明日菜 2014-07-21 22:06:05 |
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落ちる雫は生気の抜けかけた黄色い木の葉にしなだれかかり、
重さに堪えられなくなった木の葉はその雫をまた地面へと落とすのだろう。
雫は誰にも受け止めてはもらえないまま
土の味を知って涙した。
雫は地面を舐めて、その地面はえぐられていく。
泥のような現状に一体何を見いだせるというのだろうか。
辺りはぐちゃぐちゃで、泥はもはや雫のベッドへと変わる。
雫の愛が重かったのだろうか。
その水滴は汚れてなどいなかった。
ただ幼かっただけ。
彼女は幼いがゆえに愚かだった。
辺りは霞み、雨の喧騒が静寂をただただ満たしていた。
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