カタブツ 2014-09-08 23:37:54 |
通報 |
……寝たのか。(起きていたら返ってくるだろうと思っていた言葉も聞こえず、眠ってしまったことを確認すれば、部屋の照明を落とし部屋を後にした。)
(/朝まで飛ばしてでも、夜中尋ねるのでも構いませんよ。可愛らしいアイデア沢山考えていただいて嬉しいです。遣りやすいシチュを選んでロール回し付けていただければ喜んで返しますよ!)
(頬に擦れるざらざらしたシーツの感触につられ目を開けると、辺りはまだ暗く、夜は明けていないらしい。自分の家とは違う匂いを頼りに記憶を探り、無理やり他人の部屋に押しかけていた事を思い出す。上体を起こし、シーツの上に掛けられた布団という珍妙な寝方に違和感と、それと同時に空腹感を抱いて頭を掻いて。そういえば彼を待つ間持ち込んだお菓子を最後に食べたきりで、まだ意識は覚醒し切っていないもののこの妙なだるさを携えたままではもう一度眠る事は難しいだろうと判断しては、家主に食べ物を要求しに行く事を決意し。)
…ねえ、俺だけど。(暗い廊下をスリッパが叩く音を繰り返し響かせ歩いて来た先、どれが目的の部屋か分からず見つけた扉を片っ端から開けてみる。二つ間違え三番目のドアを開けると、周りと同様に暗いながらも横になった相手が目に入りそっと近づき、まずは小さめの音量で呼びかけて。)
(/結局何か寄越せと訴える作戦に出ました…!会ったばかりなのにかなり図々しいですがどうかご容赦ください。)
…んん。(彼が眠ってしまった後、出来るだけ静かに風呂に入り、身支度をすませた後就寝した。その時点で日付は変わっており、早起きは得意なものの用心深く目覚ましをセットしたのは遅刻を防ぐため。そんな爆睡している最中寝室のドアが開き、小さいながらも声を掛けられる。当然此方は寝息を立てて目を閉じたままだが、その声の発信源を避けるように反対側に寝返りをうつ。尚且つ無意識に枕に耳を擦り付けて、何かを拒否するかのように開かない口で音を発するものだから唸り声のような品がない声が発せられる。)
(/図々しくても構いませんよ!どんどん干渉して困らせてやってください。)
……。案外可愛い寝顔してんじゃんね。(起きないどころか退けるかの如く寝返りを打たれ一瞬眉間に皺を寄せるが、漏らされた声に何だか内心和んでしまい、背けられた顔を観察したくなる。ベッドに手をつき寝顔を覗き込めば再度声を掛ける事はせず、起きている時は不躾に眺められなかったそれに静かに視線を送ってぽつりと上記零し。)
(/久巳さん困らせ甲斐あり過ぎです。最早ただの夜這い…。それでは相談に乗って頂きありがとうございました、本体は一旦失礼致しますね!)
(不意にベッドに何かが乗っかりマットレスが揺れるのと、上から降ってくる声を小さいながらも聞こえると夢か現実なのか分からずぼやぼやと意識を取り戻す。うっすら目を開けると視界は未だにぼやけているが、横を向いている体勢を直そうと仰向けの上体に転がると自分以外の何かが周りに居るのに気付き、びくりと身体を強ばらせる。初めは、人ではない物理的に有り得ない者を想像し、じわりと汗を滲ませるが、ようやく開けた視界に見覚えのある顔ときて「……ひっ…、き、君。えっと、よもだ君だったかな。何故此処にいるんだ。」手を付いて起き上がり、彼を指さして問いつめる。勿論、吃驚したのと正体が分かるまで少しでも恐怖を感じたのと、何れにしても動揺しているのを気付かれないように声を張り詰めて。)
(/いえいえ!もっとこうしてほしい、このシチュがしたいという願望があるのなら是非教えてください。折角お相手していただくので、楽しくやりとりしたいと思っておりますので。では、こちらもドロンします!)
へへ、驚いちゃった?可愛いねー…――治人って呼んでって、言ったのに。(起き上った相手の体を避けるべく身を引いて、薄っぺらい笑顔を浮かべればひらひら片手を振りまたもや質問には触れずに。からかった語尾を窄めながらも細く伸ばしてゆき、それと同時に突き付けられた相手の指先ごと包み込むように手を握ると、ベッドに膝をつき相手の顔へ自分のそれを寄せて。)
は? ……ちょっと、は、ると君…どうしたんだ…。(薄ら笑みを浮かべる彼の口元、その後手を握られると、あっけに取られて咄嗟の行動は出来ずに言葉を発することしか適わない。その言葉さえも、彼に誘導されたように名を呼ぶと、何故今の状態に至っているのか尋ねようにもか細くなってしまい、されるがまま距離を縮める彼を目の前にして全身縮こまることしか出来ずまじまじと彼を見て。気持ち良く眠っていたのを故意ではないが起こされ、言葉も行動も何を訴えているのか全く理解できない彼に悩まされ、そちらから何かを発信してくれるのを待ち。)
あのね、食べに来たんだ。久巳さん。(呼ばれ慣れているが相手の口からは初めて聞いた自分の名が鼓膜を震わせるとより一層笑みを深くして、この状況を掴みあぐねているその様子を愛おしげに見つめる。眠る前の堅苦しい態度もそそられたけれど、そのギャップを強く感じられるこの姿は己が精神的に優位に立っているのだと思えて心地良い。そんな感情を抱けばどうにも意地悪したくなってしまい、不正解ではないが正解でもない誤解を生みそうな返答をすればお返しとばかりに相手の名前を呼んだ後、握ったままの手に口づけを落とし。)
食べに来た…?此処には食料なんて置いて無いぞ…って、やめなさい。(ようやく頭がはっきりと言葉や行動を捉えることが出来たが、どうにも話の意図が可笑しい。腹が減ったのならキッチンに行き、冷蔵庫を漁るというのなら想像できるがこの状況は一体何なのか理解に苦しむ。それだけではなく己の手に唇を寄せる行為に思わず手を引っ込めて、注意を呼び掛ける。自分も彼も男同士、ましてや昨日今日会ったばかりなのに、たちが悪いからかいに溜息を吐き、ベッドのサイドに置いてあるテーブルへと手を伸ばし、眼鏡を掛けると「…腹が減っているなら普通に起こせばいいだろう。それ以前に君は夜中に飲食するのか。」と言い放っては不機嫌そうに眉を寄せ。)
あ。何だよー、もうちゃんと目ぇ覚めちゃったの?(振り払われた手と相手を交互に見遣り拗ねたように唇を尖らせては、片膝を立てている状態だったベッドの上に座り直し胡坐をかいて。所在無げに首を掻きバツが悪そうに相手を見つめて「呼んだけど起きなかったの。腹減って寝れなかったら元も子もないでしょ?何かちょうだいよ。」と言い訳と不遜な態度で食べ物をねだり、相手に向かって片手を差し出して。)
…嗚呼、分かった分かった、今回だけだぞ。(拗ねた口調、尖った唇からして何が気に入らないのか全く理解出来ないが、取り敢えず今は何か食べ物を与えておけば静まるだろうと思い渋々承諾する。此方を見つめて、手を差し出す彼に眉を垂らし、微かに口角を上げると掛け布団を退かしベッドを後にして照明を付けキッチンへと向かう。冷蔵庫の隣の棚の一角にパン屋の袋が並びそれを手に取ると「そう言えば好き嫌いはあるか?…あっても食べさせるけれど。」とベーグルと、デニッシュ、スコーン等朝食用にと買っておいたものをカウンターに並べて。)
へへ、分かればいいんだよ。(よいしょ、と小さな掛け声と共にベッドから飛び降り、キッチンへと歩き出す相手の背中をご機嫌な笑顔浮かべて追いかけ。相手と並んで棚を覗き込み、次いでカウンターに肘をつきながらそこに置かれたパンの一つ一つを手に取り眺めていると、ふと掛けられた声に後ろを振り返って悩む素振りを見せる。まずは出来る事なら避けたい苦手な食べ物から話そうと「うーんと嫌いなのは、苦い物と…あときのこかな。特にしいたけとか味も食感も変だし絶対無理。」と口にすれば自然と眉間に皺が寄り険しい表情を作って。)
きのこと苦いものか…成程。 ん、否、寝食共にするんじゃあるまいし、聞いたところで私には関係ないな。今回だけ例外だが。(此方が下手に出た方が彼は素直に言うことや、質問を答えてくれることが分かり距離感が掴めたが、自分が尋ねた質問事態に疑問を抱きパンを見ながら考えを巡らせる。彼の食事の好き嫌いを聞いたところで、ただ仕方無くの同居というわけで干渉する訳でもないのにらしくないことをしてしまった。明日の朝になれば例の管理人の叔父が詳細を明かすとして、初対面同士が密接につき合わなくても良いのではないかと、人付き合いに疎い部分が出てしまい「私は休むから君はこれでも食べて大人しくしていてくれ。」と、振り出しに戻るように初期のような対応をして。)
…もう戻っちゃうんだ。(結局選んでいたうちの一つ、デニッシュを取ればそれを食べる事に決めたようで、珍しく“大人しくしていろ”などという言葉につっかかったりはせずそれを持ったまま上記をぽつりと呟き。相手は今日も仕事だったというし明日もきっとそうなのだから、この時間には眠っていないと業務に支障を来すだろう。こんな夜中に起こして何か食わせろとねだった手前だが彼に迷惑をかけたい訳ではない。しかしこのまま彼は寝室へ、自分は一人リビングでパンを食むのがどうにも寂しく感じられて、自身ですらよく分からない感情に戸惑い困った顔をしながらもそれ以上口は開かず、飲み物を探さなくてはと冷蔵庫を見遣って。)
嗚呼。食べて直ぐ眠るのは消化が悪いが、夜も遅いから君も早く寝なさい。(あれだけ偉そうに指図しといて何だが、すんなりと受け入れ、曇った表情を見せる彼に驚き、去り際に言い放ち。年長者として、大人としても夜な夜な行動されては音や灯りで同じマンションに住まう人に迷惑が掛からぬように…というのは建前だが、なんだかんだ言いつつも年下と思われる彼を気遣っている。冷蔵庫に視線を落としたのに気が付けば「…中に入っているものは、飲料や消費期限の早いものなら構わない。」とだけ告げてキッチンを後にして寝室に籠もり。)
…うん、おやすみ。(謝罪も感謝も口にしないまま就寝の挨拶だけ済ませ、手の中のパンと去って行く背中を交互に見つめた後小さくため息を吐く。最初こそ自分のペースに持って行けていたものの、後はまるでお留守番を頼まれた子供のようにしょげてしまって自分でも情けない。なかなかに彼を気に入ってしまったらしいと思いつつ冷蔵庫の扉を開け牛乳パックを取り出し、手近なコップに注いでパンと一緒にテーブルへ並べ。椅子に腰かけるとまずは牛乳を一口、それからデニッシュを銜えれば未だ物憂げな表情でもぐもぐと咀嚼して。)
(/すみませーん、堅物が治人くんそっち退けで床についてしまったので朝起床したところから始めてもいいですか?一応様子見に起こしに行くみたいな感じで…ばたばたすると思いますが笑)
(/分かりました!わざわざありがとうございます。それでは此方は食べ終わって就寝~起こしに来てもらう前のロルを回しておきますね。)
(食べる以外特にする事もなく、早く寝なさいと言われていたのもあり早々と席を立てば、少し悩んだものの礼の代わりにコップを洗っておこうとシンクの前に立つ。一つだけ故そう時間もかからず作業を終えると置いてあった場所に戻し、眠る前同様に奥の廊下へ続くドアを開けて元いた部屋に帰ると、マットレスの上に先程ここから抜け出した時のまま布団と絡み合っていたシーツを引っ張り今度はきちんと敷いて。ベッドメイクも終わりその上に座ると、「…おやすみ、だって。」と随分久しぶりに口にした言葉を思い出しくすりと笑う。そして布団の中に潜り込んだ後、知らぬ間に意識は夢の世界へ引き込まれてゆき。)
(/了解です。では、こちらは朝からスタートで。)
……ん、もうこんな時間か。(目覚まし時計の音に起こされ、視界に飛び込んできた時計の文字盤で現在の時刻を確認すると出社する2時間前であることを確認する。サイドテーブルに置いてある眼鏡を掛けるといそいそと身支度を始める。スーツに着替え、洗面所へと向かい身だしなみを整えると、昨夜の出来事を思い出し、突き当たりの奥の部屋へと急ぐ。まだ眠っているだろうが、今日も帰りが遅くなっては事が進まないため彼を起こすことにした。一応ノックをした後にドアを開けると、マットレス上に寝息を立てている彼に声を掛ける。「…えっと、蓬田君。朝だ、起きなさい。話があるんだ。」身体を揺することはしないが、彼の肩であろう箇所に手を置いて。)
――…うぁ。んんっ、久巳さん…なに?(右肩に伝わる重みに呼び覚まされ、必死に閉じようとする瞼に抵抗しながら頭まで引き上げていた布団を捲ると、名状し難い声を漏らし一度咳払いをする。仰向けになったものの未だ枕に頭を預けたまま、手のひらで目を擦りつつ微妙に定まらない焦点で相手を見上げれば、力無い口調で名前を呼び。)
トピック検索 |