雲 2014-08-18 15:57:06 |
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野良猫なのか飼い猫なのか
家に帰るとどこからとも無くネコの鳴き声がしてました。
生後3ヶ月くらいの可愛い子猫でした。
触りたくて近寄ったら逃げられました。
家にあった餌でおびき寄せようともしましたが
出てきません。
触りたかったなぁ~。
>きらり
雲は復活しましたよ 笑
もやもやを綺麗に消化しましたw
いま、気が向いたので、駄文ではありますが小説もどきを書きたいと思います。
でも、あまり期待はしないほうが良いと思いますw
内容としては中高生向きかと思います。
浮かんでは消え、消えてはまた浮かぶ。
風に乗り、ふわふわと空を漂う雲。
人は私の事を『くも』と呼びます。
そんな私が見た、ある一人の女の子の話をいたしましょう。
その女の子は、栗色の髪にゆるいウエーブがかかっており、瞳はくりくりと大きく、とても可愛い女の子でした。
あまりにも可愛い子だったので、少し変な趣味の入ったお兄さん方が、その少女と仲良くなりたがり、お菓子やおもちゃで釣ってお家にお持ち帰りしようとしている人もいました。
その度に少女の3人のお兄さん達が、少女の危機を救い、連れて逃げるという日々が繰り返されていたのです。
少女が成長するにしたがって、変な趣味のお兄さん達の数も増え、両親とお兄さん達はとても心配をしました。
そして、お兄さん達が出した結論は、【 少女変身プロジェクト 】という、美少女から影の薄い根暗な女の子に大変身をさせました。
栗色でふわふわの髪は、固く三つ編みにしおさげに。
可愛らしい口元は、出っ歯の偽歯をはめ込む。
くりくりとした大きな瞳には、メガネと目が隠れるほどの長さの前髪で覆い、頬にはそばかすを沢山書き込みました。
もう誰も以前の可愛らしかった少女だとは夢にも思いませんでした。
そして、もしもの時のためにと、護身術として合気道を習わせ、それでも妹の事が心配で心配でたまらないお兄さん達は、学校の送り迎えを交代でやるほど過保護に育てました。
4人目にして初めて出来た女の子でしたので、両親もお兄さん達も、それはそれは可愛がっていました。
そんな愛情いっぱいに包まれ育った少女は、素直で優しい子に育ったのです。
お兄さん達にしてみれば、そんな可愛い妹に、悪い虫がつかないようにとの警戒作だったのかもしれません。
お兄さん達のもくろみは、見事に大当たりで、現在、高校1年生になったいまも、彼氏いない歴が年齢となっていました。
少女は、幼いころに付きまとわれた、少し変な趣味の男の人達のせいで、家族以外の男の人が怖くて仕方がなかったのです。
体に少しでも触れられると、むかしの出来事がフラッシュバックをして、体が硬直して動けなくなってしまいます。
だからなるべく男子のそばには近寄らないように、学校生活を送っていました。
中学の頃は、一つ上のお兄さんがいつも守ってくれていました。
一つ上のお兄さんは双子で、とてもかっこよく、文武両道でした。
一番上のお兄さんも、日本人離れをした端正な顔立ちをしてました。
この兄妹が美男美女の訳は、父親がイギリスとのクウォーターで母親がロシアとのクウォーターだったからです。
特に妹にはロシア系の血が強く流れたのか、両親の良い所をまんべんなく取り込み、それはそれは美少女に育ちました。
ですが、その事を知っている人達は少女の家族しかいません。
あの日からずっと少女は変装をし続け、その素顔を隠していたからです。
高校生になった少女は、一つ上の兄達と同じ学校に通う事になりました。
入学式も終わり、クラスでそれぞれ自己紹介をした後には、いくつかの小さなグループが出来上がっていた。
始めは同じ中学校同士での数人のグループがいくつもあったが、少女には同じ学校から来た知り合いは一人もいなかった。
必然的に少女はいつも一人で、休み時間には本を読んでいたり、お昼になるとどこかしらに消えていなくなっていた。
―― キーン コーン カーン コーン ♪ ――
「やっとお昼だぁ♪お腹空いたぁ~♪」
生徒たちは各々に机を並べ、仲の良い子達で固まってお昼を食べている。
そんな中、少女はランチBOXを持ち教室を出てどこかに消えて行ってしまった。
しかしその事に気が付くものは誰もいない。
体育館の裏手に行くと、兄たちがそこに居た。
「優樹菜、こっちこっち」
「朔夜(サクヤ)、紫音(シオン)、ごめんね、待った?」
「5分は待ったな」
紫音が笑いながら言う。
優樹菜こと、相模(サガミ)優樹菜(ユキナ)、15歳。
三つ編みおさげで地味な顔立ちの、少女の名前である。
一見根暗で地味そうに見えるが、これは世を忍ぶ仮の姿で、実際は目を見張るばかりの美少女である。
もしもの時の護身術として合気道も習っており、その腕前は黒帯5段にもなる。
朔夜と紫音は優樹菜の兄にあたり、年が近いせいもあり、とっさの時は彼氏役もするという事から、兄とは呼ばせないで名前で呼ぶようにさせていた。
「あのねお兄ちゃん」
「優樹菜、お兄ちゃんじゃないだろ!?名前で呼べって言ったよな?」
「あ・・ごめんなさい。
あのね、来週オリエンテーションで蔵馬山に3泊で行くんだって・・・」
「俺たちも去年行ったな」
「行ってもいいかな・・・ダメ?」
少し上目づかいで朔夜たちに伺いをたてる。
そんな目をしてお願いをされれば、この兄達にもはや断るすべは持たないのだった。
「ん~・・・しょうがないな。」
「だな・・・。十分注意はしろよ!?俺たちが居ないんだからな」
ぱぁ~っと優樹菜の顔が明るくなり、兄達に抱き付いた。
「ありがと~、朔夜、紫音♪」
3泊4日、素顔を見せずにオリエンテーションを無事に過ごす事がはたして出来るのか。
高校生活第一歩目の難所である。
蔵馬山のふもとにある【 蔵馬青年の家 】は、学生たちが良く利用する宿泊施設だ。
一部屋4人部屋と8人部屋があり、2段ベッドが人数分に合わせて置いてある。
部屋割りは皆適当にくじ引きで決めたので、仲の良い子達が別れ別れになってしまっていた。
どうしても一緒の部屋になりたがってる子が、優樹菜に部屋を交換してくれと頼みに来た。
優樹菜はべつにどの部屋でもよかったので、快く承諾をした。
移った部屋には、クラスでも中心的人物である『坂上 愛羅』が居た。
男女問わず仲良くしているが、話の中心にいつも自分がいないと少し機嫌が悪くなる事もある。
容姿もなかなか可愛いく、性格も明るいので男子からは1番人気を獲得していた。
自分がモテルという事を認識しているため、自然と行動も、より自分が可愛く見えるような仕草を作り出していた。
「あれ~?相模さんってうちらの部屋だっけ?」
「は・・はい。」
蚊の鳴くような小さな声で答えた。
愛羅はクスクスと笑いながら、空いてるベッドを指差し、そこに行くように促す。
『坂上さんと一緒か~、緊張するなぁ~・・・』
愛羅は何かと優樹菜に声をかけ構ってくる事がしばしばあった。
親切心から声をかけるのか、引き立て役にしたいから声をかけるのか、そこら辺は謎である。
夕食も終わり部屋にいると、ドアをノックする音が聞こえた。
入って来たのは、同じクラスの男子たちだった。
愛羅に気がある男子達は、しばらく部屋で談笑をし、そのあと自分達の部屋に来ないかと言ってきた。
好奇心旺盛なこの年頃の女の子達は、さっそく男子の部屋へと向かった。
だが、男子が怖い優樹菜だけは、一人部屋に残ると言う。
しかし、愛羅に無理やりに連れて行かれたのは言うまでもない。
男子の部屋では、優樹菜は部屋のドア付近に腰を下ろし、みんなの和の中に入っていこうとはしなかった。
「相模さん、そんなとこに居ないでこっちにおいでよ~」
愛羅が優樹菜を立たせて移動させようとするが、下を向きイヤイヤと首を振るばかりだった。
見かねた男子の一人が
「相模もこっちこいよ」
と言い、体に触れた瞬間に
「い・・・いや・・触らないで・・・」
蚊の鳴くような小さな声で拒絶をする。
「もしかして男子が怖いの?」
無言でうなずく優樹菜だった。
その後、男子が触ると硬直し動けなくなる優樹菜をおもしろがり、隙を見つけては触りに来る男子が現れた。
その度に硬直をし、地蔵のように固まってしまう優樹菜を見て、女子達は陰でクスクスと笑っていた。
「相模さんってぇ、ちょっと自意識過剰じゃない?(クスクス)」
「だよねぇw誰も相模さんの事なんて意識してないってぇ~のw(クスクス)」
オリエンテーション2日目。
今日は蔵馬山に、ハイキングコースで登山の日だった。
登山と言っても、山頂まで登るわけではない。
途中にある休憩場で昼食を作って食べる、炊事遠足の様なものだ。
休憩場の近くには川もあり、林の中に落ちている小枝を集めて火をおこす。
かまどらしき物はあらかじめ作られてはいるが、生徒達には使い方がいまいち分からなかった。
先生達の指導のもと、各班に分かれて各々準備に取り掛かる。
下調べをして用意の良い子は、着火剤やライターなどをあらかじめ隠し持ってきていた。
真面目に炊事に取り掛かる子、そんな物はやりたい奴にやらせればいいと川に遊びに行ってしまう子、やりたくはないけど押し付けられた子、いろいろである。
優樹菜の班は、同室の女子8人と男子が8人の16人だ。
優樹菜ともう一人、大人しめの女子が炊事の大半を押し付けられることになった。
男子の方は、普段女子と良くつるんでいる3人が、率先して残り6人の女子を連れて川に遊びに行ってしまった。
男子が5人も残ってしまった事で、少々不安もあったが、なるべく接触しないように分担をし、炊事遠足定番のカレーを作っていた。
出来上がったころ、匂いに誘われるかのようにみんなが帰ってきた。
優樹菜達が作ったカレーは、意外と好評だったため、愛羅が少しムッとしていた。
「私だってこれくらい作れるもん・・・」
拗ねた感じで男子に甘えて見せる。
甘えられた男子はまんざらでもなさそうな雰囲気だ。
食事も終わり下山をする時、横に並んで固まる様な形で歩いていた同じ班の子達の一人が、話に夢中になり、少しふざけたのか動作が大きくなる。
その時に広げた手が優樹菜に当たり、優樹菜はバランスを崩し横の急斜面の方によろけ、斜面を転がるように落ちて行ってしまった。
「きゃああああああ!」
みんなはその声に驚きはしたものの、あまりにも急斜面だったので、助けに行こうとする人はいなかった。
「どうする?先生呼びに行く?」
わたわたとしているその時、何のちゅうちょもなしに一人の男子が斜面を滑り降りていった。
「後から連れてくからみんなは先に行っててくれ」
そう言い残し姿が見えなくなった。
100m程降りた所の平らな地面に、優樹菜は倒れていた。
「おい!大丈夫か!?しっかりしろ!」
抱き起し顔をパチパチと軽く叩いてみる。
「・・・んん・・・ん」
「ケガはしてないか?痛い所とかないか?」
優樹菜が目を開けると、その中に飛び込んできたのは男子の姿。
思わず地蔵のように固くなってしまった。
「おい!いまは地蔵になってる場合じゃないからしっかりしてくれよ!?」
「アタタタ・・・痛・・・」
「怪我したのか?」
「足が・・・」
「ちょっとごめん。足触るから」
優樹菜のズボンの裾をめくり足を触ると、足首の所で痛みを感じてるようだ。
少し赤く腫れてきている。
「折れてはいないみたいだけど、捻挫かもしれないな。立てる?」
足に力を入れて立とうとするも、痛くて立ち上がれない。
優樹菜が自力で歩いてくれなければ、この急斜面を上るのは難しいだろう。
背負って登るにしても、片手だけで上るのも難しそうだ。
周りをよく見ると、何かツタの様なものが地面をはっている。
それを引きちぎりひも状にして優樹菜を自分の体にくくりつけようと考えた。
優樹菜の方を見ると、いつもと雰囲気が違う事に気が付く。
何が違うのか・・・そして気が付いた。
前歯が折れてる?
トレードマークの様な優樹菜の出っ歯が消えてるのだ。
「相模・・・・歯・・・」
「え?」
自分の口元に手を当ててみると、変装用の出っ歯が取れていた。
慌てて両手で口元を隠し顔を地面に向かって伏せる。
「おい!ちょっと見せてみろ!」
優樹菜は顔を左右に振る。
「いいから見せろって!歯折れたんじゃないのか?!」
強引に優樹菜の手を口元から外し、暴れないように右手で優樹菜の両腕を握り抑え込んだ。
出っ歯はなくなってはいるものの、前歯はちゃんとあったので、少しほっとしたその男子の名は、海藤 新(カイドウ アラタ)と言う。
転げ落ちた時にはずれたのか、顔を振りすぎて外れたのか、メガネもなくなっていた。
そして強めの風が、タイミングが良いのか悪いのか、優樹菜の前髪をさらう様にかき分けた。
つまりこの一瞬で、優樹菜の素顔が晒されてしまったのだった。
「・・・・・・・/////」
新の方が地蔵の様に固まって、顔を紅くしたのは言うまでもない。
「う・・動かないから、は・・離して・・・手・・」
はっと我に返る新。
「えっと・・・相模さんだよね?」
さっきまで見慣れていたクラスメイトとは思えないほどの美少女がそこに居た。
間抜けな質問だとは思ってはいたが、同一人物だという確信が無い。
優樹菜は黙ったままうなずくだけだった。
新はとりあえず優樹菜を背負い、ツタの紐で自分に固定し、斜面を登りはじめた。
しかし、新のドキドキは今もなお収まってはいなかった。
優樹菜の方も、こんな自分を助けに来てくれ、背負われてるとはいえ、嫌な気持ちや怖いと思う気持ちが起こらない事に、まだ気がついてはいなかった。
そんな事を考えるより、いまは無くしてしまった変装用の歯とメガネが無い事の方が重要だったからだ。
メガネが無くても前髪で何とかごまかせる。
最悪の場合は、歯は転げて地面に顔を打ち付け、そのおかげで引っ込んだことにしようと考えていたのだ。
なるべく下を向いていれば気が付かれないだろうと、そう自分に言い聞かせていた。
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