胡蝶 2014-09-12 22:42:07 |
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―最近、魔物が人間たちの生活圏に出没するようになった。
そういう話は聞いていたが、まさか自分が、しかも学校で遭遇することになるとは思っていなかった。
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その昔 ―科学が最も栄華を極めた時代では― 、怪物や魔物というものは、さらにその昔々の人々の「空想の産物」だと考えられていたらしい。
しかし、発達し過ぎた科学から、強力過ぎる兵器が生まれ、それによって科学文明そのものを目茶苦茶にしてしまう大戦が起こった。すると、人々の暮らしは一気に原始的なものへと成り下がり、それまで科学の光によって、闇の中へ、闇の中へと追いやられていただけであった怪物や魔物たちが、再び人前に姿を現すようになったのだ。
栞のお祖父さんが生まれた頃には、まだ世界中に大戦の傷痕が生々しく残っていて、人々の暮らしも不便なものだったそうである。おまけに人と魔物の生活領域が重なっていたため、人が魔物に襲われることも多かったらしい。
だが、栞のお父さんが生まれる頃になると、人々は僅かに残った科学技術と、新しく発展させた魔科学を利用して復興を遂げており、栞が生まれる頃に至っては、既に魔物たちとは生活領域を異にした、人間たちの美しい文明社会が出来上がっていた。
そのため、栞が本物の魔物を見たのは今回が初めてであった。
(受け入れて貰って良かったw調子こいて背景めいたものを考えてみたり…他の人が書きやすくなるような文を書きたいな)
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