羊皮紙 2014-08-30 19:05:47 |
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その昔、吟遊詩人と呼ばれる人々がいたらしい。彼等はあちこちを渡り歩き、沢山の人に話をして、沢山の人から話を聞いて回ったんだとか。
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何せ、放浪の身の上。大きな財産等は持たず、訪れた土地に伝わる歴史や物語を詩にしたり、人から聞いた遠い異国の地のことを曲にしたり、そうして人々に歌い聞かせて回った。
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家がないから、彷徨い歩く者もいれば、知識の伝導や己の修練といった、高尚な目的があって、各地を渡り歩く者もいたらしい。
話を聞き、詩曲を作り、それを歌って日銭を稼ぎ、また話を聞いて…繰り返す日々。繰り返しと言えども、余計な物は持たずに様々な土地を渡り歩く生活は、変化に富み、刺激のあるものだったと思う。
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面白い話ができる人、美しい音楽を奏でられる人は、王宮や貴族の家に招かれて歌を披露することもあったとか。
彼等は流浪の民だったけど、残したものは大きかった。彼等が詩曲にまとめて残した歴史や民話は、後の世の人々がそれらを知るために大いに役立つことになる。
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自分の作った詩曲が後世にまで残り、さらに遠くへと伝わり、そんなことを想像できた吟遊詩人がどれくらいいるのだろうね。
とにかく、市民の階級が上がって裕福な人が増えたり、交通技術が発達して遠出をしても家に帰れるようになったり、中世ヨーロッパでは貴族や騎士の文化の衰退もあったり、時代が移り変わるなかで、かつて吟遊詩人と呼ばれていた人々も姿を消していった。
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人の一生は短いし、時代は移ろうもの。でも、物語というものは、人から人へと時代を越えて伝わるし、そうやって伝わり続ける限り、尽きることのない寿命を持っている。それってなかなかロマンチックだよね。
ところで、吟遊詩人が吟遊詩人である条件とは何だろう。私は、放浪する音楽家といったイメージを持っているのだけど、ここで1つ、解釈を広げて流浪の民であって、時代を越えて伝わるかもしれない物語の話者としてみたい。
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そのうえでさらに解釈を広げ、人生も流浪の中にあるものと考える。色んなことがある世の中、生まれてから死ぬまで、同じ場所にいて同じ状況の中に留まり続けられる人なんて、なかなかいないだろうからね。
それで、そうやって考えてみると、吟遊詩人的素質は多くの人が持っていると考えられる。
かつて吟遊詩人が語った物語が今の世の中にまで残ったように、ここのチャットの中で語られている色んな話のうちのどれか1つでも、伝え伝わりを繰り返して、遠い未来まで残ったら面白いなぁ、とそこまで考えたところで特にオチもなく、話を終えます。
/吟遊詩人について
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次の話
要領の良い人にとっての世の中と、要領の悪い人にとっての世の中、人それぞれの違いについて、考えてみるヒントになってほしいような話…
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世の中には、どうにも要領の悪い人というのがいる。というか私自身も要領の悪い方だと思うのだけど。
あと人には、得手不得手というものがある。これってどういうことなんだろうね。
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以前、事故で記憶喪失になった人の書いた本を読んだことがあるのだけど、それに載っていたエピソードがとても興味深かった。
著者はあまりに多くのことを忘れてしまっていたそうで、母親と食卓に付いていたときのこと、ふと母親が著者の方に目をやると、著者は物凄く苦しそうに食事を続けている。具合が悪いとか、そういうことじゃなく、もうお腹いっぱいなのに、無理に食べ物を口に入れ続けているのだ。そういうことが何度もあったらしい。
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要するに、著者は「お腹がいっぱいになったら食事をやめる」ということを忘れてしまっていたのだ。そのうえで「お腹がいっぱいになったら食事をやめればいい」という発想にも行き着かなかった。だから、苦しくても食事を続けてしまった。
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この話には衝撃を受けた。それで考えたんだけど、これは極端な例にせよ、要領の悪い人ってこういうことなんじゃないかと思う。
発想が欠如していて、すんなり最良の方法を取れないということ。逆に、要領の良い人というのは、インスピレーションが働き、自然にか、或いはちょっと考えるだけで良い方法を選べるし、その通りに動くことのできる人。
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私は「お腹がいっぱいなのに食べ続ければ苦しくなる」ということを知っているし、「食べ過ぎで苦しむこと」を防ぐためには「食べ過ぎなければいい/場合によっては食事を中断すればいい」と分かっている。
でも、世の中にはそれを知らないし、分からない、そういう発想を持てない人もいるのだ。
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自分にとって「お腹がいっぱいになったら食事をやめる」のが当たり前だからって、その発想を持てずに「苦しみながら食事を続けている人」を「苦しむのは自業自得」と責めたり、「何て考えなしなのだろう」とバカにしたりするのって、どうなんだろうね。
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皆が生き易くなるにはどうすればいいのか、と考えさせられる話でした。誰かにとっても、何かのヒントになればいいな。
/発想が欠如するということについて
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その物語の主人公はね、一見、普通の人間の男の子なんだけど、お尻から尻尾が生えていたんだ。
山に捨てられていたのを、その山に住むお爺さんが拾って育ててやったんだけど、物語が始まる時点で、既にお爺さんは亡くなっていて、男の子は山の中での生活を一人で続けていた。
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ところが、ある日その山に女の子がやってくるんだ。女の子は7つ集めて呪文を唱えると、何でも願いを叶えてくれる龍が出現するという不思議な玉を探していて、男の子がお爺さんの形見として持っていた玉が、その1つだったわけ。
今日は疲れたから、
このへんで(р_-)ウトリ
ネタが分かる人は
続きを書いてくれても
いいんだよ…!
あと、なんか別のことでも
ネタをお持ちの方は
話をぶったぎって
書き込んで頂きたい
色んな話が聞きたいな…
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