捨て猫→拾い猫[NL]

ない…？さかな……
(食べる気満々でいた為にその衝撃的な発言にしょんぼりと落ち込み冗談を真に受け「どこも、ない？たべたい…」悲しげに肩口へ顎を乗っけ呟き)

探してみないとわからないかもな
（相手の落ち込みようは予想外で相手の機嫌をとろうと上記を述べて、一階へ降りて冷蔵庫の中を探してみると「お、あったあった」と先日の残りを取り出して

あったー…！たべる、たべたいっ。たかゆき、ちょーだい
(横から冷蔵庫の中を一緒に見ていては取り出されたそれに目を輝かせ両手を伸ばし、ないと思ってただけに嬉しさが溢れ涎を垂らさんばかりに魚を一心にに見つめ)

まぁ待て
（相手が目を輝かせながら両手を伸ばしてくるとそんなに魚が好きなのかと思いながら相手の頭を撫でて、フライパンを火にかけて魚を焼き始めると隣で涎を垂らさんばかりの相手に「もうすぐ焼けるぞー」と言って

できた？こさきの、できた？
(まだかまだかとフライパンと相手を交互に見上げ焼いてる間もう何度目かと云う問い掛けを降ってはフライパンの中を見ようと相手の腕に捕まりプルプルと背伸びし)

待て待て
（相手が自分の腕につかまりながら何度も問いかけてくると呆れたように上記を述べて、魚が焼きあがると「できた」と言い皿に移して食卓にもっていって

あ、たべる、たべるっ。
(こんなに良い香りが漂ってきていては大人しく我慢出来る筈もなく焼き上がったそれを慌てて追うように相手の後を駆け、座るのも惜しく置かれた焼き魚へ手を出して)

あ…
（後ろから出てきて魚に手を出そうとする相手を見て上記を呟き、「こら、意地汚いぞ」と相手の手首をつかんで「ほら、座って」と自分も相手のことを理解しているのか相手を膝の上に乗せて箸で魚を切り分け「はい、あーん」と相手に向けて

きた…ない？
(言葉の意味に自分の掌を見てみるも汚れた様子は見当たらず不思議に首を傾げていては、いつの間にか膝に乗せられており「あー…、ふうふう、した？いたい、やっ」開けていた口をパッと押さえ火傷を恐れ)

そうじゃなくて、行儀が悪いってことだよ
（相手が手のひらを見て首をかしげていれば勘違いしていることに気が付いて説明するように述べて、相手が口を押えると「はいはい」と苦笑しながら「ふぅ、ふぅ」として再び「あーん」

ごめん、なー？
("悪い"の言葉に反応して発するそれは全く悪びれなくただ謝罪していれば言いと思っていて「ん、おいしいー。さかな、おいしいね」モグモグと頬を押さえ脚を左右に揺らし喜び)

だからそうじゃなくて…
（「悪い」の言葉に反応して相手が悪びれもなく謝れば呆れながら上記を述べて、相手が頬を押えながら脚を揺らしていると「ホントだな」と自分も魚を口に運び

あー……？
(相手がほぐした魚をてっきり自分が食べれるものだと思い込んでいた為に、相手の口に入ってしまうと口を開けたままの間抜け面でキョトンとなり)

ほい
（自分が食べるとすかさず相手の口に魚を放り込み、「小咲…ちょっと聞いてみてもいいか？」と不意に問いかけて「小咲の前の飼い主はどんな人だったんだ？」と問いかけて

みんな、いない…こさき、ひとり。でも、たかゆき、ひろったー…！
(生まれて直ぐ親と引き離され兄弟も貰い手のもとへ行っては残された自分は置き去りにされたなど知るはずもなく、気付けば箱の中で「こさきの、おうち四角いの。」気紛れに食事を置いてくれる人はおれど拾ってくれたのは相手ただ一人で)

そうか…
（相手が孤独だったことを告げると申し訳ないことを聞いたなと思ってばつが悪そうにしていて、そして相手が拾ってくれたというと「あぁ、小咲はこれから一人じゃないよ」と相手を抱きしめて

ん、うれしー。ずっと、いっしょいれる？
(抱き締められる手からすり抜け向かい合うよう座ると、ぎゅっと自ら抱き締め直し寂しい気持ちも今はなくゴロゴロと喉を鳴らし頬擦りを)

うん、ずっといれるよ
(相手が自分の腕からすり抜けると何をするのかと思えばこちらに向き直して抱きしめる相手を見て和やかな気分になり、「小咲、俺と一緒に大学に来てみるか？」と問いかけて

だいがく…いくっ。いっしょ、いくー。
(どんな場所が知らないが相手と一緒ならと単純に頷き早速行こうと食事もそこそこに相手の膝から降りて玄関へ走り、お出掛けが楽しみで仕方がなく)

よし、行くか
（相手が即答と言わんばかりの速さで頷くと上記を述べて、相手が迷いなく玄関に走っていくと相手の手首をつかんで「その前にズボンと帽子、つけような？」と相手に渡して