お前なんて...«bl»

えっ...んっ！？(直前に仮マネージャーからはフリと聞いていたので安心してはいたが、本番になると逃げ腰になってしまっていて、腰に手を回されこれ以上は逃げることが出来なくなり内心焦りまくっていて唇が重なると驚きのあまり目を見開き相手の服を握ってしまい)

…(撮影中スタッフのざわつく雰囲気を感じながらもカットと言われるまでの間口付けを続け、相手が自身の服を握ったことから引きからはいい感じにシーンが回り、監督の“カット！お疲れー”との声で唇を離して)

っは...(はぁはぁと肩で息をして、自分に起きたことがまだ分かっていないのかキョロキョロとあたりを見渡してから相手を見ていると仮マネージャーが近づいてきて)

ちょっと借りますね(全ての撮影が終わり相手のマネージャーらしき人物が近付いてきては、肩で息しつつ挙動不審になっている相手の手首を掴みマネージャーに言えば返事を聞かずにスタジオを出て半ば引っ張りながら歩いて)

うわっ...ま、まってください(半ば引っ張られてる感じで足がもつれながらも転ばないようにして、怒られるのかと考えながら仮マネージャーに助けを求めようとするも、情けない顔してスイマセンと頭を下げる仕草を見てええーと心の中で叫んでいて)

…お前どうゆうつもりだ(待って下さいと言われるも待つ訳はなく、自身の楽屋に入ると相手の胸倉付近の服を掴み閉めた扉に押し付け、声を聞かれるのは嫌なため静かに告げつつ先程演じていた爽やかな優しい瞳はなく)

な、なんのことですか...(押し付けられたことによって背中を痛めたのか眉をひそめて、仮マネージャーからなるべくバレないようにしてくださいと言われていたのでとぼけようとして)

男だろ、ヅラまで被って何し……っ、お前、翔…か？(白々しく今更ながら誤魔化そうとしてくる相手に更に苛つきながら被っている相手のウィッグを掴み外せば、誰かに似ていると感じじっと見つめては、やっと分かり掴んでいた手を離して)


(/質問なのですが、
どうして嫌われてるんでしょ？

ちょ...うぐっ...(ヅラを取られてとうとうバレてしまったと泣きそうになるが、自分の事を覚えてる相手に驚き、手を離されて軽く咳をすると悔しそうにして)


(中学が一緒でいろいろあって、翔の顔のことをいじり、翔ちゃんと呼んだ過去があるからです！
主が歪んでてごめんなさい！)

…久しぶりだな、翔“ちゃん”(相手の反応から相手は自身のことを気付いていたのかと察し、昔女みたいだとからかっていた事を思い出し、それが目の前で女装しているとなれば滑稽に思え、悔しそうにする相手へ口角上げつつ“ちゃん”付けで名を呼び)

(了解しました！
いえいえっ此方こそ主様が思うキャラでなかったらすみません！

その名前で呼ぶな...(昔呼ばれていた名前で呼ばれれば悔しさと怒りで相手を睨みつけ、殴ってやりたいと思っても相手はいま人気の俳優だと思うと殴ることができずに拳を握り、「俺がこんな姿して笑えるだろ？」と俯きながら述べ)


(いえいえ！最高のキャラですよ！)

ああ、笑える。女って言われるの嫌だったんだろ、何でそんな格好してるんだ(表情は笑っていないが笑えないでいられるかと言わんばかりに俯きながら述べる相手に答え、過去の相手からして女装など嫌っていたはずと上記を問い)


(/そう言っていただけると嬉しいです…！！
今日は落ちますね、お相手感謝です！また明日きます！

あぁ、嫌だったし今だって嫌だよ...(はぁとため息をつきながら上記を述べ、「友達からバイト押し付けられた...つか金欲しかったから...」と格好のこと聞かれては訳を伝え)

(はい！おやすみなさい！)

其れで…嫌な相手とキスシーンまで撮ったって訳か。…馬鹿は馬鹿のまんまだな(ここに居た理由と女装してた訳が分かり、随分と飽きれながら先程までのことを理解し、どんな野郎と釣んでるんだと思いつつ上記述べ「取り敢えず…そのみっともない格好と、メイク落として来い」と付け足し)

お前が相手だってわかったら断ってたし...(過去のことを思い出してるのか会話してる中ずっと下をむいたままで、なんでこんなことやってんだろと思いながら相手の言葉を聞くと上記を述べ「お前に命令されなくてもしてくるよ！」と半ばキレ気味で楽屋から出て行き)

何だとっ…、(命令されなくてもしてくると半ばキレ気味に言い放たれイラっとくると言葉返そうと思うも楽屋から出て行かれ言えず、相手が出て行ったあとメイクリストがきて残った苛つきは自然消滅させメイクを落として)

なんだよっ...あいつ昔から変わらねーし...(メイクを落とされ服を着替えると傍からみたらどこにでもいる普通の青年で、ブツブツと文句言っていると仮マネージャーが近づいてきて少し会話をすると今日のバイト代と封筒を渡され、それが目的だった為受け取ると一言礼を言ってその場を後にし)

帰らせたんですか？(楽屋から出て廊下を歩いていると前から相手の仮マネージャーが歩いてたきたため、相手のことを聞けばもう帰ったと思うけどと告げられ、女装して撮影に及んだ事をもっと問い詰めてやろうと思っていた矢先の事で「あいつ…」と声も掛けず帰ったのかと不機嫌になりつつ仮マネージャーとは別れ)


(/バイトで遅れました！

げっ...鍵忘れた...(いつもならカバンに入ってるはずの鍵がなく、どこに置いたかと悩んでいると楽屋でカバンをぶちまけたことを思い出して、はぁとため息をつけば取りに行くかと来た道を重い足取りで戻っていき、入口の前に立ってる警備員に話しをすると中に入れてもらえて楽屋どこだったかなとキョロキョロしていて)


(おお！お疲れ様です！)

…馬鹿面さげて何キョロキョロしてるんだ(丁度相手の楽屋を訪れていたところ机の影に隠れていた鍵を拾いもしや相手のものかと思い取り敢えず鞄にしまっておいては、相手の仮マネージャーにでも渡そうとしていた所相手の姿を見つけ、概ね探しているものは分かってはいるものの後ろから声掛け)