FB 2014-09-21 16:26:14 |
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時間旅行と言っても、未来に行くのと過去に戻るのでは大きく違います。
未来に行くだけの、片道タイムマシンであれば、理論的には可能です。
要するに、自分の時間を凍結したり遅らせたりできれば良いだけのことです。
極論を言えば、夜中眠っている間は主観時間がほぼ凍結されるので、一瞬で翌朝になります。
これは、一晩タイムスリップしたのと同じようなものですね。
同じように、人工冬眠などによって何年も眠ったままにできれば、その人にとっては眠っていた期間分未来にタイムスリップしたことになります。
また、非常に速い速度で宇宙旅行をして戻ってくれば、相対性理論で予言されるウラシマ効果が表れるので、宇宙船の乗組員にとっての1年が、地球では10年や20年となり、宇宙船乗組員にとっては未来の地球にタイムスリップしたような結果となります。
ただし、これは一方通行であって、二度ともと居た時代に戻ることはできません。
過去に行くタイムマシン
相対性理論が正しいとするなら、非常に速い速度で移動している宇宙船内の時間は、地球から見て遅れます。
逆に宇宙船からは地球の時間が遅れます。
この時間の遅れについては、光の速度の関係から生じるものなので、宇宙船がもし真空中の光速(実際には光速まで加速できないので光速に限りなく近い速度)で移動している場合でも、光の速度で地球から宇宙船に信号や荷物・人などをおくったのでは、過去に戻る結果にはなりません。
相殺されてしまうだけです。
なので、この時間の遅れを利用して過去に戻るためには、真空中の光速よりも速い速度で信号を伝える、荷物や人を送る手段が必要になります。
ここでは話を簡単にするために、宇宙船は光速の86%くらいで移動しており、地球から速度無限大(つまり時間経過ゼロで)、人間を宇宙船に送ったり地球に帰還させたりする「転送装置」があるとしましょう。
慣性運動をする2者間では、
t=T√{1-(v/c)^2}
t:移動している側の時間経過
T:静止している側の時間経過
v:移動速度
c:真空中の光速
となりますので、v=0.86cとすると
t≒0.51T
となります。
つまり、この場合、宇宙船内の時間は地球から見て半分くらいになります。
ですから、地球で10年経っても宇宙船内は5年しかたっていないというわけですね。
さらに、宇宙船から見れば、地球の時間が同じだけ遅れるという状態になります。
(繰り返しになりますが、これは一見矛盾しているものの起こりうることです)
もし、西暦2000年に出発した宇宙船に、瞬時にAさんを送り込める場合、西暦2012年にAさんを宇宙船に転送すると、宇宙船内のカレンダーでは2006年になっています。
そのまま、宇宙船からとんぼ返りで地球に帰ると、宇宙船から見ても地球の時間が同じだけ遅れていますので、2003年ころの地球に戻るというわけですね。
こんな感じで、相対性理論による時間の遅れを利用すれば、超光速での移動手段さえあれば、過去に戻るタイムマシンが作れるということになります。
(もっとも、この方法では宇宙船が地球を出発するよりも前に戻ることはできませんけどね)
にもかかわらず、既存の物理学の常識では、「過去に戻るタイムマシンは作れない」ということになっています。
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