ハナミズキ 2014-07-29 20:56:35 |
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お疲れさまでした。
第2部完了です。
次は最終章になります。
ここまで読んでいただいた方
ありがとうございました。
ネタバレになりそうなので、コメを頂いても返事が出来ない場合が多々ありました。
申し訳ありません。
コメを頂き、大変心強かったです。
ありがとうございました。
はい。
短編の小説のつもりだったので、そんなに長い内容は練ってませんでした。
途中で挫折しそうで・・・。
最終章も、いま下書きしてるところなので、もう少し日にちがかかるかと思います。
来週中にはあげたいと思います。
夏休みが終わると、またいつもの日常が戻ってくる。
家を出て行ってしまった母は、いまだ戻ってきてはいない。
父も相変わらず女の人の所に居るようだ。
生活をするに必要なお金は、光熱費などの雑費等を引き落とす為の通帳に、生活費として余分にお金が入っているので、そのお金を使って生活していた。
節約すればお小遣いもできる。
不自由はない。
そう、母達が出て行く前から、こんな生活が続いていたので、今更である。
卒業まであと1年半もあるか、それとも1年半しかないのか、微妙な時期だ。
私からすれば、あと1年半もある。
将来の夢も希望もなく、何をすればいいのか、どうすればいいのか、いまだ分からない。
ある友達は、働くのが嫌だから進学するという。
また、ある友達は、メイクが好きだから美容関係の専門学校に行くという。
私は?
働くのは別に嫌ではない。
むしろ逆に、早く就職をして自立したいくらいだ。
でも、どんな職に就けばいいのかが分からない。
夏休みが終わったあたりから、マメが来なくなった。
本格的に受験勉強をするらしい。
今からやって間に合うのかが少々疑問である。
サイとマメがいつ来ても分かるようにと、私はスカイプを常に立ち上げていた。
立ち上げながらも、たまにチャットルームに行きみんなと話をする。
みんなと話していると、自分は1人じゃないんだと思えるからだ。
いくら親しく話してはいても、家庭の事情などは一切話してはいなかった。
チャットルームでは明るく、何の悩みも無さそうなサナを演じていたのだ。
夜9時頃、サイがインをしてきた。
「よっ!」
「お久しぶり~!今度はどこの女と浮気してきたのかな?w」
「今回の相手はな、激ナイスバディーなおばちゃんだったな」
「・・・おばちゃん。。。どんだけ守備範囲広いのよ~」
「ん?世話好きで、至れり尽くせりだったぞw」
サイはしばらく姿を見せないと思っていると、いろんな女の人の所に泊まり歩いているらしい。
歳も、20代前半から50代までさまざまなようで、どの人も皆、サイの世話をやきたがり、家にはなかなか帰してはくれないそうだ。
なんでそんな人たちに捕まるのか不思議だった。
捕まっても付いて行かなければいいのにとさえ思う。
「嫌なら行かなければいいのに・・・。」
「なんかさ、気が付いたら彼女たちに捕まってんだよな」
「なにそれ・・・。」
「まっ。みんな美人だし、ナイスバディーだし、俺的には文句はないな」
「・・・・・・・・。」
サイって、夢遊病の気でもあるのかな・・・?
この頃のサイは、インをしてきても2・3時間もすればすぐに落ちてしまう。
短い時は30分ほどしか居ない時さえある。
たとえ短い時間だとしても、ほぼ毎日来てくれているので、それだけで嬉しいとさえ思ってしまう。
でもたまに、2・3日とか1週間とか姿を現せないときもあった。
そう言う時は必ず、どこかのナイスバディーな人と楽しく過ごしていると言う。
どうせなら私の所に来ればいいのにとさえ思う。
ナイスバディーじゃないけど、1人暮らしのようなもんだし、何も問題はないはずだ。
でもこれは、決して言ってはいけない一言のような気がしてたサナだった。
10月に入り、サイに進学について聞いてみた。
「サイはどうして今の学校に行こうと決めたの?」
「ん~、やりたい事のためかな」
「やりたい事って?」
「それは秘密だ!」
「教えてよ!ケチ!」
「おまえ、やりたい事はないのか?」
「分からないの・・・」
「そっか。そのうち見つかるさ。焦るなよ」
それ以上サイは、何も言えなかった。
サナの人生はサナの物で、自分が口を出す権利がないと考えたのだろう。
これから何十年も続くであろうサナの人生は、自分で決めさせないといけない。
人に決められて後悔するよりは、自分で決めて後悔した方がまだましだ。
そう、サナのためにも、サイはそれ以上何も語らなかった。
久しぶりにマメが、受験勉強の息抜きにと、30分ほどスカイプの方にやってきてくれた。
「勉強がんばってる?」
「もちろん!絶対に尽きたい職業があるからね」
「どんな仕事なの?」
「聞きたい?高いよ?w」
「お金取るんかぃ!?www」
冗談交じりに話し出した。
マメのなりたい職業とは医者らしい。
ある人とむかし、約束したそうだ。
将来医者になってその人の病気を治してやると。
その為に猛勉強をし、いまの学校に入ったそうだ。
それに、高校に入ってから首席を譲った事がないとも言う。
普段のマメからは想像もつかないけれど、そんなに早くから目標を見つけたマメは、本当に凄いと改めて尊敬をした。
それと同時に、マメが言っていた『ある人』の事が気になっていた。
『ある人』とはいったい誰なのだろうか。
友達か、あるいは家族か、それとも彼女・・・?
それは、ないないw
そう勝手に決め付けているサナであった。
『ある人』かぁ~。
『ある人』って言うのはどのくらい親しい人の事を言うのかな。
親しくなければ、その人のためにその人のために医者になろうなんて思わないよね。
私にも、そんな『あの人』のような人が現れるのだろうか。
そこまで親しくなれ、親身になれる人なんて、私には居ただろうか。
いいえ、居なかった。
どこか上辺だけの浅い付き合いしかしてこなかったような気がする。
友達?
友達ってなんだろう。
学校が同じだから友達?
クラスが同じだから友達?
メル友も友達?
学校が同じだから、顔を知っているから友達なのか?
ううん。
顔と名前は知っていても、それ以上は知らない。
だから違う。
なら、同じクラスの子はみんな友達?
それも違う。
たまにはなす事はあるけれど、その人自身の事や悩み事などは話さない。
メル友は?
・・・これは論外?
あって、顔も本名も何もかも知らないし、会った事もないんだもの。
文章上では友達の振りをしてるけど、本心は語っていないよね。
えっ?
って事は、マメもサイも友達じゃないって事?
あ・・・マメには1回だけだけど会ったよね。
これは友達になるのかな?
じゃあ、サイは?
カメラ越しにしか会った事がない・・・。
つまり・・・友達ではないと?
でも・・・でも・・・。
サイには、いろんな悩み事や相談事を話したし、上辺だけの付き合いじゃなかったはず。
いつも本心で話していたし、友達と思ってもいいのかな?
いつも学校で一緒に居る友達は?
友達だけど友達じゃない・・・。
なんか違う気がする。
髪形を変えたとき、明らかに似合っていなかったのに
「可愛いーw
似合ってるよーw」
なんて、心にもない事を言ってたっけ・・・。
そう言えば、ダイエットしようかなって言っていた友達に
「えー!ぜんぜん太ってないじゃん!痩せる必要なんてないしww
無理なダイエットなんかしたら、身体壊しちゃうよ!?」
とも言ってたよね。
あの子はどう見ても55Kgオーバーだと思うのに・・・。
あっ!そうか!!
あの子の隣に居ると、自分が細く見えるから痩せて欲しくなかったのかも!
そう言うことか・・・。
だから似合わなくても似合うって言ったり、可愛いよ、なんて言うのか・・・。
女って・・・・恐いね。
そんな事を考えながら、いままでの短いような、長かったような、自分の人生を振り返ってみれば、いつも周りに合わせ、自分を殺し、本音で向き合った人は居なかったんじゃないのかとさえ思えてきた。
両親にだってそうだ。
母親にはいつも家に居てほしかった。
「ただいま」と言ったら「おかえり」と言って欲しかった。
学校での出来事や、相談事を話したかった。
でも、話そうとすると
「いま忙しいから後でね」
と、必ずと言っていいほど言われる。
あとでね、と言っておいて、話を聞いてくれた事なんてほんの数回だけ。
いつも忙しそうにしていたっけ。
熱を出して私が寝込んでいても、「もう大きいんだから一人でも大丈夫よね」と言い、仕事に行ってしまった母。
「うん」と入ったけれど、本当はあの時、側にいて欲しかった。
父だってそうだ。
私が「おはよう」と言っても「ああ」としか言わない。
ご飯を食べる時も、食べ終わった時も、なにも言わない。
いつも無言で食べるだけ・・・。
私の家には、会話らしい会話が存在しないのだ。
リビングに居ると息苦しい。
だから食事以外は自分の部屋に居る事が多くなる。
部屋に居てもやる事がないので、勉強をするしかなかった。
そのおかげで学年上位には、いつも食い込んでいた。
良いのか悪いのか・・・・。
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