捨て猫→拾い猫[NL]

みてー、こさき べんきょーできる。ほら？
(ゴロゴロと鳴る喉の音が潜めた声音より大きくそれは自分ではどうしようもなく撫でてくれる手へ頭を擦り寄せ、ぐりぐりと描いた落書きを自慢げに見せて手伝ってるつもりで)

お、上手くできてるな
（相手が落書きを自慢げに見せてくると決して上手いものではないが上記のように相槌を打って、相手からノートとペンをとると「でももう、終わろうな？勉強しないとだから」と言って

ふふ、あっ…
(褒められもっと書こうとした間際するりとペンを取られてしまえば不満げに相手の手へ手を伸ばし「こさきのー」と声が大きくなって)

ちょっ、しー
（相手が大きな声を出せば、教室の中の人の視線が一気に集まり焦りながら上記を述べて「ほら、やるから静かにして」とペンとノートを渡して「やれやれ」と言わんばかりに新しいノートとペンを出して

しーっ。たかゆきも べんきょ。うまい、いいこねー？
(大声を出していたとも知る由もなく無邪気に繰り返し言っては相手の頭を撫で褒めて頬を緩め)

こらこら、もう静かにしろ
(こちらの頭を撫でてくる相手の手を止めさせて上記を述べて、「静かにしないと今度から連れてこないぞ」と脅しをかけてみて

やっ…
(じわりと涙が浮かび今にも泣き出してしまいそうに首を振って手を引っ込め「しずかするから…いっしょが いい」怒らせてしまった罪悪感か俯きがちに小さくすんすんと鼻を啜り)

お、おい…
（うつむきながらすんすんと鼻をすすると、近くの生徒に聞こえたのか「泣かした？」などとひそひそ話が聞こえてきて、「いい子だ、いい子だから泣き止もうな？」と相手の頭を撫でて言って

ん…だっこ。おこってない？
(声が耳に入ると相手の方をくるっと身体ごと向き首へ腕を回しぎゅっと抱き締めて「くれる？ありがとう…」後ろに座っていた生徒から何やら飴玉をもらっては興味がそれに移りようやく泣き止み)

怒ってないよ
（こちらへ向き直して抱きしめてくると相手の背中を優しくなでながら上記を述べて、後ろの席から飴玉をもらっている相手に気づくと「あぁ、わり、サンキューな」とお礼を言って、「しかし、これからどうしたもんか」と心の中で呟くと「これじゃあ授業に集中できないぞ」と考えていると授業が終わり

あめー。はい、たかゆきの
(いつもの優しい相手に気分も和らぎ少し身を離してもらった２つのイチゴミルクの飴を見せると一つ渡して、ガヤガヤとまた騒がしくなり始めた周りに終わったのだと分かるなり「べんきょ、おしまい？つぎ なーに？」と、相手の考えも知らず普通の声音にて尋ね)

ん、サンキュ
（相手がイチゴミルクの飴を渡してくるとそれを受け取って、相手が尋ねてくると「うーん、今は休憩時間、また勉強はあるよ」と告げると「学校の中見て回ろうか」と立ち上がって問いかけて

べんきょー、たのしい？
(あまり楽しそうでなかった相手の様子からまたする意味が不明で純粋に尋ねながら手を握りしめ「うんっ、いくー。なにあるかな」公園と重ね遊び場を期待しわくわくと歩いて)

楽しくは…ないかな
（誰も好き好んで学校に行っているのではないのでこちらの手を握り締めながら問いかけてくる相手に考えるそぶりを見せながらそう言って、「学校には食堂とか…ほかに楽しいところあるっけ？」と学校なのでそれほど遊ぶところはなくて

たのしくないの するの？
(ますます不思議でたまらずにいたもキャンパス内は自分にとって全てが新鮮で「しょくどー？あれ、なにかな」図書館や研究室といった教室が過ぎる度に指をさしていき見て回るだけでも楽しくて)

楽しくないけどしないといけないんだ
(相手にとっては楽しいことがすべてなのか、それだけじゃ生きていけないのがこの世界であって上記を述べて「食堂はご飯を食べるところ、あれは本を読むところ、で、あれは…」相手が指をさすたびに説明していって

たかゆき、ものしりねー？
(全て答えてくれる相手へ瞳を輝かせまるで尊敬するよう見上げると嬉しさの余りぎゅっと抱き締め「こさきも、たくさん しりたいっ。たかゆき おしえてー？」ぴょんぴょんと抱っこのポーズを強請りながら帽子がその弾みにふわりと浮き)

おっと…
（尊敬のまなざしを向けながら抱き締めてくると急なことだったのでバランスを少し崩しかけて、抱っこのポーズでねだってくる相手に「お、おい、帽子」と相手の帽子を押さえながら相手を抱き上げて

たかゆきー？
(抱き上げられご満悦な様子で頬を擦りつけゴロゴロと喉を鳴らし何を相手が焦っているのか自覚などなく、先程の返答を待つよう小首を傾げ顔を覗き込み)

あぁ、いっぱい教えるよ
（ご満悦な様子で頬を擦り付けてくると、それをくすぐったく感じながらも上記を述べて、この後午後の授業を受けるといつの間にか夕方になっていて