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…僕があんな風にはしゃぐ柄だと思います？
(相手の呟きが聞こえたらしくはしゃぐと言ったらあんな感じなんだろうと日向に目を向ければ態とらしく肩を軽く竦めて相手を小馬鹿にしたような薄い笑みを浮かべ。皆の後に続いて己もコンビニに入れば適当にゼリー飲料とジュースを手に取り、「黒尾さん達も何か飲みます？」と態々来てくれたのだから何かしないとななんて考えながら持っていたジュースを緩く左右に揺らせば、「お菓子でも良いですケド。」と付け足し。)

…あんな風にはしゃげば、ちょっとは可愛げも出るんじゃね？(小馬鹿にしたような笑みが視界に入れば、そう簡単に煽られてやるつもりは無いとでも言いたげに返しながらニヤリとした笑み向けて。入り口付近で買い物カゴを取れば日向たちが買おうと手にしていた商品を彼らから取り上げカゴに放り込んでいき。ジュース片手に尋ねてくる相手を一瞥しては「後輩は後輩らしく、先輩に甘えておけば良いのです」とおどけた口調で答えつつ相手のゼリー飲料とジュースも奪ってカゴに入れ。

……ソウデスネ。まあでも、はしゃぐとしてもあんな風にはなりたくないです。
(ニヤリと笑う相手を若干引いたような目で見つめれば適当に返事をし、目線を前にやれば「ま。それは僕じゃなくて王様に言ってあげてください。喜びますよ。」とこちらを睨んでくる影山を指差し。商品を取り上げられ瞬きを数回繰り返せば「…お金大丈夫なんですか。」とカゴに入ってる商品を見て本気で相手の財布の中身の方を心配し。)

(つれない態度につまらなさそうに肩を竦めては、相手同様に視線を前へと向け。相手と相手を睨みつける影山を見比べて「他所の事だから俺らは別に構わねぇけど……仲悪いなお前ら」とぼやきながら、内心相手校の主将である澤村に同情して。財布の中身を心配するような言葉に「お年玉残ってるから。昼飯とか、ガッツリ食いたい奴には自分で払わせる」と事もなげに答え、さり気なくアップルパイをカゴに入れようとした研磨に「いや、お前は自分で払えよ」とパイを押し付けて。

この人とは一生仲良く出来る気がしません。ね、王様。
(己と影山を見比べる相手に他校からも言われるなんてな、と軽く笑ってはそうですね、と影山を嫌みったらしい笑みで見下ろしながらこくりと頷いて。さりげなくカゴに入れようとしたアップルパイを押し返す相手に、「買ってあげないんですか？」と微笑ましい光景に口元に手を遣り笑いを堪えつつ己もさりげなくアップルパイをカゴに入れれば、ぷっ、と顔を背けて噴き出し「じゃあ、お言葉に甘えておきます。」と言ってそそくさと外へ出て行き。)

(音駒が仲良しで本当に良かった、と心底安堵しながら二人を見遣り。まだ腹を立てている様子の影山からヨーグルトの飲料を取り上げてカゴへと入れれば元気良く「アザス！」と感謝され、一瞬驚いたような表情を浮かべるも「この可愛げを見習えよ、ツッキー」とニヤニヤとした笑みを湛え。「うちの子には厳しくするもんだろ。……ケチじゃありません」このやり取りが可笑しかったのか、笑いを堪えるような素振りを見せる相手にキリッとした表情で言葉を返すも、不満げな研磨に「ケチ」と揶揄されれば律儀に否定しつつ結局買ってやる事にして。相手が外に行ったのを見届けたところでまだ自分自身の物を買っていなかった事を思い出し、適当な飲み物と菓子パンを手に取りレジで会計を済ませ。

…どこの先輩も、ああいういかにも熱いですって感じの後輩が好きそうですよね。
(至近距離で声を張り上げる相手に顔を微かに歪め辟易しては、ニヤニヤと笑みを浮かべる相手にこちらも仕返しとばかりに口元を歪めながら己の側から離れて行った影山を指差し、「僕ああいうタイプ苦手なんで。」と、表情を元に戻せば若干目を逸らし。キリッとした表情をする相手に「だからと言って他校を甘やかすのもどうかと思いますケド？」と返しながら外に出れば皆が帰って来るまで暇を潰そうと首に掛けていたヘッドフォンを耳に当て曲を聴き。)

(呼吸をするかの如く次々と繰り出される皮肉の数々に、少々困ったような表情を浮かべて小さく溜息をこぼし。ひと足先に店の外へと出た相手を待たせすぎないようにと手早く会計を済ませた後、店内に散らばっていた日向らを呼び集めてから外へ出て。買った商品を各々に配り、相手にも手渡しながら「まあ、そういうツッキーのいかにも若いって感じの性格、俺は好きだけどな」とわざとらしく先程の相手の言い回しを真似ては、ほんの少しだけ本音を混ぜつつも相変わらずの胡散臭い笑みを浮かべ。

(思いの外早く出てきた相手を見て、早、なんて呟きながらヘッドフォンを外せば商品を受け取り「ありがとうございます。」と軽く頭を下げて。相手の思いがけない言葉に少し目を見開き、「…からかってるんですか。」と少々反応に困った様子で髪をくしゃりとかき乱せば後ろでなにやらギャーギャーやってる影山と日向に「煩い。他校の先輩に迷惑掛け過ぎ。次騒いだら帰るよ。」と溜息交じりに小声で注意して。)

おう(礼を言われれば短く応えつつ、結局買うはめになったアップルパイを研磨に渡し。僅かに見開かれた瞳、髪に伸びた手を盗み見れば相手の動揺が手に取るように伝わってきて、先程までの笑みを引っ込め真面目な表情を浮かべながら「本気だよ、って言ったら？」と追い打ちをかけて。騒がしい日向たちに「よくわかんねぇけど仲良くしろよ」と何とも説得力の無い注意を飛ばしては、自らも買ったペットボトル飲料のキャップを開けて一口含み。

……ちょっと宮城に帰ろうかなって思います。
(真面目な表情で追い打ちをかけてくる相手に数秒程あからさまに固まれば何て返したら良いんだろうと悩んだ挙句表情もまとまらないまま上記を述べ。注意を促す相手に、「あーもー…黒尾さん、アイツらはほっといて良いですから。」とこれ以上迷惑掛けられるかと笑みを浮かべながら両手をひらひらと横に振れば自分も先程貰ったゼリー飲料を口に含んで。)

え、俺そんなにツッキーに嫌われてんの？(帰るとまで言い出されれば真剣な表情から一変し吹き出して笑いながら尋ね。日向たちを放っておけというのは何とも相手らしい言葉だが立場上そういうわけにもいかず、「こいつらが面倒起こしたらお前らんとこの3年にも迷惑かかるだろ」と答え、騒がしい彼らに予め駅の本屋で購入しておいた小さなガイドブックを渡して黙らせて。スカイツリーに登りたいとはしゃぐ日向の言葉を「アレのチケット、すげぇ高いからダメです」とぴしゃりと却下し。

そこはハイって言った方が妥当ですかね？…冗談ですよ。流石に宮城まで帰るってことはしない…と思います。
(噴き出す相手に口元を歪めながら首を傾げるも直ぐに表情を元に戻し、「僕も黒尾さんみたいな性格、嫌いじゃないですよ。」とからかうように言えばふいっと顔を背け。此方側の先輩にまで気を遣う相手に驚きの余り「黒尾さんってそんな優しい人でしたっけ。」と口にしてしまえばガイドブックまでご丁寧に用意してくれる相手に呆然として。スカイツリーという単語を聞けば己もさりげなく日向の後ろからガイドブックを覗き込み、「日向ってスカイツリーとか東京タワーとか高い所好きそうだよね。」と皮肉を交えてはくわっと言い返してくる日向に肩を震せ笑いを耐えて。)

そこは素直にいいえと言いましょう(可愛げのない返答を聞けば大真面目に模範解答を示してやり、時間を確認しようとスマホを取り出し画面に目を遣ったところで思いもよらぬ一言に顔を上げるも、驚きを押し隠して「…言うねぇ」と楽しむように呟いて。相変わらずの歯に衣着せぬ物言いに思わず苦笑を浮かべながら「澤村を怒らせたら俺にまでとばっちり来そうだしな。ガイドブックはチビちゃんたち黙らせるのに使えると思って」と相手の思考を読んだかの如く答え。どれだけ日向を鎮めようとも同じだけ相手が煽ろうとするため終いには諦めて、「何の変哲もない鉄塔見る度に騒いでたもんなぁ」と同意して。

ハーイ。
(真面目に答える相手に適当に相槌を打ちながら片手をゆらりと揺らして、相手の微かな呟きを聞き取り顔を向ければ「何か言いました？」と、惚けるように目を細め。「はは。あの人怒ると恐いですからね。…わざわざ有難う御座います。」と以前体育館を放り出されていた日向と影山を思い出せば乾いた笑いをあげ、わざわざガイドブックを買って来てくれた事に対し礼を述べて。「東京ですもんね。…ただの鉄塔見てはしゃぐのも分かる気がします。」と、日向みたいな反応を思い出しなんとなく全否定は出来ないなと考えれば近くに建てられている高いビルを見上げ。)

素直なツッキーは可愛いなって言ったんだよ(やられっぱなしは性に合わないと言わんばかりにやり返し、口角上げつつ相手の反応窺って。普段憎まれ口しか叩かない人間がやけに素直だとかえって一抹の不安さえ感じるが、それ以上に可愛らしい一面を発見できた事が喜ばしく、「ま、大したもんじゃねぇし気にすんな」とだけ告げて日向たちの手にあるガイドブックを覗き込み。「宮城には鉄塔ないんですかね？」という軽口と共に相手を仰ぎ見れば、影山の「バレー用品を見たい」という一言に「せっかく東京来たのに!?」とツッコミを入れて。

……そうですね、大人しい黒尾さんも可愛いと思いますよ。(先ほどから言われたことのない言葉ばかりを述べる相手にどうしたものかと目を伏せ、一つ息を吐いたところで相手に目を合わせれば相手の頬に片手を添えにっこりと笑みを浮かべ、相手の動揺を目におさめようと手を相手の首筋に手を下ろせばチラリと相手を見やり。気にするなと言われこくっと小さく頷けば己もガイドブックに目を向け「無かったら携帯使えませんねー。…先輩も一回ど田舎に行ってみたら分かりますよ。」と相手の軽口に真面目に答えつつ目線を下げ影山を横目で見れば「良いんじゃないですか？この人バレー以外の事あんま知らなさそうですし。」といつもみたいに影山を揶揄するわけでもなく無表情で述べては口元に手をやり欠伸をし。)

年下に可愛いって言われるのはちょっと、いただけねぇな(添えられた掌に少なからず動揺し、ほんの僅かながらも眉をぴくりと動かして。相手の手がそのまま首筋まで下りていけば我慢ならなくなったのか、「やだ、ツッキーったら。誘ってんの？」とニヤニヤとした笑みを浮かべて冷やかし。苛立たせる目的で叩いた軽口なのに存外大真面目に答えられてしまい、少しつまらなそうに「ふぅん、そんなもんかね」とぼやいて。面子を見る限りではこれ以上粘っても行き先の候補は大して変わらないだろうと踏んで、「じゃ、電車乗っか。どうせならデケェ店のがいいだろ」と提案し。

ふーん…もっと言ってあげましょうか？…可愛いですよ黒尾さん。
(その僅かな動揺も見逃さず、貼り付けていた笑みも消え去りススッと指を相手の顎に持ってこればそのままくいっと少しだけ顎を掬い、耳元で囁けば相手の冷やかしに「誘ってません。」ときっぱりと答えて。相手の適切な判断と指導に流石先輩と心の中で褒め称えれば「了解でーす。」とその提案に賛成し。)

…ツッキーって趣味わりぃのな(顎を掬う指先も耳元で囁く耳触りの良い声も今は居心地を悪くする要素の一つに過ぎず、これ以上はからかうような言葉を口にせずに負け惜しみの如く低い声色で呟いて。キッパリと否定されてしまえば途端に余裕を取り戻したのか、本気とも冗談ともつかない表情と声で「残念」と返し。スマホの画面ばかりを見ており注意力が散漫しているため度々車道にはみ出そうになる研磨を叱りながら、物珍しそうにキョロキョロと辺りを見回し脇道に逸れそうになる日向の襟首を摘まむ、という器用な事をしつつ最寄り駅を目指して。



(/お返事遅れて申し訳ありません!!定期テストと模試が2週連続でありまして…;
レスお返ししておきますね。あと、ツッキーおめでとうございました^^