとほっとしたような声で言葉を返して。髪を掻き乱す相手の手を嫌がるというよりあくまで制止する意味合いで払うと残り少なくなったオムライスを平らげて。「…ご馳走様、美味しかったです。皿洗いとか、後片付けくらい俺やるんで先輩先に風呂入ってきたらどうですか？」軽く胸の前で手を合わせ食事終わりの挨拶をしてから器を持って立ち上がるとキッチンへと歩みを進め、シンクに皿を置いて水を流しながら振り向きざまに相手に声を掛けると相手の反応などそもそも聞く気もないのか既にスポンジに泡を含ませていて。)

いい先輩の間違えだろ。つか、それぐらいの方がそそられるから丁度いいわ。
(払われた自分の手の下から現れた相手の表情は今までで一番緩んでいるというか、ひどく柔らかいもので。生意気な言葉の裏に見え隠れする安堵は自分の勘が正しければ自惚れでも何でもないはずで思わずこちらも頬が緩んでいってしまうのがわかり。なんとなく湧き上がってくる気恥ずかしさから気を反らせるため偉そうな言葉返した後同じようにオムライスかきこんでいたも、「…せめて返事聞け。まぁ宿泊代代わりに頼むわ。」立ち上がりどこへ行くのか視線で追っていたも早業とばかりになされる一連の動作に軽い溜息を吐き出して。思わず声にもその呆れが乗ってしまうのがわかるも特に隠すこともせずそのままに空になった皿を片手に立ち上がり軽く水で濯いだ後相手の皿へと重ねれば、わざとらしく口端釣り上げ偉そうな台詞告げてはお風呂を沸かしに風呂場へと向かって。)

( /いつもお相手ありがとうございます！^^
このままお風呂に行かせるつもりでいるのですが大丈夫でしょうか？大丈夫でしたら適度に飛ばしていただけるとありがたいです…っ！)

――よし、こんなもんかな。
(緩み過ぎそうになる顔を相手に見られないようにと逃げる如く皿洗いを買って出たもののどこか偉そうに言葉を返す相手に思わず吹き出し、口元をそっと隠しながら少し泡に濡れた片手で相手を追い払うようにしっし、と払い。相手が風呂場に向かったのを見送ってから早速皿洗いに取り掛かるとそれ程時間もかからず全ての皿を洗い終わり、一先ず分かる分だけ皿を戸棚にしまい込むと満足げに呟きを漏らしてから大きく息をつき。腕まくりをしていた袖を戻し部屋へと戻り、そっとその場に腰を下ろすとテーブルに頬杖をつきながらおもむろに時計に視線を向けて。なかなか遅くなってきた時間を差す針を見て軽く頭を掻くと、今まで警戒心が強く懐に人を入り込ませるようなことなどなかった自身に此処まで踏み込ませてくる相手を思い一人くすくすと笑ってしまっていて。)
(/お言葉に甘え適当に時間を飛ばさせて頂きました！入りにくいようでしたらまた少し変えさせて頂こうと思いますので遠慮なく仰ってくださいね^^)

__何笑ってんだ。変態臭ぇぞ。
(そのまま風呂場へと直行しては風呂に浸かることもなくシャワーだけで済ませて。時間にすれば約15分程度、髪もろくに乾かしていない状態に一応タオルを被り適当に水気をとりながらリビングへと再び顔を覗かしたも真っ先に目に入ったなぜか一人で笑う姿に思わず声かけて。呆れを含んだ視線を相手からクローゼットへと移しては中から適当なスウェットの上下を取り出し相手に差し出しては、「多分着れるだろ。」と相手の脇へと置いて。ざっと見た感じ自分と相手は10cmぐらいは身長差があるようにも思えるが長かったら裾を捲るなり何なりするだろうと一人小さく頷いては風呂に入るよう視線だけで促して。)

( / カラスの行水になってしまいましたが、お風呂に入れさせて頂きました！
こちらこそ、また時間を飛ばすしかないような返信で申し訳ないです^^;寝る前にだらだらとお話するのも楽しそうですし、勿論お泊りの後に大学で会ってにやにやからかう(←)のも楽しそうですのでやりやすいように飛ばしてくださっても大丈夫ですので！)

うるっさいですねぇ…先輩よりはまともな顔してますよ。
(思い出し笑いは助平の証とはいうものの、それを口に出して指摘されると流石に不満を唱えずにはいられず、むっとした表情で顔を上げながら相手を見ると憎まれ口を叩いて。相手が上がったのなら自分も早く風呂に入ってしまおうと腰を持ち上げたところで相手からスウェットを差し出され、摘まむようにして受け取ったために畳まれていた服が開けると体格差故のその大きさに思わず眉を顰め。「…じゃあ、お風呂頂きます。」正直着ても無様な姿になるのは必至だが借りておいて不満を言うほどずうずうしくするつもりもなく、表情こそありありと不服なさまが見えるものの大人しくスウェットを受け取り小さく声を掛けると風呂場に消えていき。)
――お風呂ありがとうございました。借りといて何なんですけど、先輩結構太いんですね。ダイエットした方がいいんじゃないんですか？
(風呂場に籠りおよそ30分、ずるずると下がってくるスウェットをウエスト紐を締め袖を何度か捲り漸く風呂場から戻ると水滴が落ちる髪を吹きながら声を掛けて、案の定大きな体格差を思い知らされるような屈辱的な格好に表情は不服げなままで。風呂を貸してくれたことへのお礼もそこそこに、せめてもの報復をとばかりに少々悪態をつけば、湯に浸かったお蔭かリラックスしたように大きく息をつきながらテーブルの傍に腰を下ろして。)

(/お泊りの時の夜のお話って楽しいですよね！ということで風呂上りまでで時間を留めておきました。早々に悪態ばかりついていますがどうか大目に見てやってくださいませ;;
引き続きよろしくお願いいたします^^)

お前が細ぇだけだろ。俺がダイエットするより先にお前が身長伸ばすか筋トレしろ。
(生意気だけ行って風呂に向かった後輩の背を見送って数十分、目まぐるしく終わっていった今日一日を振り返りのんびりとテレビを眺めていたも不意に背中に掛かった声にそちらへと視線を移して。おそらく悔しさも混じっているだろう悪態に適当に頷きながらも、太いやダイエットしろ発言に黙っていられる訳もなく同じように偉そうな態度で言い返してやれば小さく生意気な笑みを浮かべて。)

(/こちらこそ、偉そうな態度ばかりで申し訳ないです;;
これからも引き続き宜しくお願い致します！それでは本体は失礼しますねっ^^)